<Matsui in NEW YORK-Cyberchat>

 このコーナーはニューヨークに渡った松井の活躍と挫折(?)をトレースするために作ったサイトです。ニューヨークには筆者は4年間住みました。70年代から80年代にかけてですが、今でも好きな街です。レストランもいけてる店が多い。彼の渡米からその後を新しい情報を載せていく形で掲載します。関連サイトはここの夢舞台です。Take me out to the ballgameのサイトもどうぞ。


新人王なんていらん。松井は来年のMVPを狙うべきだ(2003年11月20日記)

 以下の文章は11月11日に松井が新人王をはずしたときに書いたものです。イチローの時も思ったものです。「イチローが新人 ? 日本じゃばりばりのプロだぜ」と。だから小生は以下のような考えの下に、松井には来年のMVPを狙って欲しい、と思うのです。
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2003年11月11日(火曜日)

 (18:08)松井が4票差で米大リーグ・アリーグの新人王を取れなかったと報じられている。「残念だ」という見方の方も多いだろうし、日本のマスコミもそういう論調だろうが、私はそうは思わない。「当然だ」と。

 松井は、日本ではプロ中のプロ、経験を積んだプロだ。10年もやっている。高校を出て直ぐにである。彼のアメリカに行く前の成績を10年分じっくり見たことがあるが、毎年ステップアップするそれは素晴らしいものだった。言ってみれば、松井はベテラン・プロである。

 その人間がアメリカに行ったら突然「新人」になるというのは、おかしい。ムッシーナはワールド・シリーズでの松井の落ち着いたプレーと残した赫赫たる成績に対して、「だって彼は何回も日本でワールド・シリーズに相当するシリーズを戦っているんだろう」と発言している。

 もうアメリカの選手の間では、「日本にも大リーグには到達しないが、それに近いリーグがあって、そこにはアメリカに来ても成功する実力のある選手が数多くいる」という認識が広まっていると思われる。つまり、松井は誰が見ても「場を踏んできたベテラン」なのだ。

 「新人王」というタイトルは、10代、20代前半の選手に相応しい。日本ではそうだし、もしそうならアメリカでもそれが普通であるべきだ。松井は私の記憶では29才だ。かつ、日本から行った選手は連続して30前後で、野茂、佐々木、イチローと新人王を取ってきた。マイナーリーグから上がってきたアメリカの、またはその他の諸国の選手にとって、ここ数年は「狭き門」だったに違いない。

 日本で10年もプレーした選手をアメリカに送り込んで、その人間が「新人王を取った取らない」で騒ぐのは、日本のプロの水準がその程度、と認めたに等しいと思う。だったら、アメリカの大リーガーが日本に来て突然良い成績をあげたら、その人に「新人王」を与えるのか。

 アメリカの野球協約では、松井に新人王の資格があることは知っている。しかし、投票を行ったア・リーグ担当の記者28人のうち2人はそもそも松井を新人とは見なさなかった、という。妥当だろう。アメリカのスポーツ専門ケーブル局ESPNはコラムニスト名で「松井は新人ではない」と断定し、さらに「日本のプロ野球を第三の大リーグ」と扱うべき時が来た」と指摘したという。妥当だろう。

 アジアで野球を活発にやっている台湾、韓国と比較すると、プロまで含めた総合力では日本が突出している。それはオリンピック予選での長島ジャパンの活躍で示された。その突出部分のかなりは、アメリカの大リーグのレベルを超えている。全部ではないから、「第三」と言われても仕方がない。しかし、いつまでも日本のリーグを大リーグのマイナー並みに扱う必要はないと思う。  松井にとっても、「新人王」なんて取れなくて良かったのでは。松井が狙うとしたら、来年のMVPだと思う。シーズン全体でもいいし、ワールド・シリーズでもいい。彼にはそれが相応しい。


そして、松井の一年目は終わりましたが、でも拍手(2003年10月26日記)

 でも拍手ですよ。そりゃ、2試合連続でヤンキースの4番を任されたのにノーヒット。本人だって悔しいでしょう。でも、ヤンキースがここまでこれたのに、松井がどのくらい貢献したか。地区シリーズでも、リーグ優勝でも松井が力を発揮したからここまでヤンキースは来ることが出来た。

 第6戦の試合前から嫌な予感がしました。松井はレギュラーシーズンでも4番は成績が良くない。確か15打数1安打。そして、ワールドシリーズでも9打数0安打。これでアメリカでは4番で24打数1安打。松井が一番ヒットを打つのは、6番だったかな、次が5番。第5戦、6戦も5番で打たせたかった。5戦で失敗して、6戦ではジオンビーが戻って松井は5番と思ったのに。

 それにしてもベケットは良かった。23才。若さの勝利の印象が強い。ヤンキースはシリーズ全体を見ていて、らしくない「荒さ」が目立った。第6戦のジーターのボール握りそこねのミスも痛かったし、ブーンやソリアーノにも目を疑うような失策があった。

 マーリンズのピッチャー陣は、「rising」の印象がしましたね。打者はそれほど凄いのはいない印象がする。そういう面では、ヤンキースの投手陣はマーリンズを押さえていた。問題は、「rising」なマーリングのピッチャー陣にヤンキースの打者が負けていた点です。ソリアーノとジオンビー、それにブーンの三振の多さには閉口しました。

 松井はシリーズが終わっても一ヶ月くらいニューヨークの生活を楽しみたいそうだ。ナイス。今まではニューヨークの街も歩いていないでしょう。ゆっくりして、また来年に活躍して欲しい。

 来年はヤンキースはどういうチームになるんでしょうね。ペティットが契約切れでどうなるか分からない、と放送で言っていた。クレメンスがいなくなる。ウェルズも40才。同じヤンキースでもかなり違ったヤンキースになるのでしょう。松井が来年こそ4番に定着する可能性もある、と筆者は考えています。

 最後に、もう一度松井選手に拍手 !!!!!!


Matsui had gotten another critical hit.=またも決勝点(2003年10月22日記)

 見ていて、リトル監督と逆の形の、大きな決断ミスになるのではないかな.....と思っていました。たらればは野球にはない。しかし、「これはヤンキースにとって有利」と思いました。

 場面はヤンキースの8回表の攻撃です。確か1アウトでジーターがこの日3本目のヒットをライト線に打った。二塁打。ジオンビーが次ぎの打者。それまでのマーリンズの先発バケットはジーターのみにヒットを3本打たれただけ。他の打者はあっていなかった。

 そこにマッケオン監督が出てきた。どうするのかと思ったら、なんとベケットを交代させた。出したのがコントロールに不安のある左のウィリス。左腕でさらに左からダイナミック投げる投手だ。だから、コントロールが悪い。ジオンビーが左であることを考えたのかもしれない。

 ボストンのリトル監督は、マルチネスを続投させてヤンキースの反撃を招いたと批判された。逆にこのままマッケオン監督が負け監督になったら、「あのとき、なぜバケットを交代させたのか」となるだろう。その点、またまたなのだが、トーレ監督は肝心なところで、つまり7回裏の2アウトからのマーリンズのチャンスでムッシーナに選ばせて同回を最後まで投げさせ、ポスト・シーズン最初の勝ちを彼に送った。

 ジオンビーが歩いて1アウト1、2塁。その後のバーニーの当たりは浅いライト寄りのセンターフライ。ジーターが3塁に走って2アウト1、3塁。そこで出てきたのが松井だ。内角を抉る第一球のあとの第二球。外角の難しい球だがしっかりと捕らえて三遊間にクリーンヒット。ジーターが入ってヤンキース2対1マーリンズ。

 緊張した試合だった。それが緩んだのが9回の表。エラー続きのブーンがまたも思いがけないHR、続いてバーニーがポストシーズン累積19本目の3ランHR。これで決まった。リベラが今日も8、9の2イニング投げたが、とりつく余地なしでマーリンズの負け。

Matsui, who smashed a three-run homer to give the Yankees their first runs in Sunday's Game 2 victory, had gotten another critical hit.

"It's a compliment that everyone thinks I'm a big-game player," Matsui said through an interpreter. "But what I focus on is, based on the situation, trying to do what's best for the team."

 掲げたのはニューヨーク・タイムズのコメントだったと思う。ブーンやバーニーのHRが出たので少し影が薄くなったが、松井の三遊間ヒットは値千金だった。なにせそのヒットで初めてヤンキースはアヘッドしたからだ。またムッシーナに勝ちを与えるヒットだった。ヤンキースの先発陣で今まで勝ちがなかったのはムッシーナだけ。松井の一打はそのムッシーナに勝ちを与えた。

 私が英字紙のスポーツ記者なら、「Matsui give Moose a first victory」とかの見出しにするのにな・・・・などと考えていましたが、そういう見出しを取った新聞はなかった。Mooseはムッシーナの愛称です。

 適地での一勝でヤンキースは有利になった。明日はクレメンスとそれほど有名ではない投手。明日勝てば、そして松井が活躍すれば、松井の「初出場での新人(賞)・MVP(シーズンとシリーズ)」の可能性が出てくる。一つ記事を。書き出しがうまい。
 http://www.usatoday.com/sports/baseball/playoffs/2003-10-21-yanks-marlins-game-3_x.htm


Matsui fits perfectly into the Yankees tradition of classic ballplayers=高まる松井の評価(2003年10月20日記)

 ワールド・シリーズ第二戦に関しては、アメリカのマスコミがまず誰に焦点を当てているかと言えば、大方ペティットです。そりゃそうだ。彼は、ディビジョン決定シリーズ、リーグ決定シリーズに続いて、ワールドシリーズでも第一戦で負けたチーム(ヤンキース)に勝ちを与え、タイに導いた。しかも、日曜日の試合について言えば、ブーンのエラーがなければ1962年以来の完封達成ヤンキース投手になるところだった。

 それは当然と思いながら、松井に関して論評している記事はないかと探していたら、ありました。まず見つかったのがこのワシントン・ポストのコラム。コラムそのものはここにありますが、ここには松井に関する眩いばかりの言葉が並んでいる。見出しは「A Star Learning to Shine 」(輝くことを学びつつあるスター)です。ここに書かれていることは、筆者も非常に納得がいく面と、ちょっと褒めすぎでは、という面と。どんなことが書いてあるか。

