97年8月31日(日曜日)

 8月最後の日ですか。うーん、夏も終わりに接近。あと10日もすれば、かなり涼しくなるでしょうな。「冷夏」という予想は、体感的には全く当たっていなかった印象がしますね。昨日も、そして今日も結構暑い。秋は、夏の間比較的室内に閉じこもっていた分だけ、外で遊びたいですな。

 ところで、午前中にちょっと時間を見てせっかくソニーのVAIOを買ったのだからと思って、パソコンのスクリーンをテレビに映し出すことを試みました。テレビ・サイドをビデオに切り替え、二本のライン(音と映像)をつなぎ、あとはコンピューターの「外部モニター」をテレビに切り替えるだけ。比較的簡単にできましたが、やはりできたときはちょっと嬉しかったですね。コンピューターをいじると、単純なことで嬉しくなったり、がっかりしたりする。これはなんでしょうかね。

 まあそれはいい。ただし、映像はちょっと悪い。これが一つ問題。また、テレビとラップトップ・コンピューターはスクリーン切り替えになっていて、両方を一緒に見ることはできない(なんでなんでしょうか)ようになっているので、テレビ・サイドに切り替えたあとは、カーソルをテレビ・スクリーン上で動かすことになる。ちょっと違和感がある。音もコンピューターの音がそのまま出ます。いろいろなソフトを実験しましたが、やはり power point が一番映りがよい。赤字は駄目ですが、白と黄色の文字は鮮明に出る。

 世の中には、プロジェクターの数よりテレビの方が何十倍も多いに違いない。ということは、少人数のプレゼンなら大型のテレビにラップトップをつなげてやればよいのです。ラップトップのスクリーンより、大型テレビのスクリーンの方がはるかに大きい。インターネットも問題なくテレビ画面で表示できます。10人から20人をラウンドテーブルに座らせてプレゼンするときなど、これは威力を発揮しそう。一つ考えたのは、家族をびっくりさせる方法として、テレビの裏にパソコンを設置し、ちょっと変わったスクリーンセイバーを走らせておくのです。レオナルド・ダビンチだとか wildlife だとか。ちょっと不思議なやつを。たぶんそれを見た家族は、びっくりするでしょうね。
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 ダイアナさんの死は悲惨の一言です。オートバイに乗った PHOTOGRAPHER が一説には5人、別の説によれば7人もチェースしていたという。そして場所は、パリでも一番事故が多いトンネル内の急カーブ地点。「これら写真家は、ダイアナがいくところ何処にでも付いてくる。事故は予想されたことだ」とバッキンガム宮殿は非難の声明を発表している。「誰からも顔を知られている」ということは、実は大変に苦痛なことなんでしょう。誰と会って、何をしたかをすべて捕捉される。これ以上の「閉塞」はない。いっときでも、それから逃れようとしても、それは当然でしょう。

 芸能ジャーナリズムは厳しく非難されるべきだと思います。日本でもそうですが、常軌を逸している。規制の話が出てきてもおかしくない。私は、規制には反対ですが。しかし、芸能番組を見ていつも思うのは、「作る方も作るやつだが、見る奴も見る奴」ということです。どうみても、ああいう番組をぼけっと見ている方々は、自分に対する興味を失っているとしか思えない。人のうわさ話ばかりする人もそうで、自分に関心がないから、自分以外の人(有名人であろうとなかろうか)に興味を示すのでしょう。もうちょっと、みんな自分に関心をもったら.....と思うわけです。

 もしダイアナさんが50年前に生まれていて、同じシチュエーションだったらどういう人生だったでしょうかね。仮定の話はあまり意味がないのでしょうが、これだけ世界中の注目度という需要を一身に集めることはなかったでしょう。世界全体が同じ情報箱に入れられた結果とも言える。たぶん彼女の写真は世界中で売れた。だから、7人もの PHOTOGRAPHER がチェースした。供給と需要がミスマッチしている。「王室」という世界では既に死にかけた、数少ない体制に一瞬でも属した現代の女性が、世界中の好奇の目を集めてしまったが故の悲劇ということです。「王室」は日本にもある。女性誌の皇室記事には目に余るものが多い。みんな、自分に関心を戻したら.....。
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 午後9月の下旬に予定している親戚の大叔母さんの「米寿の祝い」の打ち合わせで日本閣(東中野)に行ったのですが、えらい結婚式ラッシュでしたね。予約の打ち合わせをしているカップルの数も多かった。あれを見ると、結婚式ブームだと思います。しかもどういうカップルかというと、非常に若い連中が多い。私が予定しているのは、50人前後のパーティーですが、それでも席順とかいろいろ面倒。パーティーは好きですが、全部用意するとなると、結構大変です。


97年8月30日(土曜日)

 昨日、「チャパツのお母さんが、嫌がる子供を四谷大塚に連れていく」話を書きましたが、私は別に「チャパツ」に反対しているわけではない。実は1980年にアメリカから帰国したときに一番ショックだったのは、成田に降り立って周りを見たら皆真っ黒い髪の毛をしていたことで、非常に重い雰囲気がしたのを思い出します。そのとき、日本人も何とか髪の毛がカラフルにならないか、と思ったりもした。ですから、最近髪の毛の色が多様になってきたことはおかしいことだとは思っていません。ある意味では、歓迎できることだと。

 実は、男性の中にも髪の毛を茶色に染める人が出てきている。サラリーマンにもです。先日びっくりしたのは、麻雀仲間の髪の毛にどう見ても茶色に染めている部分がある。全部じゃありませんよ。「そめてんじゃ」と言ったら、本人も否定しなかった。例えばあまり綺麗じゃない白髪の部分をちょっと茶色にするといった具合です。今は、チャパツといえば圧倒的に女性が多い。しかし、これが徐々に渋谷系の若い男性に広がっている。オフィスでは半分の女性が既に髪の毛に色を入れていますが、男性にも広がるのは時間の問題でしょう。いいんじゃないですか。私が非難したのは、嫌がる子供をひきづっていたことです。
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 「スピードの経済を読んで、「このページのこの部分はどういう意味でしょうか」といった質問を寄せてくる人が多くなっている。まあこれは良い兆候なんでしょうな。昔は、本に関する質問というのは出版社に行ったのではないでしょうか。しかし、私のように本に自分のホームページの URL を載せていると、当然メールアドレスがわかりますから、メールをくれる人が多くなる。今日来た質問は、「景気が良くても、物価が上がらないメカニズム...」「経済の基礎的な書籍は....」といったもの。

 几帳面(^_^)(^_^)だから、こうしたメールにはなるべく丁寧に返事を出すようにしてます。だって本を買って読んでくださったということは、大切なお客さんですよね。やはり本の世界も「CS」を徹底しないと。「本が売れない」というのは、この双方向の時代にどこか侍商売だからではないでしょうか。講演もそうですが、質問が来るということは内容に興味を持ってくれた人が居たということで、これは歓迎すべきことです。講演会場では、質問を受けて「はっ.....」と思いつくことというのはいっぱいある。歓迎です。
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 月刊プレジデントの10月号の「月間 経済ニュース番付」というコーナーに急遽登場することになって、8月の十大ニュースの選定を進めている。超有名な官僚の方が急遽海外出張で、もっと先の登場予定の私の順番が前倒しになった。「最近本を出した...」という意味合いもあったらしい。急遽ですから、しっかり予習する暇もない。番付は難しい。現象面では8月という月は非常に面白い月だったのですが、それを個々のニュースに落とすと、選定が難しいのです。

 このコーナーが面白いのは、最初のゲストがタケシだったというのです。最近では、速水 優さんで、その前がピーター・タスカ。ホストが水木 楊さんで、尊敬する先輩ですからなんとか金曜日の取材は終えましたが。まあでも、誰もが選ぶ常識的なやつよりも、色を出した方がいいでしょう。私が最近もっとも興味を持っているのは、「テレビの視聴時間が少なくなった」ということで、そのことも話しましたが、記事になるかどうか。
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 ところで、今日はひどい冷や汗ものをやりました。久しぶりにインターネット用のパスワードを変えようと新しいパスワードに変えるところまで行ったのは良かったものの、私はブラインドタッチが通常ですから打ったら、実は思っていたのと違っていたらしい。違うキーを叩いて新しい暗証番号を入れてしまった。だってパスワードは多くのケースにおいて******が出てきて、何を打っているかわからない。それをブラインドタッチで間違ってやったからさあ大変。きっとポジションがずれていたんでしょう。新しいパスを使ってプロバイダーにアクセスしようとしても繋がらない。

 あせりましたね。見れない、更新できない、のないないづくしになってしまう。新しいソニーのラップトップを使ったもの一因でした。パソコンによって微妙にキーの位置は違うのです。そこで、同じシチュエーションで何回か打って、間違って打った番号を見つけた時は、ほっとしましたね。土日は、プロバイダーも人がいない。背中に汗かいてました。パスワードを変えるときは新しいのをどこかに鉛筆で書き、しかもブラインドができる人でも、下を見て叩きましょう。むろん、終えたら消します。


97年8月29日(金曜日)

 《最近一瞬目を疑ったこと》

 私の通勤経路には、「四谷大塚」という有名な学習塾があり、ちょうど通勤時にたくさんの子供が学校に入っていきます。楽しそうに入っていく子、眠そうな顔をして入っていく子。中野にあるのになんで「四谷」と「大塚」なのか、と思うのですが、まあそれはどうでも良い。どうせチェーン店で「四谷」と「大塚」がオリジナルな開店場所だったのかもしれない。(全然、不確かです)私は自分で行ったことはないが、塾が社会的に無価値だなんて言いません。

 しかし、今週一瞬目を疑ったのは、髪の毛はおもいっきしチャパツ、身なりも思いっきり昼にマッチしていない格好の、つまりどう見ても自分はやりたい放題やっている女性が、いやがる子供の手を引っ張って「子供を塾に行かせるの図」を目撃したとき。子供は歪んで育つだろうな。ああ、かわいそう。自分が自由にやっているんだったら、子供も自由にさせてやれよ.....って思いましたぜ。

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 横浜の佐々木っていうのは、凄いですね。あいつが出てくると、もう絶対打てない気がする。「浜の大魔人」とは誰が付けた名前か知りませんが、先日名古屋駅で実物を見て、「これは凄い」と思いました。まず本当に大きい。すぐ目の前を通過していったのですが、一瞬「何だこれは」と思いました。私の地面と平行な視線では腹が見えたくらい。誇張ではなく。まずは、「でけえやつ」という印象。「誰かいね」と顔をあげたら、顔にちょっとでこぼこがあるどこかで見た顔。

 「あれ」、と思いましたね。そして「え....、佐々木だ」。繰り返しますが、でかいんです。本当に。しかも、あのグランドで見るちょっと特徴のある足の運びそのまま(当たり前か)で名古屋駅を歩いていた。私が名古屋出張から帰る時でしたから、月曜日の午後4時過ぎです。あれが上から投げおろして、しかもそれがフォークだったら、と思います。あれは打てない。しかも体の作りが華奢じゃない。本当に強い筋肉が見えるような体。当然玉も強く、速くなる。しかも、精神的にもこう強い感じがした。彼には大リーグに行きたいという希望がある。しかし球団には、「君を見たい横浜の子供たちの夢をどうするんだ」と言われて、あきらめた。

 しかし、彼には今年の日本シリーズに登場して欲しいし、一年間のレンタルで大リーグにも行って欲しいと思う。本当に。「横浜の子供たちの夢   ?」。彼が大リーグに行って、15連続セーブポイントをあげたら、もっと夢を大きなものにできるじゃないか。200チャンネルもあるテレビで、全試合を中継、または中継録画すればいい。37年ぶりにあの球団にを優勝させろ......。むろん、「横浜」になってからは、初めてですぜ......。プロ野球を面白くするには、それしかない。
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 もうちょっとで涼しくなる。ということは、小生とばぶちゃんの日本語ページのフロントが「out of season」になるということだな。いつ変えよかな。今週末は、まだ暑いらしい。でも、10月になったら絶対あのブルー基調の小生とばぶちゃんのフロントは、立ち寄っていただけた方に「おいおい」と言われるだろうな。うーん、何も予告せずに、突然変えよう。今のばぶちゃんの日本語ページのフロントはいいよね。あのイスに誰を座らせるかが重要なポイントか。ハワイによく「旅」をする彼に合っている。

 「自分の隣のイスに誰を座らせるか」「なぜ特定の人を座らせるか」で、最近話を展開していた連中がいたな、最近。話は結局どこに落ちたんだい。そして誰が締めたんだい。「一回はするといい...」なんて誰か書いていたけど、うーんまあそういうことかな。あと5才くらいまでの子供は最高のおもちゃだね。夜寝ていて、隣に誰もいなくて寂しくない、というんだったら結婚しなければ良いし、さもなかったらしてもよし。まあ、生物が「destined to reproduce 」な存在であるとしたら、「形」はどうでもいいけど異性とは様々な形で関わっていった方が自然なんじゃないのかね。一般論で「結婚」とか重い言葉を持ち出しても、結局相手のいる話だから、個々のケースで situation は全く変わってくる。でも小生なんて、「ほんと世の中、男と女がいて面白い」と思いますね。これが単体生殖動物だったら、ほんと人間なんてやめてまっせ。
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 韓国の大宇証券の元東京事務所長の孫さん(今は本社の理事=取締役)が今の東京事務所長の金さんと夕方オフィスにこられて、外で軽くビールを飲みながら40分くらい話をしやした。お互いの都合が合わずにその時間になったのですが、なつかしいね。「姜」「孫」「金」と大宇証券の東京事務所長は変わってきている。この3人とも個性があって面白い。姜さんは歌がうまい。「とらじの歌」が良い。孫さんは、ちょっとやんちゃな感じ。金さんは真面目そう。

 韓国の証券会社も大変そうです。取引の低迷で売り上げは伸びない。経費は落ちない。韓国の大企業の雇用慣行が、日本より rigid だと知りました。基本給と賞与でできているのは日本と変わらないのですが、賞与の部分も会社側が上下させることができないのだそうです。また雇用取り決めで、解雇も極めて難しいという。あと韓国ウォンの話などをしましたが、まあ堅い話はやめましょう。10月の半ばにプライベートで仲間と韓国に行く予定にしていて、そのときの再会を約束して分かれました。本を献上して、「良かったら韓国で翻訳でも」と言う話になっていますが、姜さん、孫さんが訳してくれるなら安心です。


97年8月28日(木曜日)

 長いのが続きましたから、今日はコンピューター、通信関連の話題二題です。まず、一つ大きな発見をしました。いままで秀丸などで html file を書くと、それは自然と netscape navigator と関連付けされて、アイコンが netscape のそれだったんですな。でそれを更新(文章の書き換え・追加)するときには、その netscape アイコンの html file をドラッグして秀丸に乗せて、そこで直していた。ところが、 ws ftp のソフト上で何の気なしに右クリックをしたら、「ftp menu」が出てきて、

  1. connection
  2. ftp commands
  3. associate
  4. options
  5. show log
  6. help
などと出てきたのです。興味をもったのは、「associate」です。これはどう見てもファイルの「関連付け」に関連(^_^)(^_^)している。

