97年11月30日(日曜日)

 もう12月ですか。早い。今年はいったい何をしていたんでしょう。本を出した。確かに。で、それ以外は.....。思い浮かびませんね。なかなか。毎日毎日、いろいろなことをしていても、「じゃ、お前何をしているんだ....」と言われると、急に自信がなくなる。たぶん皆さんもそうでは。まあ、だからといって焦ることもないのですが、しかし「今年は何をしたか....」と考えたときに、直ぐに3つか4つ思い出せるようにしておきたいじゃないですか。

 自分が達成したことでなくても(利用はしてますが)、周りが凄いスピードで変化しているのは確かです。例えば私がやる講演会にしろ、スタイルは1年前、いや数ヶ月前に比べても大幅に変わった。紙は最近はほとんど渡さない。すべてインターネットをオンラインにしてやる方式に変えた。これに少し、power point を加える形。そう、周りのテクノは変わっている。しかし、では講演の内容が著しく充実したかというと自信がない。たぶん、皆寝ないで聞いてくれるから面白いんでしょう。しかし、それで満足してはいけない気がする。もっと革新的な方法はないだろうか、と思うわけです。年末に「今年は何をしたか...」と考えたときに、直ぐに思い出せるような。来年の課題ですかね。それを含めて、仕事全体を re-construct する必要があるような気がする。

 「変わった」といえば、むろん金融、それに金融界の形も大幅に変わりつつある。来年はもっと変わるでしょう。
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 それに関連するのですが、最近特に「〜〜特集」的な番組でやたら金融を取り上げるようになっている。しかしどの番組についても言えるのは、お涙頂戴的、懐古的、かつ不安醸成型の番組である、という点だ。だから、好きになれない。しばしば顔を隠して元社員を出演させ、こうだったああだったと暴露している。どうしてこうした変化が起きているのか、乗り切りのためには何をする必要があるのか。個人も、会社も国も....といった前向きなものは極めて少ない。

 重要なのは、「変化」そのものはやむを得ないということです。ビッグ・バン云々の話ではなく、経済全体が市場経済の拡大・統一ルール化や、経済の基幹的技術の浸透によって変化してきている。かつての姿をそのまま残すのは無理だし、それは個人、企業、それに国を貧しくするだけなのです。だから、「変化すること」自体は歓迎しなければならない。「変化」そのものを「悪」としたら、個人も企業も、そして国にも未来はないわけです。しかし、マスコミ(特にテレビ)の今の番組の作り方を見ると、「世の中こんなに変わってしまって」式の番組が多すぎる。まじめな、将来的な取り組みはまったく行われていない。極めて残念です。
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 ところで、昨日 HYATT のことを書いたら、海外出張にかけては誰にも負けないばぶちゃんが蘊蓄を傾けたメールを送ってきてくれました。3種の HYATT の違いに関しては

 Park Hyattは世界にも数件しかないTop-End Productです。顧客も世界中を旅行するBusiness Executive中心で、かれらが十分満足するサービスを提供しております。一言で言えばファイブスターホテルです。新宿のパークハイアットの客室は相当ゆったり作られているのと同時にビジネスでのサポートも目をみはるものがあります。

 Grand Hyattはその次のグレードです。Hyatt Regencyとの境目はPark HyattとGrand Hyattの境目より曖昧だと思います。Hyatt Regency Classでも十分Grand Hyattで通用するものもあります。同一地区にHyatt Hotelが2つある時にはどちらか上の方がGrand Hyattで下の方がHyatt Regencyとなるケースもあるようです。

 から始まって、ホテルの値段の秘密や選び方まで。ちょっと長くなりますが、紹介しちゃいましょう。
 実際にホテルの宿泊価格はわけがわかりませんよね。同じ時に同じグレードの部屋 にチェックインしていても値段はバラバラです。2本、3本どころではないでしょ う。

 ホテルの価格が不透明であるのにはいくつかの理由があります。正式価格(タリフ に書いてある奴です)は「これ以上高い値段はありません」という意味で捉えるの が正しい捉え方でしょう。これを公示価格と言うのは少々しんどいと思いますよ。 秋葉原のパソコンと同じです。

 ホテルの宿泊価格はある意味で生鮮食料品の値段と同じだと考えることが出来ます 。XXX号室の今晩の宿泊という商品は今晩しか売れないものなのです。明日では 意味が無いですし、同じ今晩であってもYYY号室とは違うのです。明日は満室状 態の予約が入っているかもしれませんが、今晩はガラガラかもしれない。毎日需要 が違ってくるわけです。供給量は限定されていますから、当然毎日値段が変るのは やむを得ません。

 さらに為替の先物取引やらオプション取引みたいなものとも考えることもできます 。予約をどの時点で入れたかによっても違うわけです。すでに稼働率90%相当の 予約が確保できていることが判明している段階での予約とまだ50%の稼働率しか 確保できていない状況での予約はオファー価格が違ってくるでしょう。

 非常に面白い例ですが、都心のホテルに泊まる場合に、当日の5時くらいまではホ テル側は強気のオファーを出してきます。しかし夜の10時に電話をすればプライ スはどっと崩壊してくることが多いのです。ホテル側が客室という商品を投げ売り に出ているわけです。(誰も泊まらなくても固定費はかかりますから、誰かが泊ま る際に発生する変動費を上回る売上げが得られればOKです。)

  もう一つのファクターは販売チャネルです。普通生産地直販で買えばなんでも安く買えますから、ホテルだって直接電話予約を してきてくれた時には代理店にマージンを落とす必要もないので、安い料金をオフ ァーできると考えられがちです。この考え方は正しい部分もあるし、そうでない部 分もある。

 売り手(ホテル)の側としては年間を通じた需要の予想が困難ですから、それを安 定させるためにホールセラー(旅行業者)に一括して売りに出すわけです。一括し て売ることによってリスクヘッジができる。だから安く売る意味が出てくるわけで す。大口のお客さんに安く売るのはどんな商売でも当たり前です。

 これに対して電話で予約を入れてくる人は一見のお客さんです。もう2度と来ない かもしれない。残念ですけど、そういう人にホールセラーと同じ値段で部屋を提供 するのは難しでしょう。もちろん、個人のお客さんをないがしろにしては商売は出 来ないので、ホテルカードというものを売り出してお得意さんである個人は優遇し ようとしている。これは本当に一見のお客さんよりはリピート率が高いと考えられ ますから。

 最後に賢いホテルの予約の仕方です。
 それほどホテルに泊まられない方の場合、予約はホールセラー経由でするのが良い でしょう。ホールセラーに「一番安い料金を提示してくれた旅行代理店にお願いす るつもりなんだ」とはっきり伝えましょう。勤め先と取引があるような代理店を選 ぶと更によいでしょう。

 もし頻繁にホテルに宿泊される方であれば、いくつかのホテル系列のメンバー(た とえば帝国であれば日比谷クラブ、ニューオータニであればオータニクラブ。国際 的ホテルチェーンではマイレッジクラブなど)になり、メンバー予約システムを通 じて価格を調べて、それと同時にホールセラー経由で価格チェックします。そして 安い方を選ぶ。

 もっと頻繁に特定のホテルに宿泊される方は、そのホテルのアシスタントマネージ ャーと懇意になりましょう。そして直接その人に連絡を入れれば良いのです。good priceが出てきます。

 ということでした。まあ、何でも交渉して安くするのがこれからのビジネスの基本、相手に対する礼儀(^_^)(^_^)ということでしょうか。(ばぶちゃんは、本当に物知り博士でっせ)


97年11月29日(土曜日)

 様子を知らないところで、勝手に天気予報をするものではありませね。夕べから今朝方まで凄い雨。しかも、起きてテレビを見たら九州の北部には雷注意報から風雨注意報まで、ありとあらゆる注意報が出ている。当然、「ゴルフはなしだ」と思いました。しかし、大きなコンペだから会場に行く用意だけはした。無論着替えなどはもたず。全くやる気がなかったのです。しかし、タクシーに乗り込むときにそれでも一時的に雨が降っていなかったので、運転手さんに聞いてみた。「今日は出来ないですよね.....」。返事は期待したものではなかった。「いや、今日は出来るんじゃないですか.....」。これには仰天。また、疑心暗鬼ながら部屋に戻って用意をして出直し。

 別のホテルで同じコンペに出る同僚を拾ってゴルフ場に着くと、結構降っているがそれでも誰も止めようと言う雰囲気ではない。まあ、48人も参加するゴルフですから、「止め」となはなかな決断しにくい。しかし、それが正解だったのです。午前中こそぱらぱらと降っていたものの、午後には完全に上がった。結局、全員が問題なく回れた。驚きました。地元の人というのは、公式な天気予報とは別に、ちゃんと天気の先行きが分かるのです。もっとも、ゴルフ場は福岡よりさらに西でしたから、そういうこともあるのかもしれない。その土地のことは、その土地の人に聞くのが一番ということでしょう。
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 それにしても、今年の春行った札幌の寂れ方に対比しての福岡の元気の良さはなんでしょう。新しいコンプレックス(例えば、このcanal city)が生まれ、人々も威勢が良く、レストランもよく込んでいた。街にも活気がある。結局、札幌というのは公共投資や官庁に大きく依存した街だったんですな。それに対して、福岡は産業の奥行きがあるのでしょう。タクシーの運転手に聞いても、福岡も全体は「景気は悪い」という。これは、日本全国同じです。しかし、おなじ「悪い」でもそれぞれの地域で程度はかなり違う。

 魚住さんを誘ってフグでも食べようと思ったのですが、都合悪く彼は風邪でだめ。しかたなく一人で春吉橋の近くの「ぼて」(092-713-0225)というふぐ専門店に行きました。ホテルに紹介してもらって。土曜日のに夜まで支店の人間に付き合ってもらうのは恐縮でしょう。カウンターで店の人間と話をしながら食事をするのも、たまには良い。大分で食べられなかった「ふぐの肝」を食べようと思ったのです。

 しかし駄目。「ふぐの肝」は大部分の都道府県で出すことを禁じられているのだそうです。条例で禁止されていないのは、大分と山口だけだと聞きました。つまり、福岡では「ふぐの肝」は食べられないのです。食べられるのは大分と山口だけ。やはり失敗しました。そこしか食べられないと言うのは、やはり食べておかねばならない。
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 ところで、「ハイアット」が付く名前のホテルはいっぱいありますね。新宿には「パーク・ハイアット」があり、その近くには「ハイアット・リージェンシー」がある。そして、福岡のハイアットは「グランド・ハイアット」。どう違うのか。ホテル側の解説によれば

  1. 「PARK HYATT」は高級な滞在型
  2. 「HYATT REGENCY」はビジネス・タイプ
  3. 「GRAND HYATT」はその両方の機能を持つハイアット
 という分類らしい。世界的に。まあ、確かに新宿のハイアットは高級です。

 ところで、今はない「GRAND」方のハイアットを東京に作る計画が進行中だという。どこに出来るのか知りませんが。願わくば、ホテルの競争が厳しくなってもっと安くなって欲しいと思う。ゴルフ場もそうですが、今はホテルも「正式料金」を払うのは、本当にばからしい。よって、公示価格と本当の価格の2本立て、3本立てになっている。どうも不透明です。交渉した人間の勝ちでは、消費者にうやむやが残る。「自分より同じサービスを安く享受した人間がいたのではないか....と」。これは、良くない。


97年11月28日(金曜日)

 大分から博多までは、列車で移動しました。特急で2時間。大分から大分空港まで1時間かかりますから、現実的には移動手段としては唯一の選択肢。しかし、JR 九州の列車はあまり本州で見かけない SONIC系(私が乗ったのは883系で、全部で8種類の車両があり、各車両のフロント・デザインが違う)が多くて、乗っても見ても楽しめる。全般的に金属的に出来ていて、考えようによってはスマートです。絨毯がひいてある客室もあって、最初は物珍しかった。なんと「SONIC Tシャツ」を列車の中で売っていた。つい買ってしまいました。まあ2時間なんてあっという間です。power point ファイルを最新の動きを入れてちょっと手直ししたり、頼まれていた文章をちょっと書いたり....