  1. His three-run homer over the center field fence in the first inning not only ignited a 6-1 New York romp to even this Series, but underlined Matsui's emerging role as the most productive performer in the entire Yankees lineup during this postseason. (松井の3ランはチームを勝ちに導いただけでなく、ポスト・シーズンにおけるヤンキースの中にあって松井がもっとも大仕事をするプレーヤーであることを裏書きしつつある)

  2. After a quiet season of blending with his teammates and adapting to American baseball, the greatest Japanese slugger since Sadaharu Oh has begun to show his true pedigree as an all-around star.(松井は真にオールラウンド・スターの系譜に属する選手になりつつある)

  3. Matsui doesn't need 3-0 lollipops to produce. And he's been helping the Yankees' personality all month. According to Derek Jeter, the most important hit in the comeback rally against Pedro Martinez in the eighth inning of Game 7 of the American League Championship Series was Matsui's scalding double into the right field corner. That blow put two runners in scoring position with only one out. Before Matsui's hit, the Red Sox had a solvable problem. After his double, they were in deep trouble from which they weren't likely to escape(ジーターは対ボストンの第7戦ペドロ・マルチネスに対するヤンキースの反撃シーンの中でもっとも価値ある一打として8回ウラの松井のライト線二塁打を挙げる)

  4. "Hideki has been awesome, a great addition," said Pettitte, who threw a major monkey-wrench into the Marlins-hit-southpaws theory that has held true in the National League all season, but not in this World Series. "He's a better outfielder than we thought he'd be. . . . And he's stepping it up in the postseason."(松井を賞賛するペティット)

  5. New York, which goes baseball crazy in the fall, has found comfort in Matsui's dependability. The town has fretted over the batting slumps of many Yankees this month. Into this potential mess, Matsui has brought a sense of calm. With his 415-foot blow, Matsui, who signed for $21 million for three years, showed why he is such an excellent symbol of everything that is best about the Yankees as exemplary players, but worst about a Yankees organization that can, to a greater degree than any team in any sport, consistently buy championships. (ヤンキースの他の多くの打者が不振に沈んでいる中で、ニューヨークのファンは松井の頼りがいのある姿=dependability=にほっとしている)

  6. On the field, Matsui fits perfectly into the Yankees tradition of classic ballplayers. He looks ideal in any photo that includes Jeter, Bernie Williams, Giambi and Alfonso Soriano -- all of whom look like the exact physical prototypes one might create in a laboratory for their respective positions. Except for the occasional Wells, Mickey Rivers or Yogi Berra, the Yankees seem to select living sculptures, like Mussina or Roger Clemens, who look charismatic from the first glance. As soon as Matsui takes his upright, balanced left-handed stance -- a posture so perfect it might be taken from a textbook -- opponents realize that the pinstripers have added another in a long line of imperial, elite players. (松井は名前を残した名選手の系譜に完全に合致する)

  7. For those who love the Yankees of George Steinbrenner, as well as those who despise them, Matsui showed again Sunday night why the Bronx is still the home of the most elegant, clutch collection of players that bottomless wealth can buy.
   うーん、これだけ褒められると、火曜日からの試合はうっかりできない。たった数日で評価をがた落ちさせているブーンの例もありますから。しかし、楽しみです。このワシントン・ポストのコラムは読み応えがある。あと
  1. http://www.nypost.com/sports/yankees/3852.htm
  2. http://www.nydailynews.com/front/story/128805p-115208c.html
  3. http://www.nydailynews.com/front/story/128742p-115162c.html
  4. http://www.nypost.com/sports/yankees/3863.htm

 なども面白い。
ワールド・シリーズ=ヤンキース、第二戦で FIGHT BACK=松井が先制スリーラン(2003年10月20日記)

 日本時間の日曜日朝の第一戦は、ジョンソン(3塁でキャッチャー牽制アウト)やブーン(本塁に投げるべきところ一塁に、の中継ミス)のボーンヘッドなどあり、選手全員も疲れている印象の中でヤンキースが負け。2−3の惜敗でしたが、ボストンとのあれだけの試合のあとで仕方がないかな、という印象だった。しかし、松井は4−3でみなバットの芯で捉えたシングル。右、右、中。

 その松井の元気さが出たのが第二戦。2アウト1、3塁の場面。カウントは0−3。その後の外角の甘い球を打ったら、まるで球場を真っ二つに割るような、センターへの糸を引いてのライナー。408ヤード(124メートルちょっと)の表示のちょうど上だった。まずは松井のインタビューを。試合後の。私が聞き取れた分だけです。

 (アナウンサー おめでとうございます)ありがとうございます。

 (打ったときの感触は)うーん、それより勝てて良かったと思う。昨日負けていたし。チャンスが来て、結果的にホームランになったし、それが勝ちにつながった。

 (0−3からでしたが)打っていいというサインだったので、甘いボールを待って思いっきり打ちました。感触は良かった。しかし、一番深いところに行ったので、どうかなと思っていました。ただし、取られないで欲しいと。

 (今後はどうですか)最高の舞台でやっているので、自分の力を出したい。

 (明後日の試合の抱負は)勝ってチームも落ち着いてきたので、頑張っていきたい。

 自ら「最高の舞台」と表現する試合で結果を出すのだから素晴らしい。彼のホームランを打った打撃フォームを注意深く見ていたら、シーズンの最後の方で左中間に打ったホームランのように最後に少し押し込むように打っていた。あの左中間のHRを「理想」と表現した松井が、最高の舞台で最高のホームランの為に、最後に少し押し込むバッティングが出来た、だからバックスクリーンに入ったと言うことでしょう。ナイス。

 球場は大歓声。松井のヤンキースタジアムでのカーテンコールは二度目でしょうか。同球場の今年初戦での満塁HR以来。第二打席以降は凡退したものの、それでも彼への拍手、声援はやまず。試合直後に見たニューヨーク・タイムズのネット版の一面には、既に松井のHRの写真がずばっとアップされている。

 もう一人この試合でヒーローが居るとすれば、当然ペティットです。9回裏にブーンが失策をして、その後のヒットで一点を失うまでは完全に完封ペースだった。ナイスなピッチングで、三振も7個取っていた。彼のポストシーズン試合での一試合三振記録は8だそうで、それに近かった。これでペティットの通算ポストシーズンの勝ち星は13で、記録に並んだそうだ。

 逆に評価が落としたのは、ブーンだ。昨日に引き続き凡プレーの連続。この日は二つもエラーをした。ニューヨークの新聞にはもう以下のような文章が載っている。

 Boone is certainly learning how fast fortunes change in the Bronx -- he was hailed as a hero after his 11th-inning homer won Game 7 of the ALCS, but was criticized for failing to throw home in a key spot Saturday night.
 まあでもブーンは、ボストン戦第7戦のHRであと数試合はメシが食えそう。しかし、「守備の人」があれではね。ソリアーノもツーランを打った。どこか荒っぽいプレーでトーリ好みではないのでは、と思うのですが、「ときどきHR」が彼の魅力。しかし、彼はチームプレーが出来ないのが問題です。

 とまれ、ヤンキースは第二戦でマーリンズを完全に押さえた。松井の第二打席以降にヒットが出なかったのは残念だが、第三戦以降も楽しめそう。第三戦の先発は、ヤンキースがムッシーナ、マーリンズがベケット。力はそうは違わないと思うが、今年のポストシーズンの成績は対照的。ムッシーナは対ボストンで2敗。対してベケットは対カブスの第5戦で2安打完封を、第7戦で4イニング1失点というほぼ完璧なリリーフをしている。まあ、ムッシーナも対ボストン第7戦でのリリーフは素晴らしかった。


松井の日本に寄せたメール(2003年10月19日記)

 ワールドシリーズ開始直前のアメリカのアナウンサーの興奮した声の中でこれを書いています。アナウンサーは松井、ポサダ、ジオンビー....ブーンとヤンキースの選手の名前を繰り返し叫んでいる。まあ、アナウンサーとしても興奮するんでしょうね。

 ところで、19日の朝日の朝刊に松井がワールドシリーズに向けたメールが掲載されている。こういうところが、松井のすごいところでもある。大試合を前にして文章を寄せる余裕がある...というところが。彼は要旨以下のように述べている。

  1. みんなチャンピオン・リングを勝ち取るためにやってきた。最高の舞台でプレーすることは楽しみ。(マーリンズについて)細かいことはわからないが、僕の場合今シーズンの初めはずっとそんな状況でやってきた。気にしない。ニューヨークとフロリダの気温は違うので、体調面も気をつけたい
  2. レッドソックスは強かった。勝利の女神がどちらにいくか分からなかったが、ああいう試合を勝つのがヤンキースの強さ。女神がこっちにきいてくれて本当に嬉しい
  3. 第7戦には地下鉄で行った。マンハッタンの北部で給水管の破裂があったため。車か地下鉄か迷った。地下鉄を初めて利用しニューヨークを実感した。地下鉄がでたところから見たヤンキー・スタジアムは新鮮だった。スタジアムまでのルートにこだわるなど、縁起をかつぐことはしない僕ですが、短期決戦になるとツキも大きな作用を持つと思います
  4. 第7戦の8回に放った右翼線の打球は、ファンがさわったために二塁打になりました。ファンがさわらなければ、一塁走者のバーニーが本塁に生還できたかもしれない。でもあの後、ポサダに2点タイムリーが出たことが、自分のツキでもあり、チームのツキでもあると思う
  5. レギュラー・シーズン、地区シリーズ、優勝決定戦と、開幕前はいつもインド料理を食べました。今回もそうします。辛いものを食べると、体に力がわく感じがします。カレーライスは母親の作ったものが一番ですが....
 はは、なかなか素直で良い文章ですね。ワールドシリーズの直前の食事(18日の夕食)も彼だったのでしょう。「母親が作ったのが一番」とは、おかあさん泣いちゃいますよ。「地下鉄に初めて乗って、ニューヨークを実感した」というのも笑える。周囲の人に気づかれなかったのか。ニューヨークの地下鉄はいろいろな人種が乗っていますから。

 とまれ、試合が始まりました。ヤンキースの先発は、ウェルズ。松井の打席はまだ来ていない。5番レフト。ジオンビーは7番。ブーンの顔が緩んでいたな。(^o^)ハハハ


米メディアに横溢する最終戦へのコメント(2003年10月18日記)

 終わりが劇的だったが故に、米メディアのヤンキース対ボストンの最終戦(ヤンキースの6−5での勝利)に関する話題は尽きない。なぜ普段は98球くらいしか投げないマルチネスを8回に続投させたのか、が話題の中心だが、その他にも気になる話題が山ほどある。

 私は知らなかったのですが、このシリーズでMVPを取ったマリアーノ・リベラは、他のチームメートがサヨナラHRを打ったブーンをホームベースで迎えて大騒ぎしているときに一人マウンドに駆け寄って、あたかもそこが祭壇であるかのように跪いて神に感謝を捧げていたという。

 9、10、11の3イニングを投げ、味方チームが11回の裏の攻撃を迎えるとき、テレビを見ていたらリベラは味方の打者を鼓舞するかのように大きな声で何かを言っていた。きっと、「もうこれ以上投げられない。ここで勝ちに行こう....」という思い出何かを言っていたのだと思う。そしてその思いは叶った。ニューヨーク・タイムズには以下のように書いてある。

Every other Yankee scampered to the plate to swarm Aaron Boone and celebrate his game-winning homer in an epic 6-5 victory in 11 innings over the Boston Red Sox this morning, but Mariano Rivera sprinted to the mound and collapsed as if it were an altar. He wanted to be by himself, on his knees, with his thoughts, thanking God.

