<reaction for Economy of Speed −Cyberchat>


「スピードの経済」への各種反響

本を取り上げたマスコミ 》(直接、間接を含めて)

 

 97年8月18日発売の日経ビジネス「スピード経営待った」(戦略なければただの拙速)=書評

 97年8月19日の日経夕刊「十字路」に日本長期信用銀行の木内調査部長が「時は金なり ?」の話しを

 97年8月号FORESIGHTの「今月の2冊」で「ネットワーク時代の経済に求められる姿勢とは」=書評

 97年8月25日中日新聞「ニューエコノミーの正体」(木村太郎の国際通信)

 97年8月31日日本経済新聞書評「スピードの経済」=書評

 97年10月4日号の東洋経済書評「景気循環は消滅したというが」=書評

 97年10月15日の日本経済研究センター会報書評『一気に進展する「世界経済のビッグ・バン」』

 97年12月中旬発売の「winter」号の「アステイオン」(TBS ブリタニカ)で竹中平蔵氏が「時代を貫く座標軸を提示」

全体的な分類

 

 (反感、問題提起)

  そんなに急いでどうする

  他の人はともかく自分は嫌だ

  人類はどこにいくんだ

  経営者に乗せられているんじゃないのか

 

  取り残される人々

  乗れない人々

 

  政府の施策が遅れがちなことに対する批判が少ないし弱い

 

  一つ危惧するのは速すぎる変化が人間の精神に与える影響です

  今の日本の現状を冷静に見るとなかなか難しい。少なくとも現状認識は「在来システ

   ムの維持」を前提にまだ物事が動いています。

  要は、「スピードの時代」に取り残される人達のことが引っかかっていた訳です

 

 (評価や期待)

  方向観を失っている「エコノミスト」以上にエコノミストの役割を果たし、読者が漠然と抱いている疑問に答えている

  共感するところが多く、大変参考になった

  私たちの世代を取り巻く職場や、生活で起きている変化について、少し上の世代の人

   達に伝わる言葉で書いてくれる本が出てきた

  普段感じている事、考えている事が活字になった

  ネット上を疾走する、職業意識の高い人々の気持ちをよくぞ代弁してくれた

  ミクロの情報収集の綿密さと、それを積み上げてマクロの変化を描き出すバランス感

   覚である

  第6、7、8章に関しては非常に共感を覚えた

 

negativeなもの》(反感、問題提起)

 

 各種制度のリア・ランナー(rear runner)的性格が強い「税」の世界から本書を読むと日本という国の法律や制度が変わっていくことに要する年月やそこに至るまでの意思決定

プロセスの不透明性はまさに別世界の趣です。今や従来にもまして、国家の運営に企業経営における「俊敏性」といったものが求められているのでしょう。う-ん。しかし、これは今の日本の現状を冷静に見るとなかなか難しい。少なくとも現状認識は「在来システムの維持」を前提にまだ物事が動いています。

                     (M電器産業 大平さん) 

 

 一言で言うと、今まさに現実に起きつつある、国境や距離や人種の壁を越えたヒト・モノ・カネ・情報の動きがもたらす様々なインパクトを解説した本です。で、私のこの本の読後感ですが、一言で言いますと「どこか引っかかるな」というものでした。この感覚、何となく言葉にしがたいものではあったのですが、本を読み終えた後、買い物をしに出た繁華街でフィリピン人メードの大群(*)を見た時に納得しました。要は、「スピードの時代」に取り残される人達のことが引っかかっていた訳です。より正確に言うと、「involuntaryに」取り残される人達のことだ、と言っていいでしょう。

                     (N生命 中井さん)

 

『スピードの経済』という名称は、現在および近未来の現象を表す言葉ですが、ここからは「その速さに対応せよ」という結論が帰結されてしまうような気がします。#結論を乱暴に圧縮するとそのようになると理解しました。

スピードにスピードで対抗するのも1つの戦略ですが、それは同じ土俵で争うことになり、上の話と同型になってしまい、きりがないでしょう。仮にスピードに対応するため、またはスピード競争を相対化するために、ある種の「深さ」「濃度」を追及するという方向があるのではないかな、と思っています。