 仰天したのは、小倉駅で列車の進行方向が逆になったこと。最後尾の車両に乗っていたのが、突然最前部の車両になってしまった。こんな経験は初めてですね。小倉の駅の構造の問題でしょうか。ちょっと笑っちゃいました。それにしても、JR は女性が進出する職場になった。昔は男臭い職場の印象でした。しかし、今では緑の窓口に女性が多くなった。次に、グリーン車周りだとパーサーのような役回りの人が女性が多くなった。飛行機で言えば、スチュワーデスです。これはなかなか良い。
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 福岡では講演会はなく、取引先を二カ所ほどまわっただけ。しかし、講演会より情報交換はできる。これがなかなか勉強になる。福岡はこれで4回目ほどですから、懐かしいし、また街の変化も見れる。ひどい寂れ方になった札幌と違って、福岡は活気があるのが特徴。今回は、canal city とうコンプレックスが出来ていて、そこのグランド・ハイアットに宿泊してみました。綺麗なホテルです。従業員の教育も出来ている。

 何よりも感心したのは、電子機器に易しい作りになっていること。私が「パソコンを使いたいが」と言ったら、「P-COM AID」というマシンを持ってきてくれた。これは、ホテルのような「0」または「9」発信のラインを、外線と同じ状態にしてくれるマシン。日本のホテルでこれを用意してくれたのには、初めて出会いました。これは便利です。家で使っているのと同じ方法で内蔵モデム(パソコンの)を使って通信ができる。かつ、私が使っているプロバイダーの福岡の拠点を呼ぶように設定しましたから、これで市内電話料金で通信ができる環境になった。このホテルには二泊しますから、これは大きい。移動電話やPHS のバッテリー期限が迫っている身には嬉しい。全国のホテルがこの「P-COM AID」君を備えてくれることを期待するものです。
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 ところで岡本さん、木村さんとメールを交換している中で、IE4.0がadobe acrobat に対応したことが判明しました。http://www.adobe.co.jp/international/jpacrodown.htmlから、「IE4.0 activXコントロール・アップデートファイル」を指示に従ってダウンすると、IE4.0上でもアドビがうまく起動することが出来るらしい。私もダウンしましたが、確かにうまくアドビが扱える。

 久しぶりにテレビ東京の「ビジネス・サテライト」を見ていたら、マハティールが「為替ディーラーは登録制にしろ」「不必要な為替取引はやらせるな」などまたまた馬鹿な話をしている。世界のマーケットの中で、為替市場はもっとも流動性に富むマーケットで(特に主要通貨間)、輸出業者がドルを買いたいときに買え、輸出業者がドルを売りたいときに売れるのは、この流動性があるからです。「登録制」などにしたら、この流動性が失われて、世界経済は大きな混乱に陥るでしょう。市場に狙われないように、自国経済を立て直すのが先なのに、まだお分かりになっていないようで。


97年11月27日(木曜日)

 昨日が不気味だった分、今日の天気は素晴らしかったですね。いつもぎりぎりに飛行機に飛び乗る小生ですが、あまりにも天気が良いのでつい時間に十分余裕を持って家を出て、外の景色を見ながら羽田に行きました。風なし、空には塵・雲なし、そして日差しは暖かかった。うーん、日本の景気や金融市場環境も早くこうした環境になって欲しいものです。面白かったのは、電車の中でコートまで着込んでいる人がいる一方で、まるで夏のような格好をしていた人がいたこと。小春日和の典型を見たような一日でした。

 大分に着いたのは、午後の早い時間でした。海岸にある小さな飛行場。ここも素晴らしい天気。大分空港は、綺麗に整備されている。やはり南国ですね。道路沿いは、南国特有の背の高い木が多い。大分は少し南に行けば宮崎ですから。正直言って、九州の代表的な都市を持つ福岡県、色々な意味で教科書に出てくる長崎県、温暖な気候で有名な宮崎県などと比べて、大分県は今一つ印象の薄い県でした。私にとって。しかし、seeing is believing。落ち着いた良い県で、人口は123万人、大分市40万人のやや偏った人口構成は見られるものの、温泉(別府温泉)あり、リゾートあり、産業ありで良いところとお見受けした。

 一つ思ったのは、大分空港から大分市までが遠い。車で1時間はかかる。一つの方法は大分空港からホバークラフトに乗ることらしい。しかし、これは少しでも天候が荒れて波が立つと運航見合わせになるそうな。今回は車を利用して大分市まで行ったのですが、途中に別府温泉がある。ちょっと時間に余裕があったので、代表的な湯治場を見学。「ひょうたん湯」とか言いました。砂風呂、蒸し風呂、打たれ湯など数多くの湯があって楽しめそう。一度ゆっくり来たいところです。講演会は、70人近い人が来て下さった。色々な縁があって、大分銀行さん主催の講演会ですからまあ地場の企業の社長さん達。
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 講演会が終わって、今は大分にいる私の古くからの友人と大分銀行の担当者の方二人と2軒ほど飲み歩いたのですが、一つ非常に驚いたことがあり。あるスナックに大きなテーブルが置いてあったのです。よく見ると、我が家の dining table とそっくり。というか、同じものなのです。形がちょっと変わった卵形をしている。仰天しましたね。しかし、理由は判明しました。我が家の table は伊勢丹で買ったのですが、大分市内にある唯一の大きなデパート「ときわ」は伊勢丹と提携しているらしい。よって、同じテーブルが売っていて、その飲み屋のママさんがそれを買って据え付けた。大きくて、がっしりしたものです。形が変わっていたから買った。

 このデパート、九州でも一二を争うなかなか勢いのあるデパートらしい。ちょっと見回ったのですが、確かに綺麗で、商品の並べ方も商品そのものもなかなか洗練されていた。大分出身で私が一番身近に知っている人と言えば、三原淳雄さんで空港から市内までの間で電話したら、「全国で大分しか食べられないモノがある」とフグの肝のことを教わりました。が今回は機会がなかった。次回に取っておきます。講演会の出席者の名簿を見ていたら、「三重野」という名字が結構ある。そういえば、前の日銀総裁の三重野さんは大分出身。その土地その土地で特有の名字がある。大分銀行の担当の方の名字は、「財前」(ざいぜん)さんでした。あしたあさってと二日間は福岡に回ります。やはり講演会に来た皆さんは、日本の金融業界の先行き、景気の先行きをかなり心配されていた。
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 ところで、このコーナーの一番最後にあるカウンター(フロントのとは別)が、10万ヒットを突破。木村さんから「私は100001をゲットしました」とわざわざメールを頂きました。スタートして一年と4ヶ月くらで10万。まあ、どうなんでしょう。個人のホームページとしては多いんでしょうか。でも、このコーナーを持っていて本当に良かったと思う。色々な人と知り合いになりましたし、分からないことがあって(コンピューターがらみで)、このコーナーで聞くと必ず誰かが応えてくれて、私のコンピューターの知識も深まった。私自身に負担にならない程度に続けていくつもりですから、今後とも宜しく。(^_^)(^_^)


97年11月26日(水曜日)

 今日はいろいろな意味で、異常な一日でした。まず、都内の道がめちゃめちゃ混んでいた。あちこちに行きましたからタクシーに結構乗ったのですが、まあ混んでいたこと。犯人は、雨ですね。タクシーの運転手いわく、「今日はお客さんが多い....」。特に青山通りはひどかった。上りも下りも終始渋滞で、ひどい混みようだった。

 その雨は夜11時過ぎに上がったようですが、その後の天気は気持ち悪かった。ちょうど帰り道がその時間で、不気味だったというか。南から暖かい風が入り込んで、雨の降った後のぼわ〜とした空気が、時々の風によってうごめいている感じで。(^_^)(^_^)。上を見ると、雲の動きが激しく、奇妙に空は明るかった。
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 しかし異常といって、日本の金融市場ほど異常だったところはないでしょう。実はそれはマーケットとは呼べないものになっている。為替市場が出来高を伴っていただけで、資金市場は著しく流動性が減少した。むろんtwo-way price などなく、誰もが疑心暗鬼になっている。まあ、last resort の出馬時期ですかね。「信頼醸成措置」が必要な時期です。さもなくば、今の状態はそのままでは長くはもたない。どこかで、爆発しそうです。金融不全は、経済全体を痛める。今日読んだニューヨーク・タイムズなどもかなり心配していろいろな記事を載せている。

 それにしても、市場の動きは速い。「スピードの経済」を書いた私ですから、経済の「スピード」は分かっているつもりでしたが、こうこれでもかこれでもかと実際に追いつめられる金融機関が登場すると、「ちょっと冷静になって、しばらく動きを止めてみたら」と言いたくなる。しかし、マーケットは never stop です。こちらがマーケットにあわさざるを得ない。
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 尾道の石井さんから、興味深いサイトを紹介してもらいました。NASAの写真がそのまま見れる日本語サイト。土井さんの宇宙での動きが詳しく紹介されている。むろんNASAのページで見れますが、日本語で解説しているのが面白い。ご興味ある方は、http://www4.justnet.ne.jp/~m_kanai/をごらんください。

 明日は大分に行きますが、ここは未踏の場所です。どんなところやら。


97年11月25日(火曜日)

 知り合いの山一の社員何人かと話しましたが、皆怒っていましたね。会社側が正式に社員に事情説明したのは、月曜日の午後になってからだそうです。それまでは、社員も我々と全く同じように、マスコミの報道で知るだけ。それまではまったく寝耳に水だったそうです。「土曜日の朝に日経の朝刊を見てから、ほとんど寝れませんでした。どうしてこういうことになったのか、と」という人もいた。それはそうでしょう。いくら会社の悪口を言っても、やはり自己表現の場としての仕事を提供し、生活の糧をくれ、そして仕事面でのプライドの源泉はやはり「職場」ですから。

 山一のロンドンの支店に関する記事をタイムズで読んでいたら、次のような文章が出てきました。

 He added, however, that staff would receive some form of redundancy payments, and that "contractual bonuses" would be paid.

 UK regulators said they were keeping a close eye on the winding down of Yamaichi in the UK, where about 250 people work in securities, and a further 50 in commercial banking. Many left the building to be greeted by headhunters, offering to find them a new job "within days".

 「redundancy payments」というのは、退職手当です。つまり、私が土曜日に指摘したとおり、出るものは出ることになる。注目すべきは、ロンドンの山一社員(商業銀行部門の50人を含めて300人)は、同社を退社と同時にヘッドハンターから声がかかり、数日以内に新しい職を見つけられるだろう、と書いてある。むろん日本でも、その分野で名前の通った人は、そういうことが可能でしょう。しかし、日本の方はロンドンほど簡単には行きそうもない。

 ロンドンにいる人たちと、日本にいる人たちの専門分野の違いはあるでしょう。しかし、ロンドンでは直ぐ新しい職に付けそうだというのは、明らかに東京との市場の活況度の違いです。ロンドンはそれだけ経済も、そして市場も活発だから職がある。経済も市場も活発でなければならない理由が、ここにはっきり示されている。経済や市場が活性化しなければ、職も生まれないのです。だから、私は本でも主張しましたが、何はともあれ経済を活発化する努力をするべきです。

 今、山一証券のサイトに行ったところ、「自主廃業」に関する正式な社長の挨拶文がありました。それにしても、野澤さんの下を向いた涙ぐんだ顔は世界的に有名になってしまいましたね。昨日のある段階では、The Times、Financila Times、The New York Timesなどの一面の真ん中に写真が載ってました。欧米で経営者がああいう場で泣くのは、極めて異例です。そこに関心を持ったのでしょう。


97年11月24日(月曜日)

 始まった海外の市場は、まずは「様子見」といったところでしょうか。ドルは対円では上がっていますが、一気に130円に近づく兆しはない。日本時間の24日午後11時現在は、127円前後で落ち着いている。「まだ次にどこが破綻するか分からない」という判断をすればそれは円売り材料ですが、こうした一連の破綻によって日本政府もいよいよ動き出すだろうと考えれば、それは円金利の上昇要因で、円を買いたい気持ちも動く。この綱引きです。

 しかし昨日も指摘したとおり、「公的資金導入→日本の金融システムの安定」も、本当の意味で日本の各金融機関が競争力を取り戻す努力をしなければ一時しのぎのカンフル剤に過ぎない。そういう意味では、円相場の上昇は時として急激であろうとも、基調は依然として円は弱いでしょう。円金利の上昇が発生するときは、その時の円相場の上げは足が速くなる。ただし、円金利が持続的に上げる可能性が薄い現在では、円の上げが基調になることはないと思われます。

 株も、海外市場は全般に落ち着いている。一番目立ったのは、韓国の株式市場の月曜日の急落です。IMF に融資を申請したことで経済政策の自由度が失われて、不況が深刻化するのではないかとの見通しや、日本が自国の金融危機で韓国を支援できる余地が縮小するのではないかとの見通しが、韓国の株ヤスを激しいものにしている。韓国株は月曜日一日だけで7.2%下落して、10年来の安値だという。
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 今週も激しく動く一週間になりそうです。マーケットも揺れるでしょうが、私も飛行機に揺られそうで、後半はまた出張。今度は大分と福岡に行きます。大分には地方銀行から依頼された講演のため。福岡では、支店に寄ります。大分というのは初めてですね。行ったことがない。金融ががたがたしている時期ですから、関心は高いかもしれない。

 ウォール・ストリート・ジャーナルやニューヨーク・タイムズなどが、今回の日本の金融危機を大きく取り上げている。しかし総じて、冷静な反応です。日本の「convoy system」の行き詰まり、市場の力が支配する経済の誕生、いずれにしても日本の金融が通過せざるを得なかったか試練....といった受け止め方。ウォール・ストリートの書き方は、

「 Market forces are reordering Japan's financial industry and the rest of its economy far faster than anyone can control.....」
 というもの。その通りですな。


97年11月23日(日曜日)

 ははは、今日は一日一回も外に出ませんでした。帰ってきた我が家のメンバーによれば、えらく夕方から寒くなったそうですね。明日もまた外で一日過ごさねばならないので、今日は休憩です。半日は寝てました。寝るほど楽なことはない....という訳です。
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 山一証券からは正式発表はまだありませんが、今までのマスコミの報道の方向からするとどうやら「自主廃業→清算」という方向のようです。無念、無能な経営者に対する怒り....などなど、従業員の方々にはいろいろな思いがあるでしょう。日本社会全体が抱えている問題もあるし、世界経済の変化の中で、世界中の会社、個人が直面している問題もある。日曜日には、テレビ番組などもいろいろあってこの問題を扱っていましたが、中には全く的を外した議論を一生懸命していたものもあった。