While Boone danced around the bases and the Yankees and their fans were in an utter state of delirium, their impenetrable closer was 60 feet 6 inches away. He was in his own world, which was appropriate because that is where Rivera is as a postseason closer. In his own world, far away from any other humans ? far, far away.

"I was thanking the lord," said Rivera. "You don't know. I had a lot of conversations with the man. I was thanking him for getting us through this game. This was his game."

 ここにははっきりと彼が「神」を考えていた、「神」に感謝していたとある。マウンドで一人神に感謝を捧げる投手。「神と会話し、神のゲームだった」という彼。実際のところ、このシリーズでリベラが失った点は確か1点だった。ピッチング・コーチのストットルマイヤーはリベラのことを「"He's old Mr. Reliable."」と言う。確かに。で話題は「なぜ」になる。
In the long and grim winter that is sure to come soon in New England, the fans will question why Little left Martinez in for a pounding in the eighth inning, when he was long past his usual limit.

Ninety-eight pitches. That was the average number per game for Martinez this past season ? the season that ended last night.

"I would refuse to give up the ball if you asked me," Martinez said afterward, standing graciously to face the news media in a hushed Boston clubhouse. "I am the ace of the staff. This is no time to say I am tired."

 ペドロはよく「6回から7回メドのピッチャー」と言われる。レギュラーシーズンに投げた彼の平均の球数は98球。しかし、8回に彼が続投体制にはいって最初の打者を迎えたときにはその数字を遙かに超えていたし、バーニーがシングル・タイムリー・ヒットを打って2点差、ワンアウト1塁で松井を迎えたときには、マルチネスの球数は115球に達していたという。その時リトル監督はマウンドに行っている。彼はその時マルチネスに何と言ったか。マルチネスは次のように回想する。
When Bernie Williams followed with a single for a run, Little came running out to the mound from the third-base dugout, and patted Martinez. "He asked me if I had any bullets in my tank," Martinez said. "I said I had enough."
 もしこれが本当だとすると、リトルは判断をマルチネスに任せたことになる。「おい、まだ行けるか」とリトルが聞き、マルチネスが「十分に」と答えた。リトル監督の方からも発言がある。
"Pedro wanted to stay in there," Little said. "He wanted to get the job done, just as he has many times for us all season long, and he's the man we all wanted on the mound."

"Pedro Martinez has been our man all year long in situations just like this," Little said. "He's the man we want on the mound, more than anyone in our bullpen."

   彼も続投を希望し、「仕事を最後までやりたいと言った。こうした状況では彼はずっと我々のチームの切り札だった。ブルペンの誰よりも良いピッチャーなんだから」とリトル。

 しかしこの判断に関してはアメリカの新聞はこう評価する。It was a decision based more on loyalty and emotion than logic.」と。つまり、「論理よりも、忠誠心とか感情に基づく判断だった」と。彼は「The problem is that the Pedro Martinez of 2003 is not the Pedro Martinez of 1999. Check that: the problem was that Grady Little thought that the Pedro Martinez of 2003 is the Pedro Martinez of 1999. 」であることを忘れていた、と指摘する新聞もあった。つまり彼はペドロに幻想を見ていたのだと。

 恐らくこの指摘は当たっている。その後に出てきたエンブレー、ティムリンなどリリーフ・ピッチャーは打者を問題なく処理し、ヤンキースに追加点を与えていなかった。5−2でリードした8回裏の頭からリリーフ・ピッチャーを出していたら「恐らくボストンが勝っていた」と大方の人が見る。

Little, as much as any manager in many years, lost the wrong way. The last nine New York hitters to face Martinez had three singles, three doubles and a home run. That's a .777 batting average and a 1.444 slugging percentage. Think maybe Pedro was losing it? Out in the bullpen were Embree, Timlin and Williamson who have had one of the most spectacular relief Octobers in many years. They had allowed four hits, three walks and one run in 161/3 innings while striking out 24.

Martinez had thrown 115 pitches in a superlative, redemptive performance by the time Little went to the mound in the eighth with one out, a runner on first, one run already in, the bullpen ready, a 5-3 Red Sox lead and Hideki Matsui at the plate. Somehow, Little left him in the game.

 リトルの「マルチネス続投」の決定は、ボストンに高くついた。バーニー一塁から松井のライト線二塁打(エンタイトル)が出てワンアウト2、3塁。そしてそこでもマルチネスを変えずにポサダがセンター前の2点適時打。松井が歓喜して同点のホームを踏んだ。仮定の話でしかないが、松井に例えば左のエンブレーをぶつけていたらどうだっただろうか、と私でも思う。それまで松井は、エンブレーを打ちにくそうにしていた。

 しかし、肝心のマルチネスは次のように言ってリトルを庇う。「まだ十分やれる」と話した手前だろうか。

"I wouldn't put Grady on the spot," he said. "Grady didn't play. I was the one playing. If you want to judge anybody, I was out there. Grady did a great job of managing."

"You can't blame Grady," Martinez said in a rare public comment. "If anyone wants to point the finger, point it at me. I was the one out there. I'm responsible for my pitches."

 リトルがマルチネスを代えたのは、ポサダのラッキーのヒットと、それに対する松井の好判断・走塁でボストンが同点にされた後だった。

 一方ヤンキースの監督であるトーリはどうだったか。選手起用に関してです。第7戦について言えば、打順の組み替えからして大胆だった。ジオンビーに気楽に打たせるために7番に下げた。そのジオンビーが2本のホームランを打って、圧倒的に不利だったチームの士気を維持した。マルチネスと同じようにエースでありながら、クレメンスは4回で諦めた。投入したのは、ムッシーナ、ネルソン、ウェルズと続く。ムッシーナがクレメンスが残したピンチを切り抜けた。「あれが大きかった」とトーリ。

 リベラに「3イニング」という異常な、試合前には「やらせない」と言っていた長イニング・リリーフの決定を下したのもトーリだ。トーリは言う。

"This is the best," said Manager Joe Torre, who has taken the Yankees to the World Series for the fifth time in eight years. "Taking nothing from those [other] teams. But to come in here against a great Red Sox team and beat our rivals . . . this has to be the sweetest taste of all for me."
 試合が終わったときのトーリの顔は本当に嬉しそうだった。過去数多いリーグ優勝決定戦は最終戦までもつれたことのないトーリとしては、「今度はダメかも」という気持ちがあったし、試合の途中まではその気持ちを強く引きづった筈だ。周りからもそう見えた。しかし勝った。「the sweetest taste of all for me」というのも頷けるし、明らかに決断力・決断力ではトーリがリトルを上回っていた。

 最後の最後にサヨナラHRを打ったブーンはどうか。フォックスの放送の解説者として、ブーンの兄ブレットはその試合を解説者席で見ていたという。シリーズで不振を極め、この試合では先発を外れていた弟をどう見ていたか。多分「もっとしっかりしろ」と思っていたに違いない。しかし、一振りで決勝戦は「ブーンの試合」になった。ブーンは言う。「I guess,it was my time.」。そりゃそうだ。しかし打たれたウェイクフィールドも語っている。

"It wasn't supposed to end like this," Wakefield said, his eyes red and moist. "We're brothers in here, and it hurts. I feel like I let everyone down."
 そりゃそうだ。誰もあんな形では終わりたくない。敗者にはなりたくない。彼の目が「red and moist」というのは胸に迫る。「it hurts. I feel like I let everyone down」というのも、胸に響く。とまれ、ナショナル、アメリカンの両リーグとも第7戦まで行った今年の米大リーグのポスト・シーズンは、テレビの視聴率でも最近にない高い水準を示しているという。非中継局が新番組のスタートを遅らせるほどだと。そりゃそうだ、面白いから。ワールド・シリーズも面白いものになるでしょう。両チームともねばり強い。マーリンズでは、イバン・ロドリゲス(キャッチャー)がポイントでしょうか。ヤンキースは先発をどう組み立て、それをなるべく短縮してリベラ、Mr.Relaiableにつなげるか。

 最後に、読んだ一連の新聞の書き出しの中では、次の文章が好きだな。ボストンには酷な記事ですが。ワシントン・ポストのそれだったと思った。レッドソックスには、めげずにがんばって欲しい。

 In the end, nothing really changed. The New York Yankees won. The Boston Red Sox lost. The World Series begins Saturday. The Yankees will be there for the 39th time. The Red Sox will not for the 85th straight year. Life goes on. Babies will be born, and one of them will grow up years from now, put on pinstripes, and kill the Red Sox's dream for another generation.

 On Thursday night, that baby, 30 years old, was Aaron Boone.


松井のヤンキース、ワールド・シリーズに進出(2003年10月17日記)

 3勝3敗で迎えた土壇場の7戦目。ヤンキースは敗色濃厚だったが8回裏に5−2と負けていたのを同点にし、11回にサヨナラと劇的な勝利をボストンに対してあげて、フロリダ・マーリンズとのワールド・シリーズ進出を決めた。 congratulation !!

