98年08月31日(月曜日)

 9月ですか。ちょっと気が早いのかもしれませんが、フロントのデザインを秋から冬にかけてのワインカラーのものに変えました。グローバル・オンラインのも、ディジウェブの方も。今年の夏はあまり良くなかったですね。暑かったには暑かったものの、空が抜けるように夏らしい日が多くなかった。秋が、秋らしい年になるように祈りながら。

 この文章を書いている1日の早朝現在、ニューヨークのダウは500ドル以上下げている。この段階で、ダウは年初来の上げをすべて失ってマイナス局面である。ダウの動きを一番早く教えてくれるのはブルーンバーグのラジオですが、アナウンサーの使う単語には、「panic selling」とかの単語が混じっていて市場がかなり混乱しているのが分かる。ニュースの中には、「FED は利下げすべきだ」という意見も聞かれた。一番売られているのは、ハイテク株のようである。NASDAQ の下げが100ポイント以上と、極めて大幅である。下げ銘柄の代表に、デル、ヤフーなどの名前が聞こえる。今の市場環境に関しては、最新 news and analysis(pdf file)に分析がありますが、利食えるものはすべて利食うという動きでしょう。こうした中で、「quality」としての米国国債(30年債)は買い進まれている。5.2%台。

 世界的に政治指導者の力が落ちている。リーダーシップの低下。クリントンは民主党員の間でも人気を急速に落としている。エリツィンは死に体。議会は、新首相を拒否した。コールは選挙控えで、日本は混乱の極み。指導力を残しているのは、英仏の二人くらいか。IMFの指導力も低い。経済の回復には、強い政治指導者が必要だが、そうした人物が見あたらない。困った状況だ。
 ――――――――――
 経済もそうですが、北朝鮮のミサイル実験も憤怒ものだ。朝日新聞によると、発射が31日の正午過ぎ。三陸沖の着弾が0時12分とある。ということは、北朝鮮がミサイルを発射して日本に着弾するのに10分かかるかかからないかということである。防衛庁の記者会見における発表は、混乱の極みだったらしい。日本海に着弾したのはミサイルのブースターで、弾頭は三陸沖に落ちたというのが実際だったらしいのだが、防衛庁はこうした情報(韓国軍は早くからこの見方だった)を確認するのに大変な時間を要した。

 北朝鮮の実験の意図がどこにあるのか知らない。しかし、今の世界ではどこに向かってミサイルを発射するにしても極めて危険な筈である。それを通告もなしに行うというのは、一触即発を覚悟して行ったとしか思えない。実に危険な行いである。世界が善意で出来ていると考えるのには、やはり無理があることが徐々に明らかになりつつあると言える。世界にも、日本にも、足りないものがいっぱいありますな.....


98年08月30日(日曜日)

 雨ばかり降って冴えない日曜日でしたが、ニューヨーク・タイムズをちらちら読んでいたら、ちょっと目を引く記事で出会いました。もうニューヨーク・タイムズは誰でも無料に見れるようになったと思うのですが、ちょっと頭の方を引用すると

Researchers Find Sad, Lonely World in Cyberspace

 In the first concentrated study of the social and psychological effects of Internet use at home, researchers at Carnegie Mellon University have found that people who spend even a few hours a week online experience higher levels of depression and loneliness than they would have if they used the computer network less frequently.

 Those participants who were lonelier and more depressed at the start of the two-year study, as determined by a standard questionnaire administered to all the subjects, were not more likely to use the Internet. Instead, Internet use itself appeared to cause a decline in psychological well-being, the researchers said.

 The results of the $1.5 million project ran completely contrary to expectations of the social scientists who designed it and to many of the organizations that financed the study. These included technology companies like Intel Corp., Hewlett Packard, AT&T Research and Apple Computer, as well as the National Science Foundation.

 "We were shocked by the findings, because they are counterintuitive to what we know about how socially the Internet is being used," said Robert Kraut, a social psychology professor at Carnegie Mellon's Human Computer Interaction Institute. "We are not talking here about the extremes. These were normal adults and their families, and on average, for those who used the Internet most, things got worse."

 となっている。つまり、家庭でネットを使う人間の方が使わない人間より、「higher levels of depression and loneliness」(ゆううつや孤独の度合いが高い)というのです。へえ、そうでしょうか。この記事は、結構長い記事で小生も最初の方しか読んでないのですが、なかなか面白そう。「ネットを使っている時間が長くなると、家族とか身近な人とコミュニケートする時間が少なくなる」というようなことも言っていて、それだったら「それはそうだろう」と思うのですが、他に理由もありそう。

 アメリカでは既に7000万人の人間がインターネットを使っていると言うから、もしこの調査が本当だとすると、アメリカは「higher levels of depression and loneliness」の大変な国になりつつあるということになる。面白いのはこの調査を依頼したのが、Intel、Hewlett Packard、AT&T Research、それに Apple Computer などハイテク企業群で、「逆の結果が出ると思ったのに、調査結果にはショック」と述べている点。

 一般的には、ただ送られてくる信号を見たり聞いたりするテレビやラジオなどが「passive」(受け身)なメディアであるのに比べて、インターネットは電子メールなどで双方向にやりとりが出来る能動的な、どちらかと言えば前向きなメディアだとの理解で、売るサイドもそれを前面に打ち出していた傾向がある。今回、どちらかというと逆の調査結果た出たことになる。

 まあ、いろいろなケースがあるのでしょう。家族でも電子メールをやりとりしている場合はどうかとか、メールを3回やりとりするごとには必ず会うようなケース、ホームページを開設しているケースなどなど。詳しい詳しい調査結果も見てみたい気がします。今回の調査は、「家庭でのインターネット使用」が前提となっていて、オフィスの現場の話しではない。まあ、どんな調査結果が出ようと、「インターネットは便利なツール」との私の見方は変わらないでしょうが.......


98年08月29日(土曜日)

 昨日はえらくハードな一日で非常にたくさんの事をしたので、本日は「マダム・バタフライ」の MD を部屋で聞きながら、「ホームページを作った」という石油会社財務部の方からのメールで注意を喚起された彼のページのオヤジギャグを読みつつも、五木寛之さんの「大河の一滴」の最後の部分を読んでました。

 「ギャグ」はいくつか面白い。五木さんは確かにいくつか良いことを言っている。しかし、いまいちしっくりきませんね。やはり、年齢の差でしょうか。五木さんで思い出しましたが、今週久しぶりに「DUG」に行きました。新宿の静かな飲み屋さんです。村上春樹の「ノルウェーの森」で緑ちゃんが昼から酒を飲む店です。確か彼女は、「この店は昼からお酒を飲んでも罪悪感がなくて.....」と語っていた。でも私は夜でしたよ。男3人で......


98年08月28日(金曜日)

 目線を落とし、自信なげに喋る首相。細かいことをくどくどと聞きながら、敵失を狙う野党。半年前、1年前の言葉にとらわれて、過去に発した言葉や措置の正当性維持に引きずられて身動きが取れなくなっている官僚の方々。そして「庶民」受けを狙って批判だけを繰り返す一部のマスコミ。そして、その間にも進行する東京の株価の下落と海外の連鎖。

 さすがに情けなくなってきますね。ただ自信があれば良いという意味ではない。しかし、企業でもそうだがトップのムードはその組織体のムードになる。中曽根首相が良かったのは、少なくとも彼が自信に溢れていたからである。それは中曽根さんの顔にも溢れていた。しかし、小渕さんには残念ながらそれがない。細かい問題の応答を大蔵大臣や金融監督庁長官に任せるのは、ある程度やむを得ないと思う。すべての事を知ることは無理だろう。

 しかし、政治家を長くやり、首相に任命されたからには国民に対するメッセージの発信だけはしっかりやらねばならないと思う。首相は土曜日に今回の大雨の被災地を訪れるという。結構なことだと思う。しかし、世界経済全体が大雨なのだから、その被災地も訪れて欲しいし、政府としてできる救助策を示してほしいものだ。被災した人間は人間で、自分がやれることはやるでしょう。
 ――――――――――
 国会論戦を聞いていて、「こんなことばっかり聞いていていいんだろうか...」と思いながら質問をしている野党の人もいるんだろうな、と思いました。党を代表して質問している。だからメニューのかなりの部分は決まっているはず。その中で、質問者は敵失を狙うわけです。敵失を狙うわけだから、敵の良い面が出てしまうような質問は自然と避けるようになる。とどうなるかというと、ばぶちゃんが乗ったタクシーの運転手のような印象をもたれるのが当たり前の論戦にしかならない。

 よくNHKも一日の殆どをつぶして論戦を中継すると思う。あそこから何か大きなニュースが出てきたためしはあまりない。同じような言葉が行ったり来たりしているだけだ。「三本の矢」の通り、出来上がった答弁集のなかから出てきた答えがいっぱいあったから、少し時間をかけて聞いていると文章の初めから終わりまで、同じ文言を返答としていた政府側答弁者の声を何回も聞いた。しかもカメラの角度もあって、回答集を読むときはその方の頭のてっぺんが映る"(^_^;)"。これは回数が重なると、勘弁して欲しいということになる。文章を棒読みしていないのは、宮沢首相くらいでしょうか。それでもNHKは中継を止めなかったのだから、ある意味では偉い。

 で、少なくとも印象として残るのは、「ウソに嘘を重ねて、身動きできなくなっている方が多いのではないか....」ということだ。子供はウソに嘘を重ねて最後にそれが破綻すると泣く。しかし、泣かないでその上にさらに嘘を付く技をもっている大人は、議論が実体から浮遊しているのに気づきながら、それを続ける。本当はその嘘を切り裂ける人がいなければならない。しかし、それが出来ていない。だから余計空疎になって、それを見ている観客(国民や市場)は、失望の感を強くする。