 私は日本の金融システムの安定性回復のために、公的資金導入は必要だと思います。しかし、多くの人が指摘しているとおりそれにはいくつかの前提が必要です。金融機関を守るものでなくシステムと預金者を守るものであること、やはり経営の失敗の面が強いわけだからその責任はきちんと追求すること、使われる資金がなるべく回収されるように経済活動全般を活性化する方向に使われることなどでしょうか。税金を使うわけだから、その使途は厳しく監視されねばならない。

 しかし重要なのは、公的資金の導入と日本の金融機関の長期的競争力には何ら関係はないということです。短期的には公的資金を導入すれば日本の金融機関の競争力というか、経営は楽になります。ジャパン・プレミアムも低下するでしょうし、信用も維持されることになる。これは当然です。そうして、経済の血流(金融)を円滑にするのが目的ですから。

 ただし重要なのは、それぞれの金融機関が長期的に存在を維持できるかどうかは、あくまでその機関の存在に「経済的合理性」があるかどうかだ、という点です。いくら公的資金を導入しても、金融機関としての長期的ビジョン、社会の必要性に対する対応策、利益を確保できる見通しとシステムの構築がなければ、短期的に生き延びるに過ぎない。だから、金融機関としての本当の議論は、

「これから何を売り物にするのか」
「そのためには、何をし、どんな人材を集め、どのような設備投資をし」
「顧客にどのようなサービスを提供するのか」
 にあるはずです。議論がここまで進んでいないのは、結局のところまだ日本の金融機関に危機感が足りないのだと思います。いくつかの日本の金融機関を行き詰まらせた環境変化は、始まったばかりなのです。日本より、新しい時代に対する対応を急いでいるアメリカの金融機関の方が、提携や事業内容の見直しを急ぎしているのはその間の事情を端的に物語っている。

 だから「あと2〜3年は大丈夫」と思われる金融機関だって、5年後は分かりません。経済の基幹的技術は変わり、経済環境も変わり、消費者のニーズは変化し、企業の資金運用調達の方法は変化する。つまり、今起きていることは今後恒常的に続く変化の入り口の出来事に過ぎないのです。決して終わりではない。今日見たテレビ番組の中で唯一これは「情報だ」と思ったのは、今日本でも急速に顧客を獲得しているシティバンクが、今後の事業展開の中で5〜7割の人員削減を計画している、という点でした。むろんこれは確認しなければなりませんが。従来「金融」と思われていた分野に、金融を必ずしも専門としていなかった業界から参入が起きているからです。日本でも、「振り込み業務」での流通業の進出は著しい。

 必要なのは、時代と経済環境変化に対する正確な認識(これが一番重要です)、変化に対する対応力(柔軟性)、そして戦略でしょう。そして個人も、そして企業も「自分の存在価値」をしっかりと見つめて、それを高める努力をしなければならないということでしょう。そして、いつも気にしなくてはならないのは、自分勝手でない「市場からの評価」です。市場の暴力を言う人もいる。しかし、これからの企業は市場に存在価値を主張できなければ繁栄はないし、市場から退場を宣告されたら終わりです。具体的には、株価を上げる努力が必要でしょう。その努力の中には、利益は当然として情報開示( disclosure )も入る。まあ、個人としても企業としてもしんどい時代です。何よりも心配なのは、日本や日本企業全体、日本人が一番重要な「今に何が起きているか...」に関して十分な認識ができていないことです。まだ「快楽情報」で事業をしているところがある。第二次世界大戦時と同じように。敵はレーダーを使っているのに、それに気づかなかったように。
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 今日もそうでしたが、私は山一の友達や知り合いになるべく電話したり、メールを出すことにしています。自分に同じようなことが起きたとしたら、やはり友人からは電話をもらったり、メールをもらったら嬉しいでしょう。無視されるほど、辛いことはない。むろん、人によって違うでしょうが。なお、山一証券は24日は午前6時から取締役会を開くとのこと。海外の市場が開く前に、最終的な方針を決定するのでしょう。あと、社員の々は24日は全員出社の指示を受けているようです。そこで、経営サイドの正式な発表が社員に伝えられることになります。ネット仲間もいろいろこの問題を扱っている。ばぶちゃんが法律的な問題を、BOBUちゃんが投信の問題をそれぞれエッセイや、diaryで扱っている。参考になります。


97年11月22日(土曜日)

 私が静岡から帰ってきてしたことと言えば、高校・大学の同期で現在はノンバンクの処理問題などに当たっている友人の弁護士に電話することでした。法律のことは、その道の専門家に聞いた方が良い。長い時間話しましたからとても全部を書くことはできませんが、仮に山一証券が「自主廃業→清算」の道に進んだ場合には、次のようなことになるようです。

  1. 「清算」には「普通清算」と「特別清算」があり、仮に山一証券が「自主廃業→清算」の道を選び、当局がそれを承認し、かつ債務超過でなければ「普通清算」手続きに入る
  2. 「普通清算」は、全資産を洗い出し、それをもって債務を返済することで事業(事業資産)の清算が行われる。「自主廃業→清算」が正式決定された段階で、清算手続きを遂行する従業員以外は解雇され、清算が終わった段階で清算手続きをしていた従業員も解雇される
  3. もし仮に、債務が資産(債権)を上回っていることが判明した場合は、「普通清算」は無理となり「特別清算」に入る。「特別清算」とは、裁判所が債権債務を洗い出し、担保債権、無担保債権、優先弁済債務、先取り特権債務などを分別した上で債権債務の額を確定し、債権者への弁済比率を決める。この場合には、債権債務の確定に普通は長い時間がかかる
  4. 「普通清算」の場合には、先取り特権のある賃金や退職金は優先的に弁済される。従って、全額は無理にしても、従業員に退職金は支払われる。年金については、信託会社に預けれている預かり資産がきちんと分別管理されており、運用益が出ていれば支払いの対象になる
  5. 日銀の特別融資は、清算に入るまでに不安になった顧客が資金を引き出すときに、山一に対して当座の流動性を付与するもので、清算(普通清算)が進む過程で山一の資産が売却できればこれは返済される
 山一には、友人や知り合いが一杯いる。さぞ残念でしょう。せいせいしている人もいるかもしれませんが、それは少数に違いない。仮に山一が再建の道を歩まずに清算の道を選んだにしても、それが順調にいってせめて退職金や年金が支払われるようになること希望します。しかし、事態がややこしくなる危険性もある。実は債務超過だったというケースや、顧客の預かり資産がきちんと分別管理されていない場合、従業員の年金資産などの契約関係がきちんとしていないケース。当局が、「自主廃業」を認めない、つまり行政命令による営業停止の可能性もあります。これは「自主」廃業が相応しくないという判断が出たとき。いずれにしても、一応のシナリオを書けても不安要因は強いということです。

 三洋証券、北海道拓殖銀行、山一証券と金融機関の行き詰まりが相次ぐことによって心配なのは、「信用のリンク」の脆弱化です。輪が一個所で切れることで、不安が拡大すること。山一証券が自主廃業すれば、その信用で営業を続けていた会社は行き詰まる。山一から資金を借りている向きは、返済を迫られる。だから、波及は起きてくると思います。それを妥当な範囲に押さえておくことが必要。まあ、ただ大変だと騒いでいても仕方がない。今までのところ調べられているのは、以上でした。
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 静岡でゴルフをした葛城カントリークラブは、ヤマハさんがやっている綺麗なゴルフ場でした。プレジデントやその他の雑誌が「全国人気度ランキング」で上位に入るゴルフ場。井上誠一さんの最後の設計になるゴルフ場で、特に山名の2番は面白かった。グリーンまでに2ルートが用意されているのです。ただし、まっすぐはかなりの谷越えで、失敗すればただちに OB。回っても、激しく右ドッグしていて、これも難しい。他はダメでしたが、このコースでパーを取れたのが思い出に残る。

 食事がうまかったですね。昼がバイキングで、カレーだけで4種類ある。煮物、焼き物、寿司みなおいしい。デザートも良いものが多かった。難点は、なかなか良いスコアが出ないことです。でも、今日は一日雨で、晴れた日にもう一度行きたいと思うゴルフ場でした。機会があれば、是非もう一度やりたい。


97年11月21日(金曜日)

 大阪である大手メーカーさんの「役員研修会」で3時間近く講演した後、今は静岡に来てます。ゴルフの約束があって来ているのですが、明日はちょっと天気が心配。しかし、天気とは喧嘩できない。講演会は予定からして3時間を越える長いもので、普段は長くて1時間半ですから、「どないなるんや」と思っていましたが、逆にゆっくり出来て良かった。普段ははしょってるところまで、丁寧に出来ました。終わってみればちょっと長かったなという程度。途中で一度、コーヒータイムがありましたが、さすがに「ようしゃべった」という感じにはなりました。講演が終わった後、社長さん、副社長さん、企画部長さんと私で30分ほどコーヒーを飲みながら話をしましたが、今の海外を含めた経済情勢(メーカー・サイドから見た)が分かって面白かった。出張は、凄く勉強になるのです。

 やっと、インターネット、音、映像の3要素が揃ったプレゼンでした。この3要素が揃うと、色々な可能性を示せる。それでも、インターネットをライブにしての講演は、いつでも綱渡りのところがある。私の経験だと、ホテルの電話回線はまず信頼できない。まともに VAIO との相性が良かった試しがない。韓国のロッテホテルで完璧に使えただけです。あとは、PHS とか移動電話に依存することになる。しかし、PHS は速いが神経質な通信手段です。今日は買ってから初めて「役だった....」と思ったのが、PHS アンテナ。ホテルはどうしても建物が堅牢ですから、PHS の電波は部屋の中では不安定か、使えない。今日もそうでした。「移動電話の遅い奴か.....」と思ってアンテナを廊下を挟んだ窓際に置いたら、部屋の中の PHS が完璧に電波を拾った。ナイス。結局大阪に居たのは、5時間だけでした。
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 静岡は、今年は二回目です。前回は日帰りでしたが、今回は南口に新しくできたセンチュリーに宿泊。綺麗なホテルです。できたばかり。しかし、ホテル業界もコスト削減に知恵頭を使っていると思ったのですが、10時にはホテルのレストランは本格的なのはすべて終了、ROOM SERVICE もないというのです。東京にいる感覚だと、いつでも何処でも食事ができる。しかし、地方は違うのです。今日も危なくはぐれるところでした。10時過ぎに食事をしようとしても、何もない。店はほぼすべて締まっている。やっと見つけた北口の炉端焼き(なつかしい)の店を見つけて。静岡は、全国でもコンビニが少ない地域です。それぞれ特徴がある。
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 話は変わりますが、最近気にいっているコンピューターの使い方は、文書処理ソフトであるワードから直接メーラーを起動する方法です。これはいくつか前提条件があって、ワードは97であること、コンピューターがネットワークに接続していることなどです。メーラーの中に住所録を作っているのは誰しも同じだと思うのですが、メール送信への手段は多様な方が良い。私の場合は、メーラーの住所録とは別にワードに maillist というファイルを持っています。今まで交信したことのあるほぼすべての人のメール・アドレスがずらっと並んでいる。

 今まではメールを打ちたい人のアドレスをコピーして、メーラーの宛先に落としていた。しかし、97になってそんなことは必要なくなった。word97のプルダウン・メニューの下に「オートフォーマット」というのがあるのですが、その右下の「オプション」を開くと、「入力オートフォーマット」と「一括オートフォーマット」というのがあって、前者は入力するときに、後者は既に入力されているurlや電子メール・アドレスをハイパーリンクしてくれる。その電子メール・アドレスをクリックすれば、私の場合は outlookが起動して(これを、ネットスケープなど選べませんかね)、宛先にはアドレスが既に入っている。これは便利です。難点は、オンラインにしていないと使えないのですが、今のコンピューターは既に「オンライン使用」を前提にし初めている。夜11時以降に、裏でネットワークを走らせながらワードからメーラーを起動するのは、なかなか便利です。メールを打つので一番やっかいなのは、実は相手のアドレスを正確に入れることですが、これだと簡単にできる。

 ところで、コンピューターに関連する話題というと、windows の nt4.0 と power point の相性が引き続き悪い。サービスパックの3まで入っているのですが、power point が引っかかる場所がある。何故分かるかというと、ソフトを直接動かしているときもそうですし、nt4.0 を os に ftp でファイルを転送するときにもひっかかるからです。windows 95ではこの問題は起きない。まだまだ debug は終わっていないようです。


97年11月20日(木曜日)

 寒い一日でした。雨も降って。夜は家の部屋のあちこちを暖房することに。まあ、11月も下旬ですから、寒くなるのは無理もない。今朝は街で会う女性はほぼ全員がコートを着ていました。薄いものもありましたが。それに対して、男性はまだ1割程度でしょうか。来週はそうですね、5割くらいの男性がコートを着ることになるかもしれない。12月になれば、忘年会の季節です。

 忙しい一日でした。朝の10時から日経の K 君が取材。何の取材かというと、「パソコンやネットをどう使っているか」の。彼とは今まで金融の話しかしてなかったから、奇妙な感じ。聞くと、土曜日の日経夕刊に「ららら、パソコン」とかいうページがありますよね。あそこに記事を書く順番が来たのだそうです。いろいろ聞かれましたね。まあ、私のパソコン歴などまだ2年半ですから、始まったばかりですが....。

