97年12月31日(水曜日)

 快晴で気持ちの良い、改めて暖冬を思わせるような大晦日でした。これで本当にオリンピックの雪は大丈夫か、という感じ。日中は正月用の買いだめ。さすがに混んでいた。夜は蕎麦を食べ、夜11時過ぎには諏訪大社下社にお参りに行き。午前零時は神社の中で迎えました。A HAPPY NEW YEAR

 海外に居たときはどうしたっけな。ニューヨークに居たときはやはり42丁目のタイムズ・スクエアに行ったと思います。63丁目の BROADWAY に住んでいたから、近かった。ロンドンのトラファルガー広場に居たことはないけど、話にはよく聞きました。南半球の正月ってのはどうなってるんでしょうね。まあそのうち、経験したいものです。

 タイムズ・スクエアの騒ぎはインターネットのどこかのサイトでリアルタイムで見れそうですね。日本より14時間も遅いから、元旦の午後に。世界の正月をインターネットで覗くって言うのも結構面白いかもしれない。まあ、実際にやるつもりはありませんが。実は暇を見つけて一年の最後の日は一冊本を読みました。森 英恵さんの「ファッション」(岩波新書)。年末・年始にまで経済の本を読むのはたまらんと思って買ったもの。あと「ウィルス VS 人体」(講談社現代新書)も買ってきてあって、読み始めました。

 「ファション」は、正直面白かった。本当に好きなことを進めていったらああなったんですな。「はさみ」に対する特別な思い入れを持ち、旅行にいつも帯同する話などが興味深かった。森さんは、「将来の衣類は裁断を必要としないもの、縫わない衣類が出てくるのではないか....」という予想もしている。彼女がなぜ海外に進出したかも、よく聞く納得できる話だが、日本人の舶来好みがよく出ている。
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 晦日ということで、タイのパタヤの近くで建設プロジェクトに参加している弟から電話があって、しばらく話しましたがタイもインドネシアも物価が一時に比べて二倍になったそうです。仕事がなくなっているとも。今年アジアを襲った台風の強さが間接的ながら伝わってくる。そして、全体的に社会や人心がかなり不安定になっているという。「日本はどう...」というのが彼の質問だった。「日本はどうなっているんだ....」というのは、親父の質問事項でもありました。まあ、全国でこんなシーンが繰り広げられているんでしょう。この正月は。
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 諏訪神社にお参りしたばかりですが、一応お伊勢さんにも目を通して、今年も終わりです。それでは、ここの読者の皆さんにも良い正月が来ますように。


97年12月30日(火曜日)

 この間地区のウォーキングがあった。私も20年以前よりウォーキング、サイクリングをやって来た。近頃は多くの人が犬の散歩がてらに朝の道を歩いて居る。60才以前はどこに行くにも自動車であり、自転車であった。歩けば何だか損をした様な気がする。努めて歩くようになったのは60才過ぎである。

 夏は暑いから五月から九月頃迄は4時半から6時半迄二時間位歩く。この時間は道は新聞配達と鳥、小鳥が占領する。日の出過ぎに家に帰る。案外毎日散歩して居る人に会う。小牛のような大犬を三頭もつれて散歩する人、又は多分美容院のマダムか、黒づくめの薄い服、長い羽根のついた黒の帽子をかぶって居る美人と挨拶を交わす仲となった。感じから”せみのはね夫人”と名付けたが彼女はまっすぐの姿勢で両手を大きく振り、模範的なウォーキング姿勢で歩く。彼女のコースは決まっていて、このコースを頭に入れ散歩すれば会える機会が多い。会えた日は、一日気分がよい。ウォーキングの余得である。

 その外、多くの人に会う。宮坂五郎さん(故)、新町の原藤先生、これはジョギング、伊藤寿男君、犬をつれて居る。横山といううなぎ屋のおばさん。歩くのは範囲が限定されるので自転車で湖畔を廻る事もある。湖畔はウォーキングロードが整備され多くの人が歩いて居る。たまには諏訪湖一周をする事もある。二時間半位かかる。毎日つづけると顔見知りになり挨拶を交わす様になるのも楽しい。夫婦で散歩を楽しむ人が案外多い。ジョギングをする初老の人、犬をつれた婆さん、80キロもある女性が3人そろってノッシノッシと歩いて居るのには圧倒される。

 60代は何ともないが70過ぎると体力の衰えを感ずるようになる。同級会でも欠席が目立ち理由は腰痛のためというのが多い。同級生が日赤へ言ったら口の悪い医者が居て、おめえ様これは死ななきゃあ直らないぜ。高部にいい病院があるからそこへおいでなぁと言われ怒って居たが、この医者は正直者だろう。ウォーキングをする人に互いに頑張ろうと声をかけたい。ウォーキングをする人は皆善人に見える。昔、天竜道人と云う人は92才で歩けなくなり折脚仙と号したと言う。道行く人も遂には死ぬだろうが、それにしても多くの先輩、同級生達が歩行困難になり苦労するのは痛ましい。別に長生きをしたいとも思わないが、それでも生きて居る限りは歩きたいものだ。それにしても、金さん銀さんはえらい。唯ボーっと生きて居れば100才になるというものではない。絶えざる肉体的鍛錬と精神衛生のなせるわざだ。

 おそくとも60代には準備を始めるべきだと考えるのである。
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 ハハハ、私は営業終了ですが、諏訪に来たら親父が諏訪の小さなミニコミ誌に「歩く事」という題で文章を寄せていました。ウーン、私とどこか文体が似ている。これだけで、毎日結構楽しく時間を過ごしていてくれることが分かる。親の文章を、自分のサイトのどこかに残しておくのも記念になるでしょう。ほぼ原文。なぬ、「せみのはね夫人」とな。

 彼の今の生き甲斐と社会的評価の源泉は全国の諏訪神社(お諏訪さん)の源である「諏訪大社」の歴史研究。私にはまったく頓珍漢な古文書を解読している。来年の春には本も出す。一冊5000円だそうだが、まあ私も買ってやろう。自分の本は彼には20冊進呈しましたが。「諏訪大社の研究」と言えば祖父もそうだった。片手間に政治にも手を出したが、こちらは成功しなかった。まあ、多分私は神社の研究はしないでしょうが。本のように何かが残ると言うのは良いことだ。


97年12月29日(月曜日)

 当方、営業終了。今日で出社は The end。とりあえず、ここの読者の皆さんには "GOOD LUCK " と言いたい年の瀬です。

 今年もあと2日。まだ出社する人は一杯いるでしょうが、とりあえず小生は。色々なことがありました。日曜日のテレビを見ていた会社のメンバーの一人がある落語家の話として、

「野村証券、第一勧業銀行とかけて........どんぐりころころ」と解く。その心は、「こいけにはまってさあ大変 !!!」
 と言うのを紹介してました。うまい。座布団3枚。「はまり」と言えば、はまってしまいましたね。アジアの経済も、そして日本も。で何に ? 「global standard」に。ウーン、アジア的であるが故のアジアの成功も、日本的であるが故の日本の成功も、激しく、かつ急激な見直しに。世界の投資家から「終わり...」と言われたもの、評価に耐えているもの.....。で、「global standard」ってなに。
「グローバル・スタンダードとかけて........日本製の半導体」と解く。その心は、「むらがない」
 ウーン、自作だから厳しく座布団1枚。いろいろな”村”が壊れたか、壊れかかりました。日本の金融村、アジアの小虎村。虎は一年早かったな。本当は来年の筈だったのに。”村”には、味もありました。一村一品。それぞれの個性。Asian values。マハ君は、日本にはいないタイプのアジア的指導者でしたが、「むらのないマーケット」の前では、しばしば無力かつ非聡明にしか見えませんでした。でも彼を笑えない人は一杯いましたね。

 ”むら”がない日本の製造業の製品は世界において超強い。一方で、”村”を残していた産業は、呆然と事態と時代の推移を見守る羽目になりました。「明日は、どうなんべ......」。わっかりまへん。来年の今頃がどういう世の中になっているか。最善と思われる予想を立てることは可能ですが。だってそうでしょう、去年の今頃今のアジア”村”の姿を想像できた人がいたかどうか。turning so bad so quickly.......あれ、これ誰の言葉だったっけ。

 そうだ、ソロス・ファンドの MD (managing director)だったロバート・ジョンソンがニューヨーク・タイムズに今日書いていた。

Today, where once everyone saw efficiency and vitality, now the image is one of widespread corruption and waste. How could anything so good turn so bad so quickly? If Asia's vibrant economies can collapse, what other assumptions about economic conditions anywhere can we count on?
 で「global standard」のメッカのアメリカはどうなんだい。「anything so good」。確かに。しかし、「Can we count on ?」。とりあえずは、すがり、頼るということでしょうな。その間に他の地域が立ち直らねば。世界的な需要の収縮が発生しかねない。金利は既に世界的に低くなっている。金融政策発動の余地は少ない。

 そうだ。「需要.......」と言えば。世界的な「失楽園」状態の現出ってのはどうだい。ウーン、aquired immune deficiency syndrome が......。早くワクチンの開発を.....。人口がこれ以上増えるのもね....。地球の中じゃ、需要が低迷したら人を動かすか、モノを動かして何か作るかしかないんじゃないの。日本も何かせい。火星も植民地にする魅力はなさそうだし。

 「失楽園 ?」。あれも映画としては救いのない、くだらない映画だったですね。あんなのが日本で話題になってるようじゃ駄目だね。ひどい「村映画」でした。でも、同じ俳優が出た映画が、世界で賞を取った。結局はシナリオか。日本経済も、世界経済も。韓国のシナリオは誰が、どう書いているのか。そして日本は.....。

 でもまあ、今年も風邪も引かずに一年間良かった。誰かから「終わり....」と言われないように、来年もしっかりやりやしょう。年末。そして来年を迎えるに当たって私からは皆さんに

  I will be keeping my fingers crossed for you all.

 と申し上げます。良い年末・年始、そして来年をあたなに.....。


97年12月28日(日曜日)

 「very close to the end ..................of the year」

 であるが故に、風邪を引きやすくなる時期です。一年の予定もほぼ終わり、ほっと気がゆるむ。気がゆるむと、風邪を引く。風邪を引くと、せっかくの正月が全部つぶれてしまう。正月中に立ち直るきっかけが作れないからです。毎年、年が明けて会うと必ず何人か「正月は寝ていた」という人がいる。せっかくのゆっくり、ゆったりの時間がもったいない。皆さんもお気をつけて。
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 それにしても、「飛行機が乱気流に巻き込まれて死者が出る」というのは珍しい。ユナイテッド(成田→ハワイ)の事故です。多分激しく上下に揺れ、シートベルトをしていなかった人が放り出され、打ち所が悪かったり、心臓に圧迫がかかったりという状況だったのではないでしょうか。飛行機にはよく乗りますから、人ごとではない。サインが消えると、直ぐにシートベルトを外す人がいまだに多い。

 しかし、サイン消えても緩めてシートベルトをしているのが正解です。最近ではサインが消えても、出来ればシートベルトをしているようにアナウンスをしている。私は最初からちょっとゆるめにして乗っている間そのままです。ちょっと緩めれば、拘束感はない。この事故で「サインが消えても、ベルトをして下さい....」のアナウンスが増えるか、基本的には常時シートベルト着用の方針が出てくるような気がする。まあ、道路の信号と同じで、「緑」になったからと言って誰が安心を保証してくれているわけではない。やはり右左をきちんと自分で見ることが必要です。逆に赤でも渡れる時がある。
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 新進党が分裂して、4つの新党に割れた。今のところ誰がどこにいるかくらいで、どの政党が誰を指導者にし、何を党の基本方針にしているかよく分からない。小沢新党も、基本綱領はこれからの発表。なぜ綱領があとになって人がまず四つに集まろうとしているかと言えば、党を作らなければ公的助成を受けられないからであり、来年の参議院選挙(6月だったと思う)を戦えないからである。だから綱領や方針を後回しにして、とにかく「政党登録」ということで走っている。

 最初から肌合いが合い、大体考え方が同じ人が集まっていると言っても、順序が逆であることに変わりはない。しかも、どの政党も単独で政権を担える力をもってはいない。どこかと連立することになる。今までの新党と違うのは、出来た四つの新党はどれも「風」を起こしそうになさそうなことだ。「日本新党」も「さきがけ」もブームを起こしたのに、今回はまったくそういう雰囲気がない。「風」は理念を前に出さねば起きない。

 一番大事な時期に、政治が混迷しているのは何とも心許ない限りです。まあこの国では、政治の指導力なしに「市場圧力」が実質的に経済の形を変えていくのでしょう。既にその兆しはあちこちで見える。しかし、経済が変わるには法律があちこちでじゃましている。古い枠組みで。この桎梏を外して欲しいと思うわけです。雇用制度や年金に関する法律もそうですし、その他いろいろある。
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 年末になって、マスコミがサボりだした。新聞は紙面が薄くなり、NHK は前の晩やった全く同じ番組を翌朝の7時台に繰り返している。「これで同じ料金徴収か ?」と思ってしまう。ボリュームだけでなく、内容にもサボりが多い。NHK の番組を聞いていたら、「先行きの不透明感は残されたままである」と言っている。今の世界の何処に、「先行き透明」な事があるというのだろうか。経済の好調組の国の経済でも、変化は激しいのである。もともとないものを「ある」かのような前提で話をするのは、誤解を招く。