 筆者は何があっても人間が構成する世の中は続くと思うので、安易に「時間切れ」などとはいいたくない。しかし、時間を浪費している間にも、失われる富、雇用機会、モノやサービスを生み出す力の喪失は大きいと思う。だから残念なのである。マスコミにも登場する人間としては、なるべくただの揚げ足取りではなく、具体的な提言をして行かねばならないと思う。これはもう、根気強くやるしかない。

 「国民」とか「庶民」とか、抽象的な言葉が「人質」に取られている。一人一人は給与所得者であり、事業者であり、消費者であって、何らかの形で経済に関わっている。よく、「国民感情があるから、できない」という表現が使われる。しかし、その抽象的な感情が有効な政策の発動を阻害しているとしたら、残念なこだ。経済の活力の喪失は、経済に携わるすべての参加者にとって打撃になる。


98年08月27日(木曜日)

 これを書いている今現在の時点で、ニューヨークの株はダウで300ドル以上落ちています。引けまでまだ時間がありますから、反発するかもしれません。しかし、これは今週初めから始まったことですが、一日の相場の上下は通常よりかなり激しい。平気で200ドル、300ドルと動いている。いくら絶対値が大きいと言っても、これはあまり良い兆候とは言えない。

 25日に書いたように、今世界の資金は極めて異常な動きをしている。ほんの短期間に、大きく値下がりするものが続出する中で、世界中の資金が安全な主要国政府発行の国債に殺到するという図式。これが続けば、市場経済の窒息につながりかねない。

 日本が責任の一端を背負っていることは明らかである。世界のGNPの8%を持つこの国が、不良債権の問題を先延ばししてきた。今週も国会は一日空転した。後になって「あいつらが悪い」と後ろ指を指される云々の話しではなく、これは日本に住む人間の生活レベルにも直接関係する話しである。今の世界経済の状態が続けば、世界的に投資は停滞し、雇用は打撃を受ける。

 今日の国会論戦の中で、「マーケット」「マーケット」という人が何人もいた。しかし、本当に彼らにこの「マーケット」が分かっているだろうか。ただ単に受けをねらってこの言葉を使っているとしたら、残念なことだ。知っていたら、もっと素早く動いていたはずだからだ。政府はもっている資料を出来る限り開示し(なぜなら、開示しなくても十分に世界中の市場は疑心暗鬼になっている)、市場の不安心理を治めることをしなくてはならない。

 今の状態で日本の主要銀行を破綻させるのは、極めて危険である。危険な波紋となって影響が広まるのは明確だ。この路線は、1年前、2年前なら良かったかもしれない。しかし、時期を失した。今は、出来る限りの透明性の確保、市場沈静化の為の「敏速な行動」(議論ではなく)、それをやり抜く指導力が必要である。首相は、野党など主要政治勢力の長(党首)を呼んで、事態を説明して合意できる事項をまとめ早急に行うと同時に、国民にも語りかけねばならないと思う。今必要なのは、世界の市場を沈静化させる行動である。


98年08月26日(水曜日)

 昨日はえらくまとまった事を書いたので、本日は散文的に。コンピューターのスクリーンに向かって「さあ何を書こうかな......」と思いながら、ちらちら頭に浮かぶことをそのまま並べると......

  1. 松屋で食べた韓国家庭料理はおいしかったな.....」。松屋は、新宿の例のエスニック街にあります。区役所通りと職安通りがつぶかったところを少し入ったところ。この街で私は初めて食事をする。本当に韓国の一般メシ屋という感じ。あの薄い塩味の海苔、カクテキとキムチ、そして鍋とちじみ。会社の筒井君、小林君と行ったのですが、3人でおいしくいただいて、ビールも飲んで9270円でした。壁にある写真には、曙とかシャランQの方々とか。すんません、рヘ忘れました。

  2. なくなられた村山さんの投球フォーム。そして笑い顔とあの独特のしゃべり方。天覧試合でのあの長島さんのホームラン。「私はあれはファールではなかったかと思う....」とずっと言っておられた。しかしむろん審判の判定も世間も、「あれはホームラン」で話しが進み、今もそうなっている。そしてあの場面でまずテレビに出てくるのは村山さんの例のザトペック投法と、それを打って左を見る長島さん、それを身をのりだして見る天皇陛下......。何回見たんでしょうね。関東では最近は村山さんの野球解説を聞くのは少なかった。関西中心で活躍していたのでしょう。ちょっと丸いあの体型と顔、それにあの投球フォームはずっと忘れないでしょうね。

  3. 「暑さの中にも秋の風.......」

  4. 「なにかもっとおもしろい本はないかな....」

  5. こんな時に、国会が空転.....(絶句)

  6. 長銀の過去・現在の役員連中を指さして、みんなで「あいつらけしからん....」。でもよく調べたのかしらん。みんながそういっているから、そう言っている人が多いのでは。退職金返還の法的根拠は ? 一種の人民裁判をしているとしたら、将来に禍根を残さないのだろうか.....。結果は同じでも、プロセスも重要です。

  7. うーん、日米独の長期金利は軒並み「過去最低」を記録.....

  8. そうか、今日から高円寺では阿波踊りか.....夏も終わり

  9. 最近聞いたもっとも面白いジョーク。ちょっとブラックですが。繰り返しますが、ジョークですよ。ある銀行の部長が頭取に呼ばれた。危険を察知した部長は頭取に向かってこういった。

     「お願いします。一生懸命働きますから、部長のままで役員にだけはしないで下さい」


98年08月25日(火曜日)

 世界中の資金が、「risk-averse」どころか「flight from risk」の様相を呈している。そこで買われているのは、比較的大きな経済規模を持ち、従って資金のプールが大きくて値動きが安定している主要国、具体的にはアメリカやドイツの債券、もっと具体的に言えば国債。こうした主要国国債の利回りは、この数日間だけでも大きく低下している。つまり、買われて価格が上昇しているのである。

 これに対して、売られているものの数を挙げたらきりがない。実に多いのである。アジアの株、債券、ロシアの通貨や不動産、中南米の石油株や、通貨。そして日本の株。そして、もしかしたらアメリカの株式市場も近い将来そうなるかもしれない。「risk-averse」は「リスクを避ける」という意味で、どちらかと言えば「新たなリスクは取らない」というイメージだが、今はそんな生やさしいものではない。少しでもリスクのにおいのするところからは、「直ちに逃げる」「flight from risk」という印象である。ロンドンの根谷ちゃんの報告によれば、ここ一両日は3年、5年などのスワップ金利も各通貨で急上昇し、当該国国債利回りとのスプレッドは大幅に拡大しているという。
 ――――――――――
 どうしてこういうことになったか。そもそも、資本主義とは資本(資金や土地、人間などの現物等)の「take risk」を許容し、そこから生ずる利益やシェアを果実として認めることで成り立っているはずである。だから「risk-averse」や「flight from risk」の姿勢が長く続くことになれば、それは大げさに言えば「資本主義の死」を意味する。そこでは、「リスクを取る姿勢」が死ぬからである。経済成長は鈍化し、雇用の創出も止まるだろう。経済は著しく停滞することになる。資本がリスクとその果実を求めて回るから、投資が起き、経済は成長し、雇用が生まれて消費が持続して、経済が引っ張られる。

 世界主要国の債券だけが買われている背景として挙げられるのは

  1. アジアから始まってロシア、中南米に広がった金融危機で、市場参加者の中に痛手を被った機関もあり、であるがゆえに市場が信用リスクに著しく敏感になっている
  2. 過去の経験から「値ごろ感」から下落資産に買いを入れた向きも、繰り返して発生し、かつ持続的な各地での危機で「risk-take capabilities」を低下させると同時に、「risk take」の意欲を低下させている
  3. こうした中で、ここ数年間を見れば基調的に上昇しているし、「主要国政府発行」というバックボーンを持つ政府債券は、「risk-safe」な投資対象として見直されている
 などでしょうか。「スピードの経済」を書く2年ほど前から強く主張したように、基本的に90年代には金利が上昇する要因はなく、下がる要因は強いというのが私の判断でした。二つ理由があって、一つは「冷戦の終焉」、そしてもう一つは「デジタル革命」。この二つの要因は、ともに「壁を崩す」という大きなベクトルで一致している。そしてデジタル革命は、それをうまく使いこなした企業、国家に著しい生産性の向上をもたらす。それが拡大する過程で、世界経済には大きな価格下落圧力が生ずるはずです。戦争など特殊需要喚起要因がなければです。だから、主要国の金利は大幅に下がると主張してきた。そして、事実下がってきました。この本で主張したように、「インフレの死」は確実に我々の目の前にあるのです。「インフレの死」は、ただそれだけでも「インフレを前提とした経済システム」に巨大なストレス(インフレに慣れた人々や企業のバランス・シートの毀損など)を生む。今の日本も、そのストレスの中にある。

 しかし今の各主要国長期債金利の低下(水準と速度)は、こうした大きなピクチャーから想定できる範囲を逸脱している。アメリカの5.5%という短期金利(FF金利)の水準は、「インフレを起こさない最大限の経済成長・雇用創出ペースの維持」でもっともバランスの取れた水準と考えられる。この水準が長く維持される中で、アメリカが高成長と低インフレの共存を可能にしてきたのだから、こう判断して良いだろう。いわば、均衡レートなのである。

 しかし、先週の後半から米長期金利(30年債利回り)は、この5.5%を下回って推移している。二つの理由が直ちに考えられる。第一は、アメリカにおける長期間の著しい物価の下落を債券市場が感知した。第二は、米国債市場が「safe-haven」となって、世界中の資金を集めている。アメリカの物価統計を見ると、アジアの影響や石油価格の下落はあるものの、労働需給の逼迫などを見れば、著しい物価下落は予測できない。だから今アメリカの長期国債利回りを大幅に引き下げているのは、第二の理由だろう。