 それを左クリックしました。そしたら、出てきましたね。「files with extension」として拡張子(extension)のリストが。中から「html」を選び、その下の「associate with」を「hidemaru」に入れ替えて、「ok」したんですな。そしたら、「exec」で秀丸に関連付けがなされ、フロッピー・ディスク・ファイルとしても今までの netscapeから hidemaru に関連付け先が変わった。実はこれは便利なんです。なぜなら、エディターで作成しているファイルをそのまま秀丸ファイルとして開けるからです。まあ、色々やってみるものですな。
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 あと、通信関連で「ナイス」と思ったニュースは、私が使っているプロバイダーであるがグローバル・オンラインが、いよいよ高速データ通信対応の「PIAFS」規格のベータテストを開始したこと。PHSは買ったのに、今まではNiftyserveを経由( 5744-7527の番号)してインターネットをしていた(いやpiafsを使うときはですよ)。これだと、電話代の他に、Niftyserve使用料もとられる。プロバイダーを何かとせっついていたのです。合計5回くらい電話したかな。いや他の用事もあって。「五月蠅い客」と思われているかもしれない。

 まだベータテスト用の番号であるものの、実際にやってみたら問題なく接続する。グローバル・オンラインは年会費だけの使いたい放題のプロバイダーですから、あとは1分30円のPHS使用料金だけ。うまく使えば、いろいろなことができる。先週の金曜日には日比谷支店でインターネットをリソースに講演会を実施。結構評判が良かったのですが、ああいうのもこれからは手軽にできる。

 あとは、メイン・マシーンにした NT と windows95 の LAN がやっと完成。やはりコンピューターは何台かつなぐと、使い勝手が格段に違います。また、メーンのマシーンの機能を大幅に上げたせいか、インターネットをするにもLANをするにも格段に速さが上がったように思います。


97年8月27日(水曜日)

 さて、と朝仕事を始める準備をする。目の前の三台のコンピューターをオンにし、それぞれのコンピューターにパスワードを入れる。そして、一つのコンピューターでデータを打とうとやおらワードを立ち上げる。しかしマウスではコマンドをコンピューターに伝えられても、キーボードではコンピューターはうんともすんとも動かない。「こいつ、壊れたか.....」と朝からかっとくる。「そういえば、昨日遅くまで残っていた連中の中で、これを使った奴がいたのかも....。ちきしょう、誰だ。いやいや、このメーカーのマシーンは昔から出来が悪かった....。ウーン、相場も動いているし、ヘルプデスクを呼ぶか.....。

 しかし下を向いて、そこではっと気付く。いけねえ...このコンピューターのキーボードはこっちだった.....。へへへ、目の前にコンピューターが多くあって、キーボードが複数ある時には、この手の間違いがあるんですよ....。しばしば.....。よかった、若い奴を怒鳴らなくて....。
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 村松さんの「指導者達のユーモア」によれば、文章の中にむやみに名前の通った人を登場させるのは趣味の悪いことで、英語では name dropping というらしい。辞書を引かれると良いと思いますが、大きな辞書にはちゃんと載っている。しかし、今日はそのまま書くと、 name dropping diary になってしまうような一日でした。最初のネームは吉冨 勝さん。長銀証券の永田君の紹介もあって、お会いしたんですな。経企庁をお辞めになった後は、長銀総研の副理事長をやっておられる。昼に。書かれたものはよく読んでいるし(最新はエコノミストの米国経済に関する4ページもの)、テレビでは舌鋒鋭く相手を論破する。どんな方かと数日前から楽しみにしていました。もう20年くらいのつきあいになる長銀証券の小池さんも一緒で、永田君と4人で。

 でもイントロから持っていた印象とは随分と違っていました。紳士的な方で、飛んでくるだろうと思っていた矢もあまりこなかったし、和気藹々の食事会となりました。しかし、鋭い方だと思いました。頭の中に入っている数字と論理は実によく整理されている。思考が極めて明瞭で話していてしばしばはっとさせられる。当たり前ですが理論にも精通しておられる。毎年、ウォートンに3ヶ月くらい講座を持ちに行かれていて、その教材を作るのが大変だというような話になりました。アメリカの学生に読ませるのに良い日本経済に関する英語の論文が少ないと。だから徐々に自分で書くことになると。いろいろな話を4人でしましたが、勉強になりましたね。アメリカの資本主義と日本のそれの形の違い、金融業の行く先など。

 私からお願いしたのは、吉冨さんを囲んで若手のエコノミストの集まりを作りたいと言うこと。実は、私は日本のエコノミストと言われる人達に失望している面がある。もっと若手が世に出てきて競争のあるマーケットにして欲しいのです。ある人のジョークを使わせてもらって、「最近はフグとエコノミストは安心で、当たらない....」という話をしたら、吉冨さんは意外にも「それはそうでしょう...」という反応でした。established された方々と若手の討議の中で、新しいものを作っていきたいのです。むろん私は、ycaster ですから両方をけしかける役割ですよ。これは快諾していただきました。しかし、もうしばらくするとアメリカに行かれる。「次は年末に、夜でも...」という話でお別れしました。
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 あとのお二方は、国際金融情報センターの大場さんと、評論家の長谷川 慶太郎さん。大場さんには「スピードの経済」の46ページに登場していただいている。そのお礼に本を献上しに。「アングロ・サクソンの優位」についてしばらく話をしたあと、いつものジョークの話になりました。日経ビジネスかなにかにゴルフのジョークを連載している。三つほど面白いのを聞きました。日経ビジネスの次の号のやつも。まあ、ここで明らかにするのはルール違反でしょう。

 (^_^)(^_^)長谷川 慶太郎さんは、朝としては珍しく携帯電話が鳴ってとったら御大でした。長谷川さんにも本を献上したのですが、それへのお礼。長谷川さんには「東京マーケット・フォーカス」を一年間担当した中で、都合3回も出演していただいた。同一ゲストとしてはもっとも登場回数が多かった。その最初に出ていただいたときの印象は、チャットのこのコーナーにあるのですが、とにかく情報通という意味で凄い方です。

 盛んに香港ドルの行方を気にしてましたね。次に狙われるのはこの通貨ではないかと。確かに香港ドルはファンダメンタルズの推移を見ると、過大評価の兆しがある。ただしタイやその他のアジア通貨と違うのは、中国分も含めて巨額の外貨準備の裏付けがあるということです。全体的に言えることは、アジア各国がが市場経済を本当のところは分かっていなかったし、円高の中での繁栄の本質をはき違えていたということだと思います。
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 ところで、今日から高円寺では「東京阿波踊り大会」が始まった(写真)。28日まで。第41回目。毎年見ています。借り物祭りでも、結構面白いし、あの音楽が体に響く。音をネットではちょっと伝えられませんが。今年の特徴は、去年より渋谷系の格好をした若者が大勢来ていたこと。道に座り込んで宴会をやるのですぐ分かる。次に、「びっくり連」といって誰でも参加できる「連」があるのですが、その長さが異常に長かったこと。ウーン、つい踊りたくなるような気分なんでしょうな、今という時代は。(^o^)


97年8月26日(火曜日)

 ジャスト・システムから「一太郎 OFFICE8 BOOK」なる「日本語統合ビジネスソフト」の案内が送られてきた。9月19日発売とある。一見したところ、マイクロソフトのOFFICE97への対抗商品のようで、構成は

  1. インフォーメーション・マネージャー「FULLBAND」
  2. 日本語ワードプロセッサー「一太郎8 OFFICE EDITION」
  3. 日本語表計算ソフト「三四郎8」
  4. 日本語変換システム「ATOK11 VER.1.1」
  5. インターネット/イントラネットツール
 という構成。この中で小生としては喉から手が出るほど欲しいのは、ATOK11です。というのは、一太郎7に付いてきたATOK10のバージョン1には、WINDOWS NT4.0に対応する能力がない。一太郎8で ATOK を 11 にしておかなかった小生としては、ATOK の NT 版が欲しいのです。

 今のところメイン・マシーンのWINDOWS NT では MS IMS を使っているのですが、どうにも使い勝手が悪い。辞書機能は落ちるし、漢字もとんでもないものが出てくる。やはり早くATOK の新しい奴が欲しいのです。むろんのこと、ATOK10 のユーザー辞書が引き継がれるという前提です。それにしても、ジャストの新製品発表ペースはかなり速くなっている。それにしてもジャストまで「オフィス」の名前を使った製品を使ってきたことで、ちょっと紛らわしくなる。「 OFFICE って、どっちの....」と。
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 私が見た同一番組のテレビとラジオが微妙に時間がずれた問題に関しては、他の用事もあって山田さんに電話して一応聞いてみました。彼も確信があるわけではないが、「テレビは衛星だったのでは...」という見方。というのは、NHKではあちこちに何台ものテレビを置いて、いろいろな波を監視しているのですが、地上波と衛星を経緯した波とでは Itoh さんが言うようにずれができて、ステレオ状態になるのだそうです。Watanabeさんがおっしゃっていた「ただ単に、スタート時間の....」というのは、今のコンピューター技術ではまずないとのこと。つまりコンピューターで時間ピッタリに送出することが普通になっているというのです。地上での電波移送にも、時差が生ずる可能性は極めて薄いとのこと。

 まあ、今度食事するときまでにもうちょっと詳しく調べてくれるとのことですから、何か新しいことが分かれば、ここで紹介しましょう。木村さんからは、ワード97にすでにバックグラウンドに色を付ける機能があることも教えてもらいました。「書式」のプルダウンに「背景」というのがあって、確かに色を付けられる。ただし、ここで使われている色は、それほど綺麗ではない。
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 「ニューヨーク株の変動幅」ということで、川上さんから面白い情報をいただきました。これは8月22日のnews and analysisで触れた問題に関してです。そのときは私の記憶をたどって、「ニューヨークの株がダウで前日比で100ドル以上も5日連続で乱高下したのは過去にはないのでは」と書いたのですが、これを川上さんが調べてくれた。tks。

 データが取れる範囲でということで1914/12/31−1997/8/25の終値で見たのですが、100ドル以上の変動があったのは過去47回(うち30回は今年に入ってから)。最大のものはご存知のように1987/10/19(ブラック・マンデー)の時ドルでした。で、100ドル以上の変動の連続記録は、やはり今回(8/15−8/21)の5日間、第二位はブラック・マンデーをはさんで87/10/16−87/ 10/21の4日間でした。
 ということでした。そうですか、「100ドル以上の変動があったのは過去47回で、そのうち30回は今年に入ってから」というのが、今のニューヨークの株価のユーフォリアと一方での高値警戒感を表していますね。

 川上さんは、「P.S. 実は昨日・今日と営業店の方相手に外貨金利などについてセミナーの講師をしておりました。そこで、「スピードの経済」についてふれたところ、一部の方(といっても相手7人中2人なのですが(^^;)が興味を持たれてぜひ読んでみたいとの反応を得ることが出来ました(ちなみに私は現在せっせと読まさせていただてます)。そこで、その2人+私用ということでサインをいただきにあがりたいのですが。ご都合のよろしいときを教えて頂ければ、オフィスまでお伺いできるようなんとかスケジュールいたします。勝手なお願いで大変恐縮なのですが、よろしくお願いします。」と本のセールスまでしてくれている。川上さん、下手な字で良かったら.....。


97年8月25日(月曜日)

 ははは、今日は大失敗。大勢の人が並んでいるところで、名古屋では有名な食べ物を、とんでもない呼び方をしてしまった。場所は名古屋の松坂屋本店9階のうなぎ屋「蓬莱軒」の前。食べ物の名前は、「ひつまぶし」。それをなんと大きな声で、「ひまつぶし」と読んでしまった。周りにいた女性軍が一斉にこっちを見ましたね。目を丸くして。一緒にいた支店の法人営業部長の服部もがくっときたよう。ウーン、でも一瞬に場が盛り上がったな....。昼時のデパートのレストラン街が。

   デパートには普通ろくなレストランが入っていませんよね。しかし、「名古屋の松坂屋は違う」というので行ったのです。うなぎが好きだし。実際に良かった。店の名前は正式には「あつた 蓬莱軒」。その人気のほどは、昼時に出来る女性の長い列で一目瞭然。圧倒的人気なのです。この料理は三段階攻撃ができる。まず鰻とのまぜごはんにしてそのまま食べる。次に薬味を乗せて食べる。そして最後は茶漬けにして食べる。普通の店でうなぎを食べるとしばしば物足りなさが残るのですが、この「ひつまぶし」にはそれがない。「堪能した」という印象が強く残ります。この「ひまつぶし」、おっと「ひつまぶし」をよく知っている人は、熱田区神戸町の本店(熱田神宮の近くだそうです)の方がうまいという。是非行かねば。

 名古屋でうまいものといったら、私はまだそれ程多くは知らない。味噌煮込みうどんとか、個人的に好きなのは「石頭火鍋」などでしょうか。しかし、この蓬莱軒のうなぎは間違いなく名古屋名物の一つに入ると思います。名古屋を訪れたら、一度は熱田神宮の近くか、松坂屋本店の上の「蓬莱軒」で「ひつまぶし」を食べる事を推奨します。松坂屋に入っている方は、052-264-3761。熱田の本店は、052-671-8686。
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 今日は名古屋での講演の前に、はたと気が付きましたね。どうせコンピューターのスクリーンをプロジェクターで会場前面のスクリーンに映し出すのなら、別にパワーポイントじゃなくてもいいじゃないか、と。確かにパワーポイントは綺麗なソフトですが、ちょっと長い文章を表示するのには適してない。ワードの画面を表示しても、プレゼンテーションの役割はある程度果たせるのではないか、と。

 そこで何をしたかというと、ワードの通常文字のフォントをいつもの10.5から12に引き上げて、見出しなどをそれに応じて大きくしました。そして見出しにはそれぞれのレベルに応じた色を与えた。その上で「表示」を「全画面表示」にした。OFFICE97では本当に大きくなるのです。ツールバーなどが全部隠れて、ワードの画面だけになる。そしたら、プロジェクターで読める程度には写りましたね。しかし、会場の後ろの席では苦しい。ただし、スクリーンを大きくすればこれはクリアできる。また、解像度を上げてもできる。ワードで作成した文章を一々パワーポイントに移す時間がない時、少し長い文章を見てもらうときなどには結構使える手段です。

 ワードでも一太郎でもそうですが、一つ寂しいのはバックグラウンドのカラーや模様がない点と、画面切り替えがそもそもできない点。パワーポイントだとこれにバラエティーが多くて楽しめる。しかし、例えば「秀丸」はバックグラウンドの色を自分で選択できる。いつもは大体薄いブルーを使っているのですが、私の予想ではワードも一太郎もこのバックグラウンドの選択がもうすぐできるのではないでしょうか。例えば、IE4.0ではフロッピーディスクなどのWINDOWごとにバックグラウンドをカスタマイズできるようになっている。そしそれができたら、ワードや一太郎の画面をそのままプロジェクターで表示しても、それほどパワーポイントとの差はなくなる。

 もっとも「通信」では苦労しましたね。講演会は名古屋の銀行会館でやったのですが、PHS が使えない。建物の構造なんでしょうね。あの辺で電波が来ていないと言うことはないでしょう。ちゃんと例のアンテナをたててもだめ。そこで移動電話の遅い奴でやりました。しかし迫力は削がれた。PHS というのはまだまだ神経質で使い勝手が悪い通信手段です。プロバイダーも対応しているところは少ない。ただし、名古屋の名誉のために言うと、東急ホテルではちゃんとPHSは使えましたよ。
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 ラジオとテレビの同一番組の時間差攻撃に関しては、大勢の方からメールをいただきました。MANY MANY TKS。