 日本のマスコミには、決まり切った「枕詞」や「おきまり ending」がいっぱいある。十年一日のごとくこれを使う。頭を使わなくて書ける記事の部分があるということだ。会社の内容が変わっているのに「家電メーカーの.....」とか、「....成り行きが注目されます」「不安な年の瀬です」などなど。日本のマスコミは、市場を全く国内に依存している。金融が国際化したら、最後のドメ産業は日本のマスコミになる。国の政治がドメなのは、どこの国も同じだから。しかし、海外のマスコミが日本で雇っている日本人の数は着実に増えている。

 日本のマスコミで根強く見え隠れする「安定が良いことだ」という考えは捨てるのが良い。日本のマスコミも足下を脅かされているが故に、「安定」を懐かしがっているのかもしれない。テレビは何社で、新聞は何社という時代。「安定」を懐かしがっても、先が完全に透明に見える時代など戻っては来ない。まあある程度のタイムスパンを取ると、そんな時代はなかったと思うけれど。 turbulence はいつでも起こる。自分と会社を強くするしかこの時代を楽しむすべはない。


97年12月27日(土曜日)

 忘年会を重ねていると、いろいろな話題が集まってくる。昨日拾った三題は、面白いと思って後々の備忘の為に掲載したものです。もっとも、忘年会も月曜日が最後ですが。日本人は真面目ですね。良いことですが、人を動かすと言う意味では、game man が必要な時もあります。二番目の話題は、色々な意味に取れる。歳を取る悲しさと考えるのも良いし、老害への警告ととっても良い。戦後の日本が発展できたのは、パージで上の人間がいなくなったからだという見方もできる。

 最後のは、既に生徒の間で出てきているそうです。特に女子生徒の間で。まだ男は駄目で、良い大学、良いネームの会社を狙おうとするらしい。でも、ネームが良くても中身が伴わなければ、透けて見えてしまう。そういう世の中ということでしょう。
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 JAS さんから、今月19日の154便に関して次のようなメールをもらいました。この欄で取り上げた問題ですので、掲載します。

 この度は12月19日の154便におきまして、ご不快な思いをお掛けいたしま した子をお詫び申し上げます。当社におきましては、お客様へ出来る限りの状況 説明をするよう指導いたしております。しかしながら客室乗務員は運航乗務員か ら説明されるまでは、その原因等について把握できませんのでお客様へご説明す ることは出来ません。

 一方操縦室では、管制との無線交信および原因追究等を最 優先としております。従いまして、原因が判明し再度離陸が出来るまでまたは原 因不明で整備士の点検が必要なためランプに戻る等の決心がなされ、その旨管制 に連絡した後、客室乗務員へ原因及びこれからの予定が通知されて初めて客室乗 務員はお客様へご説明することができるようになります。また操縦室から運航乗 務員が直接お客様へご説明する場合もございます。

 以上のように、直ちにお客様 へ状況をご説明することは難しく、お客様へのご説明がどうしても遅くなること をご理解いただきご了承下さいますようお願い申し上げます。サービスの向上。 改善には一層努力して参りますのでこれからもJASをご愛顧賜りますようお願 い申し上げます。

(株)日本エアシステム
レインボーサービス室

 少し事情が分かりましたね。でも、このくらい機内で言ってもおかしくない。


97年12月26日(金曜日)

 人間4分法

 分類
 jungle fighter =とにかくサバイブを第一に考える人間。結果第一主義。結果さえ良ければ良い人間。政治家で言えば、田中角栄。それに、中曽根康弘も。アメリカの大統領で言えば、ニクソン。

 game man=人間関係を含めて、すべてをゲームとして考える。政治家で言えば、竹下 登。彼は、例えば一つの問題に関していろいろな人から支持を取り付けるに当たって、「あいつはこういえば落ちる」「うーん、あいつにはこう言おう」「こういえばこう反応が返ってくるから、こう応えよう」など布団の中に入って考え、それが楽しくて夜寝つけなかったそうな。アメリカではケネディ。

 corporate man=言ってみれば、組織人間。何事においても、組織の中における位置づけで物事を考えるし、自分の位置取りも組織の中で計る。jungle fighter と違う点は、この手の人間はしばしば組織とともに興亡する。政治家で言えば、福田赳夫。ジェラルド・フォード。

 craftman=言ってみれば、職人。政治家で言えば、三木武夫。イデオロギーは借り物に過ぎない。彼は、「政治」という職を限りなく愛し、政治の世界での自己の作品をこよなく愛した。アメリカでは、アイゼンハワー。

 それぞれの分類の人間に対しては、語りかけ方や褒め方を間違えてはいけない。例えば、jungle fighter に対して、「君のやり方、プロセスは間違っている」と言っても、彼はきょとんとするだけである。たま、game man には主義主張は二の次、三の次だからやはり game 感覚をもって対応するしかない.....など。
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 各世代のエリートの褒め方

 とにかくエリートというのは30代から傑出している場合が多い。で、彼らが歳を取るに従っての褒め方やいかに

 30代=彼に聞こえるような形であなたは彼を褒めてはならない。それが伝わった瞬間に、あなたは彼から軽蔑される。

 40代=ほんの少し、あなたが彼を褒めていることが伝わるようにするべきである。しかし基本的には、エリートの厳しい自己評価があるが故に、彼は面と褒められることに嫌悪感を残す。

 50代=この世代のエリートに対しては、かなり褒め言葉をまぜろ。30代には褒められることに嫌悪感を示していても、歳とともに徐々に甘い言葉に弱くなる。

 60代=もう立ち上がってゴマを擦れ。自分がゴマを擦られているということさえ分からなくなって、また分かっていてもそちらの言辞の方が耳に心地よくなる。

 これは、どんな優秀な人間でも老化とともに自己評価が甘くなり、歳をとるとともに耳に心地よいことを語る人間を集めるようになる、という話である。あらゆる組織において、老人とその取り巻きの害は深刻なのはよく見られる現象。で、対応策は。ないらしい。いかなる優秀な人間も、確実に、一人の例外もなくこのプロセスを経て歳をとっていくという。逆に言えば..........すれば、取り入ることができる。
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 背広が輝かない時代

 ある家に出入りしている庭師親子の話

 ある家に出入りしている庭師の親の悩みは、「この職業を息子が継いでくれそうにない」ことだった。いつもそれをぼやいていた。しかし、いよいよその年老いた庭師も、腰が痛くなり、梯子に登るのが怖くなった。

 ある日、その庭師が息子を連れてくると言う。その日、その人の家の前にドイツの高級車が止まる。「誰だろう」と思ったら、庭師の親子が降りてくる。息子は背広を着て。「着替えをしたいんで、部屋を貸して下さい !!」。彼曰く「背広じゃなきゃ、肩身が狭いし、女の子にはもてないので.....」。腕は親父さんに勝るとも劣らないものだったそうな。彼は帰るときまた、「着替えをさせて下さい」と言って着替えた後、ドイツ製の高級車に乗って帰った。

 とうとう親御さんも働けなくなった。廃業するのか、と思ったら息子が継ぐという。ある日頼んだ。そしたら、ドイツの高級車で乗り付けたことは変わらないが、息子は庭師のあの出で立ちで颯爽と登場した。

 その家の人 「あれどうしたの、今日は着替えはしないの....」

 息子    「いや、最近はこの出で立ちの方がいいんですわ....。銀座に行ってももてますしね.....」

 背広が輝きを失いつつある時代。そういえば、日本の会社でも金曜日には背広を回避する会社が増えてきた。Casual Friday。そして、プロの時代。着ているものだけでその人が「プロ」と分かれば、実は中身の分からない背広姿の人より、周囲から評価される........


97年12月25日(木曜日)

 24日深夜の ICQ での会話がきっかけになって、ぼぶちゃんと井上君(某投信投資顧問)と3人で、久しぶりに室町の「ざくろ」で昼の食事。久しぶりでしたね、室町の「ざくろ」は。店の雰囲気は全く変わらない。ひょんな会話から、古くからネットをしている人は、「ゴルフもしなければ、運動もあまりしない人が多い」という話になりました。小生と井上君がゴルフの話をしていたら、ぼぶちゃんが「45とか40とか言われても分かりません....」という話になって判明した。ネット仲間でボーリングをしたことがあったのだそうですが、ひどいスコアだったらしい。まあ人間、得手不得手がありますから。

 もっともそんな話をするために3人でメシを食べたのではない。新規参入などもあって変化が激しい投信業界に関する情報交換。小生も必ずしも業界には詳しくないが、非常な成長分野であるから色々な陣取り合戦が展開されていることは良く知っている。まあ、近く、大きな業界地図を塗り替えるような話が出てくるかも知れませんな。
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 ところで、今日は興味深い図表を発見しました。アメリカの政府債を保有している国の一覧表。米財務省のこのページにありますが、これはなかなか面白い。

 これによれば、日本は97年8月31日現在で米政府債全体の9.5%を保有している。海外勢が持っている米債に限定すると、日本が持っているのは全体の四分の一。その総額は、3212億ドルで、円貨(130円)にして42兆円弱。日本の外貨準備は2000億ドル強。これに民間が持っている債券が加わる。しかしそれにしても巨額です。日本が絶対韓国にならない理由がここにあります。

 では、こんなにj資産を持っている国の銀行がなぜプレミアムを払ってjを調達しているか(ジャパン・プレミアム)。まあ、一言で言えばjをほとんど持たない日本の銀行のドル over-lendingだということでしょう。8%とかいう基準に照らせば。確かに国際業務の展開を急ぎすぎたところはある。

 この財務省のサイトの統計より新しい記事によると、9月末で見ると日本の米債保有残高は3174億ドル。ということは、一ヶ月で40億ドル弱減少したと言うことになります。多分、ドル高の中で民間が財務省債券を売ったということでしょう。利食いとしても悪くない。

 3212億ドルが9.5%ということは、全体の outstanding は3兆3810億ドル。これを円貨にすると、約440兆円。これがアメリカ政府が抱える債券発行による借金ということになります。この金額は、今や年間のGNPに等しくなろうとする日本政府の借金とほぼ同額。ということは、国民一人当たりの outstanding (負債の額)はアメリカの倍。日本は人口がアメリカの約半分ですから。

 3212億ドルには勇気づけられる。しかし、債務の総額はちょっと恐ろしい話です。今は時期尚早としても、早い機会に手を付けなければならない問題に間違いはありません。あと知りたいのは、海外の投資家が日本の国債を保有している割合です。これは大蔵省のサイトに載っている筈です。まだ見てありませんが。
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 今日も bloomberg 経由でメールが飛び込んできました。今回は、shinoby君。便利ですね。会社が違おうが、目前の機械で、国際的な情報交換もできるなんて。
 


97年12月24日(水曜日)

 電車を降りてタクシー待ちの行列に並ぶ。自分の後ろにタバコを口にくわえたり、手に持った喫煙者が来る。においがきつく、煙もこちらに流れてくる。「嫌だな、こいつ.....」と思って離れる。つまり、前進する。すると、その喫煙者も「前の人にきちんと付いていなくては....」と思うんでしょうな。こういうときだけ、律儀な奴が多くてせっかく開いた距離を狭めに来る。「こいつ、やめろよ....」と思う。ああ、早くタクシーに乗ってしまいたい........とも思う。

 あるんですよ、よくこうしたことが。自分の前に喫煙者がいる場合は、自分で距離を保てる。なぜなら、距離を開ければ良いのだから。しかし、喫煙者が後ろにいる場合はトラブルです。距離を決めるのは、後ろの人間だから。面と向かって「ちょっと離れていただけます...」と言う場合もあります。しかし、それも毎回は疲れる。多分、喫煙できない電車や駅を出た後には、無性に吸いたくなるんでしょうな。あとタバコが嫌なのは、あのタバコの先が、例えばコートなどにニアミスしたり、するのではないかと心配しなければならないこと。「あぶねえ...」と思うことがしばしばある。まあ喫煙者の皆さん、十二分にこの辺をお気をつけ下さい。
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 韓国がひどいことになってきた。アメリカの格付け機関は Korean debt の rating を一気に4ランク下げた。今や韓国はドミニカ共和国、ベネズエラ、パキスタンと同じ、「ジャンク」である。いくら何でもひどいと思うが、同じように考えるイギリスの新聞もあったようで、「やり過ぎ」と批判していた。韓国の危機が始まったのは、実はタイなどよりよほど遅い。私の記憶では、10月の中旬からである。そこからウォンは下げ始めた。たった2ヶ月で、それほど国の信用は失墜するものだろうか。格付けが落ちるから通貨や株が下落し、それがまた格付けを下げる....という悪しきスパイラルが見える。

 アメリカとドイツが相当あわて始めた、という情報が聞こえてくる。今朝読んだウォール・ストリート・ジャーナルには、返済期限が来る韓国の負債は、「年内150億ドル、今後12ヶ月で1000億ドル」とあった。同紙によれば、12月11日現在の「使用可能外貨準備」(usable foreign currency reserves)は、110億ドル。韓国の外準は、300億ドルとも400億ドルとも伝えられているが、usable という意味では確かに110億ドルくらいしかないかもしれない。だとしたら、これは海外諸国の支援がなければ「モラトリアム→リスケ」という可能性が極めて高いと言える。

