情報メディア学会 e-learning 研究大会

  「IT経由の経済活動の現状と課題:e-learning の視点から」

                             住信基礎研究所 研究主幹 伊藤 洋一


E-learning と E-business

  1. 同じバックボーンの上に立つ
  2. E-business取り組みのプロセスに必ずE-learningと経験の積み重ねが必要(コインの裏表)
  3. 「時間と場所の制約がない」「双方向性」など共通ファクターが多い→Anytime,Anywhere,Anyone
  4. 既存の媒体に対してコスト削減効果が著しい
  5. 教育(learning)、ビジネス(business)の基幹部分に育つ可能性が高い

  1. ITを利用した経済活動

     《分類》

     A.形態で(ビジネス中心か、消費者中心か)
     企業内利用(IT技術の基幹化 マージナルからコアへ)
     B to B(企業間利用)
     B to C(対消費者)
     B to B to Cなど複雑化が進行(毛細血管化)
     C to B(消費者サイドから見れば)
     C to C to B(消費者間の情報交換が引き起こす経済活動)

     B.コンテンツで
     文字などデータ(活字分野のIT化は著しい、しかし有料化は今後の課題)
     音楽(一部の歌手がネットでの配信を開始、グレイゾーンは活発化)
     動画(例えばデジタル映画館は国内に7件のみ=高速対応不足、機器の高額化)

     その他、契約締結(売買やオークション)、指図(送金、荷物送付指図)、購入(JRチケットや図書)、検索(調査)など、出版(HP作成など).....あらゆるポイントでの利用が進展

  2. マージナルな存在からコアに(企業内のIT利用)

     物珍しさの時代の終焉と企業にとっての、働く人間にとってのコアに
     トリガーポイントの存在
     ITバブルと呼ばれる株価の下落とは無関係に企業活動に浸透
     各種製品にも浸透(カーナビを標準装備した車の増加など)

     課題
     ただし、一部経営トップの認識は遅れている(みずほのトラブルは完全に経営のミス)
     加えて企業トップへのコンピューター専門家の上昇は遅れている
     組織内での情報利用・意思決定プロセスでも利用はまだら模様

  3. 必須システムになりつつあるB to B(企業間IT利用)

     企業間取引の必須条件に(入札参加、取引条件の提示など)
     情報の一貫処理の普遍化(POSシステムの波及)

     課題
     IT非対応企業の振り落とし
     中小企業の未対応増加

  4. 進展の遅い対消費者でのIT利用

     購入、契約、資金移動、証券取引、音楽などで徐々に進展
     課金制度で一番成功したアイモード
     しかし、証券取引でも全体の一部を占めるに過ぎない(資料参照 1)
     GDPの6割を占めるIT利用は依然として経済全体の一部

     課題
     根強い不安感
     個人によって非常に大きい利用のバラツキ

     

  5. IT経由経済拡大の課題

     電子認証、電子署名の制度化、個人情報保護などの制度面
     組織に所属するユーザーと、家庭にいる人間との情報利用格差の拡大への  対処(教育の必要性)
     IT知識保有者による非保有者のアビューズの問題
     個人上昇が集積する危険性に対する対処
     セキュリティー・システムの充実に伴う不安感の除去

========講演者からのお知らせ=========

 講演者の主な著作・翻訳本は、「スピードの経済」(日本経済新聞社)、「ビッグバン時代のネット活用術」(東洋経済新報社)、「グリーンスパンの魔術」(日本経済新聞社 訳本)「グリーンスパンは神様か」(TBSブリタニカ)などです。

 現在担当しているテレビ番組はフジテレビ(8チャンネル)日曜日午後10時30分からのEZ!TV、ラジオ番組は、「森本毅郎スタンバイ」(TBS 毎週金曜日朝7時から http://www.tbs.co.jp/radio/stand-by/)、ラジオたんぱ「Roundup World Now !!」(毎週金曜日午後11時40分から)です。後者のラジオ番組は、インターネットのこのサイト(http://www.tampa.co.jp/RA/index.html)からも聞くことができます。2002年4月からBSジャパンで土曜午前11時から12時まで「ネクスト経済研」(経済番組)キャスター。

 講演者のインターネット上のホームページURLは、「http://www.ycaster.com」です。メールは「ycaster@gol.com」にお願いします。

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(関連資料)
ベネッセコーポレーション
e-learning World 2002(今年7月開催)
インターネット取引に関する調査結果
ロータスのe-learning サイト
日経BPラーニング
BIZ TECHのEラーニングサイト
e-learning関連サイト
情報メディア学会
BROBA(NTTのブロードバンド・コンテンツ・サービス)
企業内e−Learningの普及シナリオ
日経、凸版などが組んだ e-learning 事業

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