  1. この番組は金曜収録のはず。ただ単に、スタート時間が少しずれたのでは(Watanabeさん)
  2. 地方局への電波搬送の際に生ずる時間差では(木村さん)
  3. テレビは衛星放送だったのでは。BS放送は地上36000キロにあって、電波は0.25秒遅れる(Itohさん)
 といったところが主な回答でした。ウーン、素人の私には分からない。どれにも真実味がある。一度NHKの友達の山田解説委員にでも聞いてみます。彼とは同期で、たまにメシを食べるのです。私より前に、「大恐慌に学べ」という本を出した。でも(?_?)があると書くと大勢の方が「ああではないか、こうではないか」とメールをくれる。これがいいんですよね。これからも皆さん、よ・ろ・し・く。
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 ところで、カウンター(この DIARY の一番下に控えめに付いています)が7万を越えました。ナイス。


97年8月24日(日曜日)

 今日は非常に面白いことに気づきながら、朝を過ごしました。ホテルの部屋で最初 NHK ラジオを聞いていたのです。ゴルフは非常に遅いスタートで、ホテルに10時過ぎに迎えが来ることになっている。そして9時になって、例の NHK の日曜朝の討論番組が始まった。かつての「東京マーケット・フォーカス」のライバル番組だったやつです。武藤総務長官や中谷さんなどお馴染みのメンバーが行政改革の中間報告を議論している。なんの気なしに、「これはテレビで見よう」と思ったんですな。ラジオをつけたままテレビをオンにした。そしたらあら不思議、ラジオから聞こえてくる声の方が、テレビから聞こえてくる声よりほんの少しアヘッドしている。

 最初、「気のせいかな」と思ったのです。しかし何度聞いても、テレビから流れてくる同じ人物の声が、ラジオで聞くよりテレビで聞いた方が遅れている。どうしてそんなことが可能なのでしょうかね。同じ人物の声が、ラジオを通じるのとテレビを通じるのとで時間差が生ずるとは。NHKのサイドで処理の仕方でも違うのかと.....。どなたかご存じの方は。
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 今日のゴルフは、12時30分がスタート予定でした。名古屋ゴルフ倶楽部和合コースは18ホール通しが可能。海外ではこれが普通ですが、日本は大体中間で食事を取らされる。だから時間がかかる。加えて、まだ夏で夕暮れが遅い。夕方は6時ごろまで明るいから、十分できるし、ゴルフ場もそういう予約を受け付けるのです。実際にはスタートしたのが午後の1時、渋滞があって上がったのが午後の6時過ぎでした。

 しかし、このゴルフ場は本当に変わっている。まず、住所。「愛知県愛知郡」のあと、なんとか「ドンドロ」とある。何でしょうね、この「ドンドロ」とは。次に、「和合」と皆呼び馴らすのですが、正式名称は「名古屋ゴルフ倶楽部和合コース」です。では「和合」以外にコースがあるかというと、ない。18ホールのゴルフ場なのです。「和合」と言えば分かるけれども、「名古屋ゴルフ倶楽部」と言っても分からない人が多い。「和合」が通り名になっている。

 次に、このゴルフ場の予約システムが面白い。かつてはある特定の日の午前6時から、メンバーをゴルフ場にこさせて先着順で受付をしていた。どうしても和合の予約を取りたい人は、皆4時とか、もっと確実に予約を取りたい人は朝3時とかに起きてゴルフ場に並んだ。名古屋の法人会員のメンバーとしては、大体が「支店長」とか「支社長」ですから、そういう連中がずらっとゴルフ場の前に特定の日の早朝に並ぶわけです。壮観でしょうな、この図式は。今でも「やりたかったら朝6時に来い」というシステムは変わっていない。一つだけ変わったのは、今は「抽選」ということらしい。だから、人より一分でも早くというのはなくなった。

 古い由緒あるゴルフ場がしばしばそうであるように、和合の従業員も年期の入った人が多い。今でもそうです。どこかの新設ゴルフ場のように、キャディーは皆20代なんてもんじゃない。なかにはとんでもないのがいる。ゴルフ歴の短い、しかも和合は始めて、なんて人がこういう手のキャディーに当たると悲劇です。まあ、そういうときはぶつかっても良いし、逆に味方につけても良い。だんだん慣れてくると、キャディー扱いがうまくなりますが.....。

 しかし、面白いサービスもある。ロッカーは事前に決められていて、ビジッターでクラブを宅急便で送っても、靴をきちんと取り出してロッカーの中に入れて置いてくれる。これは他のゴルフ場ではあまり経験しないことです。面白いシステムもある。キャディー・バッグが10キロ以上だと、「芝生保護」を名目に2000円の追加料金を取る。私のは、10.17キロだったので、ボールを6個抜いたら10キロを切りました。徹底しているのは、11キロになるとクラブ保有のバッグとの「詰め替え」を要求される。
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 しかし、コースは文句なく面白い。それほど数多くやっているわけではないが、飽きが来ないコースです。各ホールに落とし穴がある。今日も出足は、パー、ボキー、パーのスタートで、「今日は80台」と思いましたが、甘くない。上がったら100をやっと切った程度。あちこちにドラマがある。「くそ、今度来たら」と思わせる。結局バンカーが難しいんでしょうな。距離はそれほどあるわけではない。

 それにしても、夕方になったら自分の影が非常に長くなった。もう秋が近いんです。ゴルフ場の芝生の上には死んだ蝉がいっぱい転がっていた。七年間地中で生き続ける幼虫の卵を生んで、わずか一週間前後の生涯を終えて亡くなられた.....(^_^)(^_^)。


97年8月23日(土曜日)

 日曜日にゴルフの予定を一つ入れているので、土曜日の午後には名古屋に移動してきましたが、鞄が重い。「ラップトップは1キロは軽くしたのに、(?_?)だ.....」と思ったら、周辺機器でした。まず、パソコン用の AC ADAPTOR がこれまでのより大きくて重い。まさかメーカーも、パソコンを軽くした分だけ AC ADAPTOR を重くしたわけではないだろうが、重い。また、さらに PIAF用のPHSだとか、その充電器だとか、パソコンと繋ぐカードだとかがいっぱい必要。なんと、パソコンを1キロ軽くしても、周辺機器の重量増加がそれを簡単に上回ってくれている。なんとかならんですかの.....。

 東京を出たのが3時24分のひかりだったのですが、その後東京は大雨になっているらしい。東京ー横浜間が新幹線不通とテレビが言っている。ウーン、閉じこめられなく良かった。名古屋は今ちょうど栄(一番の繁華街)のお祭りとかで天気もよく、明日も良い天気だそうで、ゴルフは暑いのを覚悟せねばならないかもしれない。名古屋には年に2回必ずといって良いほど来ているのですが、それが8月と2月。去年も和合でゴルフをしましたが、暑かった。今年もそうなりそう。
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 忘れていましたが、金曜日の日比谷での講演はパソナの上田副社長と私の2人がパッケージになっていて、私は上田さんが話している間は後ろで本35冊にへたな字でサインしていたのですが、その前に昼飯を食べながら上田さんと話していて面白い話題がいくつかありました。

  1. 今世の中で一番余っているのはSEで、一番足りないのもSEである
  2. 日本のベンチャー・キャピタリストは実によく似ている。自分の関心のあることには熱を帯びたように話題参加し、しゃべりまくり、相手を引き込もうとする
  3. 日本の人材派遣業は、一種の教育産業になっていて、さらに今後どのような人材が必要になるかを予測するのが大きな仕事になっている
 最初の点は、こういうことだそうです。「System Engineer と言っても色々ある。IBM のメーンフレームの時代に育った人間は、今のネットワーク型、分散処理型のコンピューターが分からない。そういう意味では、中央処理型コンピューター技術関連の SE は余っている。しかし、分散処理型の新しい技術が理解できる SE は非常に不足している....と。分かるような気がしますね。これだけ技術の進歩が激しいと、昔習った技術だけで過ごそうという人達はシステム・セクションでは重荷になってしまう。ましてや「俺たちが若い頃は....」とか言い出す奴が出てきたら悲惨というわけです。

 しかしこの問題は考えてみれば、どのセクターにもあるはずですね。「今一番余っているのは政治家で、一番足りないのは政治家だ」と置き換えてみても面白い。ウーン、いくつ置き換えれるかな。これはNORIKOちゃんに頼んだ方が良いかもしれないが、「今一番余っているのは銀行員で、一番足りないのは銀行員だ」ということもできるし、「証券マン」に置き換えても良い。ミスマッチですな。今の世の中は。せいぜい「おまえも」ミスマッチと言われないようにしないと。(^_^)(^_^) だから私は、「教育」が必要だと言っている。でもこの「教育」って、自分で勉強するのが一番大きな部分を占めているんですよ。他力本願ではなく。

 パソナの創業者は南部さんで、一度テレビのゲストに来てもらったのですが、良く知られていることに南部さんとソフトバンクの孫さんは非常に仲が良い。その周りには、光通信の社長だとか日本のベンチャー・キャピタリストのそうそうたるメンバーが揃っている。上田さんによれば、「彼らは、皆非常に似ている」のだそうです。何が似ているか。第一は、自分が興味がある話題にしか絶対参加しない、人に話題を合わせるようなことはこの種の人達はしないのだそうです。どうするか。喋るときは、必ず自分のフィールドに話題を無理矢理引き込もうとする。とどうなるか。こうした人達が集まると「皆が勝手なことを喋る。その中でたまたま方向が一致すると、ベンチャーの話に発展する」というのです。想像できますね。南部さんは一見おとなしいが、喋ると熱を帯びる。孫さんは見るからにそうだし、あちこちの文章を見ても一直線に自分の思ったことをしゃべりまくるはずです。絵に浮かびますね。日本のベンチャー・キャピタリスト達が、侃々諤々のおしゃべりをしているシーンが。他人の言うことに耳を傾けるというのも、行き過ぎると何も生まれない、ということですか。

 三番目の話は、「日本の人材派遣業は、一種の教育産業だ」ということらしい。「だから日本の人材派遣料金は、アメリカに比べて非常に高い」と上田さんはおっしゃる。パソナでは、「よく間違う」ものの「2〜3年先にどのような人材が必要か予測し、必要な手段を講じる」のだそうです。つまり人材を育てる。今だとやはり、コンピューター、通信関連が一番需要が多いという。そうですよね、日本の社会というのは大学を出るとまず勉強する機会はない。限られた人が、会社から選ばれて海外の大学などに行き、MBA を取ってきて、全くそれにふさわしくない仕事をやらされる程度です。なぜその人間をそうして送り出すのかのコスト意識もなしに。「他もそうしているから」と横並びで。だから、どうしても教育機関が必要になる。会社によって違うのでしょうが、日本の人材派遣業は、人間に付加価値を付けて企業に派遣している訳です。これは高い料金がとれる。なるほど。
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 ところで、この diary でも紹介しましたが、「ストロベリー・ロード」の石川さんが孫さんに関して本を書いていて「どうしてだろう」と思っていたのですが、どうも石川さんはこのグループに入っているらしい。昔から。西海岸でうろうろしている時に、何人かのベンチャー・キャピタリストと知り合いになって、それが続いている。人間、どこでつながるか面白いですね。一つ面白い話題を聞きました。仲間内での孫さんのあだ名は、「アンパンマン」というらしい。非常に背が低い。そしてあの頭、そしてあの体型。でも背の低い人には、後々成功した人も多い。背が低いというのは、それ自体が人間に一つのトリガーを与えるのでしょう。


97年8月22日(金曜日)

 必ずしも完璧にできたと言うことはありません。しかし、日比谷支店でのインターネットをリソースにしての講演会は、まずは無事終えることができました。心配していたPIAFも問題なく使えて、情報を確実にキャッチしてくれたし、解像度やスクリーンの大きさに不満足感を覚えましたが、プロジェクターもまずは順調に動いた。新しいことをやると色々勉強になる。つまらないことですが、インターネットを使った講演をするには、事前に訪れるページ全部に渡って cache を作っておく必要を感じました。cache がないと、32kでは見ている人はどう思うか知りませんが、64kを使っている身としてはちょっと画面展開が遅くなる。

 でも驚きましたね。比較的若い人が40人弱集まった中で、「インターネットを日頃使っている人」という質問をしたら、一人しか手を挙げなかった。そんなもんなんですかね。だとしたら、小生のインターネットをプロジェクターで写しての講演会は新鮮だったかもしれない。まあ同じ事を名古屋(25日)でもして、反応を見たいと思います。もう名古屋で使う各種の電話番号はチェックしてある。
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 今日からnews and analysisをPDF化した。今日の文章はあまりにも長く、あれを全部 HTML に転換(整形された形に)するのは容易ではないと思ったからです。「整形」というと何をするのかと思われるかもしれませんが、ワード文章そのものを HTMLにするのは難しくない。あっと言う間にソフトウエアがやってくれる。問題は、それにGIFをあてはめたり、リンクを張ったりなどの一連の作業です。一番時間がかかるのは、実は私の news and analysis の文章に入っている英文です。

 英文まじりのワード文章を word97でHTMLに変換すると通常何が起きるかというと、英文の文章と次の文章が<p>(行開け)で一行空いてしまう。<br>(行間なし)にしたいのです。「行開け」にするとものすごく文章が間延びしてしまう。それで通常何をしているかというと、それを<blockquote></blockquote>にはめてしまうのです。この辺はHTMLが分かる人しか意味不明だと思うのですが、そのブロックの中にもってくる英語の文章をいちいちワードから拾い直すのが面倒なのです。また</blockquote>は<p>と同じ意味合いをもっていますから、この二つが重なると行間が空きすぎてしまう。だからその前後もまずは慎重に設計変更しなければならない。面倒です。

 実は、word97に添付されている HTML作成機能よりも word6.0にアドオンでダウンロードしたHTML作成機能の方が好きです。機能がより簡単だから。プログラミングはなるべく簡単な方が良い。制作者はより良いものをと思うのでしょうが、こちらは「使い勝手」がすべてです。だからソフトはなるべく簡単にして欲しい。PDF化に関しては、「困った。読めない」というメールはあまりこない。従って、しばらく news and analysisはPDFで走ります。よろしく。

 ただし問題があることは判明している。まず加藤さんさんが知らせてくれた。私もやってみたのですが、インターネット・エクスプローラー4.0のpreview2でデスクトップ設計を変えてしまうと、例えブラウザでネットスケープを選んでも、adobe acrobat readerを起動させることが難しい。しかしまだこのブラウザを使っている人は少ないでしょう。加藤さんは解決方法として

 Win95の検索機能で、Temporary Internet Filesに保存されているpdfファイルを探し出して、表示するという形を取りました
と知らせてくれた。会社のパソコンで確認しているのですが、ie4.0preview2 でデスクトップをいじらなければ問題なく見れます。
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 一つホームページをお知らせしましょう。「伊藤さんに触発されて」とメールに書いてありましたし、私も渡ってみてこれならと思いましたので。それは佐々木さんのそれです。彼からもらったメールには、「実は、本は7月28日には読み終わっていたのですが、このメールを送るの が遅れたのは、伊藤さんに啓発されてHPを自分でも作って見よう思ったた めです」とある。本に関する感想と同時に送られてきた。そうですな。ホームページは最近では「作ろう」と思ったら大体1週間あれば作れる。とりあえず、というレベルでは。本に関する感想はいろいろな人からネットを通じて、電話で、それから雑誌などに載った書評のような形でかなり集まっている。いつかまとめてコメントしたい。