 日本は既に100億ドルの支援を決めているが、韓国や同国企業が抱えている債務の規模を考えれば、他の諸国、国際機関(IMFなど)を合わせても、年内もてば良い方という判断が妥当である。日本やアメリカも、政治的な理由でいくらでも資金を提供できるわけではない。だから、株や通貨を戻り歩調にしなければ破綻は目に見えている。韓国では、つい2〜3年前までは「ウォン高・ドル安」見通しが強かった。韓国の証券会社を中心に、ドル調達を大量にしている。返済はウォン高で楽になると読んだ。しかし、今それが大はずれになって、調達に四苦八苦している。それがまたウォン安・ドル高に拍車をかけている。ウォン安・ドル高は、韓国の対外債務を一層悪化させる。
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 韓国には多くの国の銀行などが債権を持つ。なにせ、韓国経済がそのもの「借金体質」の固まりのようなところがあるが、80年代においては韓国は輝ける星だった。ASIAN TIGERS の中でも。その国がモラトリアムになったらどうなるか。当然、同国や同国の企業に資金を貸している日本や欧州、それにアメリカの金融機関が受ける打撃は多い。予想外だが、ドイツの銀行の対韓エクスポージャーは相当大きいらしい。16日にワシントンで開かれたワイゲルとクリントン、ルービンの話し合いではこの辺が討議されているに違いない。アメリカの銀行も、対韓エクスポージャーは大きい。

 何らかの形の大規模な支援、および危機管理会議が必要になるかもしれない。メキシコの時は、米財務省債券(TB)に保証されたブレーディ債の発行で危機を乗り切った。今度はその役割を日本が担うのか、それともまたアメリカにやってもらうのか。いずれにせよ、放置は危険だ。韓国も経済運営を見直すべき点が多い。何よりも、その巨艦・借金体質である。日本もそうだが、韓国の経済危機を見ていると、「借金」というものの積み上がりと行き詰まりが、いかに経済に対して devastating なものかよく分かる。それは個人の生活においても同じだ。「live within your means」は今でも生きている。

 日本が出来ることは、経済の安定と一段の円安阻止である。円安は、韓国企業の競争力を削ぐ。アジアの発展を演出した一つの要因は、円高だった。アジアは、円安の流れの中で経済政策を変えるべきだったが、それに遅れた。そのツケが一気に吹き出している。日本にそれが出来るだろうか。つまり、まず家を治め、そして外を支援することが。日本も韓国も家がばらばらである。政治が乱れているという意味だ。少なくとも、アメリカやイギリスは、難局になると国内が一致団結する。今の日本は、足の引っ張り合いばかりが目に付く。マスコミは政治をばかにし、政治はマスコミに怒り、経営者は呆然としている。韓国が民主的政権交代を経たことは望ましい。しかし、70才を過ぎた「破産」というような単語を簡単に使う元野党党首の下では、心許ない環境は変わらない。
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 25日の各紙によれば、IMF や日本など各国は韓国に約100億ドルの支援を前倒し実施することを決めたようだ。国際的懸念の高まりを象徴するもの。しかし韓国はこの支援受け入れの為に、労働組合が反対しそうないろいろな条件を飲んでいる。新大統領の手腕が訪われる局面。日本も韓国もその傾向があるが、マスコミは「大倒産時代」とか「大失業時代」と騒ぐ。しかし、メリルの個人部門新会社設立の例を見るまでもなく、今は「大創業時代」「大雇用時代」でもある。雇用そのものが流動化している。両面があることを忘れて、一方だけを「大変だ、大変だ」と騒ぐのは実質的な事実誤認の流布と言える。
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 チキンを食べ、そしてケーキを食べ。家族が揃い。典型的なイブでした。皆様にも、良いクリスマス・イブとクリスマスを。


97年12月23日(火曜日)

 22日月曜日の深夜、麻雀を終えてのタクシーの中での小生と会社の同僚の話。

伊藤 俺明日、ゴルフなんだよ....
同僚 え、明日は雪ですよ。伊藤さんの杉並はともかく、ちょっと北はできないんじゃないですか。
伊藤 ほんとかよ。千葉なんだよな。雪かな.....
同僚 多分そうですよ.....
 ほんとでしたね。朝6時に起きたら、千葉どころか杉並の高円寺はみぞれ的雪だった。「なぬ」と思いましたね。行きたくないですよ。12月の雨の中でのゴルフなぞ。しかし、8人の参加者の電話番号を全く知らない。しかたなく行くだけ行ってみようと。多分、あいつとあいつは中止に賛成するだろと算段しながら。

 しかし、千葉の「東急700」とかいうゴルフ場に着くと、やる気満々の人ばかり。まあ、雪ではなく雨でしたからゴルフ場も閉鎖していない。予想通り、消極的な人間もいましたが、こういうときは「やろう」という連中の声が通りやすい。結局やりましたね。両手に手袋をして、首には襟巻きをして、ウインド・ブレーカーを着て。強くはなかったけど、一日中雨が降っていた。ひどい状況でした。しかしゴルフは不思議ですね。「こんな雨だから、右左に動きたくない」と思ったら、不思議とショットが安定して(パットはだめですが)、前半は45、後半は40でした。40は久しぶりに良いスコア。まあ、私のスコアなんて、明日しれぬものですから。
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 ところで先日、「検索ページの表示順序」に関して「どうなってるんでしょう」と書いたら、木村さんや伊藤さんからいろいろ情報をもらいました。木村さんから教わったページじはここここにあって、Yahoo と NTT の方針が出ていますが、伊藤さんからは次のようなメールをもらいました。ご本人の承認を得ていますので、ここに紹介します。ご両人には感謝。

拝啓 Ycaster様

>この順序はどうなっているんでしょうね。アクセス件数が多い
>のが最初の方に来るということはないでしょうから。登録順 ?

表示順は検索エンジンによって違います。それがまたノウハウでもあるからです。一般的には以下の方法,もしくは複数採用です。

・単純ソート
・ランダム
・登録順
・更新順(検索エンジンに取り込まれたデータに依存しますが)
・種類別
・検索サービス会社の内部評価
・自動評価(その単語の登場回数,関連単語の登場回数,他サイトからのリンク数など)

先に表示されたものを見る可能性は高いので,商業サイトにとって 表示順位を上げることは,死活問題です。そこで最も効果が高く 簡単な方法は,該当単語を列挙することです。それも検索エンジンに よっては最初から何バイトと決めているところもあるので, できるだけ先頭に置きます。とはいえ,単語を実際に表示したのでは, 見ている人にとって無意味ですから表示されない部分に忍び込ませ ます。例えば,ソースのコメントや画像の下のアレ(^_^)のように。

ソースを見ればわかりますが,アッチ系のサイトでは,sex sex sex… とか,その手のありとあらゆる単語を隠してあったりします。 検索エンジン側も当然対策はしているわけですが, イタチごっこですね。

また関連単語の評価などは,解析や辞書の開発も大変ですが, 大手のinfoseekは,かなり力を入れています。オムロンと 技術提携していたはずです,たしか…(^_^;

 とのことでした。なるほど、そういう事だったわけですな。まあ、これは広報的意味合いを持つサイトにとっては、死活的な問題ですね。小生もそうですが、検索ページの最初の方が、あとの方より見られるチャンスは断然多い。
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 実は伊藤さんにはもう一つ教えてもらいました。コンピューターの地域と時間の設定。これが違っていると、メールを時刻でソートした場合「来たメールよりも返事のメールを先に書いたようなことになってしまう」とのこと。このメールもちょっと引用します。私のコンピューターの地域が間違っていた。(時間は以前に合わせましたが)
この件でチェックする点は3つです。

・コントロールパネルの[地域]-[言語]で 日本語
・コントロールパネルの[日付と時刻]-[地域]で 東京=GMT+9:00
・Navigatorの[General]-[Language]で japanese[ja](もしくは[一般]-[言語])

すべて設定したら再起動してください。

Windowsのタイムゾーンは地域ではなく,日付と時刻で選択します。 地域で言語を選択させるセンスはよくわかりませんね。Navigatorの[言語]はUSなど,複数を選択できます。

この件は間違っている方が多く,メールを時刻でソートすると 来たメールよりも返事のメールを先に書いたようなことに なってしまいます。受信する側のためにもなりますので, 他の人にも教えてあげてください。

ちなみにDCのAYUさんも時刻設定が世界標準時になっているのですが, さしでがましくお教えしたものかどうか,考えてしまっています。 彼女はMacintoshなので,上記とは設定が違いますが…

 おいあゆちゃん、そういうことらしいぞ。


97年12月21日(日曜日)

 年賀状の片面を印刷し終えました。時間がかかる、印刷は。休み休みですが、刷り終わるのに8時間以上かかった。土曜日の夕方から日曜日の早朝まで。40枚ずつくらいちょっとずつ絵柄を変えて。「筆まめ」だと簡単にデザインを変えられる。図柄を変えるのに必要なのはたったの数分です。便利になりました。「筆まめ」は今年からCD-ROM 2枚になった。一枚はフォントや写真やデザインが入っている。ソフトをHD に落として置いて、もう一枚の CD-ROMを DRIVE に入れて使うと実にスムーズに出来る。あと残るは宛名。今年新しく付き合いの出来た人の住所録を作るのが結構大変です。名刺しかもらってない人は、会社に送るしかない。しかし、年賀状を会社に送るのはあまり好きではない。
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 今年最後の G1 競馬は、いただきやした。といっても、3枚=3000円買って一枚の「3−14」が来ただけですから、大したことはない。うまい夕飯が食えるくらい。いつも負けてますから。といって、深く考えて買うタイプではない。身近な人につられてちょっとやるくらいですね。しかし、今年最後のレースを勝ったのは縁起がいいじゃないですか。藤田さんありがとう。

 それにしても競馬のページは多い。NTTのサイトで「競馬」と検索を掛けると1400以上出てくる。これだけあると、どれが面白いか選ぶのに苦労する。自然と、最初の方にあるのを見てしまう。この順序はどうなっているんでしょうね。アクセス件数が多いのが最初の方に来るということはないでしょうから。登録順 ?
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 白ちゃんから早速チェックが入って、「日銀のメールシステムは、バイナリーメールの添付はOKです」と。そうでしたか。そういえば、添付はしたことがなかったな。必要なときに今度やってみよう。私が勤務している会社のネットワークもそうですが、「問題なのは、サウンドボードがついていないので音はでないこと」だという。

 しかし素人考えですが、既にインターネットであれだけ電話もどきが綺麗に出来るのだから、イントラネットだっていずれ音を十分に扱えるシステムになる筈です。「社内コンピューター・システムはデータのやりとりだけ」と考える理由はない。将来コンピューターを結ぶ太いラインが一本あれば、データも音(電話)も映像も扱えるようになるはずです。ですから、今の各企業のコンピューター・システムがあまり音を重視していないのは移行期の特殊現象のような気がする。まあ、技術的にはいろいろな問題があるんでしょうが。

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 伊丹十三さんの死は、真相はまだ不明です。しかし、伝えられるような「写真週刊誌の女性問題報道」だとしたら、outrageous な話です。フランスでは、公人に異性問題などあっても「それはプライベートな話」とマスコミも無視するそうな。それが大人の態度でしょう。仮にそれが真実だとしても、監督としての力と女性問題は何ら関係がない。

 見たい人が居るから週刊誌がそういう編集をする、と言ってしまうのには問題がある。編集する人間の価値観やプライドが問われるべきでしょう。インターネットのホームページもそうです。何でも書けば良いというものではない。どんな文章にも写真にも、責任がある。文章も写真も、時には人をも殺しうる。それを扱うすべての人には、重い責任があると思う。読むサイドも、他人の下ネタなど見てもしかたないでしょう。もっと、自分に関心を向けないと、と思う。


97年12月20日(土曜日)

 なんだこりゃ...と思いましたね。「.....@bloomberg.net」というメール。本文は英語じゃない。ローマ字。読んだら、会社の外貨デスクの K 君でした。返信し、あとも何度かメール交換しましたが、全く問題なし。資料の交換もできる。聞いてはいたけど、ブルームバーグからメールが送れるんだ、と思いました。聞いていても、自分で実際に経験しないと直ぐ忘れる。まあ、ネットはどこか一点でつながれば、情報をどこにでも届けてくれる。でも、日本語は駄目みたいですな。まあ、英語でも意志疎通には困らない。ちょっと面倒なだけです。

 メールと言えば、金曜日は帯広から帰ってきた後、吉祥寺の同期などとジャズを聞く会があってそれに出たのですが、ついでに3日間たまっていた社内メールを吉祥寺支店で全部見ました。便利になりましたな。どこでも見れる。ブルームバーグのシステムがあれば、世界中とメールできる。インターネットだけじゃなくて、色々なネットが繋がることによって、ますます便利になると思います。