 もしそうだとすると、アメリカやドイツ以外の国は著しい「risk capital」不足になっているはずである。多少残ってはいるものの、過去のような成長を維持するには十分ではない。成長、または成長見通しがなければ、需要は増加しない。では、資本が集まっているアメリカやドイツに現在以上の成長余力はあるだろうか。そうは思えない。いくらボーダーレスだと言っても、アメリカの大工不足がメキシコや日本からの移民で短時間に埋まるとは思えない。だから、今以上の成長を目指せば、サービス部門で賃金圧力は増大する。インフレになれば、持続的成長は無理だ。引き締めが起こるからだ。
 ――――――――――
 今の世界経済は英語で言えば、極めて「precarious」(危険な、危うい)な局面にある。「flight from risk」「risk-averse」な風潮を沈静化し、資本にまたリスクをとってもらえるようにしなければならない。アメリカやドイツが息切れするときには、どこか資本が安心して集まれる成長センターが必要なのだ。bold な資金は、再び年内にも動くかもしれない。しかし資金はしばしば「bold」であればあるほど、「swift」だ。しかし、工場は今日建設して明日取り壊すことはできない。資本には、持続的にある場所にとどまって貰わねばならない。

 いくつか結論は見えている。第一に、リスクを取る人にリスクの所在が明確に見えるようにすることである。英語で言えば、「transparency」である。不合理に不透明で、胡散臭いのが一番良くない。それに、投資家を不安にさせる突然の方針変更はダメだ。国債は、表面利率と償還期限という二つが非常に透明である。もちろん、いっぱい予期しない出来事が起きるこの世の中で、「完全な透明」などというものはない。「合理的な透明性」であれば良い。今後は、資金を必要とするあらゆるプロジェクトに「合理的な透明性」は不可欠になるだろう。今の日本の金融システム不安持続のかなりの部分は、逆の「不合理な不透明性」を背景としていると思う。

 第二は、しかしどうしても「足が速くなる資本の滞留性」を担保するためには、投資に対する何らかの「保証制度」が必要かもしれない、ということ。今までの例を取ると、メキシコでもタイでも、成長を短期資金に頼り始めたところから破綻が始まっている。しかしここ数ヶ月の資本の動きは、あらゆる資金が短期資金になったかのような落ち着きのなさであり、これは世界経済の成長のためには良いことではないと思う。しかし、このシステムが出来るのには時間がかかるだろう。

 で最後に思う。資本が過敏に動き出した今の世界で「競争力」とは何だろうか、と。それは多分、「資本に安心して滞留してもらえる」だけの「透明性」や「合理的に安心してもらえるシステム」ではないかと。今の日本の各 entity や国の組織にそれがあるとは思えない。いくら輸出力があっても、それは世界の中の「格付け」では地位が低いのである。今までは思いもしなかったものが、「競争力」になっている。だから重要なのは、「合理的な透明性」は「飾り」ではなく、「競争力そのものだ」との認識なのである。


98年08月24日(月曜日)

 ニューヨークのミュージカルのチケットについては、大勢の読者の方から「こういうのがある」「こうした方法も」といろいろ情報をいただき、またニューヨークに現在いらっしゃる複数の方からは、「買いにいってやるけど....」というメールをいただきました。many many tks。感謝感激です。ありがとうございました。

 読者の参考のために、今回の事で分かったのですが、ちょっとどういうサイトがあるかを紹介しましょう。

http://www.buybroadway.com/
http://events.ticketmaster.com/broadway/shows.html
http://www.pia.co.jp/ticket/world/ny.htm
http://www.jal.co.jp/jalworld/jwpg/jwpg.html

 結構多いでしょう。前2者が直接買えるやつ、あとの二つが日本の会社がやっているサービス。今回調べて分かったのですが、ニューヨークのミュージカルも日曜日は午後3時とかの開演で一回きりというのが多い。夜はやっていないのです。到着する二人は13日の便なので、なるべく遅くしたい。だから今回は、午後のスタートのやつは放念しました。

 夕方開演で、残ったのがとりあえず二つなのですが、「Lion King」は年内のかなり先まで既に fully booked らしい。手も足も出ないのです。そこで押さえとして「美女と野獣」をニューヨークの証券トレーニーの村松さんに買っていただくことにしました。最初にニューヨークからメールを下さった方です。何でも、毎日このコーナーをお読みの方だそうです。村松さん、ありがとうございます。といっても、買えましたという報告は受け取っていませんが (^_^)(^_^)

 一番良いチケットは今大体75ドルですか。小生の記憶だと、70年代の後半は35ドルだったような気がする。二倍以上になったということです。でもなんか、日本でも見れるのが多い。しかし、例えばロンドン、ニューヨーク、東京のような形で同じミュージカルを見比べるのも楽しいモノです。小生の場合、「エビタ」はこの3カ所で見ました。ロンドンの「エビタ」が一番良かった。やはり演劇、ミュージカルはロンドンが本場だと思いました。まあ「エビタ」はもともとロンドン・スタートですが。アメリカでは初演のころから評判が悪く、それはあの「エバ・ペロン」という人物にアメリカ人が反感をもったせいだと私は思っています。新聞の判断もひどかった。実際に、歌などもロンドンで聞いた方が良くて、まだアルバムを持っています。しかし、「エビタ」はニューヨークでもロングランしたと思います。

 日本のミュージカルも徐々に腕上げしてきて、まあ日本以外では最近見ていないせいかもしれませんが、「オペラ座の怪人」なんてのは良かったと思う。四季も大分良くなった。依然はニューヨークやロンドンで見たミュージカルを日本で見ると、大体ががっかりしたものです。ウーン、ニューヨークで見る前に赤坂で見ておくというのも面白いかもしれない。

 そうそう、木村さんにおしえてもらって今は休筆中の山形 亜裕子さんのサイトの劇場案内が参考になりました。tks。昔演劇少女.....です、あゆちゃんは。


98年08月23日(日曜日)

 珍しいところからメールが来ました。ベトナム。弟が彼の地にいるのです。建設会社に勤めていて、インドネシアを皮切りに、タイに行き、そして今はベトナムというわけ。移動する度に、短い期間帰国するのですが、またすぐ出かける。前2国ではゴルフ場を作っていて、どうも今は橋を作っているらしい。正確にはベトナムのどこにいるか知らないのです。ハノイの近くなのか、サイゴンの近くなのか。しかし、とにかくメールはちゃんと海を渡って小生の手元に届いた。カントリー・コードが「vn」になっていて、なるほどというわけです。

 「この国の交通事情にはとてもついていけないものがあります。自転車とバイク(殆どが HONDA 製)と車の混然とした道路を眺めていると、一種感動すら覚えます.....」
 と書いてある。ベトナムには、彼がいる間に絶対一度は行きたいと思っています。しかし考えたら、血の繋がった親戚や兄弟からメールをもらうのは、北海道の遠縁からが最初でこれが第二弾。メールも徐々に家族の連絡網になってきたということです。弟がベトナムでも自在にインターネットを使えれば、写真の交換もできるし、毎日のように情報を交換することもできる。外国にいても、非常に身近にいるような気になります。彼は日本にいるときは毎日小生のサイトを覗いていたらしいので、こちらが大まかに何をしているかはまるわかりだったわけですが、今後はベトナムにいても同じ環境になる。むろん、距離感はありますが。
 ――――――――――
 ところで、ニューヨークにいらっしゃる方で9月13日の日曜日のミュージカル・チケットが3枚手に入る方はいらっしゃらないでしょうか。私以外に、あまり英語が得意でない二人を帯同しなければならなくなりました。一番良い席で結構です。余計な条件を言わせていただければ、今ニューヨークで一番か比較的人気のあるミュージカルで remake ではないやつ。(^_^)(^_^)こころあたりのある方は、メールを頂ければ幸甚です。支払い方法については、相談させて下さい。

 ニューヨークのミュージカルのチケットは今は東京でも取れるんでしょうかね。旅行社に聞いてみる手もありますが、どなたかご存じだったらお教え下さい。あと、13日は日曜日ですが、日本レストランはどうなっているでしょうか。開いているかどうかということです。私がいたころは、開いているレストランもあったように思いました。「きらく」は好きなレストランでした。今はどうなっているのかな。SOHO の「本むら庵」は、荻窪の本店に聞いたら、日曜日はやっているそうですが。皆さん、宜しく.......。


98年08月22日(土曜日)

 そうそうこの話しは、ここの文章を読んでいる人には是非紹介しましょう。金曜日の7時過ぎからの会合で出た話しです。4人での食事会。このメンバーではもう何回も同じような会合を開いているのですが、最年長の大先輩の話しがいつもとりわけ面白い。Story Teller なのです。でこの夜の話しは、「分裂、日本社会」

 どういう話しかというと、

「今の日本社会は、二つに割れておる。一つは勲章位階社会。この連中はどこに集まるかというと、赤坂、銀座などなど。言ってみれば、料亭依存型。今の不況の影響を一番受けている。元気がない。

 これに対して東京で言えば、青山、西麻布、恵比寿などに集まる一連の連中がいる。この連中にとってみれば、日本の不況はあまり関係ないし、従ってこの地区のレストランは何時行っても込んでいる。前者が言ってみればアナログ人間、後者はデジタル人間......