97年8月21日(木曜日)

 ニューヨークの金融市場が激しい上下を繰り返している。特に株のそれは凄まじい。21日のダウ平均は、今度は127.28ドル下げた。過去三日間、合計で326ドルほど上げた後の下げ。過去数日間の上下の平均は間違いなく100ドルを越える。先週の金曜日の一日250ドル近く動いた日が一番激しい。こういう統計を取ったら面白いかも知れない。まだどこにも発見していませんが。ダウが100ドル以上動き続けた日数の記録。今は、明らかにその記録に近いところに居るような気がする。

 別に100ドル動いたか、動かなかったかに重要な意味があるわけではない。分母が過去数年前に比べても極めて大きくなっていますから、分子が多少大きく動いてもある意味では当然である。しかし、上げるにせよ、下げるにせよ比較的大きな(100ドル以上)動きが続いているというのは、市場の不安定化を指し示していると言える。先週の水曜日でしたか、内山さんのマーケット・ライブで「new economy」に関してゲスト出演した際、「アメリカ経済に関する new economy 論を巡っても希望疑念が入り交じっている。しばらくマーケットはがたがたするのでは」と言ったのですが。「それにしても.....」の動き。

 長い上げ相場のあとに相場が上下をしばらく繰り返す時は、普通は相場は一端大きな、時間をかけた調整局面に入るケースが多い。上下を繰り返しているうちに、長い上げ相場の時に相場を引っ張ってきた「理論」に対する疑念の方が強くなり、株価の水準見直しが進むからである。そういう意味では、7年間もインフレなき成長を続けているアメリカへの楽観論(景気、企業業績、インフレ見通しなどに対する)に根ざしたトリプル高は、「期待の行き過ぎ」を調整する意味でも、しばらくはどのマーケットでも調整局面と見た方が良いかも知れない。

 問題は調整している間に、マーケット関係者がアメリカ経済、企業収益、投資資金の動きに何を見るかです。相場は「先取り」が原則ですから、ほぼ毎日ダウが100ドル以上上下する日が続いてという事実をどう考えたら良いのかは見定めて置かねばならない。
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 コンピューターをプロジェクターにつなぐだけでも、色々な問題がありますね。一番問題なのは解像度。私が使っているラップトップ・パソコンの通常解像度は800×600ピクセルですが、今まで会社で使っていたプロジェクターの解像度は640×480しかない。この二つのピクセル数の差は、スクリーンの綺麗さの差としては無視できない歴然としたものです。パソコンのスクリーンはますます綺麗になっているのに、プロジェクターを通じてはそれを伝えられないというのは残念ですね。

 プロジェクターに詳しい人に聞くと、ピクセル数を上げていくと加速度的にプロジェクターの値段が上がっていくのだそうです。つまり640×480の解像度のプロジェクターの値段は、800×600では劇的に上がるらしい。だから私は、「プロジェクターは買うのはやめて借りろ」と言っているのです。買えばそれを使わざるを得ない。しかし、借りればいつでも解像度を高めた機種を使える。22日に日比谷で使われた当社のプロジェクターは、終わると直ぐに名古屋に向かう。実は私も土曜日から名古屋に入って25日に名古屋で講演します。昨日はテストで私の所にこのプロジェクターは少しの間来ていましたから、この一週間くらいは常に行動を共にするということ。行動を共にするなら、もっと色気のあるもの(人)としたい(^_^)(^_^)ですな。

 ところでこれはコンピューターをいじるときの基本なのですが、昨日は大失敗。on になったままのパソコンの背後の15ピンにプロジェクターのジャックを差し込んで絵が送られるかと思ったら、全く無反応。「どうしてだ...」としばらく騒いだあとに、「reboot....」と気が付きました。そしたらパソコンの画面よりはるかに汚い640×480の絵が出てきた。これで、つながりはしたから嬉しいものの、実際には「こんなんじゃやりたくない...」という印象。インターネットもあまり綺麗には写らない。しかしもうついでだから、名古屋にも piaf を持ち込んでインターネットをリソースに講演するつもりです。Niftyserveは役に立つ。名古屋にあるroad 7の電話番号でpiafは問題なくつながる。


97年8月20日(水曜日)

 米司法省が、マイクロソフトに対する独禁法調査を開始した。対象は、アップルへの1億5000万ドルの投資と、WWW 向けビデオ技術会社3社の買収、または提携取り決め。「通常はいつも我々が一番最初に分かるのに、今回はマスコミを通じて我が社に対する米司法省の調査開始を知った。これは驚きである」とマイクロソフトは述べている。同社はまた、「アップルへの投資は同社の株式のわずか7%を保有するもので、優先株であるがゆえにこれらの株には議決権はなく、また取締役会に人も送らないと言う意味で意外だ」としている。

 司法省がある企業の別企業株式の7%買収で動き出すのは、珍しいという。大型合併に関する Hart-Scott-Rodino 法によれば、マイクロソフトのアップルに対する7%投資程度では普通は司法省の調査は自動的に trigger されることはないという。ということは、司法省としては意図的に調査の開始を図ったと言うことである。ある意味で、これは司法省の懸念を、そして我々の懸念を代弁した動きとも言える。

 たとえ7%の議決権のない投資といえども、今のアップルの置かれている環境や体力、それにマイクロソフトが一人勝ちになりつつある今のパーソナル・コンピューター業界の現状から考えれば、まずは調査開始というのは賢明な措置だろう。マイクロソフトが今のまま力を付けていくことについては、大いなる疑念がある。アップル派ではないが、対抗勢力は残しておきたいというのが、私の instinct です。
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 久しぶりに会社に行ったら、やることが山ほどある。電話がたまり、郵便がたまり、説明に上がらねばならない相手がおり....と。一時より減りはしたものの、まだ印鑑をおさねばならないものも多い。どうして減らないんでしょうね、印鑑の数が。午後には、日比谷支店の担当者が3人来て、同日午後の講演会の打ち合わせ。インターネットをリソースにプロジェクターで講演すると言ってあるので、向こうが飛んできてどのマシンをプロジェクターにつなげるかの話。私のコンピューターはコネクターが15ピンですが、これがまた色々。

 気の毒だったのは、Mebius をわざわざ持ってきた支店の若手が「それじゃ俺のを使うわ」と言った瞬間に努力が徒労に終わったこと。Piafをドライバーで覚えさせたり、新しい接続を作ったり大変ですから、そのくらいなら小生のパソコンをもっていって使った方が速い。インターネットには問題なくつながるので、あとはパソコンからプロジェクターへのリンクだけです。そのメニューは直前まで考えます。無論、Power point を途中で入れて。
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 夜からは、プレジデントの岡本氏が主唱している勉強会の講師。なかなかまとまりの良い勉強会ですね、あれは。もう7年も続いているそうで、全登録会員は200人くらいですが、昨日集まったのはめのこ40人くらいでしょうか。勉強会で40人というのは凄いですね。月一講師を読んだ話を聞いたり、アメリカ大使館の人との親睦会が中心になっているという。最初はあまりでなかったのに、最後の方になっていくつも質問が出た。講演すると、あとの質問が楽しみなのです。自分の講演がどのくらい分かってもらえたか、聞きに来た人は何に関心があるのか。一種のマーケット・サーベイですな。


97年8月19日(火曜日)

 今日は午後から大変な作業をしました。我が家のメイン・マシーンを Windows NT 4.0にする作業。Windows95ではハードディスク・ドライブを最大限使っても2ギガまでだった。それがいっぱいになって、身動きできなくなったことからデュアルにして4ギガを one drive として使えるようにしようと言うもの。しかし、むろん NT の設定など自分一人でできるわけはなく、その道のプロである加島ちゃん(同じく夏休み中でした)に来てもらってやった。

 時間がかかりましたね。昼過ぎから始めて、終わったのが夜遅く。しかし完全に終わったわけではない。色々設定することがまだある。しかも、マイクロソフトが開発した順序で入れていかないと、ハングアップが起きたりすると言う。途中あちこちでつかえながらも、また何回となくしなければならない reboot にうんざりしながらも。Windows NT の良い点は、ユーザー管理がしっかりしている点と、サーバー構築に限りなく接近できるという点。あとはルーターがあれば自らのドメインをもって店開きできるというものです。

 むろんそんな気はないのですが、他の2台のパソコンにはWindows95が走っていますから、一台くらいは NT でも面白いでしょう。NT をメインに95をネットワーク(LAN)を組むという面白い試みにも挑戦してみようと思っています。小生、完全にわかるわけではない。しかし、いろいろな作業を目の前で見ていると、今までより少しはネットワークに詳しくなれる。あとは、このネットワークをどう使えるかでしょうな。(でも実は、まだ家庭内LANも95の時のは使えず、修復状態のままですが)
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 連邦準備制度理事会が金利を据え置き、ニューヨークでは株がダウで114.74ドル上昇、NASDAQも急騰した。後者の急騰はNETWORKS社の明るい収益展望やデルの明るい決算見通しを好感したもので、先週末から今週初めまでの悲観論はもう消えたような印象である。朝日新聞の取材にもその他の場所でも、「今回のニューヨーク株式市場の下げは、調整」と言ってきた。望ましいスピード調整であって、本当はもうちょっと時間をかけた方が望ましい。しかし、下げの恐怖がなくなると投資家は買い急ぐ。これが市場の宿命でしょう。だから、火曜日のような急激な上げのあとには、またちょっとした大きな下げが来ると予想することが可能です。重要なのは、分母の大きさに従って分子の変動のポイント数は増大したと考えねばならないこと。マスコミは、ポイント数の大きさで「史上二番目の下げ」とか騒ぎますが、あれはあまり相手をする必要はないでしょう。

 UPSのストも解決し、TEAMSTERSの連中は水曜日に職場復帰するという。ストは15日間続いたことになる。労組側は二点において勝利を主張しているという。一つは、今より多いフルタイムの職の創造、第二点は年金システムの保護。UNITED PERCEL SERVICEがいままでどのような雇用システム、年金システムをとっていたか知りませんが、こうした労使のせめぎ合いの中から、経済の変化に応じた新しい雇用や年金のシステムが生まれてくるのだと思います。だから、「新しいフルタイムの職の創出」というのがどこでどういう形で行われるのかは非常に興味のあるところです。このスト解消もニューヨークの金融市場にはプラスに働いたと思われます。もっとも、今回の二週間余のストでビジネスを他社に奪われた分、UPS社は最高15000人レイオフしなければならない、との方針を明らかにしている。

 アメリカは再び展望が見えてきたのに、日本は景気がいつまでたってもTAKE OFFできない。そうこうしているうちに、円の長期金利は2%を割りそうなところまで来ている。二極分化のうちの一極のひきづりがいかにも重く、かつ資金の潤滑に動けず、かつ国全体に引き続きデフレ圧力がかかっている。重要なのは、一つ一つ手を打つことである。年金生活者を守ると言いながら、景気に足枷となる政策をとっていたら金利は上がらない。日本という国は一つ一つの問題を解決するのに時間がかかり過ぎる。むろんこれには良い面もあるが、これによっていつまでも経済に活力が出てこないのは問題である。今は何よりも株式市場の活性化、正常化を急ぐべきだろう。


97年8月18日(月曜日)

 この文章は19日の朝書いていますが、株が108ドル上がり、債券が指標30年債で6.52%まで上昇し、そしてドルも上がりと、ニューヨークの金融市場は落ち着きを取り戻したようです。朝日新聞の取材にも応えましたが、金曜日の8月半ばの相場の大きな変動というのは昔からあまりあてにできない。商いは薄いし、しかも先週の金曜日はオプションがらみの expiration があった。そうでなくても、相場は荒れ気味になります。

 しかも今は、いったいアメリカ経済に何が起きているのかについて希望と疑念が入り交じっている。私が「かなり根拠がある」と思って見ている new economy論についても、論者によってイメージしているものが違うし、それぞれの人が違うイメージを持ちながら、それが妥当だ、いや違うという議論になっている。私は new economy 論には「タイム・スパン」と「人的要素」が極めて重要だと思っていて、つまり新しそうな名前が付いていても長い時間を掛け、人間が技術を徐々に受け入れた結果が new economyだと思っています。従って、それを市場が一気に各種のプライスの中に織り込もうとするのには無理があるし、上がりすぎた所では必ずそれを揺さぶる動きが出る、と見ています。

 そういう意味では、先週金曜日の下げはその種のゆさぶり、揺り戻しの当然の帰結であり、指標を見てもアメリカ経済がバランスを崩しているのは金融アセットのセクションだけだろうと思うわけです。UPSのストは少しその意味合いを調べる必要がありますが、あの会社の特殊事情もあるようで、事実ストは拡大の兆しを示してはいない。そういう意味ではアメリカ経済は依然として健全であると見ます。火曜日のFOMCは多分利上げはないでしょう。
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 三日間葬式につきあっていたら、かなり詳しくなりましたね。それぞれの式次第から、人の流から。でも、場所によってかなり違うのです。葬式とは。大体通夜、火葬、告別式の順序が違う。東京では普通は「通夜、告別式、火葬」で、告別式の最後に火葬場に行く車を見送るという例が多い。あとは家族だけの世界です。諏訪は、「通夜、火葬、告別式・初七日」となる。だから三日もつきあったことになるのです。恐らくこの手順とか細々としたことを挙げていくと、全国それはそれは沢山の葬式パターンがあるのだと思います。まあ、人間一生にそれほど数多く葬式を出すことはないでしょうから、その時その時のその土地のやり方を近所の人に聞き、その土地の葬儀屋の言うことを聞いていれば、形のある葬式ができるというものです。でも準備しておいた方が良いものもある。連絡先とか、お寺さんとの連絡とか、使う葬儀屋の選定とか。

 昨日も書きましたが、平均寿命を生きた人についてはもうそれは順番ですから、家族も悲しいけれども普通は納得しておられるだろうし、ことさら悲しげにやることもないと思います。しかし、やはり人が死ぬというのは厳粛だとは思いますね。弔辞を聞いていると、その人の人柄などが出てくるし、一人一人の人間の成し遂げたことの大きさは普通の人間であれ、有名な人間であれ等しく大きいと思える。今回の葬儀は、頼岳寺(だいがくじ)という諏訪藩の菩提寺(と初めて知りました)で行われたのですが、式次第もかなり詳しくなった。色々な手順があるのです。でも葬式を見ていると、人間は人間の中で生かされていると思います。
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 前回諏訪に行ったときに親父に本を置いていったのですが、今回はそれを何とか読み終えたらしい。それで私に何と言ったと思います。

 お前の本は、古文書(こもんじょ)と同じだ。しばしば分からない単語が出てくる。それを前後関係から推量して読むと分かるような気がする.....
 笑っちゃいましたね、この言葉には。で推量した結果はどうだったかと言ってもらったら、結構的を射ていた。ちゃんと分かってはいるのです。もう75を過ぎているのですが。本(特に古文書)を読みつけた人間というのは、何とか分かるらしい。親父が「俺の本も9月には出る」と対抗心を丸出しにしてましたね。60を過ぎた女性の大部分は「ちんぷんかんぷん」というのが”書評”でした。でも20年後に「スピードの経済」を読んだら、どう思うでしょうかね。本当に「これは古文書だ」と思われるか、「なかなか先見力があった」と思われるか。