 決まったのは日本時間の金曜日17日午後1時18分くらいですかね。ニューヨーク時間では17日の午前0時18分。真夜中ですが、スタジアムは一杯でした。ニューヨーク時間の午後の8時(日本時間午前9時)過ぎに始まった試合。私もずっと見ていたわけではなく、昼飯に出たりしたのですが、4時間以上にわたる長い試合の末の勝利。その劇的な終わりを見ながら書いた文章が以下の通りです。

 (13:18)最後にね....最後に。一番お荷物の印象があった選手がHRを打ってさいなら。ブーンの打球が上がったときには、「行った....」と思いました。嬉しいでしょうね、ブーンは。(私も嬉しいが=追加)

 もちろん、ヤンキースのチーム全体の盛り上がりは凄まじかった。抱き合って抱き合って、という印象。そりゃそうだ。マルチネスのできから見て、「ダメかも」という展開だった。私も一回昼飯に出た。

 しかし帰ってきたら5−5。リベラが前例のない3回を投げ、「この回に点が入らなかったら....」と思い始めた時のブーンの一発。この日二塁打二本の松井も嬉しそうでした。これまで不調だったジオンビーも二本のHRを放った。松井の試合直後のインタビューは以下の通りでした。

 (今の気持ちは)言葉にならない。最高に嬉しい。信じられないことが続いた。(ワールドシリーズについて)興奮していますが、あさってからまた4っつ勝ちたいと思います。
 ヤンキースは弱そうで強い、強そうで弱い。面白いチームです。でもこのシリーズ全体から見れば総合力があったということでしょう。何よりも先発が良かった。最後に負け投手になったのが、ヤンキースに今シリーズで2勝したウェイクフィールドだったというのも因縁でしょうかね。

 「野球は筋書きのないドラマ」と誰が言ったか知りませんが、本当にその通りでした。

 松井はこの試合、5打数の2安打。この2安打は二本とも二塁打だった。一番貢献したのは8回の4連打の一環としてのライト線二塁打。良い当たりでした。打点を稼げるところでしたが、観客が手に当てたためエンタイトル。二、三塁となってその後のポサダのラッキーなセンター前でホームに入った。

 この時の打球に対する判断も良かった。躊躇すればホームには入れなかった。バーニーと松井が相次いでホームに入って、同点。つまり松井は同点のホームを踏んだ。その時の松井の喜びよう、はしゃぎようは長く映像としても使われるでしょう。

 本当は、松井にサヨナラを打って欲しかったのですが、ウェイクフィールドの投球に合わなかった。11回の裏にブーンが出てきたとき、「これまでこれだけ活躍できなかったのだから、逆に大きな事をやってくれるのかな」という予感があったのです。いや、本当に。あのぶんぶんまるの振りだと、万が一当たればHRになる。そして、当たりが出た瞬間に書いたように「行ったかな......」と。最後失速した球でしたが、スタンドに落ちた。それで、the end。

 一方、ボストンの連中は今回の敗戦をどう見ているか。ボストンの有力な新聞の一つであるボストン・グローブをネットで見ると以下のような文章があった。

And when he pitched out of a seventh-inning jam to protect a 5-2 lead, it looked as though Martinez had delivered another playoff clincher for the Red Sox.

The big mistake was letting him come back out in the eighth.

Martinez ran out of gas after 123 high-pressure pitches on Thursday night, allowing four consecutive hits as the Yankees scored three runs that inning to tie Game 7 of the AL championship series and eventually won it 6-5 in 11 innings.

 つまり、マルチネス続投させたことが間違いだと言っているのです。7回までは5−2でボストンはリードしていた。しかし、「マルチネスはガス切れ」だった。4連打を浴びて同点にされる。つまり、監督責任だと言っているのである。この記事には「This time, a Boston manager left his ace in too long.」という文章もある。

 その結果は、「Wait 'til next year...again   Boone HR in 11th sends Sox packing 」となる。「また、来年...」と。うーん、それにしても劇的な試合でした。


4選手に罰金=第三戦の暴行事件で(2003年10月13日記)

 理由を示さずに罰金刑.....と決まったようです。問題はじゃ誰と誰に、ということですが、内訳は以下の通りらしい。

Martinez was fined $50,000, Ramirez $25,000, Garcia $10,000 and Zimmer $5,000, according to a baseball executive who spoke on the condition he not be identified.
 妥当なところかな、と思う。「理由は示さず」となっているのは、理由を示すと議論が細かくなって「じゃ、あの行為は...」ということになってしまうからでしょう。しかし、推測は出来る。マルチネスの罰金ば高いのは、ガルシアに対する明らかに意図的と思えるデッドボールと72才の高齢者であるジマーをひねりを加えながら投げ飛ばした二つの罪。だからラミレスの二倍になっている。

 ラミレスの罪はそれほど危険でもないクレメンスの投球に突然叫びだして、騒ぎを大きくした罪ということでしょう。あれは見ていて危険でも何でもなかった。騒動を期待しての行為のように見えた。だから、クレメンスは無罪。

 ガルシアの1万ドルは、恐らくトッド・ウォーカーに対する滑り込みです。ジマーへの罰金は、「刑を受ける人間の数」の均衡を取るための措置のようにも見えるが、まあ一応ラミレスに突っ込んだのは彼の方から、ということでしょう。しかし、マルチネスは、彼が言うように「(ジマーを)避けただけ」ではなく、明らかにジマーと取り組んで彼を投げ飛ばした。これは非難されるべき行為です。

``I'm embarrassed for what happened last night,'' he said, his voice quivering and body shaking. ``I'm embarrassed for the Yankees, the Red Sox, the fans, the umpires and my family.''
 ジマーは大人だから、上記のような発言を「his voice quivering and body shaking(声を震わせ、体を慚愧に揺すりながら)」という状態でしている。しかし、周りは明らかにジマーに同情的です。ニューヨーク市長のブルームバーグは以下のように述べている。
In New York, Mayor Michael Bloomberg said Martinez should have been arrested for throwing Zimmer to the ground.

``If that happened in New York we would have arrested the perpetrator,'' Bloomberg said. ``Nobody should throw a 70-year-old man to the ground, period. ... You just cannot assault people, even if it's on a baseball field.''

 つまりニューヨークだったら「マルチネスは逮捕だ...」と言っているわけだが、まあこれはジマーが突っ込んでいったという事実から難しい。しかし、都市間の対立の色彩を帯びてきている。こうした中で、第四戦が雨で流れたのは事態の沈静化を図る意味で良かったかもしれない。

 恐らく、大リーグ機構が両チームにかなりきつい警告を出していますから、第4戦は静かに展開するのでは。9回のブルペンでの出来事、つまりネルソンとガルシアが球場のグランド・キーパーに暴行を振るったとされる事件については、警察沙汰になっているので、そちらの方はどう動くかは不明。しかし、ヤンキースのブルペンで盛んにボストンの応援をしていたと言うから、このグランド・キーパーの方にも問題はある。


マツイは恐ろしいプレーヤーになった=トーリの発言(2003年10月12日記)

 地区シリーズでツインズに勝ったヤンキース。リーグ優勝をかけてボストン・レッドソックスと戦っていて、今はニューヨークでの2戦を一勝一敗のタイで過ごした後、ボストンでの初戦を勝ったところ。(日本時間10月12日午前9時30分)

 エキサイトした試合でした。乱闘と呼べる両軍選手による睨み合い、接触があった。マルチネスの投げた球がガルシアの背中に当たったのが発端。その後クレメンスが、ボストンの誰だったかなラミレスだったか、それほど危なくはないが頭に近い球を投げたことに対してこの選手が怒り、両軍選手が飛び出して揉み合い。ドン・ジマーがマルチネスに突進するという事態に。ジマーは軽く転がされていましたが。

 松井のヒットが出たのは、2対2の同点の場面。4回表1、3塁で。これまで松井はレギュラーシーズンを通じて一本もマルチネスに対してヒットを打っていなかった。この日の第一打席も内野フライ。しかし第二打席は見事に球を捉えて、ライトの頭の上を抜く弾丸ライナーの entitled double 、つまり日本で言うエンタイトル2塁打。たまにちょっと角度があったら、HRも可能な当たりだった。勝利打点はまたも松井のものとなった。結局、リベラが8、9回を押さえて、ヤンキースの4−3での勝ち。

 これで松井はポスト・シーズンの最近5試合で連続ヒット・連続打点。累計ポスト・シーズン打点は6で、チームトップ。これは素晴らしいと思う。トーリがボストン入りした後公式記者会見で松井について以下のように述べたという。

「マツイは恐ろしいプレーヤーになったね」
「第2戦の走塁も素晴らしかった。挟まれてウィリアムスの生還を助けた。彼は試合というものを知っている」
「日本ではパワーヒッターだったが、好打者になった」
「(守備について)前日のオルティースの打球も簡単じゃなかった。彼はミスをするかもしれないが、パニックに陥ることがない。大リーグでの最初のポストシーズンをすごくうまくこなしている」(以上、朝日新聞より収録)

 日本の記者団だけを相手にしてのリップサービスではない、アメリカの記者団もいる、そして自軍選手の耳にも目にも入る公式記者会見での発言だから、本音だろう。実際のところ、松井のすばらしさは「安定した並以上の活躍」だと思う。HRを連発するとか、3打席連続安打をするとかそういうことではない。しかし、ヒットのない日は非常に少ないし、かつ一日に一本ぐらいしかでないヒットで確実に打点を挙げる。それが、試合ごとにアップダウンの激しいチームメートの中で目立っているのである。

 ジオンビーはまだシリーズ一本もHRを打っていない。対ボストン第三戦はバーニー、ソリアーノもダメだった。松井と同じくらい活躍しているのはジーターくらい。そういう意味では、あのチームにおける松井の存在感は大きい。監督が褒めるのも頷ける。

 それにしても試合を見ていて、「よくヤンキースは勝っているな....」と思う。打てない選手は多い。多いが、試合になると松井とジーター以外も、肝心な時に活躍する人間が出てくる。大丈夫かな.....と思いながら見ていて、しかし最後には勝っている。不思議なチームです。

 まあ、総合力があるのでしょう。見ていて思うのは、安定しているのが投手力だという点です。ムッシーナはポストシーズンで2回先発して、2回とも失敗している。しかし、驚くことに他の投手は負けていない。ペティットとクレメンスが各2勝、ウェルズが1勝。