 社内メールも外のシステムと結ばないかと思うのですが、既に日銀はそうなっている。「....@boj.or.jp」でほとんどの職員と繋がる。これは便利です。ただし、プレーンなテキスト・スタイルのメールのみのようで、添付は無論出来ないし音や映像も送受信は無理。まあ SECURITY 対策としては当然でしょう。
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 金曜日の夜同期の男性5人と女性4人で行った吉祥寺の SOMETIME は、実は本当に大昔にジャズ好きの友達に連れられて一回行ったことがあるような気がする。そう大学生の時代に。しかし、当然忘れてました。最近は、青山の BODY AND SOUL が多いので。まあ、実質的には SOMETIME(0422-24-6336)は初めてと言うことです。

 印象を言うとちょっと荒削りでしたね。演奏が。ここにたまに来るという女性メンバーに聞いたら、「当たりはずれがある」という。金曜日はあまりよいグループではなかった。しかし、何曲か演奏する中では2曲ぐらいいい曲があった。まあ、演奏者を見て行く場所でしょうか。高円寺にも、ロックの店がいっぱいある。これも荒削りなのです。成長途上の。まあ、中央線沿線は伸び盛りのバンドのメッカということでしょうか。
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 最近になって再び、「スピードの経済」が引用に上るケースが増えている。出張から帰ったら配達されていた Foresight の今年最終号を見ていたら、巻頭の「次代を考えるヒント」の中で取り上げられていた。アステイオンの竹中平蔵氏の書評もそうだが、改めて agility の重要性が日本でも認識されてきたのだろう。ネット仲間の文章では、NORIちゃんが最近「スピードの経済」の中の「盤石感の欠如」を取り上げていたが、無論これも時代が要求するスピードと密接に関連している。

 重要なのは、唯速いことに意味があるわけではない、ということ。当たり前だが、肝心なのはしっかりした対応を敏速に行うことである。今の日本経済は金融市場の動揺といい危険なリンクに入りつつあるが、これらのかなりの部分は適切な時期に機敏に動いていれば、ここまで事態を悪化させなくて良かった問題だと思われる。「後手に回ること」や「問題の先送り」が事態を悪化させ、あとで手を付けようとすると容易ではない問題にしている。

 日本の組織は総じてこれが苦手である。まず今のシステムを作った人に気を使う。しかし、時代の変化が激しい時代で、前任者の作ったシステムを壊してもかまわない時期に来ているのは間違いない。周りもそれを支持するだろう。次に、横の組織を気にする。同業他社がやってないとか、隣の省でもないとか。しかし、同じ業界でも上下の差が著しくつき始めたこの時期に、まだ同業他社が何をしているか考えているとしたら、それはよほどお目出度い。そして最後は、日本人自体が隣の人と同じでいたいという気持ちを強く持っていること。まあ、これも直していったほうが良い。

 まあ、前例や横を気にせずに、今の時代は自分の感受性と思考能力のままに自分や組織を動かせる人が笑う世界になりつつあるということでしょう。
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 ところで、岡本綾子のサイトがhttp://www.AyakoOkamoto.minato.tokyo.jp/に立ち上がりました。「SAME SWING SAME RHYTHM」という名前。イントロが面白い。無料の会員募集をやっているようです。小生も入っておきました。


97年12月19日(金曜日)

 思い出しました。セミナーのあとの懇親会ではいろいろな方と話をしましたが、その中で面白かったのは、トウモロコシ農家の方との話でした。去年だかブラジルに行ったのだそうです。そしたら驚いたのは、同品質でのトウモロコシ価格が日本の10分の1だというのです。いろいろな要因があるのでしょう。土地代、機械代、人件費 etc。だから、船に積んで日本に持ってきても十分に採算が会うと。そういうものが日本に入りだしたら、北海道のトウモロコシ農家は全滅になるという。

 北海道の最大の産品は農産物です。今これが輸入品との競争にさらされている。そして、市場が世界の基準で動くようになっている。当然苦しくなるわけです。農業の他に北海道を支えていたのは公共投資。とんでもない山の中の道にガードレールを付けたりしているというのです。そして、今この農業と公共投資の二つがピンチになってきた。当然北海道経済全体が地盤沈下します。「どん底だ」と道民が思ったり、北海道の企業が次々に苦境に立たされるのには十分な理由がある。

 また農業製品の流通にしろ問題が多そうです。例えば、農産物は色々な形で出来る。キュウリにしろ曲がったのもあれば、太いのもある。しかし、今の日本の農産物流通では、これらを市場に出すときから、厳しく分類するのだそうです。味に関係なく。特に、スーパーがこれにうるさいという。しかし、消費者を調査すると90%以上の人は「形はどうでも、味が良ければ」と応えるのだそうです。ということは、日本の野菜やその他農業産品は流通段階で非常に無駄なコストを掛けていることになる。高いわけです。

 今までの私の経験で言えば、形などどうでもよくて生鮮食品を一番おいしく食べる方法は、なるべく最後まで木になっている、地面に張り付いていたものを時間をおかずに食べるということです。しかし、今は種別や包装でそれが出来ない仕組みになっている。まだ小学校の時でしたか「このバナナはうまい」と言ったら、戦争の時に南に行っていた親父から「馬鹿だな。南で食べれば、数倍おいしい」と言われました。今でも鮮明に覚えている。だから、確かにコストも高いが日本の農業と農業経済はやはりおかしいところがいっぱいある。まずそれを是正したらと思うわけです。

 つい最近九州にも行った経験からすると、日本の南北の島の活力には格段の差がある。福岡は元気が良かった。少なくとも道民のように、「どん底」などという単語は口から出てこない。何が違うんだろうか、と思うわけです。違うのは、九州の方が「自分で切り開く」という気持ちが強いような気がする。福岡シティ銀行の四島頭取と先日食事をしていたら、「ああ、キャナルは僕の甥がやったんだよ」とかおっしゃっていた。民間にあれだけでかい企画を立て、実現し、そして集客できる力があるというのは素晴らしい。あそこの映画館コーナーは伊丹監督が感激したと言うほど。だから、北海道の財界の肝いりでできそうな新しい航空会社の先行きには注目しているのです。北海道の活力のバロメーターになる。北海道には、まだまだ見れる観光、生産できる産品が一杯ある気がする。
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 ところで帰りの帯広空港では、極めて稀な経験をしました。離陸の abort。つまり、途中中断。一回離陸スタートをした後、飛行機に急ブレーキが掛かって(結構衝撃があった)止まったのです。それが午後の1時15分くらい。JASの154便、帯広→羽田。飛行機の離陸中断なんてのはまず例がない。スチワーデスも「初めて」と言っていましたから。

 JAS サイドの対応はまずいものでした。abortしたことは乗客にも報告がありましたが、「なぜ」の説明がない。一番大事でっせ。「なぜ」が。時間がたっても言わないので、私は要求しましたね。「なぜか説明して下さい」と。スチワーデスを呼んで。周りの人もそれを一番知りたがっていた。時間があいたのが最悪です。

 要求に応えて説明をしたのは、機長でした。説明はこうでした。「take-off try をしたが、直後に警報が鳴ったので止めました。しかし、その後調べましたが大きな故障はないので、もう一度トライします。多分、take-off に関わる細かい設定数値のミスではと思われます。出発許可を31分以降にもらっておりますので、その時に」というもの。おいおい、「多分.....でもう一度 take-off try かよ」と思いましたね。

 「そうか31分以降に retry か....」と思っていたら、1時25分くらいに飛行機が突然動き出して、そのまま離陸してしまった。なんじゃいこりゃ。離陸の abortにしろ、一歩間違えば大きな事故につながる話です。何が起きているかの情報を公開せず、運命をともにしている乗客を不安にさせる。だって「警報が鳴った」というだけで、えらい不安でっせ。株式市場でこんなことしたら、「株価急落」ですわな。もうちょっと、「CR」( customer relations)を考えたらどうでしょうね。飛行機は運命共同体でっせ。ま、しばらく、JAS には乗らないことにしよう......なんて大人げないことは言いませんが、もうちょっとパブリック・リレーションはうまくできた筈では....と思います。


97年12月18日(木曜日)

 帯広のワシントン・ホテルで開かれた「フード・ネットワークセミナー」(北海道食品産業協議会主催)には、90人近い人が集まったでしょうか。用意した席が70でしたが、座りきれずに椅子を運び込んでいたようですから。人が集まったのはナイス。が、焦った様子は見せずにいましたが、ちょっとラップトップ・コンピューターの調子が悪くて基調講演中のオンラインの最中に二度ほど freeze したのには参りました。再立ち上げをしながら、口はしゃべり続けるという「技」の披露。ははは。「コンピューターではこういうことはよくあるんです....」とか言いながら。でも、原因分からず。また発生しそうで、次の回までに.....と思ったら、今年はこれで The End でした。あとで聞いたら、あまり違和感はなかったそうな。

 北海道には遠い親戚が一軒だけあって、北海道大学で先生をしているのですが、パネル・ディスカッションをチェアした土井時久教授に聞いたところいつも一緒に仕事をしていると言うし、話を聞きに来てくれた人の中にもこの親戚の先生(小生のお爺さんの弟の息子)を知っている人がいたりして、It's a small world という感じでしたな。知っている人を知っている人が見つかるだけで、その場所や人間集団には親しみを覚えるものです。今日がそうでした。まあ、帯広では北海道名物の「豚丼」も初めて食べましたし。ちょっと馴染みましたね。ついでに、寒さにも。

 しかし、パネル・ディスカッションには北海道内経済混乱の余波とも言えるものが出てました。パネラーに予定されていた丸井今井札幌本店の阿部総括部長は、「多忙につき」ということで出席できず。ウーン、社長が替わったばかりですから、なかなか大変だったのでしょう。あれやこれやで、出ないはずのパネル・ディスカッションにまで引っぱり出されて、2〜3回発言しました。でも、私以外は食品の生産、流通、それに消費者運動のプロ。私がした発言は、マクロから見た食品、消費者の立場から見た食品、または農業という観点でした。しかし、日頃考えない問題が頭の中を巡りますから、これは良い経験でした。農業や食品の「競争力」の問題点「安全性」に関してなど、消費者との関係、流通経路の問題、形や色で分類しすぎる問題などなどを俎上に挙げた。
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 東食が会社更生法を申請したという。事実上の倒産。まさに、セミナーの演題であった「食品」関係の会社です。何が直接的な原因かはよく知りませんが、倒産の事態に直面する業種の幅が広がっている印象がする。いよいよ、バブルの本格的な精算とも言える動きが広がっていると言える。日本は当分飛行機で言う「タービュランス」でしょうな。昨日書いたとおり、2兆円減税に対する市場の反応は、 knee-jerk reaction に終わりつつある。


97年12月17日(水曜日)

 「お金」の対策は次々に決まっているようです。2兆円の特別減税、10兆円の預金保険機構に預けられる資金。しかし、考えてみれば分かります。そもそも制度疲労を起こしていて、世界的な「制度間競争」の中で劣位になりつつある「日本」というシステムそのものを変え、世界で通用する強いものにする措置が打たれなければ、いくら砂糖水を飲ませたり、カンフル剤を打っても効き目は短期的でしかないのです。公共事業をもういくらしたでしょうか。65兆円。減税をいくらしたでしょうか。しかし、そのたびに景気は持続的な拡大にはなりませんでした。

 経済学には「制度的補完性」という言葉があります。戦後の日本は、色々な制度、例えば教育制度、雇用制度、年金制度、官と民に見られる天下りなどの再雇用制度などなど、いろいろな制度が相互に補完しあって、あの経済環境下での凄まじい成長を達成してきました。目指す目標(生活水準)がはっきりしており、育てるべき産業は明確で、そのために一丸となれば良かったからです。「経済」に目線を置いた国は少なかったという幸運にも恵まれた。しかし、今のように経済の基幹的技術の変化が激しく、組織を柔軟かつ強靱なものにしなければならない時期には、カンフル剤では駄目なのです。

 制度疲労を経験したのは、日本ばかりではありません。アメリカも私がいた1970年代の後半から1980年代の仲間でひどい状態だった。これに対して、レーガンがしたのは徹底的な規制緩和です。この規制緩和で一部の業界ではそれ以前にも比して、景況は悪化した。レイオフが相次ぎ、NASAの技術者がタクシーの運転手をしていたとまで言われた時期があった。しかし、結局はそれが新しい産業を育て、各経済単位の覚悟を高め、アメリカというシステムそのものを柔軟、かつ強靱にした。

 一時的なカンフル剤の必要性を認めないわけではない。しかし、それを恒久的な社会や経済の活力にする努力が伴わなければ、円相場の5円もの急騰や、株価の1600円台回復も、knee-jerk reaction(膝反応)の域を出ないものになってしまう可能性が大です。職が不安な状態にある時に、4人家族で6万5000円の減税で景気が持続的に戻ると考えるのには無理がある。重要なのは、経済の活力を回復することです。活力があれば、一つの職を失っても、別の職を見つけることが出来る。