 「書評」と言えば雑誌系に徐々に出てきている。FORESIGHTの今月号(8/16日〜、ここのウェブ・サイトはかなり良くなりました)の112ページの「今月の2冊」の一冊に。あとまだ自分では見ていないのですが、ばぶちゃんによれば、日経ビジネスにも本が取り上げられているそうです。気が付いた範囲では、新聞にはまだのようです。ウーン、通信簿を見る子供のような気持ちですな。いろいろなコメントが出てくると思う。


97年8月17日(日曜日)

 伊丹監督の映画に「葬式」というのがありましたが、この休みには予想外に(当たり前ですが)お葬式にびっしり付き合うことになりました。義理の叔父が19年間交通事故で寝たままの生活をした後、16日に急遽なくなったため。16日が通夜、17日が火葬、18日が告別式。それぞれ一日数時間のお付き合いですが、それでも休みの予定はかなり狂う。あの映画は相当インパクトの強い映画だったことを思い出しますが、今の葬式は昔に比べて簡単になったと思います。葬儀屋と近所が一切を仕切って、あまり当該家の出番はない。それでも、手続きは着実に進んでいく。

 葬式に出る度に思うのは、平均寿命を生きた人については、「これは順番だな」ということ。かわいそうなのは、とても順番とは言えない年齢でなくなる方。義理の叔父さんの場合は今年で79歳ですから、天寿を全うしたと言える。家族一同もここまで看病したら、悲しさを残す一方で、さばさばしたものです。事実その通りだった。それで良いのだと思います。まあ、100歳まで生きた方の葬式など、一種のお祭りですな。よくここまで生きておられましたなあ、という。しかしいくつか気が付いたことがあって、だんだん年寄りが多くなると、座れない人が多くなってきていること。膝をやられている人が多いのです。ですから、最近のお寺では椅子で葬式をやるところも出てきているという。賢明です。
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 葬式をすると、懐かしい人と会う。我が家の親戚にはいろいろな業界の人間がいて面白い。諏訪ですからエプソンの関係者は多いし、今日はそれに加えて富士フィルムとコニカが同席した。そこで小生が、「プリンターは安くなったのに、インクとかサプライは安くならない。特にエプソンの紙は高い。これには不満だ....」と言ったら、軽く「それが会社の方針ですから」ときましたね。コピーなどもそうなのだそうです。トナーとか紙で儲けるというのが。考えてみれば、移動電話系統もそうですな。1円なんてのがある。PHSには。本体は安くする。しかし、通話料金というrunningで儲けるというわけです。プリンターのインクもそう。

 supplyが安くなるには、競争相手(海賊を含めて)が出てくるか、使用者が賢い使い方をするのが一番です。ですから、エプソンの連中には「自分も良いからエプソンの機械を使っているが、エプソン専用紙は高いからいろいろなところからもらう資料の裏で印刷している」と言ってやりました。これで紙はクリア。しかし、問題なのはインクです。これが高い。一度ここで書きました。印刷しないのが一番良い。しかしどうしても印刷したいものも出てくる。ここでは海賊版の登場を待つしかない。メーカーもずるくて、ちょっと機種を変えただけでインクも微妙に変えてくる。エプソンのインク売場にいくと自分の機種を忘れるほどいろいろな、しかし似たのがある。

 もっと最近思うのは、Ac adaptorですね。いろいろな機器を買うと、いろいろなAc adaptorが増えて、そのうち部屋に実にたくさんのアダプターが並ぶことになる。あんなんは一つにしてもらえば良いのです。切り替えスイッチを入れたりして、いろいろな機械で使えるように。まだまだメーカーの方々には考えて欲しいことがいっぱいある。
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 frong page98 はダウンロードしたまま何も使ってありませんが、インターネット・エクスプローラー4.0のpreview2 についている active desktop はなかなか面白い出来をしていると思います。例えば、デスクトップのショートカット・アイコンは普通ダブル・クリックしないと起動しないのですが、この active desktop上 ではハイパーリンクと同じような状況になってシングル・クリックで起動するようにできている。あと、ファイルからファイルに渡るのが非常に楽になって、それは各ファイルの左上窓に他に渡るためのウィンドウができているため。デスクトップをブラウザー感覚で使えるように努力した結果だそうで、いまちょっと気に入っているソフトです。ただし、立ち上げがちょっと遅くなる。その分ファイル管理が簡単になった。


97年8月15日(金曜日)

 二日前から諏訪に移動してきていますが、今日は恒例の花火大会で3時間近く湖畔にいました。雨は降りそうで降らない、風がまずまずあって団扇は持っていったがまったく必要ないという天候の中で、湖畔にシートを引いて3人くらいでぼ〜〜と上がる花火を見上げるという構図。諏訪湖の花火大会は全国的にも有名で、打ち上げられる花火の数と仕掛けの大きさが特徴。打ち上げは諏訪湖の中の島(初島)から上げますから、住宅を心配しなくても良い。また、湖畔にそって300メートルくらい湖上に電線のような仕掛けを作り、そこに何千という花火をつるして導火線で結び、両サイドから火を付けてしばらく見せる「ナイアガラの滝」という見せ物も他にないもの。

 諏訪盆地の人口は23万人くらいですが、この花火大会には40万人が集まると言いますから、相当な人出。花火は上に上がるから適当に場所をとって時間が来るのを待つわけです。スタートは暗くなった7時15分。昔見たタイプのものもあるし、新しいタイプのものもある。新しいタイプのものは色調を一つにまとめて(たとえば金色)、持続感(しだれ柳系)を持たせて、かつ最後に意外性を持たせたものが特徴。あとは、アットランダムな動きを与えるもの。まあ、花火ほど文章描写の努力が無駄なものはないでしょうからやめます。解説書を見るとたとえばナイアガラの滝に使われた花火の仕掛けと中の火薬の入れ方を見ると、ワイアに「滝ランス」という仕掛け花火を何千と吊し、その下を導火線で結ぶ。花火筒の中は下から緑和剤、紅和剤、滝和剤と来て一番上に底詰めが来る。それが時間をかけて色を変えながら燃えるわけです。何千とワイアに吊る下がっていますから全部に着火すると花火の滝となる。

 花火と言えば一番有名なのは「スターマイン」でしょうか。15日の夜も数え切れないくらいに上がった。一番下に発射薬を入れ、その上に間座で結んだ重ね玉を入れ、その上にザラ星を入れて、一番上が小花といわれる小さい玉。この筒を両サイドの杭からロープで縛って導火線で点火するわけです。そうすると次々にいろいろな仕掛けの花火が上がる。でも今までで見た一番の花火は築地の東京湾華火でしたね。この時は屋形船を借りて水の上で間近で見た。あの腹に響く音がいいのです。「今年も花火を見よう」と思っていたのが実現して Happy ですな。
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 ウェブ上で注目しているのは、丸山や金子が出場しているPGA CHAMPIONSHIPです。初日から結構よく見ているのですが、まず初日で出てきたのはアルコール依存症でつい最近まで入院していたジョン・デイリー。それがいきなりの爆発(66、パー70)で飛び出した。丸山はこの時点で68で、首位にわずかに2打差にいた。かわいそうに、彼の顔写真は間に合わなかったようです。他のアメリカなどの有名でない選手の顔写真も掲載されていないので、あれこれいう問題ではないのですが。

 おもしろいと思ったのは、いつも決勝ラウンド(3、4日目)しか見ていないので気が付かなかったのですが、2日目というのは1日目の成績関係なく pairing が行われるということ。決勝ラウンドは前日までの成績が良かった方からあとに回る(スタート時間)のですが、二日目の pairingを見ると、予選ラウンドは全く関係ないようである。丸山の出場権は招待選手(資格条件の12番目)ということですが、最近の全英オープンを見ても、世界を最初に制覇する日本人男子プロは丸山ではないかと真剣に思います。尾崎兄はちょっと無理でしょうね。

 この文章を書いている時点はまだ2日目が終わっていないのですが、リーダーボードを見ると、丸山は2日目はイーブンで依然として「−2」。トップが「−6」ですから良い位置です。タイガーは「−1」。今回のオフィシャル・ウェブ・サイトがおもしろいのはコースをヘリコプターで見たビデオで紹介していること。ちょっとまだ実験段階のようですが、新しい試みです。テレビではこれはよくやっているので、ウェブがまた一歩テレビに接近したと言える。


97年8月14日(木曜日)

 いよいよ「98」という年号のついたソフトが出始めた。マイクロソフトが「Front page98beta」がダウンロードできますと連絡をしてきた。休みの間だし時間に余裕があるので、直ちにダウンロードに取りかかって今終えたのですが、大きなファイルです。通信速度が遅い人は、「時間を取られた」と思うかもしれない。ダウンロードサイトはhttp://www.microsoft.com/msdownload/fp98/01000.htmです。おもしろいのは cookie に関する警告が初めて掲載されていたこと。Download site で見つけたのは初めてです。ここでマイクロソフトはcookie が一般に言われているほどharmfulではないことを強調している。

 ハードディスク上で数バイトしかエリアをとらないなんてのは問題ではない。私も本に書きましたが、この cookie はプライバイシーの保護の面から大きな問題を抱えている。しかし、むろんマイクロソフトが言うように非常に便利なものでもある。cookieを使うサイドの倫理が必要なことは言うまでもありませんが、使うことを許す我々ユーザーも監視しなければならないと思います。今回のダウンロードに際しても、マイクロソフトのユーザー登録をしてあるせいか、アンケートの大部分には最初から私の情報が入ってでてきた。すごい技術力だと思う一方で、こんなんでいいのかな、という気もする。今後の課題でしょうか。beta版ですから12月31日くらいが使用期限。
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 アメリカの債券市場が、卸売物価、消費者物価、鉱工業生産という統計を受けてやっと落ち着いてきた。卸売物価の史上初(統計を取り始めて以降初めてという意味)の7ヶ月連続低下はやはり大きなニュースでしょう。7月の統計で注目されるのは、自動車まで値下がりしてきたこと。クライスラーは公示価格を来年は今年より一部車種で低くすると言う。また、過去12ヶ月の間にコンピューターは21.6%も下がったという。7月でさらに特徴的だったのは完成品、未完成品、そして原材料の主要3セクターがすべて価格下落を記録したこと。

 一方で小売売上高は6月、7月と強い。「消費者が再び動き出した」とも伝えられている。「景気が良くても物価は上がらない」状況は今も続いている。13日の朝のマーケット・ライブでも言いましたが、市場は期待を強めて株や債券を買い上げ、それが行き過ぎだったと反省すると、慢心を自ら反省してアセットを売り浴びせることの繰り返し。まだまだこうした市場の行き過ぎと揺り戻しは続きそうです。

 テレビでも言いましたが、time span が非常に重要だと思うのです。確かに New economy 論がでてきたのはここ数ヶ月です。しかし、 New economyを用意するためのアメリカ経済の動きはここ10数年かけてのものです。国内の規制を緩和し、NAFTAを成立させ、職場にコンピューターを導入して、さらにそれをネットワークでつなげ、それを使う人の数を増やして徐々に効率的な社会を作ってきた。デジタル・データの蓄積も大きいと思います。あちこちの新聞社が抱えている archive だけを見ても、それはすさまじい。データ処理が効率化するのは目に見えている。要するに時間がかかっているのです。

 だから理想的にはマーケットも徐々に織り込むべきなのですが、市場とのつきあいの長い私はそんなことが市場にできるわけがないと思っている。「期待のし過ぎ」(相場上昇)、「反省」(相場下落)は今後も続くのでしょう。しかしこの融通無碍さが市場の特徴であり、最後は方向を間違えない大きな要因です。
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 ドイツの利上げの話し(ガッダム)で、マルク・円が大きく上げている。しかし私はドイツの利上げはかなり眉唾だし、上がればそのときはドル買い、マルク・円の売りがでると見ています。ドイツは国内経済がきわめて不振であるという以上に、同国の利上げは周辺国への打撃が大きすぎる。たとえばフランスは利上げなどとてもできない環境ですが、ドイツが利上げすれば通貨parityを守るためにも利上げを余儀なくされる。財政赤字の対GNP比率達成も極めて困難になります。だから、これも今はマルクを売り過ぎた反動だと考えます。ドイツの通貨当局としては利上げを警告する中でマルク相場が下げ過ぎ状態から脱してくれたらと思っているでしょう。


97年8月13日(水曜日)

 久しぶりですから、ちょっと笑える文章の紹介からしましょう。9日のここの文章で弁護士に関するジョークを一つ紹介したら、ばぶちゃんが「言いたい放題」の「弁護士」のコーナーでそれこそアメリカの口うるさい人々の弁護士に関する「言いたい報道」ジョークを紹介してくれている。これが皆、腹を抱えて笑ってしまうほどおもしろい。まだまだたくさんあるらしい。これらのジョークをばぶちゃんの許しを得て、小生のジョークのコーナーに掲載しましょう。そのうち。

 日本では弁護士の地位はちょっと違う。最近でこそ悪事を働いて捕まる人が多いが、かつては「難しい試験を通った頭の良い人」というイメージ。まあ、希少価値だった。しかし今日本で問題なのは、法律そのものやその立案から執までの全体が時代の流れに付いてこれていないし、その一因としての法律家の不足が深刻なことだと思う。だって民法にしろ、刑事訴訟法にしろ何年前の法律だと思います。とんでもなく古い。問題なく新しいのは基本法の中では憲法ではないでしょうか。たとえば、不祥事を起こした金融機関に関する罰金なんて笑ってしまうほど少額。結局企業にとって大きいのは当局が出す「営業停止」などの内容。しかし、これは行政判断だから恣意の余地がある。ますます成文化されていない部分の重みが増してしまう。

 そうではないのです。罰金をめちゃめちゃ重くすれば、つまり収益に打撃になるほどにすれば、当局とのねごの余地が少なくなる。そしたら、企業は逆の意味で悪事が働けなくなる。今の株式市場をみていると、恣意的に動かせる「営業停止」の影響が日本の株式市場にいかに打撃になっているかわかる。多くの企業が、資金調達の道を閉ざされるような事態になっている。経済にとって大きな打撃です。たくさん法律だって作らねばなりませんね。世の中変わってきている。ネット犯罪への対応など。明治の時代に作られた法律が現代を律しきれとは全く思いません。アメリカでは余っているらしいが、日本ではまともな時代感覚のある法律家が必要な気がしてなりません。ちょっとアメリカからうるさいのでも連れてくる必要がある。

 ところでばぶちゃんは最近日本語セクションのフロントを変えましたよ。みてやってください。なかなか色が涼しそう。しかし、左の文章のところがもう一つすっきりしていない。
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 「故障した、けしからん」と言っていた compaq 410cx 機は直りました。何をしたかというと、Windows95を「再インストール」したんです。最初はええいフォーマットしてしまえと思ったのですが、ハード・ディスクを圧縮して使っていましたから、フォーマットもなかなか難しそう。そこで「ウーン、driver かなにかの情報が破損しているわけだから、ソフトを再インストールしたらどうなるだろうか」と思ったです。半分壊れてもいいやという気持ちがあった。理由はあとで書きますが。木村さんからも知恵を貰いました。そしたらもう2年以上前に入れたWindows95でしたから、再インストールなのに相当時間がかかった。時間がかかったということは、あちこち失われていたということです。また、こういうメッセージがいっぱいでてきましたね。「このソフトよりより新しいデータが入っています。現状を使うことを推薦します・・・」とかなんとか。賢くできているわ、と本当に思いました。