 何よりもいいのは、出てくると絶対に打たれそうなネルソンを出さずに試合を運べていられる点。先発→リベラを基本線に、どうしてもそういかないところは復調してきたキューバの元エースなどを使っている。ボストンはこの3本柱を崩さないと、バンビーノの呪いをとくのは難しいだろう。

 明日、明後日はボストンは天気が良くないらしい。ヤンキースの懸念材料は、リベラがちょっと多く投げている、ということだけのように見える。雨になれば、リベラが休める。


A first post-season homerun for Matsui(2003年10月05日記)

 相手方のガーデンハイアー監督はそのホームランについて、こう述べたという。「内角を意識しているそぶりも見せずに(ローズを)欺いた。ベテラン打者だな。日本の報道陣のために言っておくが、欺いたというのは、ずるをしたという意味ではない。うまく速球を投げさせた、ということだ」。つまり、松井はそれ以前にヤンキースの打者を次々に三振を取っていた内角の速球をあえて誘ったのだ、ローズはそれに欺かれたと。

 それにしても、素晴らしいホームランでした。昼間寝て日曜日午前2時過ぎからのヤンキース対ツインズのこの試合を見ていたのですが、一体どこまで飛んだのか分からない。「あれれ....」ってなもんです。そういう意味では、すっごく欲求不満が残る試合。松井のホームランが一体どこまで飛んだのか、最後の最後まで分からない。

 松井のホームランが出たのは、2回表。バーニーが2塁打を打って、ポサダの内野ゴロで三進。つまり、1OUT3塁。外野フライで一点(先取点)という場面。松井は、「外野フライを打ちやすい球を狙っていた」と試合後述べた。とすれば、高めは狙い球だったということだ。

 しかし報道によると、ヤンキースのトーリ監督は、それまでに打者が三振を取られていた高めを「捨てろ」と指示していたという。「松井は(指示を)理解していなかったようだがね...」と笑顔で語ったという。さらに同監督は、「あいつは自分のことをよく知っていて、人の指示をあまり必要としないということ。高めを待っていたのは確かだな」とも述べたという。

 それにしても、ずっとテレビを見ていて松井のHRの同じ映像が何回も出てくるが、それには着地映像がない。多分カメラアングルの上に行ったのでしょうが、それが見えない。「他の映像はないのか」といいたかった。NHKのアナウンサーや解説者(昨夜は二人いた)も我々と同じ映像を日本で見て解説しているだけなので、「一体どこまで飛んだのか....」と呑気なことを言っている。

 それにしても、たった一つの映像を日本で見ながら、東京のスタジオから解説するというのはなんとかならないんですかね。経費がかかるから映像だけで解説するのだったら、少なくともいろいろな角度の映像がもらえるようにしておいて、ノーアウト1塁の時に、「内野の守備はどうなっていますかね(ダブル狙いか、前進守備か)」といった発言が出ないようにして欲しい。

 

"He did mention to be careful of the high fastballs that are out of the strike zone," Matsui said through an interpreter. "But the situation was one out and a runner on third, and what I was intending was at least to try to get a sacrifice fly."

Matsui did much better than that, blasting the pitch into the first few rows of seats in the upper deck in right field. The Yankees had a 2-0 lead, and they made it 3-0 on Williams's two-out run-scoring single in the third.

 松井のボールがどこまで飛んだかは、日曜朝になって読んだニューヨーク・タイムズのこの記事でやっとわかった。右翼のアッパーデッキの最前の数列まで飛んだのです。解説者の一人が見えていないのに、「あそこまで飛ぶのは素晴らしい....」とか言っていたのは、なんなんでしょうかね。

 松井は8回だったかな、センター前ヒットも打って、これでポスト・シーズン3本のヒット。打点2。ホームラン1。打率3割(3ー10)。なかなかの活躍です。レギュラーシーズンの頻度だと、松井のポストシーズンのホームランはあと1本程度となるのですが、もっと欲しいですよね。


Matsui ended the season at 287,16,106(2003年09月29日記)

 ヤンキースは9月28日のヤンキースタジアムでの対オリオールズ戦で最終戦を終えた。最終試合は前日先発して勝利したクレメンス(今季17勝、通算310勝)が監督。松井はDHでの一打席だけの出場だが、きっちりセンター前にヒット。これで松井はヤンキースのメンバーの中で唯一、全試合(163試合)出場ということになった。1試合オフィシャルより多いのは、引き分け再試合が入っているため。

 成績は、打率287、ホームラン16、打点106。打率と打点は合格点だと思う。打点はジオンビーと最後までチームトップを争った。この成績が、来年からの松井の大リーグ本格参戦の基準になるのでしょう。松井自身が最終試合の後にインタビューで語った言葉は、共同通信によると次の通り。

―全試合に出場した。

 「無事やり通すことができたのはよかった。なおかつチームがディビジョン(地区)で優勝することができた」

―長かったか。

 「終わってみればあっという間だった。打てなかった時、心苦しさはあったけど、常に同じ気持ちで臨めた」

―印象に残った試合は。

 「いっぱいある。でも個人的なことを言うと、ヤンキースタジアムでの最初のホームラン(満塁本塁打)かな、と思う」

―1年目でプレーオフ。

 「幸せなこと。プレーするのは限られたチーム。その中の一人として出場できるのは最高に幸せなこと」

―個人成績について。

 「今年に関しては数字は分析できない。メジャーリーグに飛び込んで自分なりに戦った結果がこの数字。それを受け止めて努力する。日本の皆さんにはどうしてもホームランのイメージが強いから、多少がっかりさせたかもしれない」

―厳しいと言われるニューヨークのファンは。

 「辛らつというより、はっきりしている。いい時はすごい拍手を送ってくれる。ちょっとでも気の抜けたプレーをしたら、選手がだれであろうとブーイングを飛ばす。野球はアメリカの文化だという印象がお客さんから伝わってくる」


米大リーグのプレーオフ進出チーム決定(2003年09月27日記)

 2003年の米大リーグ・プレーオフ進出チームは、両リーグにおいて以下の通りとなった。最後に出場を決めたのは、ナ・リーグのシカゴ・カブスだった。このチームにはソーサがいる。バット疑惑があったソーサだけに、ワールドシリーズでの勝利を強く望んでいるでしょ。

【ア・リーグ】

 東地区 ヤンキース▽中地区 ツインズ▽西地区 アスレチックス▽ワイルドカード レッドソックス

【ナ・リーグ】

 東地区 ブレーブス▽中地区 カブス▽西地区 ジャイアンツ▽ワイルドカード マーリンズ


祝 ヤンキース地区優勝(2003年09月24日記)

 松井が所属するヤンキースは9月23日、米大リーグのアメリカン・リーグに置いて東部地区優勝を決めた。ボストンが勝ったものの、シカゴ・ホワイト・ソックスに対して快勝。6年連続の地区優勝。

 松井も活躍した。ヤンキース1−0で迎えた6回に2アウト2−3から三遊間を抜くヒットで打点1を記録。これで打点は106となった。その後に満塁HRを打ったジオンビーとともにチーム打点トップ。

 あとは、記録とポスト・シーズンでの活躍が期待されるが、今の松井の調子は良好を見る。ヤンキースは一時の低迷を抜けて、ソリアーノからして調子が良い。あとはバーニーだけか。ポスト・シーズムも期待できるし、松井にはワールドシリーズでのHRを含む記憶に残る活躍を期待したい。


祝 100打点、HRも左中間に(2003年09月16日記)

 9月15日の対オリオールズ戦、松井はついに100打点を記録した。三打数無安打で迎えた第四打席。第二、第三打席も良い当たりだったが、野手が取れるエリアに。しかし、第四打席の当たりはライナーでレフト前へ。

 このヒットで、セカンドにいたポサダが一気にホームイン。過去2度こばまれていた100打点を達成。ジアンビーとともにヤンキースの打者の中での100打点クラブを形成した。打率は286に。

 少し前の話になるが、松井の第16号は彼にとって大リーグ初めての左中間に打った本塁打。本人も、「左中間に打てたということが自信になる」と述べている。印象としては、左中間への打球をバットで押し込んだ印象のホームランだった。ナイス。


やっと当たりが出てきた松井、9月8日は3安打3打点(2003年09月09日記)

 大スランプでした。8月下旬から9月上旬にかけての松井君。しかも大リーグの大先輩であるイチローもこの時期不振で、「日本選手はやはり体力がないのかな....」と思ったりもした。「松井、来期はヤンキースからトレード」なんて記事も日本の夕刊紙には載った。

 しかし、9月の第一週の週末から松井は調子を取り戻す。日曜日の試合では「あと30センチでHR」というセンターへの大二塁打。ライトだったら簡単に入っていた。そして月曜日の代替試合(以前に雨で流れた)の3本のヒット。

 平日のデーゲームで観客が少なかったのが良かったのか(冗談です)。この日の観客数は8800人。松井人形(下の写真参照)が一万個用意されたのに、1200個も余ってしまった。どうするんだろう。

 しかし8月の中旬から全くHRが出ていない。今の松井の打撃を見ると、一時の不振からは確実に脱してきている。型を決めないで球を逆らわずにバットの真でとらえる努力をしている。だから、三遊間、レフト前にヒットが出る。この調子だと9月もあと2〜3本のHRは行けそうだ。

 ということは、今シーズンの松井のHRは17〜18本。うーん、ちょっと寂しい。シーズン開始前のボンズが松井のフォームを見て、「15〜20」と言ったんでしたっけ。それにはまりそう。私の松井のHR予想は8月上旬現在で23でした。同月上旬はよく打った。「8月はもう3本」とかアナウンサーの声を覚えている。「夏男、松井」とか。

 しかし松井はそこから不調になった。まあ、打点は100に早く乗せて欲しい。初年度100はやはり勲章でしょう。あと打率の300ですかね。この二つがあれば、もっとも評価される新規参入者となれそう。今は打点は95、打率は288。


8月後半不振の松井、しかしマスコミの評価は高い(2003年08月30日記)

 8月の後半の松井は不振。疲れもあって、先発を外れること2日。その直後の試合でも、4−0。しかし、松井の評価は高い。ここの記事が参考になる。


松井はHRを何本打つか ?(2003年08月19日記)