 どこで分かれるか。食事をする場所以外で。それはインターネットへの対応だというのです。前者はこの新しいツールについて分かったようなことを言っているが、実際にはまったくか、ほとんどいじれない。これに対して、後者は全く問題なく使いこなす....」

 この話しをしているのが、私よりほぼ二回りも上の大先輩というのが面白い。そしてこの話しはまだ続いて、「ところが、このデジタル連中も一定の年齢を過ぎると突然として勲章位階社会に入ってくる.....」と。
 ――――――――――
 ははは、おもろいじゃないですか。今週も天現寺の「ビスボッチャ」に行きましたが、すごい込みようだった。赤坂や銀座の料亭経営者が見たら、目もくらむようでしょう。彼らは実によく食べ、喋る。秩序には遠い。実際のところ、日本の伝統的な「勲章位階社会」はクランブルしてきているように思う。今どのような地位にいようが、その地位がいかほどの権力をもち、実力を持つものなのかあまりわからなくなってきている。だいたい所属する組織の永続性も定かでない。位階は、組織に依拠しているのです。

 で、デジタル人間が年をとるとどうなるか。ウーン、これはまだあまり実例がないが、その分野で成功すればするほど勲章位階の社会に入ってしまうと。まあそうなんでしょうね。変化の激しいデジタルの社会で最後まで生き抜くのは、なかなかパワーがいる。勲章位階は人間が欲しいものの一つなのです。しかし、人間は勲章が欲しいようになると終わりだ....ということでも意見が一致した。そういう例は山ほどあると。

 もうひとつこの会合で意見が一致したのは、「薬は飲まない」「体をいじらない」。癌とも共生する。キーワードは「ピン ピン ころ」。ぴんぴん生きて、ころっと死ぬということです。「選択」の「不養生のすすめ」が好きな私としては、大賛成なんです。この意見には。人間なんて植物人間にしても生かそうと思ったら何時まででも生かせられる。近代医学の弊害です。「ピン ピン ころ」体操というのも教わったが、簡単です。歩くこと。体全体を使って。それに、両足の裏を併せて、足をぐっと下に下げ、背骨をまっすぐにして頭を下げられるだけ下げる。一種のストレッチです。

 赤坂の料亭でメシ会をしながらこんな話しをしているのが、まあ「矛盾」でおもろい。で思うわけです。「勲章位階社会」の元気のなさを、あえてシェアする必要はないと。こりゃ、また来週も西麻布で食事会ですな.....。あの店も再開するし....。


98年08月21日(金曜日)

 わずか数日しか今週は会社に行ってないのに、えろう疲れました。休み疲れ ? 世の中いろいろ起きてますからね。朝ダイヤモンドの竹田記者から電話があって、今日会う約束をしていたのですが、「ご存じでしょうが、当社は火事になりまして.....」。いや、知りませんでした。で、来週に先送り。(はは、「先送り」は最近では禁句ですな)。
 ――――――――――
 夕方から「スタンバイ試写会の夕べ」があり、TBSホールに出かけました。7時過ぎからもう一つ宴会が入っていたので、イントロの出演者紹介だけで失礼しましたが、7時からは「ダイヤルM」の上映でこれは小生も見たかった。この映画は10月封切りだそうです。6時50分からの今野雄二さんの「映画解説」だけは聞きました。その前に、森本さん、遠藤さんがそれぞれ挨拶。私も簡単に挨拶。他の曜日の出演者と名刺交換できたのが良かった。半分の方は存じていましたが。それにしても会場は超満員。なかなか良い試みだったと思います。

 うー、今週の週末は懸案の本の読み上げをしなくては。ということで、短めに。


98年08月20日(木曜日)

 一つ笑える話しを。ロンドンの根谷ちゃんからのメール。

 今頃聞いたのですが, なんですか LLOYDS LDN の 主なTRADER 8 人が先月わたしの出張中に COMMERZ BK LDN にひきぬかれたのですね! それも彼らは 巨額の株式オプション、一説には 2-3 年前に買った現物の一株 2-3 ポンド を買う権利を放棄してまでも チ-ム毎 うつったので ( 現在 一株 約 8 ポンド ) 凄い金額が呈示されたのではないかと 言われてるそうです..

 それで昨日から 正式に COMMERZ BK に 晴れて 移籍したのですが, 行ってみて吃驚!  システムそのものが全く旧式で 使えないものだったので 僅か 数時間いただけで、あと最低 2ヶ月は 自宅待機に なったそうです.. そして 来年 3月までの サラリ-は 既に支払われ 何年か分の ボ-ナスも 保証されてるそうです. 一方 LLOYDS LDN は DEALER の 補充も ままならず, 苦労してるそうです...

 笑っちゃ失礼かな。今の銀行はシステム産業、装置産業なんですよ。しかし小生は真偽のほどは知りません。


98年08月19日(水曜日)

 お久しぶりです。「充電」といっても、満足のできるものではありませんでしたが、本を読み、あちこちに行き、時間がある限り寝て....という毎日でござんした。9月、10月といろいろプロジェクトがあってその準備もしなければならなかったのですが、つい面白い本に時間を取られて、秋計画はこれからというところです。

 面白い本。うーん、一番笑いながら読めたのは、「芸人」(岩波新書)ですかね。永六輔さんの。彼は「岩波新書芸人」とも呼ばれているらしいのですが、確かに永さんの本は岩波新書からたくさん出ていて、どれも面白い。まだ「商人」は読んでないので、次の楽しみです。一番読みでがあったのは「カリスマ」(日経BP)でした。670ページ以上ある。普通の本の2倍です。ダイエーの中内功さん(功の字が違うのですが)のこれまでの歩みを同社の興亡の中で取り扱ったもの。読みではあったし、スタッフまで使って書いているのでファクトもいっぱい詰まっているのですが、ちょっと詰め込みすぎの感じ。もうちょっとすっきりした本になったのにとも思います。

 この本で興味を持ったのは、中内さんという人間よりも時代の空気の変化といったもの。今の小売業を作った人々は大体が大正生まれ。戦争を体験するか、身近に感じ、アメリカを「坂の上の雲」とあおいで成長してきた。まあ飢餓世代です。戦後生まれの私がちょっと違うなと思うのは、彼らほど「モノの消費」に飢餓感がないという点で、今のようにモノが売れない状況を見てもあまり意外感はない。そうした大きな時代の流れ、世代の受け取り方の違いをこの本から読むことができる。ダイエーがどうなるかは知りませんが、多分彼らは、そしてそれを取り巻く消費者の群は一つの時代を作ったのだと思います。しかし、一つの時代の終わりは世の中の終わりではない。

 共感できる気持ちが一番強かったのは、渡部昇一さんの「まさしく歴史は繰りかえす」(クレスト社)。渡部さんの本はもうすでに何冊も読んでいて、「う、この部分はいつか読んだ....」というところもあるのですが、相変わらず文章はうまいし、多分講演を聞いてもこの人の話は頭に残ると思う。さっと読んだだけですが、いくつも頭に残ったポイントがある。戦後からしばらくの日本の官僚には、「国家社会主義」の思想がかなり残っていて「資産再配分」などの考え方はここから来ているといった点や、アングロ・サクソン成功の背景のさらにその背後にはユダヤのグローバル思考、契約書至上主義があるという指摘はその通りだと思います。
 ――――――――――
 まだ「大河の一滴」「韓国が死んでも日本に追いつけない18の理由」など何冊か買った本が残っていて.....買いすぎでしょうな。でも、この週末までには大方読んでしまいたいものです。また、ビジネス・ウィークの最新号を読んでいたら、「The Next World War」という本の紹介があって、これもなかなか面白そう。解説を読んだだけですが。IW(Information Warfare)をどこまで真剣に考えるかなど。まあ、英語の本は読むのに時間がかかりますわね。


98年08月14日(金曜日)

 本日からしばらくを、「充電期間」とします。皆様にも、良い夏の休暇を。


98年08月13日(木曜日)

 人が少なくなりました。道路も、電車に乗っても人が少ない。こんなに夏の真っ最中に、なぜまだ東京に居るんだろうと思っちゃいますね。車も、繁華街以外は空いている。ついでに、頼みもしないのに新聞まで薄くなった。これで同じ料金かい......? 新聞社の方々。
 ――――――――――
 ところで、「ビッグバン時代のネット活用術」については、新潮社の国際政治経済雑誌「Foresight」最新号にこの本の最初の書評が出ましたので、ここでも紹介します。

 新潮社「FORESIGHT」1998年8月号 「今月の2冊」(推薦図書)から

◎豊富な実例で紹介される「ネットワーク」の活用法

 「われわれは、地に足が着いたネット利用の情報収集や人脈形成が本当に必要な時代はこれからとみる。誰もが自らのツールで、自ら情報にアクセスし、自分で判断を下さねばならない状況が増えている。『情報自給率』を高めなければならない時代なのである」(伊藤 洋一編著「ビッグバン時代のネット活用術」東洋経済新報社 1600円)

 情報の量と変化のスピードが爆発的に増大する「ビッグバン時代」には、我々はいつの間にかそこから取り残されてしまう危険と常に隣り合わせだと言えるだろう。「だからと言って、何をすれば良いのか分からない」そんな”ビッグバン恐怖症候群”に罹ったら、本書がその特効薬となる筈だ。

 「変化の時代」を迎える中でのサバイバルには、それ相応の”武器”がいる。日常業務、ビジネス、人脈形成−−−そんなシーンをサポートする情報ツールとしてのコンピューター・ネットワークをどう活用するか。本書を貫くテーマはそこにある。

 読み進めるのに、特別な専門知識は何も必要ない。インターネットなり「パソコンを使って何かできないか」という興味さえあれば、十分に理解できるはずだ。この種の本にありがちな内輪受けしかしない”オタク的文章”とも無縁。金融機関などの職業につく7人の筆者たちが、いかにネットワークのメリットを引き出してきたかを、自らの体験をもとに綴ってゆく。

 その内容は、必要機器の選び方やネットワークで広がった出会いなどの身近なテーマから、グローバル経済における競争条件力といった問題まで多岐にわたり、読み手にネットワークというものの全体像を無理なく伝えることに成功している。本書の編集自体にも、編集のためのホームページを開設するなどのアイデアが取り入れられた。その興味深いコラボレーションの過程は、http://www.ycaster.com/book/index.htmlで見ることができる。

 ――――――――――
 「ビッグバン時代のネット活用術」についてですが、「近くの本屋にこの本が見あたらん....」という方は、東洋経済新報社の担当者まで直接ご注文下さい。
東洋経済新報社出版局編集第1部 福田恵介
kfukuda@mx2.nisiq.net
03−3246−5640
fax03−3231−0906
ただし、送料が(310円ほど)かかります。
 まだ発売して1週間で、全国の本屋さんに行き渡るのに時間がかかっているようです。「見つからない」との声があちこちから聞こえますので。お盆の関係もあるかもしれない。


98年08月12日(水曜日)