 実は今月末に結構あちこちで講演があるし、そのときにはラップトップに活躍してもらわねばならない。そこで、時間が差し迫っていたので compaq が直る前に後継機種を買ってしまったのです。いたた。でも、何を買ったと思います。ほとんどの人が予想できない機種。実は、Sony を買いました。VAIO705。Sonyが久しぶりに作ったラップトップ・パソコンです。本当は TORNADO 616S2を買いに行ったのです。しかし7月20日出荷予定がまだでていない。何だと思ったのです。飯塚社長済みません。どうも今月末くらいになるらしい。それじゃ待てない。

 そこでむらむらと「誰も持ってないやつ」という基準が頭をもたげました。見ていておもしろいと思ったのは、やはりLET'S NOTEとこのSonyの機械でしたが、久しぶりに作ったのだから力を入れただろうSonyはという期待と、音に関する装置が多く付属しているのが興味を呼びました。また、FDDとCD-ROM DRIVEが着脱式で入れ替え可能というのが気に入りました。LET'S NOTEは本当に軽い。魅力がありましたが、私の周りで多くの人が持っている。珍しい機種の方がと思った訳です。さっそくフル装備して使ってますが、2.16ギガあるしメモリーは32最初から入っているし、重さもNOTEには負けるがバッテリー一つ付けて2.4キロと軽い。我が家ではパソコン需要は強い。compaqはどちらかにバツイチ(でも身綺麗にしました)で嫁にいくことになると思います。


97年8月11日(月曜日)

 為替も株も債券も、ニューヨークの市場は徐々に落ち着きを取り戻しているようです。昨日は書くつもりがなかったのですが、あまりにも動いたし、新聞はないしでnews and analysisをまとめておきました。動いたときに文章を書いておくと、それがあとあと役にたつんですね。事実確認ができて。しかも今はサーバーにもそうですが、FDなどに全部残してある。記録としても重要なんです。

 今後の行方を決めるのは、やはり債券相場でしょう。7.2%近くから6.3%弱まで一気に下がった金利ですが、今は6.6%まで上昇してきている。半値戻しの6.8%くらいあってもおかしくない。「ニュー・エコノミー論」をはやしたユーフォリアでの足の速い金利低下の調整局面と見ます。今週出る二つの物価統計を見て、恐らく市場は「インフレが落ち着いていること」を確認するのではないかと思います。仮にこれが悪かったら、もう一度7%近くまで売られてもおかしくない。FEDにとっては株は心地よい調整、といったところでしょうし、財務省にとって為替も全く問題のない高値からの調整といったところ。

 アメリカの心配をする暇があったら、日本の金融市場の心配をしたいもの。特に株がひどい。アメリカの場合、金融機関が身動きできなかったときに経済の血液である資金の流を保ったのは株式市場でした。市場を透明・合理的にし、企業は新しい時代への準備を着々として、また新しい企業を興して株式市場へ資金を呼び込んだ。銀行融資が身動きできないときも、企業には潤沢な資金が流れた。これが経済の活力を保った。今の日本は、そこら中に血栓ができているようなものです。個々の企業には強い活力を保っているところもある。それは国内の血栓には必ずしも影響されない環境を整えたからです。スキャンダルにまみれた企業には、投資家の信頼を取り戻せるような形で再登場して欲しいものです。
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 私のfriendsのコーナーに新しく登場してもらった永田 貴洋君のプロファイルをhttp://www2.gol.com/users/ycaster/friends/nagatapro.htmlにアップしました。プロファイルを送ってきて下さい、と言ったらlzh(圧縮形式)でワードファイルとgifファイルを送ってきた。顔写真付きのプロファイルを送って来たのは、彼が初めてですね。「独身、花嫁募集中の意味合いもあって」写真も送ってきたそうです。ということは、皆に見て欲しい.....

 私がなぜこの friendsのコーナーを作っているかというと、もっと若手のエコノミストに出てきて欲しいからです。日本のマスコミを見ると、もう非常に古い方ばかり。言っていることもあまり昔と変わらない。昔の名前で出ていても、何か新しいことを言っていてくれれば良いのですが、古い議論ばかり。私のfriendsのコーナーに登場している3人は新しい経済理論に精通し、また新しい経済の形を日々の仕事の中で体感している人たちです。政府から発表される数字だけを追いかけているのではない。こういう若手に出てきて欲しいと思うわけです。河野君によれば、時々「伊藤さんのサイトで見ましたが」と電話がかかってくることがあるそうだ。それが狙いですね、このコーナーは。
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 今日昼頃ですが日経の出版局の横山さんに15人ほどのリストを送り、「この方々にメッセージ付きで本を送っておいてください。あと私の所にも20冊」と発注したら、後ほど電話があって、「今在庫がまったくない。次のが刷り上がる25日までは発送できない」との返事。「在庫がない」というのは、良い兆候ですね。本を送るのが遅れるのは問題ですが。ちょっと古い統計(8月7日まで一週間)ですが、兜町の千代田書店のベストテン・ランキングによると「スピードの経済」は6位にランクされていた。もうちょっと上がってきて欲しいと思ってます。
 


97年8月10日(日曜日)

 (^_^)(^_^)昨日の「東京マーケット・フォーカス」のあと撮った写真を田中君が添付メールしてくれたので、それをまず今日は掲載します。済みませんね、このクソ暑いのに男ばかりで。私がやっていたころは、私(向かって右から二番目)の左に岡山や山形がいたのですが、いつの間にか本当に男ばかりの番組になってしまっている。私としても残念なのは、一年間やりましたから50人近いゲストに来てもらったのに、女性のゲストが一度もなかったこと。

 向かって一番左が中山さんです。商品担当。私と中山ちゃんの真ん中のでかいのが田中。田中君は今度オプション関係の本を出す。そういえば、出版社を聞いてなかった。私の右が私の頃はディレクターをしていた広瀬さん。今は総合司会という役回りです。何かの記念になるだろうと撮ったもの。テレビの番組というのは、お金をかけようと思えば、いくらでもかけられる。しかし、かけなくてもできる。結局予算を決めるのは、スポンサーからいくら頂戴できるか、という点なんですな。無論、予算のある番組の方が、動けます。
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 日経産業新聞のメーリング・リストを通じたメールもめっきり減って、ネットもえらく静かになっている。夏ですねえ。今日も髪を切りに少し外に出ましたが、人がほとんどいない。静かです。まああれだけ暑ければ、外に出るのに勇気がいる。陽が落ちてからでないと、外に出る気がしない。今週は東京の電車もめちゃ空いているのではないでしょうか。こんな夏は、都会に居るんだったら涼しいところで本でも読んでいるのが良い。

 人出が戻るのは、来週の半ばくらいでしょうかね。私のここの部分の文章もとびとびになる可能性があります。一つの理由は、今後10日間くらいはあちこち移動しますが、肝心のラップトップの調子がおかしい。何もしてないのに、立ち上げると必ず「ディスプレイ・アダプタが正しく設定されていません。設定し直すには.....」と出てきて、「wertern digital」とかいうディスプレイ・アダプタを認識させられる。何回繰り返してもそうなるのです。またカラーパレットを「256色」や「16ビット」にしようとしても、「16色」に戻ってしまう。

 このラップトップ(contura 410cx)は確か95年の4月頃買ったものです。まだペンティアム機が出てくる前。だから、dx4です。しかし、寿命にしては早い。私が1982年に買ったNECのワープロ「文豪8N」は13年間故障もせず動いたし、今でも動く。たった2年でダウンするのはけしからんと思うわけです。これが故障だったらもう COMPAQ は買わない(^_^)(^_^)。でもこのマシーンは愛着は一番あるんです。日本中どこにでも付いてきてくれた。ナイス。しかし、恨みもある。なにせ重い、そして遅い。

 ディスプレイがおかしくなっているだけで、まだ通常の仕事はできる。しかし、原因を突き止めて、簡単に直らないようなら他の手段も考えないといけない。悩ましいところです。レッツ・ノート派、think pad 派など小生の周りには色々なノートパソコン派がいる。
 


97年8月09日(土曜日)

 久しぶりのスタジオは私の時と様子が変わっていて、ちょっとびっくりしましたね。放映時間が半分になった分だけ、すべてが小さめになっている。メークもスタイリストもいない。変わらなかったのはメンバーで、それは懐かしかった。中山ちゃん、田中君、広瀬さん、それにタイムキーパーの中村さん。でも15分番組というのは、本当に短い時間なんですね。まず突っ込んだことは扱えない。でもその短い時間で起承転結を付けなければいけないわけで、なかなか大変です。
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 8月6日に彼のメールを掲載したら、それに関連して「アメリカの法廷のデジタル化」ということで、ばぶちゃんがその凄まじい様子を「言いたい放題」にアップしてくれている。それによると、

  1. アメリカの法曹関係者は、コンピューターがないと仕事がなりたたない状況になってきている
  2. Discoveryと呼ばれる裁判の証拠調べでは段ボール数十箱からひどい時にはそこそこの会議室一杯になる位の証拠がやり取りされる
  3. その全てに番号を付けて内容をまとめ、裁判手続きの中で自分の側にとって有利な証拠なのか、不利な証拠なのかを見極め、法廷に提出される自分の主張を組み立てる仕事が法廷弁護士には要求される。こういった莫大な量のデータを扱うのはコンピューターの得意な仕事である
  4. 証拠のデータベースを作って、データをCD−ROMに焼き付けて法廷にラップトップパソコンを持込み、相手側の主張のキーワードを検索し、その場で証拠に基づいて反論できるような準備を整える
  5. アメリカの裁判は陪審制度を採用しているので、判決の行く末を決定するのは普通の人から選ばれた陪審に委ねられる。そのため法廷弁護士は裁判の内容を極力わかりやすく陪審員に説明するためにプレゼンテーションソフトを駆使することになる
  6. パワーポイントなんてものは当たり前で、コンピューターアニメーションなども利用してわかりやすい説明に必死である
  7. 法廷弁護士だけでなく、様々な書類を作成する弁護士も、将来の紛争を防ぐために過去の判例をデータベースから検索し、法律の解釈をはっきりさせてから書類作成にとりかかる
  8. 私が一緒に仕事をしているアメリカの弁護士達も常にパソコンで電子メールがチェックできるような環境を整えており、交渉や書類作成ともなると数台もパソコンをホテルに運び込み、モデムをセットし、プリンターやらスキャナーやらを接続して、即席でオフィスを作り上げてしまう
  9. もはやアメリカの法曹界は完全にパソコン依存の装置産業化していると言っても言い過ぎではないようだ。
 このばぶちゃんの文章を読みながら、ちょっときついアメリカの弁護士に関するジョークを思い出していました。
 高速道路に自動車にひかれたすかんくが転がっている。すかんくというのは臭い。それからひかれた弁護士がころがっている。

:何が違うか。スカンクの手前には少なくとも急ブレーキの跡がある

 「指導者達のユーモア」に載っていたものです。ただ二点面白いと思ったのは、「相手側の主張のキーワードを検索し、その場で証拠に基づいて反論できるような準備を整える」という点と、「パワーポイントなんてものは当たり前で、コンピューターアニメーションなども利用してわかりやすい説明に必死である」という点。「検索」と「プレゼンテーション」は明らかにアメリカが進んでいる。
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 8月7日にマイクロソフトのアップルに関して書いて、最後に「日本ではジャストに頑張って欲しい」と付け加えたら、ジャストの竹内さんという方から、以下のようなメールを頂戴しました。
Subject: 弊社への励ましありがとうございます
Date: Fri, 08 Aug 1997 09:36:25 +0900
From: 竹内勝美

 いつもHP拝見しております。
 私、(株)ジャストシステムの経理部で財務の仕事に携わっております。竹内勝美と申します。伊藤さんの為替に対する考え方や視点、材料の料理の仕方等非常に興味深く、 勉強させていただいています。
 また弊社のATOK等へのご意見も貴重なものとして受け止めております。 毎日HPを拝見させて頂いていて、何のリアクションもしないのも申し訳なく 感じておりました。今回『日本ではジャストには頑張って欲しい』のお言葉を 頂き、うれしくなってメール差し上げました。
 弊社では、『一太郎』の次の商売の柱として画期的な文書管理の「検索エン ジン」を開発しました。現在、β版が完成しマスコミ・商社・金融機関等にご 意見を伺っている段階ですが、非常に好評です。文書の要約機能や超高速の検 索機能、単語検索ではなく文書そのものから類似文書を検索したりと、優れも のと自負しております。
 何か宣伝めいてしまいました。申し訳ありません。今後も毎日HP拝見させていただきます。『スピードの経済』購入したばかりですので、感想は後日。
 今後の更なるご活躍お祈りしております。
          ジャストシステム  竹内 勝美

 わざわざのお手紙 TKS でした。いやたまたま日本は「検索技術が....」と書こうとした所に、ジャストさんが新しい検索エンジンを開発したというので、興味もあったわけです。今回長い文(本になりましたが)を書いて、「検索」の重要性を痛感しました。今回はいろいろ日本の出版界もあまり経験したことがないような方法を使いましたので、それをまとめた文章を書こうと思っているのですが、その中で「もっとどうにかならないのか」と思ったのは「検索」です。私が知っている限りでは、ファイルごとしか今は検索ができない。しかし、本の作成では章ごとにファイルを作りましたから、あることをどこに書いたか、章間で書いたことが重複していないかを検索するときに、いくつかの章が出来ていると検索が複雑な作業になる。例えばfdを一つ丸ごと瞬時に検索するような技術が欲しいと思った訳です。ジャストさんの新しい「検索エンジン」ではこういうことが可能になるのかどうか、興味あり。
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 昨日、日本銀行のURLが変わって「これについてはしらちゃんから説明が...」と書いたのは、私のうっかりでした。彼はちゃんと7月の26日の「独り言」にそれを書いていた。読んでいた筈なのに。やはり自分が行って、「あ、変わってる」と思った印象が強かったんでしょうな。しらちゃん、m(__)m。


97年8月08日(金曜日)

 久しぶりだったのですが、会社の同期3人と高円寺の「沢村」で飲み会をやりました。吉祥寺の岩崎君が呼びかけ人になってくれて、小生の出版にかこつけて飲み会を開いたもので、大阪から週末出張の小野君とあと青山君。もう一人中川君も参加する予定だったものの、彼は夕方の客先とのパーティーで結局これず。今度の本は、経営者と30才、20才台の若手に人気が出る本かと思ったら、同期も「面白い」と読んでくれている。

 上の人や下の人と飲むのも良いが、同期と飲むのもよいですな。こうなんか連帯感があるというか、気心が分かるというか。家庭や職場で置かれている環境はそれほど違うわけではない。上、下に対するへんな緊張感も最初からないし、言いたいことを言って終わり。