 パソコンといえば、vaio note 505 の宣伝が地下鉄の広告に大きく載っている。ウーン、薄い。重さも1.3キロとある。見ると、薄くなっただけで705と外見はあまり変わらないが、スピーカーらしきものがどこにもない。ただ内蔵マイクは見えるので、どこかから音は出るのでしょう。ばぶちゃんが書いていたように、バッテリー入れがちょっと目立つ。使い勝手が良さそうなパソコンだなという印象。K 君が新しい機械を探しているというので、候補には挙げておきやした。
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 昼からは、地方銀行の東京駐在代表の方々を集めた会合で講演。金融法人部が私の本をおみやげにしてくれているんで、出ざるを得ませんがな...。驚いたのは、講演が終わって数時間したら、インターネット・メールで「昼に講演を聞いていたものですが」とメールが入ったこと。社内報告用に私の講演をまとめたのでしょう。「思い違いのところは...」と文章添付で。ウーン、インターネットの使い方として、こういうのがあるんですね。感心しました。おっと、返事をまだ出してない。この方、ずっと「このhpをromって」いたんだそうです。(今後ともよろしく)

 いやあ年末だな....と思ったのは、いよいよ来年の相場予想を立て始めました。いろいろな企業さんから頼まれるのです。為替のカスタマー・ディーラーを通じて。でも、正直言って難しい。骨格はできましたが、あとリファインしないといけない。あれやかやとしているうちに、「今日中に大阪に行こう」と思っていたのができなくなってしまった。21日の朝一はちょっときついですね。土曜日は静岡に回ってゴルフで、土曜日の夜帰着。年末まで結構こういうスケジュールが多い。あちこち行くのは好きですから、いいんですけど。移動の間には、本が読める。圧巻は、12月中旬の帯広ですたい。どうしても、と頼まれて。流氷はまだか。
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 それにしても、「それぞれの銘柄の株価とは、なんと現実と将来に対して正直なんだろう」と思うこの頃ですな。株価は何でも知っている、と思うことが多い。その時その時は多少行きすぎても、株価はあらゆる情報を織り込んで価格形成する。あなどれません。自分が働いている会社が客観的にはどう評価されているかは、株価を見れば良い。すべてを教えてくれる。


97年11月19日(水曜日)

 20日発売のソニーの VAIO505 の宣伝がマスコミで始まっている。なかなか良いらしい。小生はまだ一度も実物を拝んでないが、ばぶちゃんがメールをくれて、

 今日新橋のきむらやに立ち寄ったらVAIOの新しいモデルが置いてありました。すごい薄いですよ。あれは感動もの。若干気になるのはバッテリー部分ですが(丸いのです)。

 是非どこぞでご覧になってみてください。売り値は249800円で現在予約受付 中みたいですよ。でも初期ロットは避けたほうがいいというのはお約束ですので、 もうしばらく待つべきか・・・

 と。重さはどのくらいなんでしょうね。それが一番気にかかる。私の705は、2.5キロくらい。これより軽いマシーンではNORIちゃんしらちゃんが使っている let's note があるが、ちょっと華奢な感じがする。キーボードの字が見えなくなった、と誰か書いていた(ような気がする)。マッシーンは続々新しいのが出ますね。結局は、どう使うかが一番重要ですが。しかし、出張の多い身には軽さが一番重要。メイン・マシーンの NT4.0 もブルー画面が収まって順調に走り出して、今は課題なし。しかし、韓国で私の本が売れたら、505も考えましょう。
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 内藤君が diary の中で「悲観しすぎると師匠に怒られそうだが最悪を考える必要はある」と書いている。怒りませんへ.....そんなことで。でも文章の前後関係からすると、彼は今の日本の先行きに悲観的ならしい。それはそうだろう。楽観できる材料は少ない。しかし、小生は基本的な考え方として、人間が作り出す社会は常に「悲観的にならざるを得ない面」と「楽観できる面」が入り交じっているものだと考えていて(^_^)(^_^)、いつでも社会が「楽観」できる環境になくてはならないとは思っていないんだな。日本にとって、というより私やその家族や親しい人にとって「悲観的な事態」とは何を意味するんでしょうね。職を失い、危なくて外も歩けない社会になり、豊かな人間関係もぎすぎすしてくるような社会。両親が病気をしても、送金してもやれないような。そんな社会に日本が間もなくなりますかね.....。I doubt it !!

 suspect じゃないですよ。doubt と suspect は全く意味が違う。金融機関のいくつかがつぶれても、世の中それほど変わるものではない。そこに働いていた従業員は、どこかに職を見つけ、またそれこそ Bloombergさんのように自分で何か始めるかもしれない。すべての物事には両面がある。今のアメリカは、「活力」という点では確かに良い。しかし、アメリカ的な競争の社会が本当に好きになれる日本人は少ないでしょう。だから、今まで日本の社会がこうした形で来たのには、良い悪いの問題は別として、それなりきの必然性がある。

 「悲観論」そのものが嫌いなわけではないのです。何事にもつながらない、何も生み出さないぼやきに近い悲観論が好きになれないだけです。自分の職場や周りの人間の悪口だけが飛び交うような飲み屋での仲間同士の繰り返しての飲みには、参加する気にはならない。そのくらいだったら、ちょっと魅力的な女性とうまいメシを食べた方がよほど楽しい。危機が続く中で、日本人も徐々に「自分の足で立つ」必要を悟ってくるのではないでしょうか。危機の時代になればなるほど、まるでゲーム感覚のように時代を読み、自分の先行きを読み、次の一手を思案し、変化を楽しめると考えれば「社会全般の悲観」と自分にとっての「楽観」が表裏一体になっていることがわかる。

 日本人は悲観論が好きだ、とつくづく思う。マスコミも悲観論を売る。自分の本も、悲観論をもっと前面に出したら売れたかもしれないと思う。しかし、それは私のスタイルではない.....と思っているんで....。


97年11月18日(火曜日)

 ブルーンバーグ氏の書いた本(「Bloomberg By Bloomberg」)は、ディスコの山口さんの手に落ちました。私も今読み進んでいるのですが、なかなか面白い。この人は、「正直な人なんだ」と思う。失敗も包み隠さずに書いている。会った印象もそうですね。会社に階層を設けなくて、なるべく自由に、なるべくコミュニケーションを大事にと運営しているのも、そういうことの現れでしょう。まあ、自分に自信がある人ほど、自分の欠点をあからさまに言える、ということはある。山口さんから教わった西麻布の「虎の穴」(焼き肉)は季節もいいし、そのうち行こうと思います。
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 韓国経済が悪い。出版は決まったのですが、このまま行った場合「スピードの経済」が売れるだろうか(^o^)、と思うほど悪い。東京初め世界中の株が上昇した月曜日にも、韓国の株は4.31%も下げていた。弱さが突出している。月曜以降のウォン安は、他のアジアの通貨をも道連れにし始めた。火曜日には、台湾ドルがウォンにつられて急落。

 つい最近行った国でもあり、また先日手元に届いたビジネス・ウィークがトップ記事で韓国を扱っていたので、今日は大宇証券の姜さんに電話して少し話をしました。当然ビジネス・ウィークの記事の話をして、向こうはまだ読んでないと言うので、かいつまんで説明してやりました。同誌には、今の韓国経済の苦境の原因は四つあると書いてある。

  1. 銀行が政府の圧力もあって、ろくに審査もしないで巨額の貸し出しをしていて、それがかなり不良債権化している
  2. chaebolと呼ばれる「大企業グループ」が、とにかく規模重視で利益を無視して拡大と多角化を急いだため、借り入れ過多、人員過多に陥っている
  3. 度重なるストを武器に、労働者が巨額の賃上を獲得し、それを放棄しないため、国際競争力を失った。また厳格な終身雇用制度が残っていて、労働市場に柔軟性がない
  4. 有力な政治家のパーソナリティーで政党、政治が動き、不正の温床になったり、政策が平気で経済合理性から逸脱するものになる
 などを挙げていた。姜さんはそのすべてに「その通りだと思う」と述べながらも、「既にこうした要因を背景に、株価は半分になり、通貨も1ドル=1000ウォンまで来た現状をどう考えるかが重要」と指摘。選挙を控えてこの時期では、政治の空白が一番大きいと指摘している。

 韓国ウォンのチャートを見ると、危機が他のアジア諸国よりずっと後で始まっていることに気が付く。例えば、タイのバーツは危機が始まったのは6月(1ドル=25前後)で、現在は35から40の間で小康状態。しかし、韓国ウォンが落ち始めたのは、10月も末に入ってからで、まだ実質一ヶ月の危機。危機が若いと言える。このビジネス・ウィークの記事はなかなか面白いので読まれると良いと思います。

 アジア全体に言えることは、戦後の成長パターンからの政策運営(政府主導)の民間主導への切り替えが大きく遅れたことが共通の問題となっている。つまり、政府が前面に立ってはいけなくなっているのに、いつまでも資源の分配から何を作るかまで政府が指示する資本主義形態を続けたことが失敗の原因。戦後の長い時期、追いつき追い越せの経済では、他の諸国が何をしているかの情報が極めて重要だったし、日本の例もそうですがその情報のかなりの部分は政府しか持っていなかった。戦後海外に行けたのは、まずは政府の役人です。

 しかし、状況は変わってきている。今は、何を作ったら消費者に受け入れられるのか分からない、試行錯誤の時代です。動きは素早く、マーケットの変化は激しい。「計画経済」は時代にそぐわない。経済合理性以外の要因を持ち込んでも、うまくいかない時代です。まあ、「アジア」といっても多様ですが、日本を含めてアジア経済が直面している問題を全体に眺めると、アジアという地域の持つ特質が、今は経済の拡大や市場の円滑な運営に障害になっている印象がする。やはり、マーケット主導の考え方をもう少し取り入れないと、成長は望めず、経済は動揺が続くと言うことになりそうです。
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 ところで、先日プロバイダーとの接続が悪くなりつつある小生のメーン・マシーンの話を書きましたが、あれは実はプロバイダーが DNS(ドメイン・ネーム・サーバー)の例の三つの数字を徐々に新しいものに切り替えている最中の中で起こったことが判明しました。これでは接続してもデータを取ってこないのは自然です。気が付かなかったのですが、プロバイダーは、「4月、5月には何回か全会員の方にメールした」と言っている。ウーン、あったかもしれない。しかし、今になってそれをするなら秋になってももう一度連絡すべきです。私と同じようにグローバル・オンラインを使っている方は、今までの DNS がもうすぐ使えなくなることを覚悟してください。

 といっても簡単です。私が教えてもいいのですが、新しい三つの数字を「TCP/IP接続」の「ネームサーバーアドレスを指定」のところに入れれば良いのです。確かに、新しい番号の方がスピードが上がった。同じブラウザ、同じターミナル・アダプターを使っても。だから努力はしているのです。しかし、コミュニケーションがダメ。まあ、しっかりやって欲しいものです。


97年11月17日(月曜日)

 今朝8時過ぎのニュースを聞いて、残念なことだが「やはり来たか」と思いました。預金者も市場も、あの株の下げの中では、「flight to quolity」をせざるを得なかった。11月の初めに三洋証券が会社更生法を申請して以降、北海道拓殖銀行の資金調達は困難を極めたであろうことは容易に想像がつく。株が一時的に上がっても、また短期的な信用回復措置が発動されても、ビッグ・バンを控えて日本の金融市場で始まった選別は今後も続くでしょう。結局のところ、「経済合理性」がプリベイルすることになるような気がします。

 三洋の時もそうでしたが、今回も生保の劣後ローンなどは全額返済はほぼ不可能だという。ということは、今までの「護送船団的」な考え方は金融界から自然と消えていくということです。つまり金融機関そのものが資金を提供する際のリスクを「経済合理性」のなかで真剣に考えることになる。ということは、従来以上に金融機関同士の、そしてマーケットや預金者の信頼が重要になるということです。
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 ところで、昨日は操業からたった16年で世界でも冠たる総合メディア産業にまで育ったブルーンバーグ氏の経団連会館でのセミナー(経団連の新産業・新事業委員会での)に午後参加した後、しばらくあとでまた彼の自叙伝の出版記念パーティー(ホテル・ニューオータニで)に出席しました。この人には興味があったのです。債券中心の経済通信社から、今ではテレビ、衛星放送、インターネットなどに広く手を広げている。なぜ、これほど素早く成長できたのか。彼自身の言葉によれば、

 「最初は1人で、次の年は4人で、そして今では4000人」

 というスピードで成長してきている。

 日本のマスコミでは「古い名前」のメンバーが今も変わらぬ勢力を持っている世界だし、「メディアの世界は、所詮ネーム」というニューヨーク・タイムスの経営者の見方もある中でのこの急成長。ディーリング・ルームにいる人間にとって、この「bloomberg」という名前は、indispensable です。

 セミナーは経団連の同委員会が、「新しい事業を起こした世界の人々に話を聞く」という趣旨で行われた。私の質問に対して彼は自分の会社が急成長した理由について

  1. 前を走っていた二つの会社(ロイターとテレレート)がともに巨人であって、上と下のコミュニケーションが取れていなかったこと(つまり動きが鈍かったこと=今は彼自身がこれに悩んでいるという)
  2. マーケットが成長していたので、上の二つは下から誰が来ても気にしなかったこと
 を挙げた。同氏はさらに、商品が売れるかどうかは、「他社が提供できないものを、いかにして顧客のニーズに合った形で」がポイントと述べていた。まあ、これは当然のことですが。ロイターやテレレートが規模に安住してコンテンツや配信ツールの改善をもたついている間に、ブルーンバーグが隙間を突っ走ったと言うことでしょう。