 ロイヤルズを迎えての18日からのヤンキースタジアムでの初戦は勝利。これでオリオールズ対4連勝から続く5連勝。レッドソックスとのゲーム差も5以上に増えて、地区優勝はほぼ手中に。松井はロイヤルズ戦では3−2、一打点で、彼の合計打点は89。HRはこの日はなし。

 ところで、今年の松井はシーズンの公式試合で何本HRを打つか。「松井選手を心から応援する会」では、第一回会合に出席していたメンバーから数字を出してもらった。むろん、当たれば報償がある。

伊藤  23
佐々木 25
三戸  26
目原  27
尾竹  29
平井  30
石田  32

 30以上はちょっと愛が過ぎているのではないか、と思う。誰がドンぴしゃになるか、楽しみ。私は何か宴会をやる場合には、傾斜式に多くを出すという意味で、名誉会長です。
 ――――――――――
 ところで、この日のニュースとしては、クレメンスのオリンピック出場案も面白い。大リーグでは全ての名誉を手中にした。で、オリンピックの金メダルが欲しい....とクレメンスは考えているという。

 しかし、松井もそうだが、大リーガーはでれないのでは。ただし、クレメンスは今シーズンのオフに引退すると思われている。大リーグ機構から出れば、逆にオリンピックに出ることが出来る。本人は正式には引退は口にしていませんが。アテネのオリンピックでの出場が本当なら、クレメンスは日本の打者と対戦することになるでしょう。


松井、アメリカで初の盗塁=MVPの声も(2003年08月16日記)

 対オリオールズの第二戦(米15日金曜日)。バーニーの2RUN HR のあと松井は三塁線を抜くヒット。その時アメリカの放送を聞いていたら、ドン・ジマーというあの太った監督の相談役の話として、「今年のヤンキースのMVPは松井」との話が入ってきた。別のことをしながらだったのではっきりは聞いていないが、

  1. 松井は一年を通じて出ている
  2. かつ成績が非常に steady であること
 を彼は挙げていると。

 候補として他に上がっていたのは、常時3番のジオンビー。しかし放送の解説者が、松井の steady さ、つまり一年を通じて活躍しているし、ホームラン、打点もそこそこ上げている。守備も拙守もあるが、美技もあるという点を評価していた。

 考えてみると、ジーターは開幕戦で故障してチームをしばらく離れた。バーニーもそう。ソリアーノは開幕当時は凄まじい活躍だったが、最近は泣かず飛ばず。ジオンビーは着実に出ているが、成績にむらがある。開幕当時は特に低迷がひどかった。ポサダはどうか。着実だが、時々故障しているし、打率も低い。

 こうやって見ていくと、確かに松井は着実にプレーし、ヤンキースの躍進に貢献している。そういう声がチームのなかから出てきているのが嬉しいじゃないですか。ドン・ジマーとは松井はよく冗談を言っているのを見かける。なかなか良い構図だ。

 というようなことを放送が言っている間に、なんと松井が盗塁を試みた。オリオールズのキャッチャーは異常に肩が弱いようで、松井もそれを知っていたのでしょう。セーフ。アメリカに渡って初の盗塁。ははは、おめでとう。


松井、久しぶりに好守、巧打で「Matsui's Offense and Defense Propel Yankees to Win」とタイムズの見出しに(2003年08月15日記)

 カンザスシティで負け越してボルチモアに移動したヤンキース。ニューヨークやデトロイト、カナダのトロントやオタワは大停電でしたが、ワシントンに近いボルチモアは何事もなし。予定通り試合は米東部標準時の午後7時から始まった。停電開始から約3時間後。

 誰がみても、このところの数試合で「これがプロか」と思うような守備のほころびを見せていた松井ですが、この日は違った。自ら勝ち越しの犠牲フライを打って一点アヘッドした直後の7回の裏。Larry Bigbie の打った打球はレスト後方の大飛球。背走した松井は、  

"When it was hit, I had the feeling I could catch up to it," Matsui said. "But then the ball started spinning farther away from me."
目原君がニューヨークから買ってきてくれた松井人形。顔が違うがナイスキャッチ  という状況、つまり玉がスピンして伸びる(松井から遠ざかる)状況の中で、目一杯走り、目一杯左手を伸ばして警告ゾーンで球をキャッチ。そのままフェンスにぶつかって転がったものの、球だけは放さず。「In the bottom of the seventh, with two on and two out, he robbed Larry Bigbie with a running, backhanded stab of an opposite-field liner near the left-field wall. Matsui lost his hat as he rolled on the warning track after hitting the padding, but the ball remained secure in his glove」と。

 トーリは褒めちぎりですね。「"It was unbelievable. That's the kind of play that can start a winning streak," Torre said. 」と。敵将であるマイク・ハルグローブも松井を賞賛。「"I don't know how he got to that ball," manager Mike Hargrove said. "I thought the ball was over the head. He made a tremendous play, then to hold onto the ball after he hit the wall, that was something." 」

 負けが最近込んでいる、そして何人かのプレーヤーの緩慢なプレーが目立つヤンキースがトーリの言うように連勝街道に乗れるかどうかはわかりませんが、とにかくナイスでした。おっと、松井は犠打の前の第二打席にライト線に2塁打でもう一打点。で、松井の打点は86となった。

 記事はここです。


松井、カンザスシティで15号、8月で4HR(2003年08月12日記)

 日本時間の8月12日午前に行われたカンザスシティでの対ロイヤルズ戦で、松井はセンター・バックスクリーンに第15号の本塁打。弾丸ライナーの14号とは打ってかわって滞空時間の長いホームラン。いよいよHRペースが上がってきた。ナイス。

 この日の松井は4−3。三塁打が出ればサイクルが成立した出来で、打率は299に。しかし、この日のアメリカのどの新聞にも「Matsui」の字はない。なぜか。第一に、この試合は12対9でヤンキースが負けた。第二に、ロイヤルズはこの試合で二塁打を11本打った。これはアメリカンリーグの記録に一つ足りないだけの、凄まじい記録。ジーターは、「あいつら、どこか穴を見つけていたようだ」と。

 第三に、二塁打はロイヤルズだけに出たのではなく、ヤンキースにも8本出て、これは両チームの一試合での二塁打記録。第四に、ヤンキースのウェルズが背中を痛めて、ニューヨークの新聞は松井のホームランどころではない。ウェルズは12日にニューヨークに帰って様子を見て、次のボルチモア戦にでられるチェックするらしい。まあ、40才ですからね。だから、日本では松井の15号は大ニュースだが、アメリカでは「あ、っそう」。

 ところで、12日の両都市の新聞を読み比べたら最高に面白かった。まずニューヨーク・タイムズの記事は、当然ウェルズの背中に話しが集中している。そりゃそうだ。ウェルズの背中の方が、ロイヤルズに負けたことよりニューヨークのファンには心配。

 もっと面白いのは、カンザスシティの新聞記事。「This team never stops amazing us」と最初から賞賛基調だが、読み進むとこのチームや地方がニューヨークに対して持っている「こだわり」「ひがみ」が分かる。怪我の選手が多いのはそうとしても、「payroll difference」(選手の先鋒格差)が1億1000万ドルでまだ格差拡大基調と嘆くこと、嘆くこと。

 70年代の後半にニューヨークに居た筆者には、カンザスシティー・ロイヤルズには思い出がある。というのは、中部地域で強いチームだったのです。必ずといっていいほど、リーグ優勝決定戦(プレーオフ)に出てくる。しかし、出てくるたびにニューヨーク・ヤンキースに負けていたのです。ワールドシーズに出られない。

 その時にカンザスシティーの一人の選手、もう誰だか忘れたのですが、最後の試合直後にダッグアウトでテレビのインタビューに答えて、「私たちは毎年ここに来て、しかし毎年負ける。どうしてか分からない....」と。その顔が非常に寂しそうだったので覚えている。私の記憶では80年代のこのチームは弱かった。

 で、カンザスシティーのこの新聞の記事を読んでいて、「この地域の野球ファンや記者の頭には、70年代、それに80年代の自分達のチームの屈辱が残っているな....」と思ったのです。強くて当然のヤンキースに二塁打を11本も浴びせて勝った、と。記事を読んでいくと、「They think about the Yankees playing in a different wight class. 」という文章がある。つまり、重量級(ヤンキース)に軽量級(ロイヤルズ)が立ち向かっているのだ、と。事実、数年前には一年間10戦戦って、ロイヤルズは一つも勝てなかった、とある。

 でももっと読んでくださいよ。この記事は凄まじい。なにせ、5−1でリードされたところから説明があって、それをチームの誰それが二塁打を打って逆転していったという内容しかない。ヤンキースのチームの誰の名前も、ウェルズが背中を痛めたことも、どこにも書いてない。この徹底しているところが笑える。カンザスシティーの新聞の記事は、使っている単語が易しいものばかりだから、さらに笑える。


another MATSUI and MONDESI(2003年07月31日記)

 アメリカという国は面白い。前々日の試合でライトを守っていたヤンキースのモンデシー右翼手、このチームに馴染んでいたように見え、松井を折に触れて元気づけていた彼が、翌日の移動日(7月28日)を挟んであっという間にナショナル・リーグのダイヤモンド・バックスにトレード。これには松井も驚いたのでは。

 記事はここにありますが、ここの情報やその他テレビからの情報を総合すると、もともとダイヤモンド・バックスはモンデシーを欲しいとシーズンオフにも言っていた。しかし、ヤンキースは「彼は出さない」と。

 しかし日曜日(7月27日)のレッドソックスとの連戦最終戦(ヤンキースが大逆転を食らった)でトラブルが起きた。トーレがリードされている時点で、モンデシーに代打シエラを出した。モンデシーはこれに怒った。とっととシャワーを浴びて、試合が終わってないのに球場を後にした。かつ、西海岸への移動でもチームメートより一日遅れて合流するという行動に出た。

 怒ったのはトーレとGMのキャッシュマン。こうした行動は許せない、少なくとも監督の決定を尊敬する人でないと(I need our players to respect the manager's decision, even if they don't play.)ということで、電撃的なトレード。まあモンデシーも、