                    (日経産業新聞のメーリング・リストから)

 

 一つ危惧するのは速すぎる変化が人間の精神に与える影響です。かつては変化の波は一世代より長かったかも知れないが、今では、生涯に何度か自分を変えなければいけないとの強迫観念が生れつつある。ちょっと大袈裟ですが戦場で気がふれた兵士と同じような人が増えはしないかと心配です。確かに大袈裟。

これはテンションがある限度を超えた時のカタストロフィと云うことで、藤原直哉さんなどは以前からアメリカでの大規模な労働争議の可能性を予想していましたね。UPSのがその先駆けとは私も思いませんが、人間が生身である限り「限度」があると思うのです。私は外国に住んだことがありませんが、アメリカなんかにそういう緊張はないのでしようか。  

 勿論伊藤さんもあちこちで来るべき時代の負の面への警鐘は記しておられますが、私はどうも斜めから見過ぎる傾向がありますので、それをご容赦いただいた上での事になりますが、例えばp202の意思決定プロセスの不透明性、この類いは社会を覆う慣習による暗黙の規制、人間関係をも含む「現在」そのものであって、実際には解決不可能に近い障壁ではないでしょうか。p208には政治的な力を利用しての「拒否」へのご批判がありますが、むしろ私には自由な社会と呼ばれるものが、本当に自由なのか、甚だ疑問なのです。

p224p246247で述べておられる「社会の分断」が大いに懸念されます。スタート時点での同じチャンスと言っても、持って生れた能力の差以上の不公平はありません。本当に自由に住所を選べる人は少ない、職業だってその他の何でも、本当に自由に選べる人は極めてまれです。             (D産業 栗原さん)

 

 

positiveなもの 》(評価や期待)

「エコノミストとフグを食べると安心だ。なぜなら(予測が)当たらないからだ」などと揶揄されたりもしている。 そうした凋落気味の正統派エコノミストの間隙をぬって、世界的な視点で経済や金融市場、企業の経営戦略、情報化の流れなど様々なレベルで現実にすさまじい勢いで起こっているトレンドを分析したのが本書である。著者は銀行の為替部門に籍をおく第一線級のマーケット・アナリストである。

 「世界経済のビックバン」との副題をもつ本書は、「スピード」というキーワードを軸に、過去の統計やデータの呪縛にとらわれて方向観を失っている「エコノミスト」以上にエコノミストの役割を果たし、読者が漠然と抱いている疑問に答えている。

                             (図書新聞の書評から)

 

本の内容は的確に現状を分析しておられるとの印象を受けました。特に7章、8章については共感するところが多く、大変参考になりました。

規制・管理されることなく、存分に才能を競い合うことのできる「場」をどこまで提供できるか、がこれからの教育の課題だろうと思います。また、福祉、環境といったこれまでの成長=善:的視点では立ち行かなくなりつつある現在、ネットワークの普及と電子マネーのような価値の交換・蓄積をグローバルに可能とするツールの登場は、うまく使えば新しい人類の世紀を切り開くことができる希望があります。

                    (S銀行システム部 小川さん)

 

 最近の経済の本というと"ビッグバン"と言う文字ばかりが乱舞していて、ちょっと辟易しているのですが、『スピードの経済』はパソコンの発達、そして普及によって経済が格段に変化していると言った内容のもので、最近の流行からは一線を画しております。なかなか興味深い指摘が多く、みなさんも一度読まれると良いでしょう。

                     (Y投資顧問 内田さん)

 

やっとあたしたちの世代を取り巻く職場や、生活で起きている変化について、少し上の世代の人達に伝わる言葉で書いてくれる本が出てきたなということです。

ネットの中で、何が起きてるかっていう部分で、すでに体験した人のスピード感や、距離感や、温度が、読むだけで伝わるっていうのは、筆力のすごさとしか言いようがないっす。                   (M銀行 名塚さん)

 

 スピードの経済」一気に読みました。

普段、感じている事、考えている事が活字になったなあという感じがしました。本の中で書かれているとおり変化の早い時代です。第2冊目を期待しています。

                     (A生命 島さん)