 彼はそのほかにも、コンピューター通信の世界は毎年前年の3倍の速さが実現する「dog year」の環境にあるとし、そうした中では三つの問題、すなわち

  1. 国境を持つ政治と、国境を持たない新しい通信環境の中での、政治の限界性
  2. 情報の流布が容易になることによって生ずるプライバシーの問題
  3. そして、誰でもが情報を発信できることになる無法環境の発生
 を挙げていた。

 ホテル・オークラでのパーティーは、彼が書いた「Bloomberg By Bloomberg」という自叙伝の日本語版(東洋経済新報社から「ブルーンバーグ」という名前で)が出たことに伴うもの。見たところ、政治家とかマスコミ関係者が多くて、金融関係者は少なかった。盛大なパーティーでした。ブルーンバーグ関係の会合に二回も出たら、知らないうちに彼の本を二冊ももらってしまった。どなたか欲しい方に差し上げましょう。

 一つ思うのは、ブルーンバーグのような会社を日本から立ち上げるのは、極めて困難だろうということです。彼自身はそのメリットを悟っているかどうか分かりませんが、彼の使用言語はそもそも世界の金融界の「de facto standard」である英語です。良いニュースや分析を作れば、それは直ちに世界をマーケットに出せる。日本人、日本の会社にはこれは難しい。一種の「de facto standard」powerです。だから日本人が、日本人を使って何か始める時には、ちょっと頭を使わねばならない。あと、彼の本をちらっと読んだところ、ソロモンを退職するときに多額の退職金を得られたこと、同社で一時コンピューター部門を担当したこと、などがその後の彼の飛躍のステップになっている。コミュニケーション維持のためでしょう、今でもブルーンバーグには役職がないという。むろん、それぞれの責任を持った人はいるのですが。上席者を「課長」とか「部長」とか呼ぶ日本の会社のやり方は、そもそも組織の中にラダーを作っていると言える。小生も好きではありません。
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 パーティーは、思わぬ人に会うのが良い。数年ぶりに、小黒さんという昔非常にお世話になった方に会いました。昔話に話が咲いて、二人の共通の先輩や同僚、年下の連中の話も。パーティーには、なるべく顔を出すものですね。

 


97年11月15〜16日(土・日曜日)

 サッカーファンの皆さんには、本当に嬉しい一瞬だったんでしょうね。サッカーにはそれほどでもない私も日曜日の夜は全部見て、NHK と フジの午前2時までの放送に付き合いました。試合直後の岡田監督の潤んだ目、しばらくしてからの共同記者会見での冷静な対応、記者会見でのちょっと怪しいバイリンガル(英語と日本語)、井原の「試合内容には不満がある」という言葉などが印象に残りました。正直言って、嬉しいですよね。負けたら、明日からの日本がそれだけで暗くなると思うと。

 実際には、岡田さんが「選手を殴ってやろうと思いました」と言ったくらい、チャンスを逃した上での勝利。ただし、延長戦が安心して見ていられたのは、日本のボール支配時間が圧倒的で、時々のカウンターでヒヤッとしただけだったからでしょうか。相手のペナルティー・キックを最小限に押さえたのも良かったのでは。向こうは、高さがあるから、上げられれば苦しかった。

 予選を勝ち抜いた選手がフランス(来年の6月)に行けるとは限らない、というのがプロの試合らしくいい。見ていて、「運」を持っている奴、どこに出して気後れしそうにない奴、それにいつも頭が冷静な奴なんかの組み合わせがいいんじゃないかとも思います。それから高くて、早い奴。

 それにしても、勇気づけられるのはシンガポール経緯で、スタジアムをほぼ埋め尽くすほどの日本人が現地に行ったという事実です。博報堂生活研究所の関沢さんが、「日本人のラテン化」ということを前から言っておられるが、確かにそうした傾向は出ているように思う。テレビには、夜遅くまで各地でテレビの前に陣取って大騒ぎをしているファンの姿が映し出されている。

 よく知りませんが、4回くらい連続してワールド・カップに出場している韓国でさえも、本戦では一勝もしていないという。日本チームには、踏ん張って何勝かしてほしいものです。
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 日本チームのワールド・カップ出場決定記念というわけではないのですが、私のホームページのデザインをしてくれたシエルの和田ちゃんが、このたび目出度く、初のCD素材集を発売しました。このCDの素材を使えば、他の人がまねできないホームページができます。ご興味のある方は覗いてみてやって下さい。私は他の人へのプレゼント分も含めて3枚買いますが......。


97年11月14日(金曜日)

 波乱の一週間も営業日としては今日が最後の日。最近は「会社更生法」の適用発表が祝日や休日にあったりして今週末、来週末も何があるか分かりませんが、一つ明らかなのは日本の金融市場が大きな変化の中にあると言うことです。それを危機ととらえるか、チャンスととらえるか、それとも「ただ変わっている」と受け取るかはその人その人の立場や性格、思考パターンによって違う。今までの秩序や体制が崩れ始めている事だけは明らかです。問題は、この後にどのようなシステム(といっても、流動的でしょうが)ができるかです。

 興味深いと思うのは、市場の噂が徐々に現実になる順序というのは実に整然(?)としているということです。噂にも上っていなかった企業が、突然行き詰まるということはあまりない。噂に上り、ある意味ではその噂に押しつぶされる形で企業の行き詰まりが顕在化する。ソロスではないが、そこには明らかに「反射」作用が働いているように思える。噂に上り、その噂がその企業に打撃を与え、現実が噂に近づき、そして体力が尽きてしまう。このプロセスには、色々なものが介在してくる。マスコミもあるし、口コミもある。企業が出来ることと言えば、出た噂を一笑してもらえるほど、常に体力を整え、収益を上げ....要するに健全でいることしかない。または、危機の時の「支柱」を持つことです。消費者の信頼かも知れませんし、政府の保証かも知れないし、グループの支援かも知れない。しかし、明らかになっているのは自らの「健全度」が一定程度に達していなければ、周囲も支えようがないということです。
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 現在の混乱(変化)を、「誰々のせいだ....」と言ってしまうことは、スタンスとして取りやすい。しかし、今起きている日本の金融システムの動揺を、誰か一つ組織の責任に帰すことは難しいでしょう。市場経済の規模が拡大し、経済の基幹的技術が変わる中で、変化と直面しているのはむろん日本だけではない。世界中がそうなのです。日本だけが被害妄想になる必要はない。

 社会はいつでも複雑系の中にある。極単純に言ってしまっても、行政府の対応の遅さは政治の型(国民との関係など)に起因している面が強く、その政治の貧困の根本原因を作っているのは、選挙権を持つ国民です。そして、その国民に影響を与えているのはマスコミという構図。そして、民主主義は、愚かそうで賢く、賢そうで愚かな面を持つ。しかし、人間の社会というのは誰かが全く正しくて、誰かが完全に間違っているということはない。相互作用の中で機能していますから、その糸を解きほぐすのも容易ではない。

 しかし、システムが自らの重さに耐えかね、変化に翻弄される中で行き詰まっても、人間はその後に必ず何も無かったように新しいシステム(固定的なものでなくても)を作り出す、と小生は信じます。ローマ帝国は崩壊しても、その後に多くの国が出来、人間は連綿と生き続けてきた。心配することはないのです。しかし、その事態の推移のシナリオと、それへの対処を考えておくのは当然です。
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 そこで今日の夜は、結果的になかなかパワフルな設定となりました。特に予定がなかったのですが、夕方から何人かの人に声をかけて、なんと言ったら良いのか power dinner。今週は、来週以降の日本の金融市場の形や経済の姿が大きく変わってくることを予感させる週でもありましたから、その締めくくりとして。場所は、赤坂の「東京ジョーズ」。

 集まったのは、私の部署の今西、三和投資顧問の井上、ドイツ・モルガン・グレンフェルの水野、それに衆議院議員の伊藤英成の各位。急の予約だから、午後8時半からしか取れなかったのですが、これはちょうど良かった。集まれるのが8時くらいからだから。8時に今西と行ったら左のバーに井上氏が来ていて、直ぐに水野ちゃんもジョイン。もうそこから議論開始。英成さんが来て、バーで一角を占有して軽く飲みながら。(余談だが、この店はいつでも混んでいる)

 席に移ったのが、午後8時40分くらいでしょうか。でも良かった。囲まれた一角。あれがオープン・スペースだったら周囲の人に迷惑になっただろうな〜。井上のような声のでかいのが(^o^)いるし、皆良くしゃべるタイプ。話の内容は

  1. このまま行ったら日本経済はどうなるかーー何が起きて、どういう事態になるか
  2. そのためには何を今から準備すべきか
  3. そして、sefety net とそうした事態からの脱出方法は
 です。これを延々11時過ぎまでやった。結構しゃべり疲れましたね。皆そうだと思いますが。議論していて良いのは、頭がまとまって来るんですな。ソフトなのもいいけど、こういう dinner も刺激的でよいと思いやした。


97年11月13日(木曜日)

 だいぶ寒くなりましたね。今日はちょっと湿度が上がって、一部は雨も降ったようです。京都ばかりでなく、東京もそうですが雨がそろそろ欲しい時期。これだけ乾くと、肌もかさかさしてくるし、良くない。

 ところで週末だったと思いますが、山梨に行ったときのリニアの話を書きましたら、ドイツの梅本さんから「リニアに試乗したことがある」と長いメールをもらいました。紹介しましょう。  

 ところでリニアモーターカーのお話ですが、私はドイツのリニアに89年に実際に試乗 したことがあるので、ちょいとくちばしを挟ませていただきます。結論から言うと、 ドイツのリニアは10年近く前から技術的には実用化レベルに達しているんです。

  ドイツのリニアは既に80年代半ばに、北ドイツのオランダ国境近くの平原に一周約 30キロの実験線が作られ、88年には試乗で確か一万人以上の一般客(だれでも乗せて くれたそうです)を乗せて走行し、その時点で技術的には実用化に問題がなくなって おります。「横揺れ」等も全然ありません。私が乗ったときは最高で時速333キロし か出してくれませんでしたが、接地してないせいもあり乗り心地は満点、まさに「飛 んでる気分」です。私も地上でこれ以上の速度の乗り物には乗ったことがありません が、少なくともアウトバーンを200キロで走るときよりもスピードが出ているという 実感はありませんでした。ま、自分で運転していないから緊張もないけど。ドイツの リニアのこれまでの最高速度はよく知りませんが、400キロ以上は楽に出るはずで す。

 日本との違いは、超伝導でなく常伝導(つまり普通の)電磁石で浮上する点です。日 本の場合、多分10センチくらい浮上しちゃうんじゃないかと思いますが、ドイツのは 1センチしか浮上しません。ですから、軌道を作る際にそれなりの精度を出し、保線 にも万全を尽くす必要があります。また停車中は浮き上がらないので、車輪も必要と なります。一方で日本が開発しているリニアは、ヘリウムガスかなんかで絶対零度近 くまでコイルを冷却する超伝導方式なので、磁力は強いのですが、ばかでかい冷却装 置を搭載する必要がある。以前、宮崎の実験線で事故を起こしましたが、確か冷却装 置関連が原因だったと記憶しています。さらには電磁波を遮断しないと、例えば心臓 にペースメーカーを埋め込んでいる人などは恐ろしくて乗れない。ひょっとすると、 携帯電話とかラップトップにも影響が出るんじゃないかと思います。そういうわけ で、超伝導という未知の分野を避けたドイツの方が、早く実用化レベルの技術に漕ぎ 着けたというわけです。ちなみに日本でも昔、日本航空が常伝導のリニア開発をして ました。

 しかしドイツでも実用化には至ってません。コール首相が93年に、ハンブルク−ベル リン間(300キロ弱)に実用線を建設するとぶちまけて計画が進んでいますが、国に はカネがなく、民間は採算性で非常に慎重で、さらに環境保護団体(高速道路よりま しという発想はないらしい)の抵抗もあり、私は最終的な実現をかなり疑問視してい ます。一方で、ドイツ版新幹線(いまこのメールは、この新幹線の車中で書いており ます)の線路敷設計画があり、国鉄も乗り気ではありません。既存の線路の上も走れ る新幹線は、例えばフランスのTGVなどに乗り入れる可能性もありますが、リニア には「互換性」がないんです。国とティッセン(鉄鋼、エンジニアリング)、クラウ ス・マファイ(有名な戦車メーカー)などが共同で研究開発したのですが、「技術は いいんだけど、社会全体の中に居場所がない」という点で、Macintoshみたいな運命 をたどっています。89年当時は、輸出については日本の商社(確か伊藤忠)が代理店 契約を獲得(日本の商社はすごいなと思いました)していましたが、米フロリダ州の ディズニーランドに建設する話はあったものの、実現には至っていないようです。