 「沢村」を選んだのは小生ですが、これは別に自分の家に近いから選んだわけではない。うまいからです。特に「つくね」が絶品で、他の3人もそれは認めていた。細長いつくねを焼いて、卵のきいみと一緒に食べるのです。まあ、中央線の沿線では一番の焼鳥屋でしょうな。青梅街道沿い。高円寺駅から直線で青梅街道に伸びている道路のクロス地点の左側。最寄り駅は丸の内線「新高円寺」駅。いつでも込んでいる。「予約」しないと食べられないという変わった焼鳥屋です。最後に食べる稲庭うどんもうまい。思い出した。この店は、小生のtasteのコーナーの和食に収録してあった。電話番号もそこで。
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 イギリスが利上げをし、それに伴って出てきた声明でポンドが急落したこともあって、その全文を取りに行こうとまず日本銀行のサイトに行ったら、URLが今までの「go.jp」から「or.jp」に変わっていた。しばらくは「go.jp」でも渡れるが、リンクやブックマークを「or.jp」の方に直して下さい、とある。私も直しましたね。「なぜ」については調べてない。多分日本銀行法改正に関連した動きでしょう。shiraちゃんあたりが、そのうち解説してくれるでしょう。

 イングランド銀行のサイトに目的をもって行ったのは最初でしたが、ちょっと最初 PRESS RELEASE がどこにあるのか探すのに苦労した。連邦準備制度理事会のサイトは良く行くので隅まで知っているつもりですが。イングランド銀行の PRESS RELEASE のサイトは、「97年分」「96年9月以降のもの」「それ以前」と三つに分かれている。ちょっと見つけにくい。

 結局目的の利上げに関する声明は少しして到達して、それを今日書いたNews and analysisに収録。ポンドの利上げに関する分析はそちらでどうぞ。実は、イングランド銀行のサイトの構成がよく分からなかったので、メールを打ったらロンドン時間の朝には返事が返ってきた。レスポンスは良い。
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 日本経済新聞出版局の田口君から連絡があって、「スピードの経済」の増刷が決まったと知らせてくれた。経済における「スピード」の重要性に関して、日本のビジネスマンの全体的な認識が必ずしも高いわけではなく、また本屋のオヤジの認識にもばらつきがある、という環境の中で、全国的に見てもまんべんなく売れているということではないようです。昨日書いた「千代田書店」はビジネス街のど真ん中にある。だから意識の高い客が多くて、よく売れる。しかし、都内の本屋でも横積みにしてないところもある。

 しかし、まだ本格的な書評がどこにも現れないうちに「増刷」が決まったというのは、嬉しいじゃないですか。紀伊国屋や丸善で「ベストセラー」になって欲しいと思っているのですが。夕方内藤君と来たプレジデントの記者である岡本さんにその話をしたら、「今、本は本当に売れない。増刷だけでたいしたものですよ」との判断を示してくれた。20日に彼が中心になっている30台のビジネスマンの勉強会に講師に行く約束をしていて、その後11月号くらいになると思うのですが、同誌の中で市岡さんがもっているコーナーに登場の予定。

 ところで、このdiaryは9日の朝アップしているのですが、海外ではドルが急落している。イッシング(ドイツ政府のチーフエコノミスト)の発言(ドイツの利上げを示唆)をきっかけとするものらしい。9日は「東京マーケット・フォーカス」の収録があるから、ちょっと勉強して行かねばなりませんな。放送は、12チャンネル朝6時45分からという early bird 向け。


97年8月07日(木曜日)

 マイクロソフトによるアップルへの1億5000万ドルの投資に関して、日経金融新聞のメーリング・リストが緊急意見募集をしていた。確かに、色々な思いが浮かぶ投資です。全面的にアップルがマイクロソフトの軍門に下ったわけではない。しかし、パーソナル・コンピューターの世界における「選択肢」が狭められた印象がするのは私だけでしょうか。実際に選択肢が減るかどうかはまだ分からない。しかし、マイクロソフトが世界のコンピューター・システムに対する潜在的パワーを増大させたことだけは確かです。

 この部分提携によって打撃を受けるのはネットスケープとサン・マイクロシステムズだと思慮されますし、アメリカのマスコミもそういう考え方をしている。デファクト・スタンダードが決まってくる過程では、実は色々な基準設定のところで「独占的な状態」というのは生まれてくるはずで、既にそれは生じているにちがいない。そららが問題とならずに、コンピューターOSのところだけを問題にしても仕方がない、というのは一つの意見でしょう。しかし、OSは言ってみれば基幹道路のようなもので、すべての物資はそこを移動する。影響力は大きい。

 一つはっきりしているのは、誰が支配しようが使用者の我々がしっかり見張って、それが国家であれ、企業であれ「専横」を許さないという意志を固めることだと思います。どのような商売も消費者にそっぽを向かれては成り立たない。最後に一番強いと思うのは、消費者の声です。このことだけは忘れたくないもの。でも、正直言って私は体質的にある一つの勢力が力を付けすぎるのには反感を覚えます。だから、ネットスケープやサン・マイクロシステムズ、それに日本ではジャストには頑張って欲しい。
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 内藤さんが朝電話をくれて、「茅場町の千代田書店で伊藤ちゃんの本があちこちに置かれているよ....」と電話をくれたので、そのまま昼飯の約束をして ROYAL PARK に出かけて、ついでにちょっとその本屋を見てきました。確かに、本屋の数カ所に平積みにしてあって目立つ。「千代田書店ベストテン」というコーナーがあって、そこにも置いてありましたね。どのくらいの権威のあるベストテンか知りませんが、せっかく書いたのだからより多くの方に読んで欲しいと思うのは別に悪いことではないと思います。

 取材の関係では、久しぶりに今度の日曜に朝テレビ東京で放送されている「東京マーケット・フォーカス」に出ることになっています。私がやっていたときは午前9時から30分でしたが、今は6時45分から15分間になった。収録予定を見ると、土曜日の昼から六本木のスタジオでやるらしい。昼の六本木なんてタクシーで通り過ぎたことがあるだけ。田中、中山と雀好きが揃いますから、あと一人呼び出して囲い込み運動ですかね。あと、8日の午後7時30分からのラジオ短波にもちょっと出ます。
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 出した暑中見舞いの返事が、「本を読んだ」というメッセージとともに帰ってきていてどれも嬉しいのですが、私がどうころんでもかなわないと思っている文章の達人である田口さんから手紙をもらったのは嬉しかったですね。ここで紹介できないのが残念ですが、もう20年くらい前かな、政治評論だったのですが今でもその文章の輝きは忘れません。世の中、文章のうまい人がいるもんだと。もうあまり書かれていない。もったいない。今でも「うまい文章」というと田口さんの文章を思い浮かべます。その師匠から、括弧書きが多いと注意されました。ちょっと気を付けないと。

 手紙とか葉書というのは、多分電子メールと共存するんでしょうね。最近本当にそう思います。手紙、葉書をもらった時のうれしさはまた電子メールのそれと違う。人間はもっとを求めますから、両方を使いこなすようになるのだと思います。手紙、葉書もまたよし....と。使い分ければ、両方長所がある。
 


97年8月06日(水曜日)

 今日は朝早い時間から久しぶりに「森本毅郎スタンバイ」(TBSラジオの朝の番組)に出ました。本の宣伝も出来るというので(^_^)(^_^)。多分、レギュラーの方が休みだったんでしょう。以前はかなり出ていたのですが、最近はほんとにピンチヒッターをごく希にやるだけ。電話で為替を解説するというのはたまにありましたが。ディレクターはかねて知り合いの千葉ちゃん。彼は家も我が家に近い。

 夏枯れなんですねえ、あまり大きな話題が無かった。千葉の銅メダルが最初のニュース。ここで一発、「日本の女の子は、男どもよどうだ....とばかりに銅メダルを取って来ますね」と言ったら、森本さんが笑ってましたね。World Todayという本のテーマに与えられていたコーナーの時間は6分くらい。難しいですね、254ページの本を短い間に紹介するのは。森本さんのパートナーは遠藤泰子さんで、このコンビは長い。落ち着きがあって、スタジオに入っても安心できる。二人とは今度ゴルフをすることにしました。森本さんは50を過ぎてから始めたが、今はかなりうまくなっている。

 実は私は、テレビ東京の朝のテレビのビジネス番組(内山、三原さんがやっている)もラジオで聞く。テレビを見ると眼が奪われて他に何もできなくなる。ラジオというのはだから根強い需要があるのだと思います。また通勤途上の車の中でラジオで聞く人も多い。フォレックス大会でファースト・シカゴの大倉ちゃんが、「聞いた」と言っていた。「スタンバイ」は、朝の番組では圧倒的な人気だそうです。出演しても、朝の8時にはすべてが終わった。
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 更新が不定期で最近数日見なかったら、山形のホームページのフロントがまるでホワイトハウスのそれのようになっている。星条旗が両サイドにたなびいて、文字形まで昔のホワイトハウスのそれに似ている。今アメリカに住んでいるからでしょうね。「オーイ、まるでホワイトハウスのパロディ・ページみたいだぞ...」とメールを送ったが、まだ返事がない。へへ、怒っているかな。

 ホワイトハウスのパロディ・ページはいくつもあるのですが、http://www.whitehouse.gov/の「gov」に対して、「net」や「com」を使ったものが多い。http://www.whitehouse.net/(リロードすると8パターンくらい出てくる) や http://www.whitehouse.com/です。前者の方がよりパロディに近い。でも山形の場合、慣れないアメリカで一人で作っているからけなげですよね。フロントを次々に変えちゃおうというその心意気がいいじゃないですか。だけど、あのちょっと長たらしいフロントを詰めてもらえると助かるのですが(^_^)(^_^)。
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 引き続き本については、いろいろな反応が出ている。ネット仲間のものでは、しらちゃん、 北村さんのdiary の7月25日と31日分、 ばぶちゃん や 加藤 さんのものなど。これは小生が気づいたものだけで、他にもあるかも知れない。加藤さんが触れられている「インフレは死んでいないんじゃないの...」という問題意識に関しては、本の中で私は「ただし、資産インフレは別問題である」(37ページ)として、「資産」のインフレに関しては深入りしなかった。つまりここでは、インフレの可能性を認めている。今のアメリカの株を考える上で、資産インフレとユーフォリアは重要なポイントです。そしてまた、「モノの世界」でも無論「インフレの局地戦」はあるだろう。しかし、「モノの世界」の全体的なインフレは本で説明したような理由によりこれから当分はなくなる(食料品を除いて)との判断です。

 ばぶちゃんからは、他にメールでもコメントをもらっている。「ハワイからアロハ...」と遠方から。彼は熱心なネットワーカーであると同時に法律家ですから、本の中味について以下の具体的な指摘をしてくれている。

(前略) それから、ディーテールで2つほど現時点で気が付いたことをお伝えします。

226ページのelectronic discoveryの訳語ですが、電気的発見というのはあまりappropriateではないと思い ます。適切な訳語は長ったらしくなりますが「電子データに関する証拠調べ(証拠 開示)」というものではないでしょうか。

discoveryというのはアメリカの訴訟手続きで当事者双方に認められた証拠開示手続 きの事をさします。基本にある精神としては紛争当事者がlevel fieldで争えるようにお互いが持っている紛争に関する情報を等しくするというもの があり、具体的には相手側にきわめて広範な証拠品提出を要求できる手続きのこと です。書中で話が及んでいる隠されたファイルも、当然ながらこの提出要求過程で 見出された証拠ということになります。

ただし、文脈から考えると原告側(訴えた会社)が被告である退職者側に要求した 証拠品の中からサーバーに保存されたファイルが出てくるというのも妙な話です。 というのも普通に考えればサーバーは原告である会社側が保有しているものであり 、原告側が自らの主張(退職者が社員の引き抜きを画策したという主張)を立証す るために、自らのファイルの中から引き出して(リトリーブして)持ってきたとい う流れのほうが自然でしょう。

現実の話としては、米国の訴訟手続きのディスカバリーの中で様々な電子データを 探し回るというのは日常的になっており、電子データをチェックする専門家がいる ぐらいです。ファイルを抹消した日付や、ばらばらになったファイルを復元させた とか、あるいは証拠を抹消するためにハードドライブを取り外してぶっこわしたな どということがよくあります。

このあたりについては以前法学セミナーに執筆したアーティクルに若干言及してあ りますので、日本に戻ったらコピーをお送りします。

それからhackerという用語ですが、crackerという単語をご存じだと思いますが、2 28ページで言及されている部分については229ページの頭の部分にでもcracker という存在の方が一般的には悪質な連中のことを差す旨を追加するとよりわかりや すくなるのではと思いました。

 こういう具体的な指摘は参考になりますね。彼のコメントにはちゃんと「法律家の眼」が入っている。それにしても「ばらばらになったファイルを復元させた とか、あるいは証拠を抹消するためにハードドライブを取り外してぶっこわした」というのは、いかにもアメリカらしい。


97年8月05日(火曜日)

 今日は、懐かしいものを見つけましたね。「ジェリービーンズ」(JELLY BEANS)。共同通信の鈴木さんと本の紹介文のことで打ち合わせをして、ちょっとお茶した店に置いてあった。そこにあったのは「ジェリーベビービーンズ」。むかし、駄菓子屋と呼ばれる店には独特の形をしたお菓子入れがあって、そこからお菓子をピックアップしたのを思い出しますが、ここにあるのはそのミニチュア版。結構懐かしく、かつ笑っちゃいましたね。会社に帰って回りの人間に配ったら、みんな喜んで食べておった。

 ジェリー・ビーンズは昔からいろいろな色彩のものがあったのですが、一緒にあったパンフレットを見ると、ざっと40種類の色や香りのジェリー・ビーンズがある。ジェリー・ビーンズというとレーガンを思い出しますね。今、どうしているか。もうほとんどニュースには登場しなくなりました。村松さんの「指導者達のユーモア」には頻繁に登場しますが。
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 午後、前マーチン・ブローカーズ(外為ブローカー、以前の「コバヤシ」、今年の春に会社解散)の大和社長が「新しいところに移りました」といらっしゃった。会社を解散したわけですから相当苦労なさったそうです。ちょっとお茶を飲んだのですが、業務閉鎖に至った経緯について、「三つが大きな要因だった」とおっしゃっていた。

 @円高 A通信革命 B電子ブローキング。市場が開放される中で円高が進んで日本のブローカー業務の割高感が高まって仕事が流れた(邦銀が国境に関係なく海外のブローカーを使った)こと、その流れを可能にした通信革命(通信コストの低廉化を含む)、そして極めて低廉な電子ブローキングの波及。  しかし大和さん自身は、今後の日本の金融市場に関して、「大きなチャンスはある。あとは日本の金融機関がどう対応できるか..」とも述べておられた。この見方には賛成です。ビッグ・バンで1200兆とも言える日本の資金が動き出す。顧客を中心に据えて、各機関がどのようなサービスを打ち出せるかが問われる時代に入ってくると言えるものです。内藤君も最近の diary で書いている通り、「外銀だからすべてサービスが素晴らしい」というわけではない。

 昨日の日経新聞には、同新聞が日本の金融界に勤める人達を対象に調査した結果が載っていて、それによると「ビッグ・バンを迎える日本の金融機関に関しては、不安感が強い」とあった。しかし、私も本で書きましたが、「不安感」は別に日本人や金融界の人間だけの専売特許ではない。技術の進歩が速い時代には、これまでのやり方が変化する事への恐れというのは誰にでもあるし、それが普通なのです。あとは、「変化をどのくらい味方に出来るか」でしょう。大和さんが、新しい職場でご活躍することをお祈りするばかりです。そういえば、6日に日本フォレックス・クラブの例会で、黒田国際金融局長の初登場です。
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 今日初めて、本に関して全くご存じない方からメールをいただきました。某都銀のシステムに働いておられる O さんから。ご本人のご承諾を得ていないので紹介はしませんが、「大変参考になりました....」という心強いメールでした。本を読み、私のホームページに渡り、そこからメールを下さる方がどのくらいいらっしゃるかが、一つの楽しみです。一種のメディア融合ですな、これは。輪が広がると面白いと思う。