 

デジタルなメディアを実際に利用し、ネット上を疾走する、職業意識の高い人々(プロフェッショナルとでも言うのでしょうか?)の気持ちをよくぞ代弁してくれた!! という気持ちです。この本に勇気付けられる読者の絶対数は決して多くないのかもしれませんが、勇気付けられた人々がこれからの社会を更に変えていく力となるべき人なのだろうと思います。

 伊藤師匠の著書「スピードの経済」で詳しく議論されている時代認識、すなわち「平準化」が進む中で同時に「超平準化」がキーポイントとなっていく時代、コンテンツが最重要視される時代の中で必要とされる教育は、単なる知識集積ではなく、新しい何かを生み出していく創造力ではないだろうかと考える。

   

                 (M信託銀行 木下さん)

 

 私が、この本で好きなところは、ミクロの情報収集の綿密さと、それを積み上げてマクロの変化を描き出すバランス感覚である。国際的な競争と情報通信技術の革新という大きな構造変化が進展している中、様々な経済統計の限界が指摘されている。こうした状況において、マクロ的な統計にだけ頼っていては、経済全体の流れを的確に掴むことは出来ない。しかしながら、だからと言って、ミクロ情報の中に埋もれてしまうと、個別の情報に引きずられて、経済全体の方向観から外れてしまう危険が大きい。

変化の時代に、ミクロの情報とマクロのバランス感覚というのは、大きな商売の種になるのである。               (N銀行 白塚さん)

 

「スピードの経済」拝読させて頂きましたいつも時間に追われる毎日なので、収集した情報が整理されていなかったのですが、伊藤さんの本を読んで、「あんなにお忙しいのにどのようなTime Managementであれだけの情報を収集し、分析しそして執筆されたのだのう」と、思うと同時に世の中の動きに対する視点(way of seeing)に大変いろいろ学ばさせて頂きました。             (Sファイナンス 吉田さん)

 

 伊藤さんの新刊は早速購入して読ませていただきました。面白かったです。「世界経済の大きな変革が89年のベルリンの壁崩壊から情報革命とともに起こっている」という御指摘はことをいろいろな例で指摘され、なるほどなあと合点がいった多かったです。

少し欲を言えば、いろいろな項目、それぞれが大きなテーマですので、それぞれについての掘下げた分析をもっと聞かせていただきたいと思いました。又、Dog Yearの現在だからこそ、基本的な原理原則、歴史的背景といったことが以前にもまして重要になっている、さもなくば急な流れに流されるだけ、とも感じました。

                    (G投資顧問 佐々木さん)

 

 

その他の反響

書店で買った時に思ったのは中身を拝見する前から「安い」と感じたことです。FKINYUの掲示板でINDEXを知っていたからではなく、本の厚さとハードカバーの装丁から見て、2,000円でおつりがくるのは、やはり安いと感じます。過去に金融、経済に関する様々な書籍を購読してきましたが、普通のサラリーマンがこの分野で200〜300ページ程度の書籍を購入する場合、高い・安いかを感じるボーダーラインが2,000円程度だと思うからです。        (S電機 山本さん)

 

私は、この2つの要因に加えて、これからは資本家(投資家)の力が、相対的に高まっていくのではないかと思うのですがどうでしょうか。現在のアメリカ経済を見ると、利益を上げている会社、独創的なアイデアを持ったベンチャー企業の株価が大きく上昇しています。不動産や物ではなく、株式に人類の富が集中するようになるのではないかと思います。それによって創業者は、莫大な富を手に入れることができ。ストックオプションで社員と株主の利害を一致させることができ、双方とも豊かになることが出来ます。

                     (重光さん)

 

内容には直接関係ないけど、手にとって見ての第一印象は装丁がすばらしいというものであった。本を買うととりあえずカバーとか帯とかをはずして読み始める方だが、なんか久しぶりに素敵な装丁であった。 読んでいるうちに触発されて考えたことがある。「インフレの死」についてである。考えをまとめてみた。(資産インフレへの指摘)

                     (G信金 加藤さん)

                         


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