 寝ていて夢うつつだったら、家の電話がチンチリリン。う、こんな時間に誰や.....と思って電話を取ったら TBS の藤井ちゃん。TBSにおける私の担当なんです。何時や...と思ったら朝の6時。「あっっはん、ニューヨークの株と為替だな」と思ったらそうでした。まさか150円.....と思ったがそうではなかった。彼の話しによると、株が100ドル以上落ちて、為替が147円台。まあ寝るときとあまり変わっていない。が、それはそれとして朝7時からの電話出演依頼。

 TBSの朝の超人気ラジオ番組「森本毅郎スタンバイ」は、パーソナリティーの森本さん遠藤さん以外にいろいろなコメンテーター、ゲストが出るのですが、コメンテーターは曜日で決まっている。私は金曜日なのですが、他のコーナーの出演者を含めるとラインアップは以下の通りです。

月: 朝比奈豊さん(毎日新聞社会部長)
  永谷脩さん(スポーツジャーナリスト〉
火: 嶌信彦さん
  荒川洋治さん(詩人)
  飛石なぎささん(料理家)
水: 中島健一郎さん(英文毎日局長)
  森田正光さん
  萩原博子さん(家庭の経済)
木: 岩見隆夫さん
  松原聡さん(東洋大学教授)
  ピーター・ライオン(モーターカャーナリスト)
金: 小生
  小沢遼子さん
  今野雄二さん

 各週の一番上に居る人間がニュースの解説をするのです。私以外は、毎日新聞に所属しているか、出身者が多い。小生の場合は、小沢遼子さん、今野雄二さんとは毎週顔を合わせることになります。小沢さんは迫力がありますよ。今パソコン収得希望中で、小生が先生になる予定(^_^)(^_^)。今野さんは今でも映画解説で活躍中。ご存じの通り、嶌さんは経済に強い。他の方々は、経済にはあまり強くない。ですから経済で大きな動きがある時には、電話がかかってくることがある。今日は、それだったいうわけです。

 「森本毅郎スタンバイ」は、必ずしも堅い番組ではない。出演者も楽しめるのは、「現場にアタック」や「そりゃないぜ」のコーナー。これは笑い転げますね。小生がよく知っている担当者では、小松さんが面白い。話しが面白いんですな。これはなかなか勉強になる。森本、遠藤両氏が今こっているのは実はパソコンなんです。森本さんは、95が一度ダウンした後にこれを修復した後に98を入れた。遠藤さんはメールまでは完璧。返事が早い。藤井ちゃんはNIFTYを使っている。

 ラジオ番組としては、日本で一番聴取率が高い番組だそうで、確かにスポンサーを見てもそうそうたるところが並んでいる。とまれ、森本さんは実はゴルフがめちゃうまくなった。昔は全然やらなかったのに、最近は70台の後半から80台の前半。小生は前回、調子が良くて80台の後半。ちょっと差がある。
 ――――――――――
 で、今日のように急に電話がかかってきて「あと一時間で出演」という時に何が頼りになるか。それはもうインターネットです。私のリンク・ページの上の方にあるいくつかのページを見れば、朝の段階でニューヨークの引けの様子がすべて分かる。それに日頃ためている情報と分析、それにニューヨークへの電話などで補強をすれば、まずまずの解説が出来るという訳です。重要なのは、世の中で起きるいろいろな出来事を自分なりに考えて、いつも切り口を見つけておくことです。情報はあくまでその為にある。インターネットはその為に有用なわけです。


98年08月11日(火曜日)

 不安な人もいるんでしょうな。株は下げ、為替も円安に振れて。消費は盛り上がらない、減税提案にも市場は反応しない。なのに、国会では悠長な代表質問が行われている。で、世の中は崩壊するでしょうか。しません

 日本経済には、メルトダウンの雰囲気がしないではない。株の下げは、確かにちょっと酷い。引け際の下げが厳しいからだし、銀行株の下げが他のセクターの株下げをも引き起こしている。アジアの株も11日はほぼ例外なく安かった。下げ幅で、3%前後が多い。で、世の中は崩壊するでしょうか。しません

 自分が勤めている会社は、そしてあなたが勤めている会社は。大丈夫かも知れないし、行ってしまうかも知れない。隣のスーパーやレストランは。そのままかもしれないし、なくなってしまうかもしれない。そんな変化が起きたら、世の中は崩壊するでしょうか。しません

 何が起きても、私もあなたも生き続けるでしょう。少し大げさですが。日本列島に住む1億2000万の人間は、何が起きても大部分は生き続けるでしょう。床屋があり、レストランがあり、蕎麦屋があり、モノを作る工場があり、本屋があり、車が走り、自転車に乗る人がいて......という状況は変わらないでしょう。

 為替相場や株価の変動くらいでは、世の中つぶれはしないのです。為替相場が短期間に10分の一になった国は過去いくらでもある。株価が急落した国もいっぱいある。でも、人間は生き続けている。大事なのは、パニックにならないことです。必要なことを一つ一つしておく。必要なことをしても、望まないことが起きることもある。その時は、柔軟に対応するのです。それしかない。円が年初来の安値を更新した。しかし、私が社会人になったとき、ドルは多分1ドル=290円だった。今はえらい円高ですな......。
 ――――――――――
 久しぶりに大手町のアーバンネット大手町ビルに行きました。ウォーバーグ・ディロン・リードの小池さんと食事をするために。酒匂さんもいらっしゃるから、二人の先輩に本を献上しました。このお二方には、本当にお世話になっている。

 しばらく行かないうちに、光景も変わっていた。正面の大手町ビルには二つの証券会社が店を開いていた。一つはメリル・リンチ、もう一つは日興証券。しかし、日興証券の店内は株価ボードがない完全なアメリカの証券会社の店頭スタイル。大手町ファースト・スクエアにはイーストタワーが出来ていて、そこにチェーンのスパゲッティ店「VERDE」が開店していた。まあまあですな。しかし、昼休みは凄い列。コーヒーは「SALON DE CAFE」でしたが、ここは良かった。街も変わりますね。
   ――――――――――
 昨日から「あなたの名前を新聞で読んだ.....」と言われたりメールをもらって、「どこだろうな」と思っていたのですが、今日広報室で「何かそういうのあった」と聞いてやっとわかりました。9日の日経の「News 反射鏡」に金子弘道さんという編集委員の方が文章を書いていて、その中に私の名前が出ているんですな。おかしいな、ちゃんと日曜日の新聞は読んだ筈なのに。読み落としか。まあ、よくあることです。

 この編集委員の方は私の文章をどこから引いてきたのか書いてないのですが、これは東洋経済からでしょう。経済白書特集の。しかし全体を読んでいて、文章全体がなんと小生の主張とよく似ているものだと思いました。まあ、同じ考えの人が多くなるとしたら、その主張への賛同者が増えると言うことで、良いことなのですが。この主張はちょっと厳しいものかも知れない。しかし、この点を曖昧にしたまま日本の回復、再生はないと思います。


98年08月10日(月曜日)

 今日から夏休みもピーク。電話をしても半分くらいの人はいない。でも良いのは、居る人とはすぐに約束ができると言うことで、今週も結構昼夜と埋まってしまった。しかし、懸案のある会合はないので、気楽に空いた店で食べ、しゃべりという一週間です。最近はおいしい店でも、結構値段を下げてきている。ざくろなど良い例です。で味を落としていたらもう行かない。探せば、まだまだ良い店はいっぱいあるのです。別に古い店にこだわることはない。

 電車も空き、かかってくる電話もそうはいっても少なくなり、来るメールも普段よりは多少減少するから、ゆっくり考え事ができる。秋に向けて何をしようかと。面白いプロジェクトの話しが来ていて、それの切り口などを考えていると結構楽しい。本はできて、それはそれで良いのですが、書いたサイドから言うとパーティーもやったしちょっと一段落。宣伝もこれから始まるようですが、実際に自分で書き、他の人の文章に手を入れたのは一ヶ月以上前。そのころが一番力が入っていた。パーティーは仕上げです。そういう意味では。頭はもう次のことに向いているわけです。

 しかしもちろんですが、せっかく書いたのだからなるべく多くの方に読んで欲しい。それと、これからしばらくの間、なによりも嬉しいのは読んだ人からいろいろメールが来ることでしょうか。パーティーに出席した人からのメールはかなり多くもらっている。tks。これらは、良い記念になりそうです。「スピードの経済」の時も大勢の方からメールをもらった。もっとも「メール」ですから、私信の部分もあって全部公表などできませんが。

 まあ、今週、来週と軽くいきます。このコーナーも。今日は本屋で、岩波新書を二冊買った。どうもどちらも面白くなさそう。「雇用不安」「新・コンピューター教育」。皆さんにも、良い夏休み期間を。


98年08月09日(日曜日)

 今日の Monday Nikkei の「一刀両断」に野口悠紀雄さんが、「今後30年の長期計画をー緊急対策の進め方を左右」という文章を載せている。この文章を読んで、強い違和感を覚えた。「(最も重要なことは)今後30年程度の長期にわたる日本経済の成長可能性を、具体的で信頼性のある形で示すことである」と書いてある。一体、そんなことが可能だろうか

 この文章を読むと、地価や株価やそれに日本の今後のリーディング・インダストリーの姿を具体的な形で示して、「将来の見通しをはっきりさせること」が日本経済の再生に重要だと書いてある。しかし筆者はそんなことは不可能だと思う。30年も先の地価や株価が予測できるとすれば、それは大変なことだ。また、30年先のリーディング・インダストリーが今から分かっているとしたら、それも素晴らしいことだ。それが分からないから、難しいし、逆に言えば世の中面白いのに。

 筆者はこう考える。現下の緊急の問題を解決しなければならないことは当然である。不良債権の問題にしろ、経済活動全般が活力を失っている問題にしろ。しかし、こうした問題を解決したからと言って、例えば物価情勢が理想的な極めてマイルドなインフレ環境になるとは限らない。今のアメリカを見ても分かるが、景気は良くても半分デフレ状況である。だから長期金利がFF金利に極めて接近している。これは日本だけで決められる問題ではないのである。