 以上、リニアに関するウンチクでした。技術というのは、技術そのものの善し悪しに 関係なく、社会とうまく折り合って普及するものと、そうでないものがあるようで す。

 そうなんですよね、「心臓にペースメーカーを埋め込んでいる人などは恐ろしくて乗れない」というのでは、やはり疑問の多い乗り物といえるでしょう。何回も書きましたが、興味が沸くのは最初の数回の乗車だけでしょうね。私の周りでも、のぞみの評判はあまり良くない。事情に通じた人は、「あれはJRの増収策」と言っていますが、そういう面も強いのでしょう。
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 今日は朝ホテル・オークラのオーキッド・ルームで福岡シティ銀行の四島頭取らと朝食の予定が入っていたのですが、車の関係でちょっと遅れてしまいました。東京事務所長の方には、ご心配をおかけしました。でも、朝食会というのはなかなかしゃれていて良い。だらだらせず、要点から一気に入れますし、早起きがちょっとネックですが、これからも使えそうな会食のパターンです。


97年11月12日(水曜日)

 せっかく秋の京都に来たので、朝早起きをしてホテルの近くの東福寺と清水寺に行きました。まだ紅葉にはちょっと早い。しかし4分程度には木々の葉が色づいていて、雰囲気は出ていた。一つ興ざめだったのは、あまりにも雨が降らない日が続いたので、舗装してない道は埃っぽくて、靴が汚れるのと、雨が降らないので紅葉の色が鮮やかでないこと。うーん、あれで一雨来ると風情が出るのですが。

 東福寺普門院の前でしばらく綺麗に模様づけされた玉砂利の庭園を見ながら、何百年・どれだけの人がこの庭を手入れしたのかふと考えましたね。多分毎日誰かが、綺麗に手を入れている。子供が面白がって入る以外は一日綺麗なままです。誰がどう思いついて始めた模様なのか。不思議ですね。まあ、模様も始まった当初とは徐々に変わってきているんでしょうが。素人がやったら、一日やっても出来ないでしょう。

 清水寺は20年ぶりでしょうか。しかし、景観や参道のお土産屋の風情は変わっていない。修学旅行生が多いのも同じ。その上の、将軍塚大日堂で京都の全景を見てから清水寺の方に降りてきたのですが、「ここは変わらんなあ...」と思いました。お土産を買うついでに、「鍵善良房」で「くずきり」を食べましたが、これはちょっと甘さが過ぎて、美味しいとは思えなかった。うーん、あれだったらざくろや穂積の方がうまい。
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 ところで、京都駅の東口というのでしょうか西口の反対側は大きく変わりました。これは私が知らなかっただけかもしれませんが、その一翼を担うホテルは建設途上でしたから変化は最近起きつつあるのだと思います。まず、「グランビア」とかいう大きなホテルが駅に隣接して出来つつある。駅の一部を構成しているような作りです。その反対側には、「JR 伊勢丹」という奇妙な名前のデパートが出来ている。多分、JRが場所を提供して何らかの形で資本提携もして、伊勢丹と共同して作ったのでしょう。この二つの新しい建物が、駅の両翼を作るような形になっていて、エスカレーターが3階分両翼に上がっていくのが駅のコンコースから見える。当然駅の天井は異常に高くなっている。これはちょっとした景観です。

 あと地球環境保持の為の京都会議を控えて、駅のあちこちに会議関係の表示が出ている。12月に入って一週間以上続く国際会議で、京都の街もさぞ国際色豊かになるだろうと思います。二酸化炭素の問題は、途上国と先進国が鋭く対立し、先進国の中でも日、米、欧が立場の違いを鮮明にしている。これをしきるのは大変でしょう。しかし、この国際会議が京都で開かれる価値はやはりあるのではないかと思います。12月だと「紅葉」はもう終わっているんでしょうが。国際会議では、会議に出席しない奥さん連中をどうエンターテインするかが一つの課題ですが、その点京都はいくらでも舞台を作ることが出来る。
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 今日はFOMC。朝ニューヨークからある情報サービス会社が「最近のFEDのオペレーションからすると利上げの可能性あり」とブレチンを送ってきた。私は今週月曜日のnews and analysisで「利上げなしで安心するのは早計」と書いたので、興味深く読んだのですが、まあ海外の株価の動きをどう考えるかです。アメリカ経済そのものから考えると、利上げしても全くおかしくな環境にある。日本時間の13日の朝には結果が出ているでしょう。close callになるでしょう。

 アップルが今週月曜日から設けているオンライン・ショッピング・システムが好調だという。ヒットは12時間で440万に達し、50万ドルの売り上げがあったと書いてある。まだまだこのオンライン販売システムは拡大しそうだ。企業にとっては販売関連コストが押さえられるのが、消費者にとっては自分の家から買えるのが良い。
 


97年11月11日(火曜日)

 京都に来ています。この地の経営者の方々に来ていただくセミナーの為に。最高齢の方は明治47年生まれとおっしゃった。でも矍鑠としておられた。テレビ番組のスポンサーとしてよく名前を聞く会社から、先進的な経営で極めて有名な会社までの実に多彩な経営者の方に。京都の奥の深さを感じられるメンバーばかり。

 京都に来ていつも思うのは、「この地で、どうして先端的、かつ個性的な会社が生まれるか」です。今日もその問題に関して、セミナーが終わってから多くの方との懇談の中で話が出た。一つこれは「ありそうな理由」と思ったのは、応仁の乱をもって京都の歴史を「戦前、戦後」と分ける世界でも例を見ない「都市」としての歴史、伝統と、培った文化。それらに対する自信故に、「他が何をしているか」を気にしないでできる勇気がこの街からは沸いてくるのではないか、ということです。

 「追いつかねばならない」という不安がないが故に、この地では何かが出来る。自信をもって。バックボーンは周囲の地域、世界のあちこちの人が羨む歴史と文化への並々ならぬ自信です。静かな。アメリカでさえも、「人類の一員として、京都には爆撃しがたい文化がある」と思ったくらいです。つまり、世界に冠たる文化、歴史。その文化、歴史に対する自信が自由な発想、新しい企業の起業の根源になっているのではないか、と思います。でも、年に一度来るか来ないかで「京都」の事を語ると罰当たりと言われそうですが。
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 幅の広い多様な方々からお集まり頂いたので、ミニ・セミナー(時間的に短め=高齢の方もいらっしゃるし)の進行には気を使いました。遊び心を持って、楽しんで頂かなくては。事前に京都支店の中で一番京育ち色の濃い女性に吹き込んでもらった音声をコンピューターから排出して見るとか、動画をご覧いただきインターネットとテレビが限りなく接近し始めたことを示すなどをイントロとし、あとはパワーポイントで新しい経済環境を。会場が電波を拾う場所だったら、インターネットをオンラインにしてやろうと思ったのですが、「0」発信のホテル回線でもだめで、また部屋の位置により携帯、移動電話もだめ。しかし、その場合にはちょっと残念ですが、それなりきの用意をしていた。

 むろん、皆さん景気の話には強い関心をお持ちでした。でも所詮「気」なんだ、という方が多くて、「こんなこともある」程度に流し、自分の会社として出来ること、出来ないことを見ているところが多かった。官需に頼らない会社が多いのが特徴です。
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 セミナーが終わり、ホテルでの懇親会の席では舞子、芸子、名取りの踊りも披露されて、華やかでしたな。滅多に見れるものではない。彼女ら、12月に東京の国立劇場で大きな踊りの会(「京阪の座敷舞 舞の会」)を開く。近くだし、年の納めでもあるし、行こうかと思いました。毎日しっかり練習するんでしょう。気がついたのは、彼女らは実に躾が行き届いているということ。先輩に対する挨拶の仕方、歩き方、お客に対する接し方。出過ぎもせず、かといって控えめに過ぎることもなく、品位(^_^)(^_^)をもって。

 お茶屋さんでは一番有名らしい「一力」で食べた「きざみの狐うどん」は美味しかったですね。部屋にはもう堀炬燵が入っていた。狐の「きざみ、座布団」には笑いました。きざみは切り刻んであるやつ、座布団は一枚そのまま。関西ではよくこう言うらしい。面白かったのは、座敷に出るお姉さんたちはそれぞれ自分の店をもっている。その何軒かも回りましたが、値段はそれほど高くないらしい。京都は、東京と違った遊びが出来る街です。うーん、しばしば来たい。
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 ところで、「京都」からがらっと話は変わりますが、山形さんの「WAYU」に提供した私の「韓国出張記」を小生のchatのコーナーにちょっと違った形で収録しました。山形さんのサイトからは長くても数週間で消えるでしょうから、私のところに収録しておかないともったいない。内藤 さんが活躍して撮ってくれた写真もありますし。


97年11月10日(月曜日)

 またまたトラブル.....。今朝はちーと、仰天。なにせ、毎日実によく使っているFD が、突然どのコンピューターの FD DRIVE に入れても媒体として認識されない。焦りこんこん。目は点。ウーン、わからん。会社のヘルプ・デスクの専門の人に来てもらったら、「修復する方法があるんです....」と心強いお言葉。「ではやってみます...」とdosに戻って.....がしかし、「あこれは FD の基本的な機能のところがやられてますんで....」と結局ダメ。ちくしょう....。いれたばかりのファイルがあったのに....。

 でもどうしたんでしょうね。家を出るときまで使っていた FD だったのに、会社に来たらもう使えなくなっていた。磁気、それともショック(^_^)(^_^)。たぶん、家のコンピューターからFDを抜くときに、タイミングがちょっと早かったりして、肝心なところをつぶしてしまったのではないかと思います。「まあこれは最近 back up をとったし....」と自分を慰めて、それでは「試しに....」とこのFDを format にかけたら、これができたんですね。これはできないと思った。しかし、それではと使おうとすると、やはりだめ。結局分解して周りの人間に、「おーい、FD の中見たことあるか....。文字通り”やわらかい円盤”(floppy disk)が入っているんだぜ.....」とか珍品開示。同じ文章を打ち直す怒りを抑えながら....。なさけな.....。

 で、家にかえってバックアップを開示したら、なんとなんと最後のバックアップは96年の8月でごわした。馬鹿モン、これじゃましょくにあわん.....。で、あきらめやした。まあ、同じようなファイルは他のものにも痕跡はある。メールに入っていたり.....と思ったら、泣きっ面にハチ。そうだ俺のメイン・マシーンは「調子悪し...」というので、作者に回収して直してもらっている。当然あいつ、hard diskをフォーマットしただろうな。できたら、ネットスケープに残っているメールだけはファイルに残して欲しい......。教訓.....。皆さん、バックアップは大事ですよ....。
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 (^_^)(^_^)ちょっと待ってね....亜裕ちゃんには、「悪いことしたな....」と思ってます。週末ぎりぎりになって韓国出張の「印象記」を書いて送ったんですな。写真4枚、音ファイル4本を添えて。長いですよ。よく自分でも書いたと思うほど。で、これを全部メールに添付(html4本、jpeg4本、ra4本)して。しかし考えてみればこれは酷だったよな。htmlファイルなんてのは、メールで送ると半角の括弧が消えたりする。しかも、他の人が書いたhtmlというのはやはり自分の流儀とちょっと違うから扱いにくい(だろうと思う)。なにせ word95のアドオンからできたhtmlとword97からできるhtmlでは、全然違うんです。ましてや彼女はマック。

 でも、えらいやんけ。最初は4本のうち2本を載せ、翌日もう2本を載せ。日本時間の月曜日昼頃には、掲載を終えていた。その結果が、インターネット・ラジオ WAYUに出てます。ご興味のある方は、ごらんください。まあ、詳細な韓国訪問記です。今日も韓国のウォンは下げていた。限りなく、1ドル=1000ウォンに接近。韓国の苦境は続く....というわけです。

 おっと、ここまで書いて思い出した。今アユちゃんはロンドンにいて、プレジデントの岡本と会ったらしい。そういえば岡本が、「皮ジャン着て、太っている」写真(掲載分)を送ってきていた。そうかそこに載っているのが、渡辺さんとアユか.....。岡本がせっかく送ってきたんだから、載せてあげよう(^o^)。マック・マークの帽子をかぶっているのが山形だな。
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 一つ面白いサイトを発見しました。昔探索し尽くしたはずの、ホワイトハウスのサイトで。そりゃそうだ、こちとら変わっていれば、向こうも変わっている。「21世紀は2001年からってのは知ってまっせ....。しかし、それとは別に2000年は祝うぞ....」という気持ちが伝わってくる。私もむろん、「祝うんだったら2000年派」です。この時計を見ながら、あと2年強で何ができるか、少し考えやしょう......