 何よりも変えなくてはならないのは、複雑にからみあった「補完的諸制度」の新しい時代への組み替えです。その時の目線は、明らかに「世界」としなければならない。なぜなら、好む好まざるとに関わらず、経済は世界的な広がりをもっており、世界標準に合致しなければ競争力を回復できないからです。競争力がなければ富を生み出せない。富が生み出されなければ、成長の持続的な拡大はない。そうですね、国会を持続的に開いて改訂すべき法律を一気に変えていくくらいの覚悟が必要かもしれません。そしてその時の各経済単位(個人や企業など)の覚悟は、昨日も書いたように「他人頼み」を脱するということのような気がする。
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 実は今、北海道は帯広に来ています。同地で明日「フード・ネットワークセミナー」なるセミナーが開かれるのですが、そこで基調講演をするため。といっても、1時間15分くらいですから、それほど長くはない。「食品の流通に国境がなく食品の価格や質が世界の市場原理に動かされるようになってきた」(北海道食品産業協議会)現状を検討するのがセミナーの目的。まず私が喋って、その後北海道大学の土井時久さんという教授の方がチェアするパネル・ディスカッション(7名ほど参加)を行うという仕掛け。午後1時30分から午後5時くらいまでのセミナー。

 会社を通して依頼があって、仕事の一環です。北海道は札幌は何回もありますが、帯広は初めて。大変恐縮な話ですが、最初北海道のもっと北にあると思っていた。地図を見たら、平野のど真ん中にあるんですな。一つ楽しみなのはこのパネル・ディスカッションで、これを聞いていれば食料に関して少しは詳しくなれるかもしれない、ということ。食料に関しては「東京マーケット・フォーカス」をやっていたころ、丸紅の柴田さん(最近日経産業に登場されてました)や、伊藤忠の江藤さんに出てもらって取り上げたことがある。トウモロコシが急騰、大反落をしていたころです。しかし、その後はあまり追っていなかった。あまり話題にならないと言うことは、価格は安定し世界の物価情勢を揺るがすような動きをしていないと言うことでしょう。

 しかしこのセミナーを行った主催者の気持ちは別のところにある。北海道のGDPの4割は食料に関連していて、それが大きな挑戦にあっているというところにある。規制緩和の中で輸入品との。小売りと海外の業者は直接結びつつある。その中で、置いてきぼりをくらっている面もあると、北海道はあせっているのです。産業として苦しいのです。それをどう脱するか、という点にセミナー主催の気持ちがある。北海道は今まで、日本の中でも一番「官に支援された地域」でした。厚い公共事業、厚い政府の農業保護政策....。それらが今一斉に変わろうとしている。それは日本の中でも一番厳しい現実との直面という形になっている。「北海道のメインバンク」と言われていた北海道拓殖銀行の破綻、北海道で名門と言われた多くの企業(ほくさん、丸井今井など)の混乱など。

 北海道の新聞を読むと、拓銀が占めていた地位の大きさを痛感します。地元の人は、「北海道として今がどん底」と皆が言っている。「官」頼りだった経済、新しい産業を育てられなかった経済の北海道が再生するような政策、それに個々の経済人の覚悟がないと、日本全体の浮揚も難しいような気がする。一部は動き出してますよ。例えば、リクルートの制度改革。あれは長期的に見れば、日本の全企業に広がるでしょう。「社員丸抱え」は企業にとっても負担になっている。企業は「丸抱え」しない代わりに、従業員に高い給与を払う。法人税の引き下げも活力の源になる。日本も動き出している。しかし、まだ遅い。
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 それにしても寒いっすよ。感じだとニューヨークに似ている。空気とかが。ひやっとして。夕方陽が落ちると急速に寒くなって温度はマイナス。それでも、「平年より5度高い」とかテレビで言ってました。街全体が雪に覆われている。一回降っただけだそうですが、とけない。夜は、町中の道もアイスバーンになっている。セミナーには私はその日に行っても良いと思ったのですが、まあ主催者としては前日から講師は拘束しておきたいということでしょう。セミナーの後は懇親会がある。


97年12月16日(火曜日)

 仕方なく「筆まめ8」を買いました。本当は「筆まめ7のバージョンアップ版」を買おうと思っていたのですが、後者は限定販売ということで直ぐに売り切れになったらしい。2〜3個所を探したのですが、結局見つからず。そこで、仕方なく。まあ、「筆まめ8」も定価よりかなり安く売っていた。でも納得できませんね。郵便番号の改訂があったにせよ、もうちょっと長く使えるソフトにして欲しいし、一部を直せば使えるならそうして欲しい。最近はofficeと名前の付くソフトにしても、前回のものとあまり変わらないものが多い。いい加減にせいよ.....と思うわけです。
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 福岡シティ銀行の四島頭取、それに西田・東京事務所長とお会いした。前回ちょっと時間がなかった分を、今回はゆっくり。前回は私が「スピードの経済」を頭取に献上したのですが、今回は頭取ご自身がほぼすべての写真を撮影した「エジプトの響き」(Echoes Of Egypt)という写真集を頂戴した。今月の10日に出たばかり。非売品ですから、多くの方は見れないと思いますが、私がしっかり見ました。写真はプロはだしです。

 写真を始めたのは、天山北路などのシルクロードを訪ね始めた14年ほど前からだそうです。シルクロードには、それ以来ほぼ毎年いってらっしゃるという。ウーン、羨ましい。絶対に近く行ってみたい場所です。小生は特に、ウルムチに行きたいと思っているのです。何よりも、想像を絶する文化の交差点というのが夢を誘う。まあ、私からは前回お会いしたときの話の続きで、今の経済の大きな動きについていくつかお話ししました。また機会があれば、お会いしたい方です。
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 「スピードの経済」といえば、TBSブリタニカから「アステイオン」が送られてきて、その中ではまず竹中平蔵さんの私の本に対する書評を読みました。筆者としても、今までで一番納得できる書評です。やはり時代が分かっている人は違う(^_^)(^_^)。「今後の経済論議の中でバイブル的な役割を果たすものとなるであろうことは間違いない」という ending はちょっとこそばゆいものがあるが、現在展開している経済論議や改革論議を聞いていると、今起きている事象の本質が分かっていないものが多い。今起きていることの本質が分からなければ、対策もたてられない筈です。

 まあ、息長く、かつ影響力の強い本になって欲しいと思っています。「アステイオン」の来年の春の号にはもうちょっと具体的に日本のどこにどのような形で手を着ければ良いかを取り上げる予定ですが、今のいろいろな議論を聞いていて思うのは、まだ日本は「他人頼み」だということです。確かに、10兆円は助けになるでしょう。しかし、金融機関の長期的な健全性はやはり「経営」が担保せざるをえない。one shot の資金ではないはずです。結局のところ、日本経済に活力が戻るかどうかは、日本人一人一人が競争力を回復できるか、日本の企業が競争力を回復できるかにかかっているのです。この基本的認識がなければ、何兆円の資金を注ぎ込んでも社会や経済に長期的な活力は生まれてこない。むろん、そのために環境整備が必要なのですが。

 「アステイオン」の他の記事では、「なぜ、今ビッグバンなのか」が面白い。長銀総研企画部調査室長の竹内文則さんが書いている。日本の金融市場が直面している事態と、それからの脱出方法が説得的に展開されている。良い論文だと思います。
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 ところでまた明日から出張です。アップがとぎれるかもしれません。


97年12月15日(月曜日)

 出張や会議の連続で、news and analysisがなかなか更新できない。日々情報は集まってくるし、このコーナーに書きたいこともいっぱいあるのだが、時間がない。まあ、今週末はまた3日ほど出張ですから、今年最後はたぶん来週の初めですかね。このコーナーでもう一つ困っているのは、PDFで掲示しているため依然として見れない読者がいるということである。PDFをダウンロードしてないというのではなく、OS が3.1だとそもそもアドビが使えないと言う問題がある。

 「見れないけど、どうしてでしょうか」という質問がたまに日本でも代表的と言われる会社から来る。この前も大手商社の人から、社のあるセクションに問い合わせを受けた。その前は、石油会社から。たぶんこれらの社のシステムの中で、外のインターネットのページが見れるようになっているのでしょう。今でも日本の会社では WINDOWS3.1が結構使われていることが分かる。しかし、3.1では見れない。まあ、こうした会社のOSももうしばらくしたら例えば NT4.0 に移行したりするでしょうから、もうちょっと我慢して欲しいと思ってます。とにかくHTMLにするのは時間がかかって面倒なのです。
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 韓国の金融市場が、今週に入って様相を変え始めた。月曜日は株が7.22%も急騰し、ウォンが先週金曜日の1ドル=1710から月曜日には1630になり(韓国はウォンに関して一日の値幅制限を撤廃)、金利も3年物社債で22.4%から21%に低下した。安定化の兆しだろうか。今週は韓国にとって「次期大統領が決まる」という非常に大事な政治の週である。その週での金融市場の変化は、それへの期待の表明とも言える。つまり、政治の方向が何はともあれはっきりする....かもという。韓国経済の今の混乱は、「銀行」(その無秩序な貸し出し姿勢)、「大企業グループ」(設備投資方針の間違い)、「労働」(賃上の求めすぎと、硬直的な雇用システム)、それに「政治」(方向感の定まらない)というビジネス・ウィークの見方を紹介したことがあるが、その最後に方向感が出てくるとしたら(まあ期待ですが)、韓国にとっては望ましいことである。

 デジタル・ネットワーク社会が進展し、国の力が相対的に弱くなったと言っても、それぞれの国の政治や政体が持つ体質・指導力や指導者の資質が極めて重要であることに変わりはない。資本は本来臆病なものだ。情報が公開され、その国の方向が見えるところにしか行きたがらない。企業の disclosure が大事なのも、また様々な検査や格付け機関の調査がしばしば最後は「トップとのインタビュー」で終わるのには理由がある。その意味では、クリントン政権がスキャンダルにまぎれながらも、一貫して指導力を発揮し続けたことは、今のアメリカにとっては幸運だった。全体的に言うと、あの国の指導者がやろうとしていることは誰の目にも明らかであり、従って安心できる。
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 「アジアの危機」は、一つはこの「誰の目から見ても分かる」、別の言い方をすれば「透明性 transparency」が政治にも経済にも欠けていると言うことである。これまでは、「成長」がこの「透明性の欠如」を補っていた。なぜなら、若干透明性には欠けるが「成長」のある市場には、チャンスがあるからである。しかし、成長を止めたら「透明性のない市場」には資金はいかなくなる。なぜなら、安心できないからである。自分の投資がどうなるか分からない、という。これは金利の問題ではない。元本の問題である。アジア諸国は、国内でも若干疑心暗鬼になってしまっている。日本の金融市場にもそういう面が出ている。

 こうした観点から判断するなら、与党が「連立」で決定が遅くなりがちで、次に政権を担いうる野党がこれまた分裂気味というのは、今の日本にとって最悪の組み合わせである。今はとにかく今何が必要かを判断し、やれることをやっていかねばならない時期だ。「森本毅郎スタンバイ」に出たときにNASDAQの話をしたら、ある国会議員さんから「それはなんでしょうか」と問い合わせがTBSの方にあった。個々の議員は「勉強しよう」という気持ちがある。しかし、それが全体に生きないし、知識が共通基盤になっていない。これは今の日本にとって極めて大きな問題である。


97年12月14日(日曜日)

 今日は両親の金婚式で4時間くらいですが、長野県の諏訪にいました。本当は宿泊したかったのですが、予約が取れなくて昼飯会に。「ぬのはん」という旅館で、タイに行っている弟は除いて。まあ、二人にとっての子供達とその配偶者、孫達が集まったのです。完全に戦争で20才台の前半を奪われた世代ですな。両親は。当時の話を聞くと、今の日本がいかに平和であるかがわかる。良い悪いの問題は別にして。まあ、私は遅い子供ですから、両親が金婚式でもまだ若い(^_^)(^_^)。買った絵を贈呈して、食事をして、しゃべって、そして温泉ですから風呂に入って(昼食代に入っているのです)。それで、終わり。まあ、いいんじゃないですか。またどうせ年末年始のいつの時点かには、諏訪に行きますから。
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 昨日の日経の夕刊を見た人から何通かメールをもらいました。あの記事には URL は出ていませんでしたから、「ycaster」などの単語で検索して来られた方でしょう。まあこうして新たに接触できた方々とも今後いろいろな形で「keep in touch」きればと思います。結構難しいんですがね、これがなかなか。記事の見出し通りに「個人のホームページの質の時代」にふさわしい「質」をこのサイトが持っているかどうかはそれぞれの読者の判断でしょうが、まあこれが私にとって無理なく続けられる一つの形ではあります。
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 ネットの世界でもいろいろ事が起きている。今まで毎日更新していた人が、サイトを閉じたり、一部を閉鎖したり。だからという訳ではなく、ネットでの文章の書き方、表現の仕方はどうあるべきか、という問題はいつも考えてます。色々な考え方があると思います。assertive であるべきだと主張する人もいるかもしれません。何についてもカレントな話題を掴まえて意見を言うべきだと。そうですね。確かに、せっかく与えられたテクノロジー、可能性だから、日頃言えない意見を言うべきだという主張には理解できるところがある。ネットに掲載してあるいろいろな文章を読んでいると、そういう考え方を基本としているのだろうと思えるものもあります。それはそれで結構だし、一つの意見だと思います。私も多くの問題について、いろいろな意見は言っている。無論、関心のないことは取り上げませんが。