 「将来の見通しが不透明」ということが、しばしば「悪者」として扱われる。そうだろうか。それは、それほど悪いことだろうか。いつの時代も、将来は不安定なはずだ。筆者は、「(不安定だから)世の中面白いし、今やれることはやろう」と思う。「確かな将来」を人類が得ていた時代があったかどうかは知らないが、今の経済の急速な変化を見ていると、30年先のリーディング・インダストリーを今から予測することなど至難の技だし、そんなことは政府なんぞがやる必要はないと思う。「ここには需要がある」と発見した民間が主導すれば良いのである。政府はそれを支援する。政府が「この産業は伸びる」と手を出して成功した例は、最近では世界的にもあまり例がない。あくまでも、主役は民間である。

 政府はへたな約束を国民にすべきではないと思う。だってそうでしょう。今のような時代に、「あなたの年金は大丈夫」といったって素直にそれを信じる人はいない。政府が何を言っても経済がなかなか踊らないのは、最近の公共投資、減税論議の中でも分かっている。実行もできない約束、誰でも耳を疑う予測は軽々しくすべきではないと思う。「将来の見通しが不透明」なのは、消費を抑制するだろうか。確かにそういう面はある。貯蓄はしばしば武器だ。しかし、稼働しない資産は腐る。今のような時代は、貯めるより自分に使う方がよほど賢い資金の使途に思う。もっと、「不安とともに生きる」方法を日本人は学ぶ必要があると思う。
 ――――――――――
 昨日のこのセクションで紹介した「出版記念パーティー」に関しては、チャットのコーナーに一本としてまとめておきましたので、そちらをお読み下さい。また、パーティーの写真をここにまとめて置いてありますので、出席された方やご興味のある方はご覧下さい。出席された方はご苦労様でした。


98年08月08日(土曜日)

 (^_^)(^_^)今日は写真が多くてちょっと重いのはご勘弁下さい。今、「ビッグバン時代のネット活用術」の出版記念パーティーの二次会の会場(青山)から生中継状態なのです。一次会を神楽坂の「Billy Barew's」(ビリーバリューズ)でやって、かなりの人が二次会に移ってきた直後。デジタル・カメラで撮った写真を、jpg にしてアップしているのです。綺麗に出ているかな。「Billy Barew's」はなかなか面白い店でした。まあ、私が想定した一次会の会場とはかけ離れていましたが。世界各国のビールが揃えてあり、それをサーブするグラスも違うのです。電話番号は、03-5228-2424。一枚目の写真は店の外観、二枚目はパーティーの会場の風景です。

 まあ、そんなことはどうでも良い。人が集まりだしたのは、午後5時30分過ぎ。私は主催者ですから、5時過ぎには行きましたよ。実はこの店は初めてなのです。小生としては。しらんかった。ですから、マスターに挨拶しておかねば....と。まあでも、そんな必要はなかった。(^_^)(^_^)午後6時30分には、主催者を代表して簡単な挨拶。でも形式ばりはしません。平均年齢が多分30前後の若手の飲み会みたいなものですから。それから、執筆陣の紹介ですね。第一章の金沢君、第二章の内田君、第三章のNORIKOあねえ、第四章の内藤君。ウーン、第五章がシカゴなので紹介だけして(パソコンも半分つぶれているらしい)、第六章が中井君。最後はシステムがらみのコラムを書いた清水君本のホームページでは写真が「いた〜ち」になっている人物です。五月蠅いメンバーですね、嫌ですね。(^_^)(^_^)

 それから、編集者の福田さんの挨拶、その後は本のデザインをしたかなちゃんが出たり、東洋経済の塚本さんが壇上(といっても階段でしたが)に立ったり.....で次々と。ははは、私はこのパーティーの為にちょっと遊びの名刺を作ったのです。二種類。伊勢丹で。その半分ができたので、それを。ちょっと変わった名刺です。私以外の執筆者もそうだったと思うけれど、名刺はかなり減った。それとしたのは、慣れないサイン。ははは、だんだん変わってくる。字が。結構狭い会場でしたから、もうところ狭しという感じだった。で、一部の人が民族大移動を開始したのが、午後の8時前。そして、今かなりの人がこの青山一丁目の交差点から少し離れた二次会の会場に来ている、という訳です。
 ――――――――――
 二次会の会場はどんなところか。まず写真を一枚。(^_^)(^_^)洒落た洋館という印象ですね。ここがいいのは、「イタリアン」「果物」と「石頭火鍋」が全部食べられるということ。「石頭火鍋」は、ラフに言うと韓国の宮廷料理の流れを組む台湾料理です。うまい。大きな石の鍋を使います。強い火でぐつぐつ煮て。ははは、珍しい組み合わせでしょう。両方とも、夏に体力が付く。二つの店が、面白い感じで中で繋がっているのです。でも、店そのものはとってもわかりにくいところにあります。普通じゃ行けない。だから、一次会の参加者にはほぼ全員に、「二次会の会場はここです....」と地図を配った。それでも、迷った人がいた(らしい)。

 建物、従業員、それに料理もいいけれども、二次会会場の環境も良い。その実体が何か(本当に都の公園なのか、バブルの後遺症なのか)は知りませんが、店の裏口から通じる大きな公園があるのです。草は生えていますが、それほど荒れ放題ということはない。まずまずの。今日のような晴れた日には、外でビールを飲むのも良いものです。で、一部は外で酒を飲んでいる。二次会から参加した人も多いのです。華の土曜日。皆さん、それぞれ予定もある。

 (^_^)(^_^)一次会はテーマがありましたが、二次会はひたすら飲んで、喋って、そして食べる。これから歌もうたっちゃおうというところです。だんだん打ち解けてきている。まあ、そんなところでしょうか。おっと、忘れていましたが8月8日は築地の華火大会なのです。そんなこんなで、(^_^)(^_^)一部の参加者は浴衣で登場している。似合っているかどうかは、議論のあるところですが。

 で今が二次会なので、ここには11時ごろまでいるつもりですが、その後は決まっていない。多分、「飲みたらん」という奴が「行こう」と言い出すに決まっている。私はこうした誘いは絶対ことわならない自信がある(^o^)。この大都会、二時、三時までやっている店はいっぱいありますよ......。朝まで時間を過ごせる場所も、いっぱいある。ははは。

 というわけで、この後のご報告はまた明日と言うことですな。これまででも、収穫はいっぱいありました。メールでしか今まで存じ上げなかった人が、何人か会場に足を運んでくれた。パーティーが彼らの要望に十分沿ったものであったかどうか不安もあるのですが、いずれにしても会えたのは良かった。オンからオフへの移行は、新たな展開を示唆するかもしれない。本を出さなくても、こういう催しは時々必要なんでしょうな。。

 とまれ、今日はこの辺で。宴もまだたけなわなのです。BYE !


98年08月07日(金曜日)

 これだけ暑いのに、「熱」がないなどと書くと、「なんのことでしょうか」と言われそうですが、とにかく「熱」がない。日本経済にである。確かに抜本的な税制改正は見送りになったが、「7兆円」というのは相当な規模である。橋本首相が2兆円の特別減税をするのに頭を悩ませていた頃から見れば、規模はものすごく膨らんでいる。

 しかしワクワクしないし、市場もそう。あれほど減税と金融システムの再生を条件にしていた市場も、いざ減税が決まると材料にする気配も示していない。今日も東京の株は冴えない動きだった。円も安い。経済政策では、「規模」は常に重要です。だから、減税規模が2兆円から6兆円、さらには7兆円と増えてきたことは、本来だったら株式市場に好感されてしかるべきものです。しかし、そうならない。すでに公共投資も16兆円くらいの規模が決まっていて、「規模」からみた刺激策はかなり出揃っているのにである。

 「規模」だけでなく、今の日本経済に「活力」という「熱」を持たす為には、もっと何か別のものが必要なのである。少なくとも、80年代の日本経済には、「熱」があった。副作用をもたらしたし、「圧力釜経済」(これは私の表現方法ですが)でもあったのだが、今は「熱」もなければ、「圧力」もない。迫力に欠ける。要するに、市場に参加していても面白くないのである。なぜか。
 ――――――――――
 多分一つの理由は、「対策が細切れ」ということがあるだろう。減税して個人に動かせる資金が増えたとしても、買いたい商品がなかったり、投資対象がなければ、資金は貯蓄に回って稼働化しない。経済に活力が生まれないのである。そこでだ。例えば、今回の減税を大型の住宅減税や抜本的な規制緩和と一緒に実施したらどうだろう。多分、相乗効果は大きかったはずだ。日本はこの「相乗的・包括的な対策」が下手である。縦割り社会だから、それぞれの「割り」で対策を建てて、それを別個に発表する。全部集めて一緒に発表すれば効果百倍のものも、効果減殺になってしまう。個別に対策が出てきても、それらがつながらない。

 二つ目の理由としては、やはり「規模」ではない対策・政策が必要なのに、日本の政策にはそれが欠けているのだろう。例えばハイテクが「ハーンの馬」の時代に、多くの人がそれをおそるおそる見ているような社会では、テクを使いこなして新しいものをワイワイ作り出すと言ったノリノリな状況は生まれない。今のアメリカを見ていると、この「ノリ」がある。三つ目には、社会に蔓延する一種の絶望感、白けである。今の日本は、主要な構成者(国民、マスコミ、経済界、政界などなど)がそれぞれ相手に不信感を持ち、非難し合い、三竦み、四竦みの状況になっている。これでは、盛り上がるものも盛り上がらない。

 古い社会は常にそうだとも言える。イギリス社会も熱くなってきたのはサッチャーというパーソナリティーが引っ張ったからである。アメリカもレーガンの功績が大きい。今の日本には、そういうパーソナリティーを持った政治家もいない。減税も公共投資も、そのうち効いてくるだろう。しかし、「触媒」はどうしても必要である。今の日本はどうもそれがないし、誰かがそれをやろうとしても足を引っ張る奴がいっぱいいる。困ったものだ。
 ――――――――――
 というわけで「熱」がないのですが、8月8日の「ビッグバン時代のネット活用術」の出版記念パーティーには「熱」を出そうと思う。夏風邪の熱は引いてあとは喉にちょっといがいがが残るだけで、問題はない。雨も降りそうもないし、会場は準備万端。そういえば今日、何も知らせていなかった親戚から突然電話がかかってきた。「新宿の三省堂で本を見つけたから.....」と。やっと本屋にも並び始めたようだ。とりあえずは、「新刊コーナー」か。

 Let's enjoy !!!