"I think this is best for me," said Mondesi, whose best seasons were with the Los Angeles Dodgers. "I'm going back to the National League, where I had success. This is good for me."
 と言っている。「自分にとっても最良。成功したナショナル・リーグに戻るのだ...」と。まあそれにしても、見ている私たちも驚いた。ヤンキースのチームメートの反応はここにあります。モンデシーはそもそも打率が良いときにもヤンキースが彼を下の打順でしか打たせなかったことにはそもそも不満を抱いていたようです。

 松井はアナハイム・エンジェルスとの戦いは好調。29日の連戦初戦では11号ホームランを含む2安打2打点、第二戦も二塁打を含む2安打3打点。打率も3割に乗った。
 ――――――――――
 別の松井の話です。オロスコの記事があって、その一番下に INSIDE PITCH というコーナーがある。そこに、ニューヨーク・ヤンキースが西武の松井(今オフにフリーエージェント)に強い関心を持っているという記事がある。ということは、これが実現すると、ニューヨーク・ヤンキースには「二人の松井」が登場することになる。まあ実現するかどうかは不明ですが。

INSIDE PITCH

KAZUO MATSUI may be the best player in Japan, and he will be a free agent this winter. The Yankees will soon begin intensively scouting Matsui, the shortstop for the Seibu Lions, with an eye on moving him to third to take over for ROBIN VENTURA next season. Matsui, who is no relation to Yankees left fielder HIDEKI MATSUI, has not decided if he will jump to the major leagues or stay in Japan. But the Yankees will be among the teams interested in him if he leaves. One major league scout who has watched the switch-hitting Matsui raved about his ability, indicating that he could make an easy transition to third. "He's a little guy, but he's strong, built like a fireplug," the scout said. "He's a plus runner who steals 30-plus bases a year, he's been an All-Star forever, he has excellent hands and a plus arm

 FIREPLUG は消火栓という意味です。うーん、力強く水を放出するという意味かもしれない。何かを消すということではなくて。松井は今はショート。サードに変えて、ベンチュラの後釜にしようと。見ていてベンチュラは確かに「落ちた」感じがする。

 それにしてもヤンキースはスイッチヒッターが好きだ。バーニー、ポサダなどなど。 Little Matsuiが入れば、3人がレギュラークラスのスイッチ。これは戦力でしょう。松井は足も速い。


Yes, really: a three-run single.

 特に松井種ではありません。しかし、日本時間7月20日の午前中にインディアンスとヤンキースの試合を見ていて、「これは凄い」と。何かというと、この英語の表題がすべてを物語っている。

 その試合のニューヨーク・タイムズの記事から取った言葉ですが、場面はこうです。2アウト2−3、満塁。1塁にジータがいて、バッターボックスにはジアンビー。ジアンビーが二度、三度とファウルで粘る。

 でジータはどうしたか。その度に全力スタートして、2塁に近づく。2アウト2−3だから当然と言えば当然だが、見ていて疲れないかな、と。そしてやっとジアンビーがピッチャーの足下を抜くセンター前のヒット。

 最初に考えたのは、「これで2点だ」でした。しかし、見ているとジータまでホームインした。それが、「a three-run single」です。実際のところ珍しい。しかもジータは余裕でホームインした。いかにジータのスタートが何回続けても良かったかです。

 ニューヨーク・タイムズの記事のタイトル「Giambi's 3-Run Single Is All the Difference」は確かに主語がジアンビーになっているが、実はそれはジータの好走塁の結果でもある。あの場面では、主役はジータだと思った。

 この日の松井は、最初の3打席はゴロキング。最後の打席にレフト前のうまいヒット。連続安打を6に延ばした。


Sayonara HR in the first game after the all stars

松井が大リーグ初のサヨナラ・ホームラン。オール・スターズ戦後の最初のホームでの対インディアンス戦。9回ウラ第一打者。ヤンキースは同点ながら、メッツから獲得したばかりのベニテスではなく、押さえの切り札リベラをグランドに。リベラがオモテを押さえて、ウラの攻撃。

 テレビで試合を見ていたのではなく、断片的にテレビの速報を見ただけなのですが、「その瞬間にそれと分かるホームラン」。アナウンサーが何と言ったか知りませんが、ニューヨーク・タイムスに載った速報としての記事には、「sayonara」とある。

 記事に付いている写真がまたいい。リベラの嬉しそうな顔、ムッシーナの「松井、やったな」という笑顔。頭を叩かれる松井。ナイス、あんど beautiful。イチローも2安打で打率首位を維持。日本人選手の後半での活躍も楽しめそうだ。


緊張していたハセガワ、持ち味出した松井、イチロー=2003年大リーグ・オールスターズ(日本時間7月16日午前9時開始)

 長谷川は、投球練習しているときから力が入っていることが分かりましたよね。テレビのインタビューで「私のようなものでも...」と言った瞬間に、肩に力が入ってしまったと思う。もっと自信をもって出れば良かったのに。ホームランを含めて何本ヒットを打たれましたかね。一イニングを耐えられずに、途中降板。

 しかし長谷川らしさはあった。それは、まず息子をグラウンドに連れてきたこと。ポサダも息子を入れていたが、長谷川の子供も何気なくそこにいた。なかなか良い光景だった。ま、オヤジは三振も取ったし、息子にも良い思い出になったのでは。

 松井の初打席・初安打は大リーグ初登場時を想起させた。アメリカンの初ヒット。どんずまりで、松井が記者団に「すばらしい当たりだったでしょ」とおどけるのに十分な当たり。外野に一応打球は飛んだ。ま、新人初出場初ホームランはまあ難しいでしょう。

 イチローはヒットはなかった。しかし、持ち味は出していた。外野の守備は素晴らしかった。あれは、アメリカの野球ファンも唸ったのでは。ファーストゴロのあとは二つの四球。警戒されていた証拠である。

 前半リードされたアメリカリーグは後半追いついて、最後は逆転勝ち。これで、今年秋のワールドシリーズはアメリカン・リーグの持ち試合でスタートする。マリナーズにも、ヤンキースにも出て欲しいが.....。


松井、イチロー、そして長谷川=2003年大リーグ・オールスターズ


2003年07月07日(月曜日)

 (09:06)roster」という単語を初めて覚えました。MLBのHPを見ると、決まったばかりの2003年の米オールスターの選出選手が出ているのですが、その下にやたらとこの「roster」という単語が出てくる。

 何かと調べると、「勤務当番表」「名簿」と。なるほど。多分この名簿に載っている人は、ここを見ると分かるのですが、要するに「勤務当番」という意味からも先発当番ということでしょう。

 ということは、センター松井、ライト・イチローでアメリカンリーグは先発ということです。じっくり見ると、rosterの中の9人の中では初出場は松井だけ。ナショナル・リーグを見ると、日本人選手は一人も入っていない。ま、二人の打者と長谷川の活躍を期待しましょう。


松井、超上り調子で前半戦折り返しへ(現在打率305、HR8本、打点60)

 松井はニューヨーク時間の6月28日、まずヤンキースタジアムでニューヨーク・メッツとのダブルヘッダーの第一試合を、次いで夜にシェースタジアムで第二試合を行うという変則二試合消化を行った。その成績は、第一試合が第8号満塁、適時2点タイムリーの3打数2安打5打点、第二試合が全部シングルで4打数4安打1打点という凄まじい成績。ともにヤンキースの勝ち。

 変則ダブルヘッダー第二試合の松井は1回の第1打席は右前安打、4回の第2打席は四球、1死一、二塁で迎えた5回の第3打席は左前に適時打を放った。6回の第4打席は右前安打、9回の第5打席は中前安打。

 第1試合第2打席の満塁本塁打から6打数連続安打、四死球を含め9打席連続出塁を記録するという凄まじい成績。この結果の打率305と60打点は、チームトップ。ホームランはソリアーノの21号がこの時点で最高。

 この結果ヤンキースは、年間160数試合の半分に近い80試合を消化した。松井の数字で見る成績は、ホームランこそ日本の成績と比べてちょっと見劣りするが、渡米して一年目の前半の成績としては「素晴らしい」の一言に尽きるだろう。満塁での打率は、2本のホームランを入れて5割となっており、首脳陣の期待に十分に応えていると言える。

 筆者は巨人時代の松井の成績を新人の時からずっと検証したことがある。その結果は、「この男は毎年進歩する」というものだ。年を追うごとに、何らかの形で成績が上がっている。松井はまだ大リーグに挑戦して半年。一時はオーナーから「あんなパワーのない打者と契約した覚えはない」と言われたことも、ニューヨークの新聞から「ゴロ王」と書かれたこともあった。

 しかし前半戦の終わった段階で言えるのは、松井は日本にいるときと同じように「常に進歩している」ということだ。今思い付く課題は、「4番に指名されたときに打てない」ということくらいだ。ヤンキースの4番は、3番がジアンビーで固定されているのに、まるで日替わりである。早く松井が4番定着となって欲しいものだし、その力はあると思う。

 この日はメッツの新庄が故障時以外では初めて不振からマイナー行きを命じられた。監督と折り合いが悪いのかもしれないが、残念なニュース。しかし彼は打撃を調整してまた上がってくるでしょう。松井にはその間もパワーを見せ続けて欲しい。


A day for ROGER CLEMENS:4000K and 300 wins

 考えてみたら、無精ひげがないクレメンスは初めて見たような。9回表にカージナルスが1アウトになった時だったと思うのですが、ベンチ裏から出てきた。「あれ....」ってなもんですな。7回の2アウトまで投げていたクレメンスの顔には無精ひげがいつもの通り無数にあった。しかし、一度引っ込んでベンチ裏から出てきたとき、彼の顔の無精髭は綺麗に剃られていた。その時点でヤンキース5、カージナルス2。勝利を確信して、ということでしょう。

 リベラが最後の打者をファーストゴロに打ち取って、クレメンスの勝利が確定し、「300勝」をついに挙げたときの球場の雰囲気は凄まじいものでした。ファンも、チームメートも熱かった。明日のアメリカの、特にニューヨークの新聞は、クレメンス一色でしょう。全米で21人目だそうだ。試合数が多いと言うこともあるのですが、凄いのが大勢いたということです。

 クレメンスは同じ試合でそれより前に、史上3人目という4000Kを達成。苦しい試合内容だった割には、8個の三振を取っていた。球場にはロケットの上に4000と書いたプラカードが数多かった。これまでに彼は300勝挑戦に3回失敗している。しかし結果的には良かったかもしれない。