97年11月08〜09日(土〜日曜日)

 よい天気が続きますね。土曜日は山梨県都留市にゴルフに行ったのですが、下の草はからからに枯れ、グリーンは水をまいてますからまだしも、コースは堅かった。(ー。ー)yー゚゚゚=タバコを落としたら、まるでインドネシアの二の舞になりそうな。土曜日も日曜日も関東地方には乾燥注意報が出ていた。紅葉が始まっていましたが、まだ本格的ではなかった。2週間前に行った韓国ソウル近郊のゴルフ場の紅葉の方が進んでいた。やはり「ソウルは仙台」なのです。
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 山梨県大月のタクシー運転手からリニアモーターカーについて、面白い話を聞きました。今はリニアモーターカーは山梨県の境川から都留までの20キロ強で試験を繰り返しているのだそうですが、ターゲットの「550`」に対して475キロまでの実験に成功したというのです。知らなかったですね。加えて、すれ違い実験を繰り返し行っているそうです。そう、二台がすれ違ったときにどうなるかの実験。ゴルフ場に行く途中の道から実験線がのぞめたのですが、思った通りドーム状態になっていて、外は見れない。急ぐ分には良いが、つまらない電車になるでしょう。

 「急ぐ」という点では、確かに凄い。550キロが出たら「東京−大阪」間は一時間です。今の実験線が本線になる可能性がある「東京−甲府」間は、たかだか20分くらいでいける。これは確かに驚異です。聞けば世界でリニアの技術に力を入れているのは、ドイツと日本だそうです。第二次世界大戦で負けた二つの国がリニアに力を入れているというのが面白い。しかし、ドイツのリニアは横揺れが激しくて、現在は建設を中止しているのだそうです。だから、世界で一番リニアに力を入れているのは日本ということになる。関連技術が多く生まれれば、リニア・モーターカーそのものが対して成功しなくても、それはそれで意味がある。できたら一度くらいは乗ってやっても(^_^)(^_^)良いと思います。私は「スピードの経済」を書きましたが、乗るのなら「のぞみより踊り子号」という人間ですから。
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 ソニーの製品に関する話題を二題。先日まだまだパソコンに慣れたと言えないある代議士の秘書の方から、「デジカメで写真を取りました。見てください」と添付で写真が送られてきた。デジカメの写真をインターネットで使われる jpg や gif にしてそれをメール添付で送るというのは、それほど簡単ではない。私が今使っているエプソンの機種だと、絵はまず tiff ができる。それをラインを通じてパソコンに取り入れ、それを変換しなければならない。それをメールに添付する。「よくできたな」というのが印象でした。そこで、「どしたの......?」と冷やかし半分で聞いてみた。

 そこで明らかになったのは、デジカメの言ってみれば「進化」。聞くと、ソニーの機種ではカメラ本体にフロッピーディスクを入れ、そこに直接映像を jpg で取り込める機種があるというのです。これは楽ですね。聞いたら8万ちょっとと高い。今は安いカメラは3万くらいになっていますから。しかし、これも安くなるでしょう。そしたら考えても良いと思いました。あと最近買ったソニーの製品には、ICレコーダーがある。1万円ちょっと。思いついたことを簡単に録音できる。テープは入っていないので、再生も直ちに。使い方は色々あって、メッセージ・ボードにも使える。
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 ところで久しぶりにパソコンのトラブルに見舞われています。WINDOWS NT4.0を入れてメインに使っているマシーンですが、ダイアル・アップでアップできてもブラウザが情報を取ってこない。サーバーを見つけられないというメッセージが出る。ブラウザを一回抜いて、再インストールしてもダメ。このパソコン特有のトラブルだということは、回線(ISDN)を他のパソコン(こちらはwin95ですが)につなぐと、通常通り使用できる。NTマシーンでは、ftp もできない。ということはマシーン・サイドのトラブルです。ブラウザのトラブルでもない。何か思いつくことがある方には、是非教えていただきたいと思います。

 NTは堅牢なシステムで非常に良いのですが、いくつか欠点も見えてきた。まず時々「ブルー画面」が表れる。システムが落ちるのです。これがトラブル。これはマイクロソフトも対応を練っているようです。あとは、メディア関係が弱い。例えば音関係です。一般の人間としてはやはり win95 が勝っているというのが私の印象です。


97年11月07日(金曜日)

 いよいよ円安に拍車がかかってきました。対欧州、対jで。当面の見通しは、news and analysisに書きましたが、しばらくは続きそうです。良い悪いの問題は別にして、集まってくる情報は、日本の景況は一段と悪化することを示すものが多い。今まで比較的安定していた地方の地価が再び下落傾向を鮮明にしていますし、むろん消費もだめ。北海道など公共投資に頼ってきた経済圏の痛みは顕著ですし、中国地方の県財政は岡山県を中心に逼迫の度合いを深めており、公共事業の向こう何年間かの凍結や絞り上げを決めているところが多い。

 ですから、建設業の受注減は一段と進むでしょう。民間需要にも増加の兆しは見えない。建設業はいつでも労働力の受け皿ですから、ここが全国的に痛むと再び雇用の問題が出てくる。一方で、労働力需要は増えているところもあるのですが、進行するのはミスマッチです。今の経済で必要とする人材が少なくてその分野では労働力不足になる一方、在来産業では労働力過剰が存在するという。この問題を市場経済の大きな流れの中で解決するには、勤労者のもっているスキルを経済のニーズに併せて変えて行くしかないのですが、今の日本の諸制度はそれに都合の良いようにはできていない。何せ、「一所懸命」を大事にする国ですから。

 決して悲観はしません。どう見ても日本には融通無碍なメンがある。結局最後のところは、経済に参加している個々の経済体(企業、政府、個人)の力の総和がその国の経済の力になるのですが、今は不必要にもがいているだけの気がする。「やるべきことは分かっているはずなのに」と思うのは私だけでしょうか。もう一度、「スピードの経済」をよく読んでほしいものです。(^_^)(^_^)
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 最近また凄い量の文章を書いている。11月11日に京都の財界人を集めたセミナーがあって、それは私の会社からも首脳が出席するもので、この準備が結構忙しい。今までにない、新しい手法でセミナーを進めるつもりで、それに忙しいのです。もう一つは、山形さんがやっているWAYUへの「番組提供」。2週ほど忙しくて何も送っていなかったので、今回は「音と文章と写真で綴る韓国出張記」ということで用意を始めたのですが、それがhtml file にして4本の大部なものになりそうなこと。書き始めると長くなる。山形のサイトに掲載したあとは、私のchatのコーナーに再録するつもりです。お楽しみに。
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 先日「日本は休みが多い」と書いたら、藪中さんが、「台湾の方がおおいっすよ」とメールをくれました。アメリカの事情は私もこの国に4年もいたらか知っている。メールを紹介しましょう。藪中さんは、日本のマスコミへの登場度も随分と増えてきて、つい最近は朝日新聞で quote されていた。マスコミというのは面白いのです。彼らは顔が広そうで、狭い。一人の人間に話を聞き始めると、その人の登場頻度がしばらく高いままで推移する。藪中さんもそういうサイクルに入ってきた。私が付き合う人は、皆有名になる(爆)藪中、河野のお二方は、常に情報を交換し合う中ですが、二人ともマスコミへの露出が多くなってきましたね。白ちゃんも今度本を出すし。今の年寄りのエコノミストはダメ。数字と過去にこだわりすぎる。新しい連中が出てこなければいけない。そうだ、河野君の履歴を書き換えないと。今は、第一生命の研究所に居ます。藪中さんのメールは

 祝日は、台湾の方が多いですよ。

 とにかく、土日以外の祝日の会社休みというのは 、アメリカは少ない方で、日本の半分。特に、銀行が休み、債券が休みでも、NY SEが稼動という日が結構ある。アメリカの證券会社に勤めている人は、結構、か わいそうなんです。で、社内の回覧で、大和が祝日休みになる日をまとめたものが あった。

 なんと、多分台湾は日本の2倍ぐらいの、土日以外の祝日がありますよ。 確かではないですが。台湾に行きたい。

 とのこと。そっすか。


97年11月06日(木曜日)

 今日はちょっと目先が変わったところで、プレジデントの岡本君が、会社から派遣されて(サボって ?)欧州、アメリカ見学の旅に出て私に送ってきた第一報を掲載します。掲載するのは、おもろいからです。私一人で読んでおしまいにするにはもったいない。岡本くん、このメールよりさらに直近に届いたそれによると、訳の分からない外人グループと一緒に行動しているそうな。彼のメール・アドレスは<oka@president.co.jp>でこちらから送れると思います。でも「英語の勉強に行って、日本語はちょっと今は遠慮したい」そうですから、そっとしておいてやるのも良い方法かも。


 シカゴ経由で丸一日、飛行機に乗って、やってきましたロンドンへ。
 ちなみに第一日には何があったか報告しますと……

 ヒースロー空港では、意外な入国審査官のお取り調べに驚愕しました。
 「どのくらい滞在するのだ?」
 「2カ月です」「なにっ、2カ月も? 一体何をするのか?」「英語を勉強するとい うことで」
 「ふーむ、では学校からの書類があるはずじゃ、出してみよ」 「こちらにござ います」(ふふふ、このお墨付きがあればバッチリだぜ)
 「ふむふむ、して、その方はなぜイギリスを語学研鑽の地に選んだのじゃ」「そ れはたいへんセーフですから」「それを言うならSAFEと発音するのじゃ。それ で、その方は何を致しておるのじゃ」「雑誌の編集でございまする」
 「ほう、その方は自分の会社を持っておるのか?」「へえ、何をおっしゃいま す。私は勤め人にてございまする」「ほう、それで帰ってからは元の会社で働け るというのか」「左様にございまする」「イギリスを出国して、次はどこにいく のじゃ」「メリケンにてございまする」「ほう、それは商いか、それとも物見遊 山か」「ええっと、どちらかというと、物見遊山にござりまする」「ふむ。よし わかった、通ってよおし」「おありがとうごぜえます」

 ここイギリスでは、このような素浪人の入国は歓迎されないということを関所 で示すらしいです。
 地下鉄と国鉄を乗り継いでベッケンハムへ。実に素晴らしい、公園のような町で す。 スーツケースを転がしながら、番地を頼りにホストファミリーを探すと、 プルシンスカさんの家は なんと学校の隣でした。ダイニングの窓の外は学校の 壁です。滅茶苦茶便利です。

 ご挨拶をして、 娘のアンナ(19歳)と息子のオリバー(6歳半)にも引き合わさ れ、(彼女の夫君は、例のクローン羊の研究をやっているマーズ大学というとこ ろで、生化学の研究をしているらしい。ロンドンから車で2時間くらいなので別 居している。また彼女自身も皮膚科か何かのリサーチの仕事をしている)、土産 のたまごっちを手渡してお茶を飲んでいると、呼び鈴の音が……。道の向かい側 に彼女が持っているフラットに住んでいるイラク人でした。彼はイラン石油に勤 めており、祖国での抑圧された生活のため、イギリスでもおどおどしながら暮ら しているとのこと。また、彼の奥さんは常にベールで顔を覆い、絶対に家の中に 男性を入れないので、シャワーが壊れたとき大変困ったらしい。

 彼にも挨拶をして、その後シャワーを浴びて1時間ほど眠り、起きて茶の間に 顔を出すと今度は、背の高い若者が彼女とお茶を飲んでいる……。アンナの彼氏 のケビン君だそうです。

 なんちゅう人の出入りの激しい家だと驚く。
 それから近所のスーパーマーケットに 買い出しにいき、帰りに立ち寄った喫 茶店にデジカメを置き忘れ、今度は車で近くのモールに出かけ(これはまったく アメリカン・タイプのモールです)、寝間着を買いました。
 で、帰ってからは完全にオリバーのおもちゃと化してしまいました。彼は、この 文章を書いている私の肩の上に乗って、「忍」の字が書かれたに本当で私の脳天 を鋸引きにしています。しかし、彼は簡単な英語を喋るいい先生なので逆らうこ とができません。 今度は私のデジカメで家中の写真を撮っています。
 モールから帰ってくると、今度はアンナの女友達がやってきて、これからロンド ンの「クラブ」に行くという。この辺は日本と全く変わらない。

 さて、今週一週間はオリバーの学校が休みということなので、なんとプルシン スカさんとオリバーは明日早朝、車でポーランドに出かけるそうです。「いつ帰 ってくるの?」と聞いたら「旅行代理店に時刻表の新しいのがないからわからな いといわれた」というのが回答でした。 なんと年代物のブジョーに乗ってフェ リーでドーバー海峡を渡り、ベルギーに上陸してなんだ坂こんだ坂乗り越えて1 日でポーランドまで行くというのです。

 「うそつけ」というと、いや1月には車でベニス、ローマまで行ったとか、去年 の夏にはフランス南岸の保養地で2週間すごして、バルセロナ、セビリアを回っ てピレネー山脈沿いに帰ってきたとか。意外とヨーロッパというのは狭いという ことを知りました。
 それで、彼女が消える代わりといってはなんですが、彼女と入れ替わりに彼女の 姪一家が明日、ミュンヘンから到着するそうです。で、彼らはほとんど英語がで きないらしい。 と、なかなか快調なスタートを切っています。私は一体どうな るのでしょうか? 