98年08月06日(木曜日)

 「三本の矢」を読み終えた。面白い小説で、間違いなく最近では一番わくわくしながら読んだ。作者については色々な説がある。私が聞いている限りでは、この本は通産省の課長補佐程度の方がペンネームで書いたという。大蔵省の内部の人から見ると、プロセスがちょっとおかしく、また省内で文章力や経歴などから書けると思われる人も多忙でこれだけの小説を書ける時間的余裕はないだろうという。

 この小説に関して私を含めて、「面白くて一気に読んだ」という人が多いのは、この小説の話題がほぼ"現在進行形"であることと、各エージェント(主要参加者)の考え方が鮮明に出ていること、それに私はそうはならないと思うけれどもいまの混乱の終着駅を指し示しているようなところがあるからでしょう。あと、経済や今の日本の政治を考える上で、極めて実体に近い"教科書"になっているからだろうと思う。

 特に今興隆しつつある「複雑系」の考え方を使って犯人を割り出す努力をしていく過程や、ここで展開される会話には迫力がある。特に下巻の謎解きの部分は。佐室というすっとぼけた、しかし非常に小説の上で重要な役割をしている人物がうまく使われている。

 ただし私の印象をいうならば、やはり小説をわかりやすくするために作者はかなりの捨象をしている。実際には、現実の金融危機にはもっともっと多様な圧力、要因が働く。海外からの圧力もあれば、市場からの圧力もある。それを主要政策立案者の思惑だけに絞った嫌いがある。下巻の初め頃から大体犯人の推察はつくし、犯人の動機は古色蒼然としていて、ENDINGの自分の靴で客に促されて酒を飲む真犯人の話などちょっと"臭い"感じがするのは、好きになれない。この辺は、もう少しうまく書けたのではないかと。

 注文はあるが、面白い小説であることは確かです。人間を類型化することには問題があるが、役所にいる人間達のパターンもいくつか鮮明に示されていると思う。最後に言うならば、彼が言うところの「日本の三本の矢」は、この小説で描かれているほどには堅牢なものではなくなりつつあると思うのですが....。

 いずれにせよ、一読を薦めます。


98年08月05日(水曜日)

 NHK の友達から送ってもらって、先々週だったか「堂々日本史」が取り上げた「日本における木の文化」の番組をビデオで見ました。見たいと思っていながら、多分何かで見れなかった。それを、ビデオで見たというわけです。無論、諏訪の御柱の起源に関する分析を見たいがために。

 「御柱は何のために....」は子供ころからの疑問でした。しかし、神社を相当詳しく研究していて本を何冊も残した祖父も親父も、「わからん」としか答えてくれなかった。でも7年目に一度「3万人と110億円」(NHKの報道による)をかけて数ヶ月に渡って展開される祭りの起源が「わからん」では話にならない。

 で NHK の番組は、それを糸魚川の翡翠、縄文時代の木、それに出雲大社との結びつきの中で解説していた。出雲と諏訪の深いつながりは以前から知っていました。祖父にあまりにも昔から聞かされていたからかもと思うのですが、大学に入ったときに出雲出身の土江と言う奴と直ぐに仲良くなった。出雲出身なのです。今は彼は名古屋の名城病院で外科医長をしている。「諏訪」という神社は全国津々浦々にある。出雲にもあるし、長崎にもある。日本海側に多い。今は太平洋側が「表」になっているが、文化が中国・朝鮮から渡ってきたときには明らかに日本人がいう「日本海」、朝鮮の人々がいう「東海」が「表」だった。文化は北から来たのです。全国の諏訪神社の総本山は、諏訪の大社だと言われている。山伏の故郷とも言われる。

 翡翠などを仲介とする人の流れ、その流れにそって伝わった「木の文化」などは、想像するだけでわくわくしますね。当時は、どんな時間が流れていたのか。番組の中で、縄文時代というのは出土品も少なく、弥生に比べると落ちる文化の時代のような扱われ方をしているが、実は大変な「木の文化」の時代だったという解説を聞いて、なるほどと思います。残っているモノだけでその時代を判断してはいけない。

 それにしても、タイムカプセルが欲しい。「タイムカプセルに乗せてやる。しかし、寿命が10年短縮しても良いか.....」と言われたら、即 DONE ですな。がっかりすることも多いかも知れないが、多分とんでもない発見がいっぱいありそう。
 ――――――――――
 Bloombergには専用端末用のBloombergUとはちょっと違う「Open Bloomberg」というのがあって、これはWindowsマシンと非常に親和性が強いもので、

  1. リアルタイム・ダウンロード
  2. ヒストリル、ダウンロード
  3. 画面の cut and paste が可能
 など多くの特徴があるのですが、今日はセールスマンの方に来てもらって、この「Open Bloomberg」をピッチを通信手段にしての使い方をデモしてもらいました。

 「Open Bloomberg」はほとんどインターネットと変わるところがなく、必要なソフトウエアも同社のインターネット・サイトからダウンロードしますから、それがピッチで見れても全く不思議ではない。ちょっとブラウザが変わる程度の話です。 Bloomberg としても通信の安定性などの問題からピッチ経由の情報提供・ディールはまだあまり推奨していないそうですが、将来一つの情報提供の形になるであろうことは確かです。

 デモを見ながら、「うーん、結局一つに収斂していくんだ...」と思いました。かつてはパソコン通信とインターネットには明確な違いがあった。しかし、それは現在の NIFTY を見るまでもなく、シームレスになっている。専用線サービスだったロイターや Bloomberg がインターネットとシームレスになるのも間近いのです。

 Windows と Bloomberg がシームレスにつながり、データがエクセル上でリンクしてリアルタイムに変化するのを見ながら、「こうしたものをうまく利用できれば、どのくらい作業効率が上がるだろうか」と思いました。ロイターの「にこちゃん」にしろ、最初から付いているのに、私が使いだしたのは1年ほど前で、私の周囲にはそういう機能があることを知らないで、また知っていても従来の方法が良いと思って、このチャート作成機能を使っていない人が多い。多分、「Open Bloomberg」についてもその機能は日本中のディーリング・ルームでごく一部使われているだけでしょう。技術は容易に開発される。しかし、それを人間が使いこなすまでには何十年もの時間が流れる.....とグリーンスパンが言っていたような気がする。


98年08月04日(火曜日)

 メールアドレスの整理がついたので、「暑中お見舞い」を大勢の方に送ったのです。そしたら、実に多くの方に「返信」を頂いて、夏の月曜日で普通はメールの少ない日の筈が「メール洪水」の一日。なかには、本当に懐かしいものもあった。

 伊藤さん!!

 何ともなつかしきMAIL拝見, 有り難く拝読しました。まさか台北のHOTEL で伊藤さんにお会い出来るとは夢にも思ってませんでした。感激100 倍です。

 TVを去ってから2 年くらいでしょうか? 以前登録しておりましたがPCが壊れ,アドレスを失ってから連絡の方法もままならず,もんもんとしておりました。東洋経済でご活躍だったんですね。東洋経済はたまに日本に帰ったとき見るくらいで,ほんとに不注意でした.(定期講読はVOICE.日経ビジネス.中央公論.サイエンス,薬事)

 新刊「ビッグバン時代の活用術」帰国後早速手にしてみます。これで帰国の楽しみが一つ増えました。ワクワクです。日本は不景気の大合唱ですが,アジアから見た日本は「世界で一番豊かな不況国」とみられてます。皆,不景気を羨望のまなざしで見てます。昨年7月のTHAI BATH に端を発したアジア通貨危機をみてますと, 日本のどこが不景気?と思いますね。日本人の心が一番問題です。

 伊藤さんのご指摘の通り,すべた人まかせが問題ですね。昨年7月Bath下落時,THAI 国王は国民に呼びかけました。「Thaiは豊かな自然, 世界一の米がある。悲観はするな, 国民力合わせれば再び豊かなTHAIがやってくる」と。そのためか国民はみな明るく、健康的で心が広いです。アジアの中では一番早く立ち直るでしょう。事実,年初来マイナス成長してたわが社の売上も7月はプラス17%と底を打った感があります。

 日本が自己責任を明確にし,早く立ち直る事を期待してやみません。(平成10年 8月 4日12時52分)

 小山田さんとおっしゃる方です。いつもアジアとの間を行ったり来たりしている。私のメールを見たのは、台北だったということでしょう。2年ほどまえまでは、本当にメールの授受を頻繁にしたのでしたが、その後途絶えていた。なるほどそういう事情だったのですか。たまには、懐かしい方々に一斉メールを送ってみるものですね。ところで、ちょっと私も勘違いしていたのですが、「ビッグバン時代のネット活用術」今週の木曜日くらいから都内の大きな本屋に並ぶそうです。
 ――――――――――
 今2冊の本を時間を見ては平行して読んでいて、どちらも面白い。一冊は、米長邦雄さんの「ふたたび運を育てる」(ピンチとチャンスは同じもの)。米長さんの本は好きなんです。「運を育てる」は何回も読んだ。「分福」「惜福」「植福」は今でも覚えている。今回の「ふたたび」は、前作よりは軽い感じ。しかし、つい最近のことまで書いてある。最後の順位戦とその後の事なども。NHKの番組も見ましたから、「へえ、あのときはそうだったのか」という興味もある。圧巻なのは、第二章の『「素敵な女性」の研究』でしょうか。