 しかし、小生のネット運営の基本は、「assertive but more informative」というものです。それぞれの人の意見というのは、人間の数と同じだけある。そう、50億に近い。しかもあらゆる問題に意見を言っていたら、これは際限なく続くわけです。これを延々と展開したら、実にしんどいし、それが生産的かと言えば、そうでもないケースも多い。対して、「infromation」というのはしばしば限られた数しかない。重要な問題についての。今何が起こっていて、どうして発生していて、そしてこれからどうなるか。だから、色々な人の意見よりも、「情報」の方がしばしば貴重なのです。私にとっては。くだらないような小さな動きから、大きな動きまで。新しいページが立ち上がって、そこにどんな技術が使われているか、というのも非常に重要な情報だと私は考えます。無論、これは一人一人の人間の持つ意見の重要性を減ずるものではありません。

 いつも貴重だと思うのは、このサイトを読んでいて色々な事にレスポンスしてくれる人達との「情報」交換です。木村さん、藪中さん、山口さん、Link To Homepage Ownersの面々など、挙げきれない人達との情報交換が面白いし、貴重なのです。意見も無論交換しますが、それはお互いの現状認識が一致した上での話で、それも結局は小生にとって informative でなければ意味がない。

 サイトに文章を書く時と、他のメディア(雑誌や本)に文章を書く時。何か変えているでしょうか。いんや、実は同じです。どちらに書いても、多くの人が読んでいることに変わりはない。ネットに書いたから、私という人間が書いた文章に責任がなくなるということはない。むろん、文体などは変えます。ネットの方が informal です。しばしば私以外にチェックする人がいないから、誤字脱字(大部分は変換ミスですが)のまま出たりする。まあ、雑誌や本ではそれはない。どちらかというと、雑誌や本ではより assertive になるべきでしょうね。読んでいる人の数が違う。しかし、ネットはせっかくこの分野のテクに詳しい人が多いのだから、また経済の各分野に詳しい人が多いのだから、そういう人達との付き合いを大事にしたいと思ってます。


97年12月13日(土曜日)

 伊藤さんという方からメールをもらい、昨日このサイトで取り上げた神戸のルミナリエについて、「ここが公式サイトでは」と連絡頂きました。早速行ってみたのですが、イントロの画像が直ぐ消えてしまうにはもったいないほど綺麗です。13日にはストリーミング放送があるようで、こちらも楽しみ。催事に際してインターネットにサイトを設けるのは普通になってきました。もちろん、長野オリンピック公式ページも私がずっと以前にリンクに入れたほど古くからある。こういうインターネットの使い方は増えるのではないでしょう。伊藤さん、many tks。
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 実質的には13日に入ってから行った ICQ を通じての netmeeting の実験では、色々なことが分かった。ぶら下がったのは全部で6人。実際には誰が何をして、だからどうなったのか....と聞かれると、答えきれない部分が残る。実に複雑怪奇なのです。まあ、時間がたつに従ってだいぶ慣れてはきましたが。無論最初にやったのは、メッセージの交換で、これは簡易型のメールのようなもの。ただし思いついたらどんどん書いて送れば良いやつで、この点がやはりどうしても構えるメールとはちょっと違う。

 次にやったのは、インターネット電話です。最初、ぶら下がった6人全員が同時に話せると思った。しかし、「複数は駄目よ」ということで、じゃあ二人だけかと思ったらこれが違った。相対では何組でもできるのです。従って、6人ぶら下がっていれば、同時に3通話はできる。昨日は一人が電話の機能をもっていなかったので、5人でインターネット電話をして具合を見たのですが、この電話の切り替えは簡単にできる。むろん、電話でもいわゆる電話代がかからない電話です。音質は、使えます。別に困らない。

 次にやったのは、電話をしながらその相手にファイルを同時に送信することです。これはちょっと音質に影響があった。かつ、しばしば声がとぎれた。データの送出容量に余裕がないのでしょう。しかし、電話をしながらデータも送れてしまうというのは発見でした。一瞬全員がポカン(6人とも見えないので、多分ですが)としたのは、多分ばぶちゃんだと思うけど、white board を立ち上げた時。ここには同時に6人の人間が書き込みをできるのです。全員が勝手なことを書き始めた。それが全部見える。中には写真を張り付ける人間もいた。しかし、私のも含めて複数の人のコンピューターが一度とならずダウンした。まあ、そのたびに立ち上げなおしたのですが、今はまだかなり危険は実験です。

 しかし、いろいろなことが判明しました。当然ながら、インターネットは従来の相対ツールから飛躍する可能性を大いに持ったメディアであること。chatも実に楽しいのです。まあ、全員タイプは十分速い連中ですから、もたもたすることもない。white board は何人かで一瞬のうちにある作品(絵でも設計図でも)を仕上げるなんてのには最適です。無論字はフォントを選べるし、色も選べる。お絵かきソフトを複数人で同時にいじっているイメージ。インターネット電話は、音質はいまいちですが他にファイルを送っていなければ十分使える。もうちょっと実験を重ねて、何ができるのか、何ができないのかを調べたいと思います。
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 日経の夕刊に載った写真はちょっとかっこよすぎますね.....といろいろな人からメールをもらいました。その通り。カメラマンがああしろこうしろというので、その通りに動いたら実際にはまずありえない格好になった。失礼。そうですね。ロンドンから帰ってきた今西にパソコンなるものを教えてもらったのが2年半前。それからなんだかんだとやっているうちにサイトも大きくなったという訳です。おもろい。それが継続の第一の理由です。次に、自分にとってのデータベース。自分のサイトを失ったときに私自身があちこちと連絡したり、informationを集める際の煩雑さを考えれば、サイト維持は価値があると思っています。


97年12月12日(金曜日)

 結局神戸にいたのは7時間弱でした。TBSラジオの朝の番組である「森本毅郎スタンバイ」を終えて局を出たのが8時半。神戸に着いたのが12時過ぎで、帰りの新幹線に乗ったのが18時59分ですから。商工会議所の主催する講演会(約2時間)に出た後、支店とその得意先に寄って。講演会はスクリーンが大きくて、今までで一番見やすかったと思う。神戸は一年ぶりくらいですが、街は表面的には本当に「よくぞ復興した」という印象になっていた。表通りから中に入るとまだかなり痛んでいるようですが、そこまで見る余裕はない。

 全く偶然ですが、12日は神戸の「KOBE ルミナリエ」がちょうど始まった日だった。25日まで続く。私も知らなかったのですが、街を実に綺麗にライトアップするこの祭りは1995年の12月に始まったのだそうです。震災犠牲者の鎮魂の意を込めると同時に、都市の復興再生への希望を託したもの。イタリアのフェスティ氏の「光の彫刻作品」で、そうですね100メートル強の通りが完全にライトアップされる。綺麗でしたね。久しぶりにあんな綺麗なイリュミネーションを見た。初日と会って人でも凄かったですが。まあ、私は6時のライトアップから30分くらい見学しただけでしたが。でも一応全部見た。

 いつか書いたと思うのですが、神戸は復興したと言ってもかつての「街のつや」を失っていた。神戸らしい。それが、このイリュミネーションで蘇ったような印象を受けました。25日のクリスマスまでやっていますから、機会があったら見に行かれると良いと思います。特に関西の方は。
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 ところで、「KOBE ルミナリエ」の会場で売っていた葉書セットをしげしげと見ていたら、「ふみカード500」というのが入っていて、「こりゃなんじゃい」と思ったら、どうもこれで郵便局でいろいろ買えるらしい。1000円のセットでこのカードと、50円の葉書が10枚だから、ちょうど1000円か。なるほど。でも、この葉書も「ルミナリエ」の様子が描かれていてなかなか綺麗です。これは誰かにやろう。(ちょっとネットを調べたら1996年のルミナリエを掲載しているサイトを発見しました。それはここにありますが、やはり実物の方が良い。もっとはなやかなのでです。

 ところで今日はこれから、netmeeting の実験をします。午前0時前の段階で既にネットワークにICQ 経由で4人ほどぶら下がっている。成功するのかどうなのか。まあちょっと面白い。インターネット・フォンの実験も考えてます。ICQ もいろいろなバージョンがあるようです。まあ、朝5時過ぎには起きてますから眠いはずですが、合計6時間に達する新幹線の中では半分以上(-_-)zzzか、まどろんでましたから眠くない。なんとか数時間は実験を続けられそうです。

 それから、土曜日の日経の夕刊の「ららら パソコン」のコーナーにちょこっと小生が出るらしい。暇な人は見てね......(^_^)(^_^)。ではでは。


97年12月11日(木曜日)

 2年前までニューズ・ウィーク日本語版の編集長で、現在は季刊誌「アステイオン」の編集長の伊藤さんに久しぶりに会いました。ウーン、1970年代の後半にニューヨークに居たときに訪ねてくれてきたのが最後ですから、ほとんど20年ぶり。はは。よくそんな長い間会わなかったものです(^_^)(^_^)。しかし、まあお互いに本質的なところは変わっていない。

 実のところ「アステイオン」という雑誌はあまり知りませんでした。伊藤さんが編集長になるまでは、非常に学術的な雑誌としてあったらしい。しかし、今はちょっと幅を広げているとのこと。いろいろ話していて、雑誌もいろいろと大変なことが分かりました。タイムも実は「日本語版」の創設を計画したのだそうです。90年代の初めに。しかし、バブルがはじけた日本では「ニュースに対する日本人の関心が冷めた」という判断で取りやめになったそうです。ニューズ・ウィークも広告などは少しピンチだという。まあ、そうなんでしょうね。

 同じく季刊として存在するフォーリン・アフェアーズ誌のインターネットでの活動とか、他の主要国季刊雑誌との関係とかいろいろ話して、久しぶりに楽しかった。ニューズ・ウィークの翻訳は、かなりの人を日曜日に缶詰にして一本の記事さえもパーツに分けて翻訳し、編集の人が最期整合性を合わせるという手順で翻訳しているらしい。このアメリカの有名な雑誌の日本語版はすっかり定着しましたが、まあ翻訳雑誌の場合はもう一段の伸びをどこで作るかは非常に難しいのではないかと思いました。15%は日本での政策にしているものの、読者はあまり期待していないという結果が出ているという。
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 夕方は、「年末恒例エコノミスト懇親会」というやつに出ました。ホテル・オークラで。しかし、年々お年を召した方が多くなって、どうも波長があわんですな。無論知っている人は何人か居ましたが、あまり stimulating ではない。多分平均年齢は小生の年齢より15才は年上です。オムロンの桐淵さんがいらっしゃると楽しいのですが。というわけで、そうですね4〜5人くらいの方と話をして、数人の方に挨拶して、そして恒例の来年11月末時点での「予想」(為替や株の相場や、日米経済の成長率)を書いて提出し、退出しました。

 パーティーの食事はまずいですから、ホテルを出て赤坂見附まで歩いたのですが、途中でじゃんがらのラーメンを食べようと寄ったら、そこには顔見知りの SBC のオプション・ディーラーが夫妻で食事中。はは、変なところで会うものですね。でも、ここのラーメンはうまい。

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 ばぶちゃんの opinion を読んでいたら、小生の深夜の行動がばれちゃう文章が目に入りました。そうです。新しいモノが出てくると、探検したくなるのです。あのときは、眠かった。しかし、ICQ については金曜日の夜何人かと申し合わせて「探検隊」を組成し、netmeeting を ICQ 経由で試してみようと思ってます。netmeetingはオーストラリアのジェームズ 君が盛んに試そうとしていた。ネットも「おもろいかどうか」がまずありき....ですな。


97年12月10日(水曜日)

 フォレックスのパーティーとその後のプライベートの飯会と、二つもあって相変わらず年末は忙しい。フォレックスのパーティーは年末恒例のもので、会社同僚の桑田・今西の二人と行ったのですが、着いたら時間よりちょっと前。SBC の清水氏と UBS の酒匂さんが「まだ48時間で何も分かりませんね....」とか二人で話をしていて、私もそこに参加。ウーンどうなるんでしょうね。そりゃ、スイスの一位と二位の銀行が合併するのだから、お互いにとっても「びっくら仰天」ということでしょう。酒匂さんが言っていたな。「目先じゃない。やはり、10年先を考えると......という合併でしょう」と。まあ日本法人がどうなるかから始まって、まだ何も決まっていない状況でしょう。

 そうなんですな。5年先、10年先を考える。重要ですよな。銀行業務は規制の行方もそうですが、通信やデジタルなどのテクノロジーの変化に大きく影響される業種です。実は、SBC と UBS の首脳陣にしろラフなピクチャーは描けたとしても、正確に将来がどうなっているかなど分からないはずです。明日は誰にも分からない。しかしその中でも、国の枠を越えて一位と二位の銀行が合併を決意した。これは明らかに国境を越えた誘因があったと考えるのが自然です。スイスがどういう独禁規則をもっているか知りませんが、たぶん承認されるでしょう。スイス勢が念頭に置いているのは、アメリカやドイツの銀行ジャイアントの動きでしょう。航空業界もそうだし、航空機業界もそうですが、どうも各業界で本当の世界的プレーヤーは4〜5社になるような気がする。