 「輪」というと、3日に恵比寿ガーデンプレースで「サマーフェスティバル」を行ったルーサーバンドのルーサー氏が、フェスティバルの様子を初めて自ら書いている。

伊藤さんには、お約束通り、著書「スピードの経済」にサインしてもらいました(^-^)。伊藤さんも商売上手で5冊ほど持ってきて下さって、「今ならサイン付きですよ〜」って私が営業して売ったりして(笑)。とても楽しい人だったけど、やっぱ何か貫禄というか雰囲気を持った人でしたよ。頼りになる上司って感じですかね(^-^)。一層、ファンになりました。

HPオーナーで何かやろうという提案も素晴らしい、私の返答も「乗ります!」一言(^-^)。

 えらい誉めたりまんな。本を持っていったのは事実ですが、「5冊」ではなく「4冊」でした。買う機会を今まで逃していたであろう人用に持っていった(^_^)(^_^)ものです。「商売上手」というのは、ビジネスマンですから悪い気はしない。
 最も会いたかった一人、フィスコの田中さんは、ちょっと写真で見た印象とは違ってました。もっとスリムかと・・

(笑)。でも良い意味で想像を裏切られたんです、気さくで話しやすい楽しい人なんですね、何でも相談できる兄貴って感じでしょうか。益々、大好きになりました。また今度は私も麻雀に行きますからね、最近はやってませんが、そこそこは出来ますから(笑)。

 田中は見た目より遙かに若い。私は見た目が若い。お互いにお互いの年齢を知って仰天したことがありました。田中君は、極めて麻雀好きです。実は彼に誘われて、サマーフェスティバルの後2時間くらいやった。ルーサーさんのコメントはその点に触れたもの。


97年8月04日(月曜日)

 今日は久しぶりに衆議院の第二議員会館に行きました。旧知の伊藤英成さんに本を届けるためと、秘書の近藤さんが結婚式をしたときにうまく電報が届かなかったお詫び。しかし、あそこは何時言っても「これが国会議員が仕事をする場所か...」と思うほど狭い。ビルも汚い。「これでは良い仕事が出来ないのでは....」と思います。私が設置に協力した APTIVA はまだ動いていましたが、近くにある扇風機を回すとCRTが揺れるという厳しい環境に置かれていました。議員会館の部屋は今の二倍欲しい。

 一つ「へえ」と思ったのは、両院の議員会館全部だと思うのですが、会館内LANが近く稼働するそうです。つまり、議員会館の中では議員同志が電子メールを交換できようになる。秘書同志も同じです。政策資料の交換など、これで簡単に出来るようになるわけです。問題はどのくらいの議員やその秘書が使うようになるかですね。何度も書いていますが、どんな優秀なマシーンを設置しても、誰も使わなければそのマシーンは場所をとるだけの余計モノになる。ネットワークは、システムではなくそれを使う人の資質に大きくその成果を依存している。
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 昨日「sea change」の事を書いたら岐阜の加藤 さんが親切にも原文に当たってくれました。

シェークスピア最後の完全な作品と考えられる「あらし」(1611?)
第1幕第2場、風の精ARIELが歌う。

ARIEL (Sings)
Full fathom five thy father lies;
Of his bones are coral made;
Those are pearls that were his eyes:
Nothing of him that doth fade
But doth suffer a sea-change
Into something rich and strange.
Sea-nymphs hourly ring his knell

先日報告したおまけのPDFファイルから検索しました。

 原文にまで当たっていただけたとは、many many tksです。
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 ネット友達(NORIKOちゃんBOBUBECK)が、「スピードの経済」についていろいろ感想などを書いてくれている。ありがたいですね、忙しい時間をぬって読んでもらって、感想までアップしてもられるとは。小生も彼らが本を出したら、そうしますけど。いまあちことからの反応を全部集めています。自分では想像もしなかった読み方をしている人もいたりして。

 この diaryをお読みの方も、読んだら感想を送ってくれたらありがたい。本を見てこの私のページの URL を知った人も無論です。
 


97年8月03日(日曜日)

 このくそ暑いのに、昼から株式投資向上委員会のサマーフェスティバルに行きました。恵比寿ガーデンプレースのアメリカ橋の近くのビアガーデンであることは直ぐ分かったのですが、多分個室だろうと思っていったら、大きなホールの一角。しかも、着席方式。まずこれにびっくりしましたね。大勢の人と話すのが目的なのに、着席したら動けない。事実その後動くのが大変でした。全部で40人くらいいて、知っていたのはSTATIONWAGONBOBUBECKのご両人くらい。もう一人、会社の後輩が奥さん連れて来てました。あとは、ほとんど知らない。

 あいけない、田中君がいました、フィスコの。株式向上委員会のルーサー氏とも初めてでしたね。その友達だかなんだか知りませんが、「しん」という御仁とも。二人とも細くて眼鏡かけていて似ている。自分よりかなり若い連中がいっぱいいる。どういう人がいるかというと、株向委のメーリングリストのメンバーのなんですな。色々な業界の人がいました。小生の隣の中野君のチャートは面白そうだった。私の本である「スピードの経済」を買って持ってきて下さった方が5人くらいいて、サインして差し上げました。また、そういうこともあろうかと、4冊だけさらのを持っていったのですが、これもサイン付きで売れました。そういう意味でも、有意義でしたな。ルーサーちゃん、お声がけ tks。
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 株式向上委員会に出かける前に一冊本を再読したのですが、この本は何度読んでも面白い。村松増美さんの「指導者達のユーモア」。実はこの本の213ページにグリーンスパンFED議長もよく使う「 sea change」(大変化、大改革)という表現の語源が出ている。この言葉は、シェークスピアの造語だそうです。少なくとも村松さんは、「William Safire(ニューヨーク・タイムズ) はそう解説している」と書いている。

 この「 sea change」という単語になぜ目が止まったかというと、実は今の私の本の「あとがき」の所に「sea change の時代−あとがき」と入れようとした。最初はこう入っていたのです。

 「変化」を表す言葉はいくつもある。しかし、「市場経済の拡大」と「デジタル・ネットワーク革命」が経済活動や社会全般に対して及ぼしている影響を表す表現として適していると思うのは、「sea change」という言葉だ。辞書を引くと「変貌」「変形」とそっけなく書いてあるが、「海」という単語が持つ広大なイメージに「変化」という単語が重なることによって、独特の語感を醸し出している。
 それを、やめました。本は、書いていく過程で、最初の文章、最初の構想のかなりの部分が変わってきます。今回の本は、ongoingなことを書きましたから、書き直しは何回も繰り返しやっている。「sea change」は、大きな英和辞典にも語源までは載っていない。実はこの部分を落としたのは、今一つ用法が定かでなかったからです。一つこういう例があったそうです。「宮沢喜一という人は、シェークスピアに非常に詳しい」と村松さんの本にも紹介されて出てくるのですが、どなたかが本を書いた中で「sea change」という単語を使ったら日経さんに宮沢さんから手紙で、「この用法は違う...」と手紙が来たそうな。宮沢さんは、もの凄い読書家なんですな。それだったら、用法もはっきり分からないしやめよう...と言うことになったのです。

 しかし、村松さんの本で少しこの「sea change」という言葉の展開が分かった。村松さんの本は特に198ページ当たりからが笑え転げます。いつか使ってみたい、また展開して見たいジョークがいっぱいある。像の話は私のジョークのコーナーにもあるのですが、これには原型、変形いろいろな方があるらしい。今度それをまとめてみようと思っています。村松さんの本を読むと、こんな本も書いてみたいと思いますね。


97年8月02日(土曜日)

 午前中はダウンしてましたが、午後から少し活動を開始。といっても、ビデオ屋に行ってまだ見てなかったものを2本ほど借りてきて見ただけです。借りてきたのは、「Shall we ダンス」と「スーパーの女」。へ、笑っちゃいますね。自分でも。もの凄く古い。でも、見てなかったんです。実は「うなぎ」も見てない。そもそもあまり映画を見る機会がなかったんですな。

 最近の新聞報道によれば、「Shall we ダンス」はアメリカで結構なヒットになっているそうな。私は、「Independence Day」を見た時から、「これでアメリカ映画の全盛時代は少し過ぎたかも知れない」と思っていましたが、アメリカ人も「Shall we ダンス」に引かれるというのが面白い。役所演じる「杉山」さんは、あのあと「まい」さんとどうなったんでしょうね。失楽園と違うのは、endingが見えないという点ですが。「スーパーの女」では、あのカーチェースは余計ですな。あれをやっている間は、何もメッセージがない。メッセージのないカーチェースだけなら、「スピード」などを見れば良い。伊丹映画は、テーマやセリフが面白いのに。あの時間だけものすごくもったいない感じがしました。スーパーのバックヤードの肉と「>゚))))彡」の職人の話は面白かったですね。システムに合わなくなった職人の話につながる。
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 米長期債の利回りがかねて私が「当面の目標」としてきた6.25%に木曜日の段階で接近したと思ったら、金曜日の一連の指標で大きく売られて利回りは6.44%に上昇した。

  1. 米7月の失業率の4.8%への低下
  2. 非農業部門就業者数の予想(22万前後)を大幅に上回る31万6000人の増加
  3. 全米購買部協会(NAPM)景況指数の58.6への上昇(予想は56、6月は55.7)
など。

 マーケットはこうした数字に対して、得意の knee-jerk reactionを起こした。株はダウで100ドル以上下げて、債券も売り込まれて過去一週間分の上げを失った。安値から戻った水準を回復したのは株で、チャートを見ると引け際急激に戻して最終的な引値は、30ドルにも届かない小幅なもの。債券相場の先行きには二つの見方があるそうだ。上げた後だけに一時的に利食われた、というのが一つと、二つ目はインフレ懸念が高まりここしばらく売られる、という見方だそうだ。

 筆者は前者だと思います。確かに非農業部門就業者数は大きかったが、雇用統計の中の労働賃金に関するコンポネントを探すと、賃金が極めて落ち着いているのが分かる。ということは、雇用者は増えても労働賃金の上昇にまではいたっていないということです。金曜日ということもあり、またこれまで買われ続けてきたことから債券は利食われたと見ます。まあこの辺は、月曜日の news and analysisで詳しくやりたい。
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 明日は株式投資向上委員会のサマーフェスティバルが恵比寿で開かれ、私も呼ばれたので行ってきます。一人だけ知っている人間が来ることは分かっている。しかし、30人くらい集まるそうですが、大部分は知らない人だと思います。ウーン、本の宣伝でもしようかしら。むろん、買って持ってきてくれる人もいるそうですが。


97年8月01日(金曜日)

 今日から8月の開始ですか。たった一日ですが、色々なことがありましたね。月も変わったし、news and analysisの最後の方に、「私がしばしば行くBODY AND SOULの隣にある「志度」というフランス・レストランを紹介したら、社内メールで「俺もBODY AND SOULには良く行くが、会っても目線を合わせるくらいでお互い無視しよう」とかいうメッセージが届いたり、会社の調査部から「伊藤さんは自分が書いたものを素早くhtml化してインターネットに掲載しているようですが、ソフトはどんなのを使っているのですか」という問い合わせの電話があったり。

 最初のメールの人とは、実際ニアミスでした。私が行ったのは火曜日、彼が行ったのは水曜日。「志度」から「BODY AND SOUL」には表に出なくて店をわたれる。「志度」は紹介した通りなかなか良いレストランですよ。後者の電話にはちょっとがっかりしましたね。まだそんなことをやっているのかと。まあ親切に教えておきましたが。会社のホームページにリンクして調査部のサイトを持つ計画があるらしい。どんどんやって欲しいものです。

 今日一番びっくりしたのは、自分の会社の席の後ろにある一連の本を整理の為に見ていて、その中の「大世紀末シンドローム」(徳間書店)という本をぺらぺらめくっていたら、突然自分の名前が出てきたことです。こんなところに自分の名前が出てくるとは思わなかった。この本は95年の春に出ていて2年も気付かなかった私が悪いのか。でも、筆者も何か一言言うべきですよね。別に悪口書いてあるわけではなくて、『住友信託銀行の為替営業室長、伊藤洋一氏は「フォーサイト」(94年3、4月号)で、「大競争時代」が始まったと詳細かつ明確に述べておられる』と書いてあるだけですが、それにしてもびっくりする。
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 夜から土曜日の朝にかけては、NORIKOちゃんBOBUBECKshiraの「通信廃人三人衆」と一緒に長い時間(午後6時半から午前2時半ごろまで)を過ごしましたが、ここでもいろいろあったなあ。小生のリンクの「お友達や師匠や弟子」の項で最初に出てくるのは「BOBUBECKさん」、次が「NORIKOさん」の順になっているのですが、それには理由があって「これは私がホームページを作るときに参考にさせてもらいました」という順序なんですな。以下も同じ。shiraちゃんはホームページを持ったのは私よりあとで、だからfriendsのコーナーに彼の文章が残っているのですが、「経済学」では彼の方がむろん私より詳しい。ということは、この三人はいずれも私にとっての「部分師匠」なんですな。

 ところが、この3人はとんでもない奴らだと言うことが分かりました。一言で言えば、「廃人」なんですな。この連中は。ぼぶなんか、店(月の庭)のバーに現れたときなど、ソフトスーツとはいうものの、背広の型が崩れるほどポケットに何か重いものを入れて現れた。携帯電話、その他わけの分からない手帳など重いもの。携帯を入れるとしたら、胸のポケットでっせ、普通は。スーツの型が壊れるからやめたら、と言ったら「いつでも電話に出れるように」ですと。

 shira君が来て二階のベランダに移って、最後にnorikoが来てしばらくしたら、3人とも機器を取り出し始めて、見たらべたべた機器(ラップトップ、携帯など)のあちこちにプリクラ写真が張ってある。なんじゃこりゃ。小生の機器には携帯にも何も張ってないのですが、norikoなど「こんな何も張ってない携帯初めて見た....」などとぬかしよる。それでわたしゃ考えましたね。この3人には、「人間らしさとは何か」を教えねばと。

 そこで採用したのが、「金魚→one eyed jack」の六本木コース。また来ちゃいましたね。アンナは夏休みでいなかったのですが、ジョアンというかわいい子がいて、これが結構良かった。ショーも以前のモノと変わっていて、そしてそこから今度は one eyed jack(ベルファーレの隣)に移って、ここではぼぶちゃんの英会話教室。日本語では、私も顔負けの「never-stop-speaker」の彼は、一生懸命話す。ビクトリアが適当にあしらう....ということの繰り返し。あたしゃ半分寝て、半分はブラックジャックをやってました。結構勝てましたね。
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 朝家に帰ったのは午前3時くらいだったかな。むろん寝静まっていると思ったら、中@のがきが友達2人を泊めていて(いつものことですが)、楽しくやっておる。ウーン、なかなか凄い図式でしたな、金曜日から土曜日にかけては。shiraちゃんからは、ショートカットの作り方を教わったのが収穫かな。noriちゃん、男どものお相手、ご苦労様。

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