 もう一冊は、「三本の矢」。今下巻の途中。今西が買ったのを、読ませてもらっている。この本は、何がおもしろいかといって、犯人の推測ではなく(下巻の途中まで読めば犯人の推測はできます。たぶん私の予測は当たっている)、経済政策の選択を巡る登場人物間の考え方の違い、その選択理由、思考の投げ合いです。この本を書いた人自身が、かなり勉強家だと理解できる。最近流行のように、数人で書き上げた小説のような気もする。特に下巻などは、もう一度読み直しても面白いと思う。本当に噂されるような立場の人が書いたものかどうかは知りませんが、最近読んだ小説の中では確かに一番面白い。推理小説としてではなく、経済ノンフィクション物(というには問題があるが)として。
 ――――――――――
 与党の「減税」を巡る動きが、徐々に形を見せてきた。定額でなく、定率で、かつ最高税率を個人所得税に関しては60%から50%に引き下げる方向という。抜本的な税制改正には入れないので、「とりあえず景気が良くなるまで」無期限に行うという。基本的には歓迎です。しかし東洋経済にも書きましたし、今日も朝日新聞の記者の方に聞かれましたから答えましたが、筆者は「減税」でも「公共投資」でも、持続的な景気回復を担保する物にはならないと考えている。

 結局のところは、経済を発展させるのは個人と企業の所得の伸びと、それに対する将来への確信です。減税は、「国に取られる分が少なくなる」という面はある。しかし、所得や企業収益の伸びそのものを保証する物ではない。公共事業は、「どの分野に対して」というのが重要です。従来の分野に対してであったら、やらない方がましです。正しい方向への一歩ではあると思いますが、景気の息の長い回復をはかるためには「減税」「公共投資」以上にやることはいくらもある。


98年08月03日(月曜日)

 日本も暑いと思ったら、台湾も暑いらしい。高橋君からメールが来ました。ちょっと紹介しましょう。6月の初めに行ったときに、世話になりました。

 御無沙汰しております。

 台湾はこの2週間ほど毎日37度を超える猛暑となっています。外に出ると日差しも強く湿度も高いので昼食も弁当を頼んで会社で食べて昼寝をしている有り様です。

 台湾では紫外線指数というのがあり(1から10)最近は毎日10(危険度最高)でこれはなるべく外出を避け膚を露にせずとの政府のおせっかいな(?)勧告とでも言うのでしょうか?

 近頃 「腸毒」(日本では手足口病)と「デング熱」がはやっており、何十人という人が亡くなっていて(ほとんどが幼児)特に腸毒は直接感染するので、プールもしばらくは禁止となっていました。(最近やっと12歳以上はOKとなりましたが)

 (中略)

 ところで、Cyber Daily 7/29(土曜)のなかで、スペインの「カキ」さんからの英語の問題が書かれていましたが、実は僕も彼女と同じような感覚を漠然と持っていました。

 最近、私の友人(後輩でもある)である高島くん(いまフリーの英語教師)がこの日本人の英語についてやはり同じような意見を持っていて、日本人がどのようにすれば短期間で英会話がマスターできるかという問題を研究し、彼独自のメソッドを使って、教えています。

 このメソッドに付いては、下記ホームページに簡単に記載されているので、時間があれば見て見てください。これから留学する人。海外部門に配属された人。等等には適している方法だと思います。

 http://www.inv.co.jp/~ytaka/

 日本でも体育館で走っていた女子高校生が死ぬなど、暑さの影響があちこちに出ている。今日など、新高円寺の駅を降りて歩いていたら、暑くて歩けなくなっている老人を見かけました。周りの人が助けていましたが。

 英語の問題は、日本人にとって大きな問題になると思います。むろん、文化の問題を含めて。しかし、どうも「日本人は外国語が苦手だ」という先入観の方が先行しているように思う。ぐじゃぐじゃ言わないで、習うより慣れろで自然と身につけた方が良いように思う。これはいつか紹介しましたが、小生は最近は夜11時を過ぎると、ちょこっとブルーンバーグのラジオを聞いていますが、こういうのがいざというときに役立つ。単語を自然と覚えるのです。日本では「日本人の英語論」は盛んだが、「実用英語」は必ずしもそうでもない。
 ――――――――――
 私のサイトの中ではこのコーナーの一番下にだけ付けているカウンターが、「20万」を突破した。他のコーナー、例えばnews and analysisや、chattasteはどれだけの人が来ているのか全く分からないので、実際には私のサイト全体では20万を大きく上回る方がいらっしているのでしょう。まあ、開設して2年ちょっとですから、個人のサイトとしては多いのかもしれません。私も続けてきて良かったことがいっぱいあった。今後ともできる限り、続けていきたいものです。ジャスト20万をゲットされたのは、木村さんでした。コングラチュレーションズ。

 夏なんでしょうか、メールもだんだん少なくなってきた。電車も空いてきたし、まあしばらくはスローテンポの展開でしょうな。今日パーティー用の名刺を作りに伊勢丹にいったら、すごい子供の数。どうも、あまりに暑いので、母親が子供を連れてデパートに涼みに来ているらしい。こんなところに、人がいたんですな。
 ――――――――――
 おでこにちょっとした疣のようなものができたので、皮膚科に行って液体窒素で冷却。4〜5日すると、瘡蓋になったとれるそうだ。液体窒素を振り掛けているときは、やはりひんやりとする。ははは、パーティーの時はもう無いかもしれない。


98年08月01〜02日(土〜日曜日)

 新白河のリゾート・ホテルから帰ってきて、やっと「ネットワーク環境」を取り戻した気分です。やはり9600では何もやる気がしない。

 ところで、「ビッグバン時代のネット活用術」はこのような装丁になりました。(^_^)(^_^)白地にブルーの文字、背景にキーボードと、白のワイシャツと茶系のネクタイをした男性の胸の写真が表紙。裏はあたかも出張経費の精算作業をしているかのような写真。茶色の鉛筆が目に付く。帯は、

 『「変化の時代のサバイバル戦術はこれだ !!」』
 『「ネットワーク」という情報ツールを日常業務、ビジネス、人脈形成にどう役立てるか。その実例を紹介』
 とある。まあ、そんなところですかね。ちょっとネットブックには洒落た感じがし過ぎるかもしれませんが、女性の読者がこれで増えるのは間違いないでしょう(^_^)(^_^)。文字が立体的、3D的なのも印象を変わったものにしている。

 この表紙をデザインしてくれたのは、昨日も書いた通りシエル・デザインのかなちゃんですが、実はこれは「候補作二つ」のうちの一つだった。では、もう一つはどこに行ったのか。そのもう一つこそ、今のシエルのフロントの表紙なのです。もう一度見て下さい。シエルの今のフロントを。コンピューターのスクリーンに入っていく大量のブルーな銀色に輝く>゚))<<<<(魚)。こっちもなかなか面白いじゃないですか。水中にあるコンピューターという発想が良い。台湾のコンピューター・ショーで沼の中でも使えるラップトップ・コンピューターを見かけましたが、普通は「水」と「コンピューター」は、「水と油」。そこをあえて一緒にしたのが面白い。ウーン、最後に表紙を決めたのは東洋経済さんですから、あそこの発想では今のやつですかね(^_^)(^_^)。でもいずれにしても、本の表紙の基調色はブルーだったのです。
 ――――――――――
 どんなメンバーが書いたかって。ドヒャーっと出しましょう。この本の為のホームページがここで、2日現在で執筆に参加した8人のうち、7人の写真が揃っています。最後の清水は、システムに一番詳しいのに、写真も撮れない(・-゚)。まあでも、二、三日以内には送ってくるでしょう。刑務所の囚人写真のような写真もありますが、お許しを。適宜良い写真と入れ替えていく予定です。でも、各自の個性が出ている。

 第一章を書いたのは、金沢君。みんなで「きんちゃん」と呼んでいる。ひょうきん者です。まあ、写真を見れば分かる。山一の影は最初からない。「焼け〜〜」と呼ばれている。第二章を書いたのは、「ボブちゃん」。発音を間違えると、怒る。写真ではそうでもないのですが、会うと巨大です。上から下まで。第三章は紅一点の NORIKO。シャイなようでいて、ものすごく図太いところもある。そのコントラストが、しばしば相手を混乱させる。第四章を書いたのは、自他共に認めるナルシスト。名前が「忍」なので、ときどきくどき、セクハラのメールをもらっている。(でも、この写真はどうにかならんかの〜〜)第五章は、今回のパーティーに唯一参加できない「しらちゃん」。性格も体も顔も超丸い感じ。業界でも評価高まりつつあるエコノミストです。在シカゴ。第六章は、自ら「預言者」を任ずる保険屋さんの「中井」。つい最近まで、シンガポール駐在だった。第七章は小生で、主にシステム関係のコラムを書いたのは、「たーち」。由来は確か聞きかじりでは、「たかし」という名前から来ていたかな。

 「160ページ」と聞いて、「ちょっと少ないかな」と思った。しかし、出来上がった本を見て、「内容も詰まっているし(^o^)、ちょうど良い」と感じました。ハンディなんですね。コンピューターの横なぞに置くと、非常にマッチするのでは。私が何よりもこの本が好きなのは、「8人もの人間の力を集めて作り上げた」という点です。出来の悪いのはいなかった。比較的皆パンクチュアルだったし、文章が(・-゚)下手もいなかった。何よりも、ネットワークで現段階で可能なテクを試しながら作ったというのが、印象に残る。こんな本だったら、これからもどしどし作っていきたいし、多分そうなると思います。

 ENJOY !!


最新 98年07月
98年06月 98年05月 98年04月 98年03月 98年02月 98年01月
97年12月 97年11月 97年10月 97年09月 97年08月 97年07月
97年06月 97年05月 97年04月 97年03月 97年02月 97年01月
96年12月 96年11月 96年10月 96年9月 96年8月 96年7月


ALL RIGHTS ARE RESERVED.Copyright(c)1996 伊藤 洋一