 そういう意味では、SBCとUBSの合併はその数少ないチケット獲得への意志を感じるものです。そうなるかどうかは別にして。日本はどうなっているんでしょうね。
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 彼我の差をちょっと感じたのは、オプション担当の宇野君がセミナーから帰ってきて、ある米系インベストメント・バンクのホームページに行ったのですが、そこは凄かったな。インターネット・マシンは小生の前にしかないから、来たわけです。「ここに入ってください」と。これは小生にも勉強になった。暗証番号で入ると、それはそれ自体が大きなファイナンシャル・コンピューター・センターになっている。つまり、エキゾチックのオプション・プライスまで計算できる仕掛けになっている。

 日本でもそれが出来る人はいるのでしょう。しかし、それをインターネットのシステムの中に組み込んでしまうというそのすごさ。つまりこれをするには、いろいろな知識の集合がないと出来ません。必ずしも一人の頭に集中している必要はない。しかし、参加者の頭にデジタル技術の可能性、通信技術、javaの技術、オプション理論その他その他のいろいろな知識があり、それらを組み合わせるノウハウがなければいけない筈です。まあこのサイトはちょっと研究させてもらいますが、ウーン日本の銀行でこれが出来るところがあるだろうか。この一点を見ても、海外の金融機関は「プロの集団」、金融だけでなく通信、デジタル技術を含めていろいろなプロの集団になっているのです。それを見せてもらっているだけの、情けなさ。
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 まあ、そんなことを考えながら8時からの集まりに行ったのですが、これは完全にプライベートで、男3人でメシ(男だけだから、この言葉が適当でしょう)を食らって、その後カラオケ。まあ、頭のどこかで「おいおい」という声が聞こえますわな。でも、それはそれで発散にもなった。「Candle In The Wind 1997」が入っていて、歌おうとしましたが、あの歌は難しい。全部歌詞をこなそうとしたら、曲に着いていけない。また、歌詞はどうしてもノーマ・ジーンの方を思い出してしまう。最初の曲と1997年の曲で歌詞が一致するのは「it seems to me......」以下だけ。まあちょっと練習ですな.....。


97年12月09日(火曜日)

 年末で会合が多いですね。連日で疲れますから、今日はちょっと短めに。加藤さんからクリスマスのご挨拶をもらったのですが、これがまた素晴らしかった。これはサイトとしては、各種カードのサイトから購入したもの。あまり素晴らしかったので、小生も早速クレジット・カードで購入しました。加藤さんが使っていたのと別のタイプのを。購入代金は2ドルもしなかった。それがここにあります(デスクトップかなにかにダウンロードして楽しんで下さい)が、これとは別に何人かの方にはメールで添付しました。岸川さんが言うとおり、「去年はこんな綺麗なカードはできなかった」のです。それが簡単にできるようになるこのデジタル・ネットワーク技術の進歩。さすがに凄い。

 凄いという意味では、小生もちょっと興味を持っているのは「ICQ」です。たまたま9日の深夜にインターネットにアクセスしたら同時刻にオンラインとなっていたばぶちゃんと遭遇、ソフトの使い勝手を調べる絶好の機会となりました。オンラインの人間同士でオンタイムで chat はできるし、インターネット電話はできるし.....といろいろな機能が揃っている。

 ちょっと調べたのですが、「ICQ」に関しては色々なサイトができている。私のリンク・ページの真ん中にある NTT の検索サイトに「ICQ」と入れて調べてみたのです。そしたら、このサイトなどいろいろなサイトが出てきた。実は小生はこのソフトについては入り口に入ったばかり。全くしらないのです。しかし、ちょっと使ってみて道(使い方の)はありそう。説明を読んで、使い方を考えたいものです。
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 関連で言うと、先の鍋の会の流れのホームーページ・オーナーの二次会で撮った写真を白ちゃんがクリッカブル・マップにしてくれた。顔をクリックすれば、その人のサイトに行くのです。ここにあるのですが、これは便利と小生も自分のリンク集の中に入れました。まあ、いろいろな才能の人が居る。これもナイスですね。


97年12月08日(月曜日)

 最近いろいろな人から、「どうしてあんなに毎日書くことがあるのか.....よく続きますね」と言われる。こちらは、聞かれると逆に「そうだろうか」と思ってしまう。だってそうでしょう、楽しく、かつ役に立つことをしていて「なぜそれをしているのか」と聞かれたら誰だってきょとんとする。

 毎日(ほぼ、ですが)文章を書いている第一のメリットは、それがデータベースとして残るということです。例えば頼まれて新潮社の国際経済雑誌「Foresight」新年号用にグリーンスパンについて今書いているのですが、私のサイトでも彼についてはいっぱい扱っている。たぶん私のサイトで一番出てくる人の一人です。「98年のキーパーソン」という仮題のこの特集では、98年に重要な役割を持ちそうな何人かを取り上げて「人物ものワイド特集」といった趣を狙っている。一人あたりは長くはない。400字で6枚前後。

 ということは、歯切れの良い文章にしなければならない。彼について「面白い話題はあったっけ」と考えるわけです。そこで思い出したのが、chatの中のジョークで取り上げたグリーンスパン関連の話題。ニューヨーク・タイムズだったか、ワシントン・ポストだか最初は自信がなかった。しかし、自分が書いた文章を見れば一目瞭然です。しかもその記事に丁寧にもリンクが張ってある。グリーンスパンに詳しい John Barry の書いた記事です。これを何回か繰り返していけば、資料集めはもう終わったようなものです。あとは、考え方を表現するだけ。つまり、自分のサイトを持っているということは、いざという時に非常に役立つ。

 思い出せなくても、サーチを懸ければ良いのです。ブラウザ上でも、html上でも。まあこれは自分のサイトに限らずですが、インターネットは何かを探ろうとしたら限りない手段を提供してくれる。
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 楽しいのは、情報や趣味の exchange です。ネットに関しても、コンピューターに関しても自分で分からないことは例えばこの diary で素直に聞くようにしているのですが、その場合はどなたかが必ず応えてくれる。これは非常に助かります。自分だけで調べれば10日くらいかかるか、さもなくば一生分からないことがわずか数日(多くの場合はほぼその日に)で分かる。そのかわり、こちらも常時情報を提供して「双方向」を維持するわけです。これによって知識の集積は誰よりも早くなるし、欠落部分を補える。

 まあだから、私のように文章を書くことをあまり苦にしない人間にとってはそれほどページの維持は難しいことではないし、続けることが自分にとっても、毎日読んでくれる方にも役に立つのだと思います。こうして文章を書いている中から、また本にしても恥ずかしくないようなものが生まれるかもしれない......(^_^)(^_^)とも思うわけです。来年の早々には、アステイオン向けにちょっと長い文章を予定しています。
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 京都には11月の中旬に行ったばかりで、その時に既に会議の準備がかなり進んでいたので今の地球温暖化を防止するための会議は関心をもって見つめているのですが、確かに難しい会議ですね。先進国は既に一定の生活水準を達成している。だから現状維持でも良い。しかし、途上国はこれから水準を上げなくてはならない。だから同じ二酸化炭素の規制でも、その経済に及ぼす影響は変わってくる。だから、立場は分かれる。

 アメリカとEC、日本が対立しているのはいただけない。なぜなら、既に地球の資源をかなり独占的に使っている仲間同志の争いだからです。地球的に考えれば、もっと大きな問題がある。しかし一つ言えるのは、今のままで空気にしろ資源を使い進めば、地球は大変なことになるということです。この豊かな星が。だから、何かを少し我慢しなければならないはずです。そのかわり、環境に影響を与えないものをふんだんに使うような経済の形が望ましい。まあ、これは一言で言っても難しいのですが。


97年12月07日(日曜日)

 どこに行っても「人、人、人」の日曜日でした。所用で伊勢丹と新宿高島屋の両方に行きましたが、凄い人出で街にも活気があった。金曜日のタクシーの拾いにくさと合わせて、マスコミの各種報道とのアンバランスを感じる一日でもありやした。まあ、両方とも真実なんでしょう。片方は誇張しているにしても。

 一つ今週中に絶対やらなくてはならなかったのは、両親が結婚何年という式なんですな、今年。それでプレゼントの絵を探したのです。今週末また一族郎党が集まる。その用意です。ところが、伊勢丹にいいのがありました。瀬川康男という絵本作家の「原画展」が伊勢丹の新館の7階で開かれていて、その中の「赤ねこ」というのがいたく気に入ったので、買いました。

 この「瀬川康男」という作家については、今板橋区立美術館とちひろ美術館で同時展覧会が開かれているのだそうです。たまたまですが、今朝の NHK 教育の「日曜美術館」でも取り上げていたという。正直言って私ももう一人も全く知らなかった。美術の教師をしている兄弟の一人が知っていましたが。でも、結構いい絵なのです。拾いモノでした。でも、正直言って「この絵はこの値段」と言われても、わかりませんな。しかし、絵もいいものですね。一時よりはかなり安くなっているに違いない。
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 久しぶりに映画も見ました。「MEN IN BLACK」を。ちょうど時間が良かった。しかし、このところのアメリカ映画にありがちな「外れ」の映画。何もメッセージがないのは別に良いのですが、出来も悪い。本当に最近は映画の CM がうまくなっている。そのうち、観客もだまされなくなって、誰も映画館に足を運ばなくなるのではと思います。特にハリウッドの映画には。だましが多すぎる。何回もだまされれば、そのうち頭に来る。誰も見に行かなくなる日も近いのではと思ってしまう。
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 いよいよドルが本格的に強くなってきている。金曜日のニューヨークでは5年半ぶりに130円を上回った。雇用統計の数字(非農業部門就業者数は40万4000人増、率は4.6%)が強かったのを受けたものだが、特徴的なのは株も債券も数字の割にはしっかりしていたこと。これはこの強い数字でも、アメリカの金利は上がらないだろうとの見方に基づくもの。こうした見方が強い中でドルが上がったわけで、金利要因以上の要因が働いていると見るのが自然である。

 経済が活況で、投資機会があることがドルを押し上げている。資本もアメリカに入ってきているからだ。先週出した私の長期予想でもドルの続伸を予想しているが、ドルの強さはこの雇用統計の後の反応などを見ているとかなり構造的になってきた印象がする。ウォール・ストリート・ジャーナルの見出しは、

「Forget Asia, The U.S. Economy Is Booming」
 というものだった。自信であるし、事実数字が良い。

 かたや日本は。やはりアメリカ経済はなぜこんなに良いのか、それに対して日本はなぜ苦境が続くのかについて真剣な議論をすべき時だろう。ちょっと遅すぎる感じもするのだが。参考に出来る点はいっぱいあると思う。


97年12月05〜06日(金〜土曜日)

 金曜日に家に帰り着いたのが午前2時。頭脳と声を破壊されて、土曜日はほとんど死んでました。というわけで、本日は二日まとめてのアップとなります。

 (^_^)(^_^)金曜日の夜どこにいたかというと、新宿御苑から三丁目界隈です。まず午後7時から全日本鍋物研究会と私のグループ合同で、去年に続き第二回目の年末鍋大会。去年と同じく、35人弱の参加。羊の肉のしゃぶしゃぶや、水餃子など盛りだくさん。まあ、食べることも目的ですが、いろいろな人に会うのが狙いですから料理の品数はどうでも良かったはずですが、多かった。えらく残ってしまった。

 去年とはまた違ったメンバーで、賑やかでした。去年は鍋研と私のグループがほぼ同数だったのですが、今年はこちらが多く、その分だけよくしゃべる奴が多かった。終始しゃべっていたのは、パコちゃんとばぶちゃんだったね。なんだか、鍋研のほうが大人しかったな。事実、大人が多かったし。うーん、今年は場所を変えた方が良かったかな。でも、値段と味が折り合う場所って、あんまりないんですよね。まあ、来年もどこかで「年末鍋大会」はやろうと思っています。

 9時30分過ぎにいったん解散して、残っていた連中で二次会に行ったのが、伊勢丹前のカラオケボックス。目一杯で30人が入る大きな部屋で、そこに12人で入った。一番驚いたのは、二次会のカラオケボックスに入った12人全員が「ホームページ・オーナー」だった点。そこで調べたのです。誰が最初に、そして誰が続いて今まで来ているか.....(^_^)(^_^)

 94年10月   ばぶるばすたー
 95年06月   ぼぶべっく
 96年01月   ベルデ氏
 96年04月   NORIKO
 96年06月   ycaster
 96年09月   shinoby
 96年09月   たーち
 97年02月   shira
 97年03月   ひさだ
 97年05月   TESS
 97年09月   HIRO
 97年09月   YUKI

 あと知られているHPでは、債券ディーリングルームが96年の5月、STATIONWAGONが96年の9月。

 それにしても、よく集まったものです。二次会だけにあとでジョインした KIN ちゃんはホームレスですが、作ろうと思えばいつでも作れる人材。この13人で、午前1時30分くらいまで、曲を一曲も歌わずにくっちゃべってました。途中で眠くなった奴もいたけど。(^_^)(^_^)まあ、たまには面白い。


97年12月04日(木曜日)

 木村さんから、7桁郵便番号関連で二つのサイトを教えてもらいました。一つは一太郎関係で、ATOK にダウンロードできる分と、もう一つはマイクロソフトのオフィス・グループに使えるもの。ダウンするときは、内容をよく読んでしてください。小生の場合は、マイクロソフトは有料でサービスパックを買っているので、たぶん向こうから送ってくる。ややこしいことですな、7桁とは。
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 「東京マーケット・フォーカス」のレギュラー・コメンテーターだった田中君が書いた「実戦のためのオプション取引」を読み終えた。ウーン、今までのオプションの本に比べると格段に易しく書かれている。例が多く、初めてオプションに入る人には最適かも知れない。ちょっと高い(4000円)のが玉に瑕ですが、この手の本はそもそも大量には売れないので、少数だが確実な読者を狙っていると言える。ロイズの保険に関するバーでのやりとりなどの話が臨場感があって面白かった。ご興味のある方は、「シグマベイキャピタル」という会社から出ています。
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 グリーンスパンの2日の講演(今見たら彼は3日もしゃべっている)をもう一度読み直していたら、気に入った場所があったのでちょっと長くなりますが引用しましょう。

 Nonetheless, there are those who ask whether the price of so sophisticated a financial system is too high. Would it not be better to slow it down a bit, and perhaps achieve a system somewhat more forgiving of mistakes, even recognizing that such a slowing may entail some shortfall in long-term economic growth?