 なお、以上の事実は私が不確かな英語で理解した事どもですから、何か事実誤 認があって、事態は必ずしもこのようなものでないということであってほしい と、切に祈る次第です。 だけど、プルシンスカ親子は、今朝の6時30分に荷物を まとめて出て行ってしまいました……。


 まあ、無事で帰ってきてや←この部分「伊藤」


97年11月05日(水曜日)

 ハングル文字での「スピードの経済」の発行がほぼ決まりかけているようです。大宇証券の孫さんの線ではなく、それより先に私の本に関心を寄せた韓国の出版社から。まだ詳細は決まっていませんが、翻訳者も既に決まっているそうで、良い話になりそうです。まあ、本を出版したからにはいくつかの言語で出た方が迫力がある。少なくとも、国際的な価値を認めてもらったと言うことです。日本と韓国は置かれた立場が同じ様なところがある。日本を論じた部分をそのまま「韓国」に置き換えても使えるような。他の国、欧州やアメリカに置き換えてもちょっと使えない。どんな形で出るか、楽しみです。
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 久しぶりに日銀に行きました。国際局に所用があって。しかし、用を済ませてちょっと思い立って調査統計局の知り合いと金融研究所の白塚 重典さんを訪ねました。ビルが違うんですね。分室にあった。物価(と言っても日銀は卸売物価だけですが)や短観がどういうところで作られているか興味があったのです。ウーン、ちょっと意外だったのはまだまだ紙が積み上がる「日本式事務所」のイメージ。ディーリング・ルームというのは、私の経験だと世界中どこでも大体同じです。たくさんの端末があって、それが直線、または円形に固まっている。だから世界中のディーリング・ルームは既にデ・ファクト・スタンダードで統一されている。
 違うのは一般オフィスです。日本のオフィスの特徴はとにかく「紙」が溢れ返っているところ。私が勤める会社の一般オフィスもそうですが、日銀の調査統計局や金融研究所もそうだった。別にそれが悪いと言っているわけではなくて、まだ日本のオフィスの典型でしょう。実はもうちょっと進展しているかなという印象はしていましたが。紙は、思ったときに取り出せるという意味で、便利です。リトリーブの時間を必要としない。しかし、検索には適しない。いったん探す必要が出てくると、とことん時間がかかる。電子情報ではどこに入っていようと、検索はほぼ瞬時です。

 皆さん静かに仕事してました。ディーリング・ルームから行くと特にそう感じる。「統計」を扱うところですから。実物のしらちゃんに会うのは久しぶりでしたね。西麻布の飯会以来かも知れない。まあ、毎日会っているような感じですから。彼も来年ちょっと高額になるものの本を出す。東大出版会から。その一部を見せてもらいました。「物価と金融政策」という題が有力だという。実は、foresihgtから一本原稿を頼まれていて、それが物価関係なのです。物価の大家である彼の意見も参考にしたいと思っている。
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 日銀まで行ったら当然昼飯は、「砂場」ですよ。蕎麦大好き人間の私は、この「砂場」の「天ざる」と「卵焼き」が大好きなのです。蕎麦屋の卵焼きは寿司屋のそれとは全く違う。「砂場」の天ざるは非常にうまい。アーバンネットにオフィスがある時は、一週間に一度くらいは昼飯を砂場に食べに行きましたが、青山からはちょっと遠い。青山には、うまい蕎麦屋がない。皆さん知らないでしょうが、実は「まいせん」には蕎麦がある。信州に肉処理工場があった関係で。これが結構うまいのです。ですから、私はまいせんに行って肉を食べるのではなく、蕎麦を食べてよく帰ってくる。
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 ところでこれはぼぶちゃんが書いていたと思うけど、netscape4.03のベータ版はjavaとの相性が悪い。小生のフロントを表示するのに、3.0より何倍も時間がかかる。特にイントロのところで。二回目からは改善されますが。やはりこれはベータ版ならではの一種の蟲ではないかと思います。不便です。何事も時間がかかるというのは。アメリカの調査だと普通の人は、「クリックして8秒」が我慢の限界だという。つまりこの8秒の間に目的のサイトが出てこなければ他にわたってしまうという。だから、あまり時間がかかるようだと誰かさんみたいに、いったん入れたソフトですが uninstall しようかと思っている。

 ネットスケープというとマイクロソフトを思い浮かべますが、アメリカの議会でも不人気だったようです。マイクロソフトの独占の問題は、「経済の問題」というよりは「政治の問題」として今後もアメリカが抱える大きな問題となる気がします。


97年11月04日(火曜日)

 三洋証券の事実上の倒産は、予想通り市場では大きな相場変動要因にはなりませんでした。相場も静かなもの。日本の金融機関のいくつかが抱えている問題は、とうに知られていたということでしょうか。しかし今回の事件で思うのは、雇用や給与を生み出すためには、経済に活力が必要だということです。活力があれば、経済のいくつかの傷も癒すことが出来る。市場の活力と言えば出来高ですが、これが多ければ証券会社の収益も維持できる。活力のあるところには、資本も人も集まってくる。「活力」には真面目さも必要だが、「笑」とか「動」とか、「好奇心」とか色々多様なものが必要ですな。

 「静かな日本が良い」という人もいるかもしれない。それ自体には反対しません。しかし、経済活動の水準が下がってくれば静かどころか経済は大きな混乱に見舞われる。経済が安定していなければ、とても愛すべき国、郷土にはならないでしょう。活力が出、それぞれの個人と企業が力を発揮しながら活動できる体制を整えるべきです。今の日本の国は確かにだらしない。しかし、国だけが悪いとは言えない。それぞれの経済体、個人や企業が自らの足場を見ながら知恵を出し合うときでしょう。今日の午後には、週刊現代の記者が来て「これからの日本」と言った話をしていった。「不況」→「大恐慌」と使ってきてもう使う言葉がなくなっているという。

 事実は、大恐慌時のようにGDPが何10%も大きく低下したわけではない。言葉だけが踊っている印象がする。それぞれの言葉の定義が曖昧になる中で。何をすべきか考えるべき時でしょう。事実は、景気の良いセクターと悪いセクター、活力のある産業と、まったく活力を失った産業、国際的に通用する産業とそうでない産業が入り交じった経済体になっている。事実はいつでも複雑です。単純化は避け、経済の底流をしっかり見つめ、そして行動するときだ...と考えます。
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 ところで今日はひょっとした加減で、川上さんのホームページのデザインと、佐々木さんのホームページのそれが極めて似ていることに気が付きました。そのことを川上さんに聞いたら、インプレス出版の素材集に載っているのだそうです。そういう雑誌が出ていることも知りませんでしたが、似たページがあるというのもまた面白いものですね。同じフロントからどう内容が発展するか。まあ、要するにホームページはプレゼンテーションの一種ですから、展開の仕方はそれぞれのご主人の趣味。中身の展開は全く違う。フロントのデザインを頻繁に変える人もいれば、まったくいじらない人もいる。小生は定期的とは言わないまでも、適宜変える主義ですが。

 先日紹介したベトナム料理の店については、山口さんから「ずばり、ディシェット・ディエンドンでしょ」とメール。そうです、そうです。当初はメンバー制だったそうです。確かに変わった店でした。看板も大きなモノは出ていない。その面影はある。しかし、今ではオープンだろうと思います。ちょっとしたバーもあって、料理も結構うまい。また行きたい店です。山口さんは「最近のヒット」として「虎の穴」を紹介してくれている。西麻布の店。私もまだ行ってない。肉にうるさい店だそうで、今度探検してみます。多分、ちょっと高いでしょうね。


97年11月03日(月曜日)

 社会人になったときから知っていて、一時は隆盛を誇っていた会社がおそらくその名前をなくすというのは寂しいですね。世の変遷を思い知らされる。三洋さんのディーリング・ルームは何回か見せてもらいました。まるで大きな体育館のようなディーリング・ルームだった。建物に入ってまず大きなスペースがあって、そこに結構有名な美術品があったような気がした。

 しかし、そうした感情は別として今回の会社更生法適用は、

  1. 日本にも経済合理性が最優先する時代が来たこと
  2. 従って、救済も合併もこの合理性がもっとも重要なファクターとなること
  3. 今後の金融界の再編は、足早なものになる可能性が高い
 ということを示していると言えます。今までの日本は、「経済合理性」とそうでないファクターが絡み合った国だった。一部の産業の強さが、その他のセクターの非合理性を補って余りあったことからこそ、非合理性を引きずって歩め、成長できた。

 しかし、経済環境(価格やコストの競争や商品、経営など)全体が international になると「日本的」なるものの中で、国際的な基準や合理性にあわないものは通用しなくなる。何よりも、強いものに弱いものを救済させるやり方は、強いものを弱くすると言うことで、国全体の経済力を弱めた。「国」という表現も難しく、まあ我々が雇用や給与を確保できる可能性を持つ企業の力を....というのが正解でしょう。グリーンスパンではないけれども、行き詰まったところは let them go の方が次へのモメンタムが生まれて良いのではないかと思います。

 重要なのは、ルールが公正、公開であることでしょう。裏で何かしていて突然だったり、明確でない基準で企業ごとに適用されるルールが違うのでは問題がある。「経済合理性」が前面に出てくると言うことは、曖昧なところで存在していた、存在させられていた機関の整理が一気に動き出す可能性が強いことを示しています。そういう中で、次への活力が生まれてくれば、特に心配する必要はない。皆が閉息感を抱えたままゆるりと進むより、新たな力が生まれてくるでしょう。

 それにしても、4日の朝に読んだニューヨーク・タイムズの cybertimesによれば、ニューヨークの株式市場の出来高が一日10億株を上回る史上最高になるなかで、アメリカの証券会社はコンピューターのアップグレード(より多い出来高にも対応できるように)を真剣に検討しているという。三洋の行き詰まりは「出来高の減少」が一因。雇用や所得を守るためにも、経済や市場を活力あるものにする必要性を感じます。「活力」には、しばしば「保護」や「規制」が邪魔です。
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 寒くなりましたね。風邪引きが多い。でもこの3連休に本当に感じたのは、「日本は休みの多い国」という印象。悪いわけではないのですが、たぶん世界で一番多いのでは。一年は52週ですから、×2で104日。それに正月とか祝日を合わせると、日本人はどのくらい休んでいるんでしょうね。まあ、土日のどちらかが出番という人を一杯いるでしょうが。一年の三分の一弱は「お休み」ということは、休日の使い方がうまくないと、人生も楽しく過ごせないということでしょうか。

 そうか、ウィークエンドをもうちょっと多彩に過ごす方法を探りましょう。


97年11月02日(日曜日)

 (^_^)(^_^)


 内藤さんから我々の韓国での講演風景(1997年10月25日、ソウルの63ビルの60階で)の写真を送っていただきましたので掲載しますが、ちょっと、というか、かなり映りは悪い。

 あとで悔やんだのですが、デジカメをもっていかなかった。そこで、例の安いカメラでとって、それをスキャナーで拾い、それを何とか良くすべく内藤さんが健闘してくれたのですが、だめ。

 まあ、でも韓国の雰囲気が出ているのではないでしょうか。向かって一番左が司会をしてくれた韓国の生保会社の幹部、右へ内田、内藤、伊藤、そして通訳をしてくれた姜さん(大宇証券の調査担当理事=役員)。


97年11月01日(土曜日)

 総勢52人が出場するという大きなコンペがあって成田空港に二週連続して行きました(クラブバスが成田の第二ターミナルに接続)が、驚いたのはその繁忙さ加減。とにかくもの凄い人なのです。隣の韓国にちょっと「日本 対 韓国」のサッカーの試合を見に行くといった風情の人々ではない、大きな荷物を抱えた人がいっぱい。朝だったら、午後3時の対戦は間に合って見られる。だから成田空港が朝込んでいるのは理解できる。しかし皆荷物は大きいし、夕方も出発する大勢の人で一杯でした。

 その大勢の人々を見ながら、「どこからこの人々は沸きだしてくるのだろう」と思っちゃいました。去年日本人は確か1400万人とかいうレベルで海外に行った。考えれば凄い数字です。人口は一億2000万しかいなく、四方を海に囲まれた国として。今年もこの数字が伸びそうな予感がした。つい5〜6年前に私は自分が多くの読者に出した「年間クイズ」で、「今年の日本の海外旅行者数は、1000万人を越えるかどうか」といった問題を出したことがある。つまり、日本人の海外旅行者は凄い勢いで伸び続けているのです。

 無論昨日の土曜日に限れば、色々な理由が考えられる。

  1. 連休の初日であったこと
  2. 12月〜1月の割高の期間を避けた
 などの理由で、結構ツアーが多く組まれていたと思われる点。成田エクスプレスの私の前に乗った女性の親子連れは「ギリシャに行く」と言ってました。これは旅行者がそこまで考えたかどうかは別にして、アジアに対しては円が大幅に切り上がったことも誘因になっているかもしれない。ドル・円はほとんど動いていないのに、アジアの通貨はドルに対して急落した。ひどいものでは数十パーセントの下げになっている。当然円に対してもアジア通貨は安い。まあでも、国内の観光業がある程度国民のニーズを汲めないのも一因でしょうね。
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 金曜日にある人と食事をしながら去年の最後の数ヶ月の話をしていて、12月に大きな「鍋を食べる会」を開催したのを思い出しました。確か「イチニッサン」で12月3日だったと思う。新宿の随園別館で3階を借り切って。鍋研究会との共同主催で。「羊のしゃぶしゃぶ」と随園別館がお奨めの鍋の2種類を、最初は皆(30数人)がおとなしく席に座って、しかしそのうち皆立って鍋を食べあさったのを覚えている。楽しかった。

 で、今年もしよ.....ってことにしたのです。「楽しく食べる忘年会」です。そう。エルトン・ジョンの歌の歌詞ではないけれども、どこか「torn apart」な感じがするじゃないですか、今の日本人って。景気が悪い、というか、もうかつての景気ではない、ということから来るものかもしれない。また、この国が政治にしろ、制度の変更にしろ、期待を裏切る国だったからかもしれないし(期待が大きすぎたのかもな)、技術の変化が激しいことから来るものかもしれない。まあ、楽しく鍋でも食べて...来年への活力...というわけです。

 まだ開催主体などアイデアなし。まあ、「やる」って決めたら開催は決まったようなものですよ。今年も「イチニッサン」にしようかな.....。ネットと非ネットなどなど、多くの人にとっての出会いの場にしたいという気持ちですな.....。それから、前回は1月26日に開催された「鍋コンテスト」は次回は来年1月25日に決まりました....と水木さんから連絡がありました。内藤君、また出るかい。


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