 Even if we could implement such a tradeoff, with only minor disruption, should we try? For centuries groups in our societies have railed against, and endeavored on occasion to destroy, new inventions. Fortunately for us the Luddites and their ilk failed, and recent generations have enjoyed the fruits of those technologies.

 Moreover such a slowdown may not even be possible--at least without major disruption and cost. Newer technologies, especially advanced telecommunications, make it exceptionally difficult for open markets, with associated opportunities, to be suppressed. Price and capital controls, which might have been feasible a half century ago, would be very difficult to implement in today's more technologically advanced environment. Tinkering at the edges of our system in order to produce a less frenetic pace of change would be easily circumvented. Arguably, it would take massive government controls to substantially slow the advance toward greater efficiency of our systems. This would surely produce a far more negative impact on economic growth than would be acceptable to even the most ardent advocates of reigning in the rapid expansion of our international financial system.

 これは実は面白い議論なのです。つまり、ここでは金融の世界を例に挙げていますが、そのほかの分野でも言える。私も随分とこの問題は考えました。「スピードの経済」を書くに当たって。もっと急がずに、皆が納得できる形で経済を変えていくことはできるのか、できないのか。私の結論も、「such a slowdown may not even be possible」というものでした。結局、経済の変化のスピードを意図的に変えることはできないのです。コストが大きすぎる。グリーンスパン議長も言っているように、変化のスピードを意図的に変えるのは、「a far more negative impact on economic growth」が生ずるのです。だから、私の結論は経済の変化のスピードに対しては、基本的には我々がペースを合わさなくてはならない....というものでした。グリーンスパンもそう考えているようです。

 今週末のnews and analysisは、「来年」、さらには「2003年」までの為替相場予想を試みています。金曜日の10時ごろにはアップする予定です。実はもう2〜3日前に出来ていたのですが、顧客が優先というわけです。

 ところで、午前1時過ぎに米長期債が6.00%を割りました。ディーリング・ルールの若手二人との賭けは小生の勝ち。これで、穂積で2回食事ができる。私の「米長期債利回りの低下見通し」は、「スピードの経済」にも書きましたが、今の世界が抱える大きなデフレ要因を勘案したものです。


97年12月03日(水曜日)

 昔からの山一の友達と久しぶりに食事をしましたが、これは STIMULATING でした。「どこかありませんか」的な就職の話もあるかなくらいに考えていたのですが、そんな話は一切なし。「せっかくもらったチャンスなんで、こんな事を考えているのですが伊藤さんのご意見は....」という話。つまり、自分であることを始めようと考えているのです、この人は。まあ、昔から私もずっと切れることなく付き合ってきた力のある人ですから、特に職探しには困っていないのです。「サラリーマンに戻るのは、最後の手段です....」と歯切れがよい。「6ヶ月失業保険をもらえますから...」とも。そしてその「あること」とは、あの騒動のあと街に出て考えたとも。

 (^_^)(^_^)力強いじゃないですか。いざとなれば、日本のサラリーマンも強さを持つ人はいっぱいいると思う。今までが安楽椅子に座っていたから、あえて動かなかった人が多かったに違いない。7500人の再就職問題とか言われるけど、それは今の状態をそのまま続けようとすれば難しい、ということだと思う。その時その時に隆盛を誇っている職業が、5年後、10年後も良いという保証がない現在では、自分の考えで自分を動かしてみるのも、成功・失敗は別にして満足感の得られることかも知れない。(^_^)(^_^)

 外資系の連中と話すと分かるが、サラリーをもらっている身でも、既に「受け身型」は評価されない時代に入っているという。「自分はこれができる」「会社としてこれをして行きましょう」という提案型の人が評価される時代だという。多分日本の会社もそうなる、と思います。自ら作り出さねば何も生まれない時代です。既に日本は、世界経済のフロント・ランナー(生活水準という点では)になっているのですから。それを自らだけで生み出すか、会社という器を使うのかは選択の問題です。
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 今日の日本時間の午前10時30分に始まったグリーンスパンの講演は、なかなか面白かった。アジアの部分は前回の講演の内容を引いている部分もあったのですが、相変わらず考え方が明確で、つい韓国の孫さんに「グリーンスパンの今回の講演は参考になります」とメールを打っちゃいました。

 Government-directed production, financed with directed bank loans, cannot readily adjust to the continuously changing patterns of market demand for domestically consumed goods or exports. Gluts and shortages are inevitable.
 この部分なんか、韓国を想定して喋っているとしか思えない。でも重要なのは、「the continuously changing patterns of market demand for domestically consumed goods or exports」な環境に対応するためには、日本のような国も組織と思考を柔軟(^_^)(^_^)にしなければならないという点です。むろん、「官」が先導する時代ではないし、韓国だけの話ではない。彼はさらに興味深いことを言っている。
 But the broader merging of world savings and investment markets, clearly, has not been achieved, largely because investors are fearful of investing in countries they do not understand to the extent that they do their own, or are uninformed of the opportunities.
 これに「risk」も加えれば、今の日本(の銀行や証券)に対する海外の金融機関の融資姿勢そのものになる。そう何が行われているか理解できないところには、資金を回すわけにはいかないのです。だから、情報の開示がどうしても必要だし、その開示した情報が信頼できるものであることを確信してもらわねばならない。グリーンスパン証言は、日経の夕刊でも取り上げられているようですが、アジア全体に対する警告となっている。
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 ところで、あと数日で「ホノルルマラソン」が開かれるの.....のですか ? 私の周りでこれに参加するという人が何人か出ている。大先輩の佐伯さんもその一人ですが、今週の2日だと思ったのですが、日経の田口氏と食事をした「キッチン5」の根本君も出るという。彼とは「4時間30分以内で走ったら、本にサイン」(なんだそりゃ)という賭までしてしまいました。ははは、賭にはならないか。というのも、この店には本当によく行くのですが、彼は全くリピーターである私が書いたと知らずに、「スピードの経済」を購入して読んでいてくれていたのです。何か、インセンティブをつけてあげなければ.......(^_^)(^_^)。

 (^_^)(^_^)とまれ、マラソンしにホノルルまで行くというこのパワーは、なかなか羨ましいですね。私も、「諏訪湖一周」ならやったことはある。高校生の時。でもあれは10キロもないな。でも中学の時はマラソンの選手だったんです、あたしゃ。だから、「ホノルルマラソンに出る」という人の話を聞くと、「むむむ」と思う。まあ数年かけて体を shape しないと駄目でしょうが。

 最後になりましたが、今日は私にとっての今年の「忘年会第一号」。今週金曜日にも大きなのがありますが、本日のは10年以上続いている「勉強会」のそれ。集まったのは、15人くらいですか。内藤さんがせっかく”高級”デジカメをもってきて撮ってくれたので、4枚ほど。まず全員写真がないので勉強会を始めた頃の幹事である内田さんと私(ともに男)と、現在の幹事団である片山さん吉田さん(ともに女性)が映っている2枚。↑で私と一緒に映っているのが「パソコン・ドタキャン事件の片山さん」で、堰ェ内田さんと一緒なのが勉強会の有力な幹事になりそうな吉田さんです。それに、私と内藤さん(下)、それに男性軍(演コ)....。でも全員は無理でした。場所は、神楽坂の Morimori亭。内田さんのお嬢さん(シェフ希望)が働いている場所です。


97年12月02日(火曜日)

 12月ですね。クリスマス・カードが今週月曜日から届き始めたと思ったら、今日は電子年賀状まで届きました。おいおい、こちとらまだ何にも用意してないよ。クリスマス・カードはこれから買おうと思っているのに。電子年賀状はAki's Homepageの所有者からのもので、こっちは準備が整っていないし、リターンには時間がかかるので、久しぶりだから電話してしばらく話をしました。電話もたまには良い。

 ところでカード、葉書のたぐいで今一番来るのは「喪中連絡」の葉書です。最近は一日に何通も届く。しかし、今年は非常に珍しい「喪中連絡」が白ちゃんから来ました。ネットを通して PDF で。これはちょっとびっくりしましたね。まあ、新しい試みです。今年も極めて大勢の人と名刺を交換し、その何人かとはただ名刺を交換しただけではない関係ができている。そういう人の住所録を記録するのが大変です。私の場合は「筆まめ」でやっていますが、郵便番号の7桁はどうなるんでしょうか。
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 「ブルームバーグ」の本を献上することになったディスコの山口氏に、ようやく本を渡せることになりました。西麻布のあるレストランのバーのおにいちゃんに「渡してね....」と渡しておきました。ディスコの山口さんもこのレストランによく来るらしい。そこで、郵便で送るよりは確実かつ安価でしょう。

 山口さんのメールには、ちょっと興味深いことが書いてある。

 世の中の不景気は本当に深刻なようですが、半導体製造装置業界は我が世の春を謳歌しています。ディスコも非常に好調で、今年は最高益を更新しそうです.....
 と。添付で写真(人毛の断面)も送ってもらいましたが、ディスコは「微細加工技術でシリコンの丸いウェハーからICを切り出す」分野で、世界シェアの8割を占めているという。彼の結論は、『これからはどんな業種でもそれぞれの分野で何らかの「ウリ」が無いと生き残って行けないような気がします』と。その通りですね。明日は仲が良かった山一の友達と会いますが、山一の「その後」を見ると今の金融や情報処理の分野で何が必要とされ、「次」のチャンスを持っているのは誰かが鮮明に分かる。
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 韓国の孫さんから久しぶりにメールが来ました。「very sorry for delayed reply because market situation is so severe here.」 で始まるメールですが、確かに韓国は日本以上に今揺れ動いている。特に、外貨建の債務の処理が大変らしい。韓国が抱えている危機のいくつかは、同時に日本が直面しているものでもあります。しかし、昨日私の手元に届いた「 BUSINESS WEEK 」の見出しは、「WHY FAILURES MAKE SENSE」とあって、副見出しは「 They can lead to the creation of a sounder Asian economy」となっている。要するに今が危機かどうかはあまり重要ではない。なぜなら、アメリカ経済だって戦後何回も危機を経験している。問題は、それを生かせるかどうかです。ただ悲観的になって思考停止しているだけでは、何も動かない。一番重要なのは、今の世界経済のルールにある程度自国経済のシステムや基準を合わせ、それらに柔軟に対応することです。


97年12月01日(月曜日)

 本格的に円安が進行し始めました。ドル・円はこれを書いている時点で、129円台。ポンド・円も216円程度。とにかくアングロ・サクソン通貨が強い。マルクは対ドルで下落して、現在は1.77マルク台。実は今、来年一年間の相場見通しを含めた「為替市場見通し」を書いている最中なのです。だいたい構想はまとまっていて、あとは文章を仕上げるだけ。やはり円安基調の見通しとなりました。来年一年間で、やはり相当円安は行きそうです。

 一つ大きなポイントは、まだアメリカに優位な状況が続くと言うことです。日本のシステムが変わるのには、やはり時間がかかると思う。その間は、アメリカに活力があり、資金も集まり、金利も相対的に高く、株価は堅調で...と続く。日本の経常収支黒字が円高要因であることは間違いありません。しかし、依然として円高は散発的、非持続的ではないでしょうか。

 このドル高の中で、アメリカの長期金利は着実に下がっている。実は私はディーリング・ルームの若手二人とずっと「長期債利回りの6.0%割れはあるか....」で賭をしている。むろん私が「あり」です。私の本を読んでいただければ良いのですが、私は一貫してインフレ抑制・金利低下を言っている。
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 話は変わります。去る10月に内藤君や、WAGON君が「HP 一周年」祝っていたようですが、昨日一周年を迎えた斉藤 君から「一周年を迎えました」とのメールをもらいました。そうだったね。彼の HP たち上げにも若干協力した。はっきり言って地味なサイトですが、米債を取り引きしている人にはちょっと役立つかもしれない。長野オリンピックを迎えて、その関連も充実が望まれます。斉藤君は、自分の家を長野県に持っている。別に長野県出身ではないのに。

 その彼が今日の日中私のところに来て、「ヤフーへの登録は....」と聞いてきた。もうとっくに登録していると思ったのですが、彼はしてなかったようです。まあ、比較的のんびりやさんなのです。この斉藤君も、長野オリンピックを関連して、より多くの人に見てもらえるサイトを目指すそうな。お楽しみ。


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