 ホームのヤンキースタジアムで挙げられたこと、家族も、スタインブレナーも見守る中での達成であるということ。彼が希望したピッチングコーチ、ストットルマイヤーもポサダも一緒だった。いたずら小僧がそのまま大人になったような感じがするクレメンスですが、インタビューでお母さんに感謝の言葉を言っているときには、ちょっと涙ぐんでいたかな。

 松井も勝利に貢献。第一打席で6号ホームラン。高めの球を運んだ、今までにないホームラン。今までは低めの球でなければホームランが打てないでいた。第4打席にもヒットが打てている。あとは打順ですかね。今の打率からいってトーリは松井を5番に上げたいに違いない。ベンチュラよりは松井の方が良い。しかし、松井はなぜか7、6番の打率が良い。まあ、これからでしょう。

 土曜日の朝早起きしてBSを見て良かった。今後とも良い試合を期待したい。(ニューヨーク時間 2003年6月13日夜の対カージナルス戦に関して。心残りは田口がいなかったことですか)


「He looked a lot like the Matsui the Yankees scouted in Japan 」

 コントレラスも!? ニューヨーク・ヤンキースにとっても意味ある、5日の勝利。ニューヨーク・タイムズは6月6日の新聞で、松井の活躍を このように報じた

 It was an essential victory for the Yankees というのがなかなか良い表現です。


「内野ゴロ、センターオーバーのホームラン、ライト線二塁打、左中間二塁打、右中間二塁打」


2003年06月06日(金曜日)

 (12:06)BSテレビで試合をちらっと見たら、松井君が左に立ったソリアーノのような雰囲気(顔はでかいが..)。「あれ、何かが違う.....」
 よく見たら、ストッキングがいつもより上にせりあがっている。まるで盗塁を狙う選手のよう。聞くとこの日の松井は、「内野ゴロ、センターオーバーのホームラン、ライト線二塁打、左中間二塁打、右中間二塁打」と5ー4。4がすべて長打。

 日本にいたときから松井は面白い。不振が続いて、「もうダメかも...」というときに、打つ。現役時代の原選手もそうでした。もちろん、選手としては松井の方が力は上のように見えますが。

 このところの松井は大不振でした。30打数でわずかにヒットは3〜4本。打率も250になっていた。腰が引け、手打ちが目立った。どうやら、ポサダだの、モンデシーだの、ジオンビーだのが松井にアドバイスしたらしい。「もっとためを作れ」と。日本のテレビがそう言っていた(英語で”ため”とは)。打順が7番に下がったこともあったし、「ヤンキースが左の外野手を探し始めた」という報道が松井の闘志心に火をつけたのか、大爆発

 4本目の長打を打って、あとの選手のタイムリーでベンチに帰ってきた時の松井を迎えるチームメートの表情が良かった。「よかったな....お前....」といった雰囲気。みんなに祝福してもらっていた。好かれているんですよ、松井は。いい男ですから。敵を作らないタイプだと思う。自分を責め、他人を責めない。それはそのままでもいいと思う。

 しかし、いったい彼は何本の定期寄稿を日本で抱えているのだろうか。新聞、週刊誌などなど。頼まれたままニューヨークに行ったのでしょう。文章を書き慣れている私のような人間でも、何本もの寄稿を抱えるのはしんどい。さらに彼は、良くても悪くても必ず日本のマスコミのための記者会見を試合後に開く。立っての。イチローは絶対それをしない。

 イチローが良いというわけではない。しかし、疲れると思う。文章を書いたり、記者会見を頻繁に開いたり。もっと集中し、そしてゆるりとする時間を作らなければ、長い期間をフルパワーで行くことは出来ないと思う。彼には活躍して欲しいから、心からそう思う。もっと自分の時間を作り、試合に集中する環境を作れ....と。ファンだから願うのです。

 5日のシンシナチでの松井の活躍が、今後の彼の飛躍につながるように期待し、希望します。


5月末のヤンキースファンの松井支持率、球場の雰囲気


2003年05月31日(土曜日)

 (09:16)ニューヨークの佐々木君が教えてくれたサイトです。彼曰く「ヤンキースの熱狂的なファンが作っているサイト」だそうですが、その左下に「Are you happy so far with the play of Matsui?」というアンケート・コーナーがある。「これまでのところ、松井のプレーにはには満足しているかい.....」というのです。

 「これまでのところ」というのは、当たり前ですが常に移動する。私がこのサイトにアクセスして、上から二番目にチェックして進んだのは、土曜日の午前九時です。そのときの結果は以下の通りだった。

Are you happy so far with the play of Matsui?

Yes, he is awesome! 377 (27%)
Yes, doing what he should. 363 (26%)
So-So, not very impressed. 194 (14%)
No, he's overpaid. 307 (22%)
No, trade him or cut him. 132 (9%)
1373 Total votes

 総投票数が1373票のうち、「やるべきことをやっている」までの満足派が740票、53%。だから、ヤンキースファンも松井をまずは認めているということです。ただしこれは28日の試合で二塁打を二本打った、うち一本は試合を決める一本になったことを受けた結果です。

 この28日の試合に彼は言っていたらしい。メールの中に次のような実体験を入れてくれました。引用します。

 ところで松井スペシャル(このページ)で書かれていた28日の試合、ちゃんとこの目で見ましたよ。

 驚いたのは実際松井への風当たりが強かったということ。オーナーの発言や一部マスコミでのバッシングが影響しているのでしょうが、私の右後方に座っていた数人のファンが、私の55番のユニフォームを見咎めて聞こえよがしに松井の悪口をがなりたてていました。相手は巨漢の酔っ払いということもあり相手にしません(出来ません?)でしたが、かなり口汚く罵っていましたのでこちらも頭に来ました。連中はそのうち何処かに消えてしまったのですが、松井が活躍してくれて本当にホッとしました。

 上げて下げる。ニューヨークのマスコミにはその傾向が特に強いのですが、松井には本当にそれをはねのけ欲しい。まあ、彼の目がかなり鋭く、そして振りも鋭くなってきましたから、少し安心ですが。数試合に一本は、大きいのが欲しい。

松井、トーリ、そしてスタインブレナー

 2003年5月29日記

スタインブレナー=「あんなパワーのない打者と契約した覚えはない。コーチはしっかり指導して欲しい」(27日のデイリー・ニュースとのインタビューで)

松井=「だめなら、何を書かれても仕方ない。すべてを受け入れます」

トーリ=「松井は守備を含めて、チームに貢献している。コーチに対する批判は自分に向けられたものだと思う」

 ヤンキースは5月は不調だ。なにせ本拠地で勝てない。ブルージェイズには4連敗した。またキューバから獲得したコントレラス投手の処遇を巡って、スタインブレナーとトーリの確執が報道されていた。そうした中での松井の不調に関する関係者の発言。

 スタインブレナーはその後言い過ぎたと思ったようだ。その後「悪意はない。素晴らしい選手だと思っている。ただし、もう少し打席でベース寄りに立てば、もっと良くなる」と言明。日本時間29日の朝現在の松井の成績は、打率261、ホームラン3、打点は30に届かず。ニューヨーク・タイムズはこれよりまえ、松井に「内野ゴロ王」という名前を献上している。実際、圧倒的にゴロに倒れていた。

 しかし、たまたま見たニューヨークの28日のレッドソックス戦での松井は、素人目に見てなにかふっきれた印象がした。それまでの「良い子でいよう」という雰囲気が消えて、バットを強く振ろうという意志が感じられた。この日は2番でのスターティング。第二打席にレフトオーバーの2点タイムリー二塁打を打った。批判されて吹っ切れたとしたら、それはそれで良い。本当に、良くなって欲しい。


月間MVPを取ったソリアーノと松井、イチローに関して


2003年05月02日(金曜日)

 (12:42)松井とイチロー直接対決のニューヨーク3連戦が終わりました。うーん、二人とも「活躍」にはほど遠い。ま、期待が先行しすぎていたんでしょうね。でも、わざわざニューヨークまで試合を見に行った私のような人間、でなくとも日本や各地で見守っていた人間にはやはり「期待外れ」だったと言えると思う。3試合のうち、最低1試合は二人のどちらかに試合を決めて欲しかった。

 二人のパフォーマンスが期待を下回るのを見ながら、30日にニューヨークで買ったニューヨーク・ポストのスポーツ欄、ジョエル・シャーマンのコラム「Soriano's the best Japanese import」を思い出していました。彼はこう言うのです。「日本からの最高の輸入品は松井でもイチローでもない。実はソリアーノだ」と。

 ドミニカ出身のソリアーノがなぜ「日本からの輸入品」なのか。実はご存じの方もおられると思うのですが、ドミニカにある広島カープの野球アカデミーの出身なのです。そして実際に少ない試合ですが、日本でカープの為に試合を出ている。マイナーだったそうですが。

 彼はこの時のことをこう言っている。「自分はホームシックになったが、日本における野球の扱われ方でも病気になった。まるで仕事のようだった。それは楽しい野球ではなかった。感情というものがなかったんだ....」と。ソリアーノがドミニカと広島の間を行ったりきたりしたのは1995年から2年間。

 98年のシーズンに関しては、ソリアーノは最初からアメリカを目指した。エージェントを雇って。それがダン野村です。野茂と同じ方法でまず日本のリーグを抜け、そして大リーグを目指した。彼を獲得したのがヤンキースということです。ドジャース、メッツ、インディアンズ、そしてダイアモンド・バックスが彼を争ったという。その段階では、大変なタレントだということがメジャーどの球団も分かったと言うことでしょう。

 その後の活躍は凄まじい。シャーマンは彼をこう表現します。

Soriano, late of the Hiroshima Carp, was the star nevertheless, able to out-run and out-hit Suzuki and able to out-power Matsui. Soriano ia a unique hybrid, displaying more talents than the od Ed Sullivan.
 走りとヒットでイチローに勝り、パワーで松井に勝る。必ずしも外れていない。unique hybridというのは、確かに当たっている。四番でもあり、一番でもある。守備もうまい。希望を言えば、イチローと松井には二人がかりでもソリアーノに勝てないような状況から早く脱して欲しい、ということですが。ま、シーズンは長い。二人にはアメリカの球界で still alive して欲しい、と思っているのです。

4月28〜30日にかけてのニューヨーク訪問のまとめ


2003年05月01日(木曜日)

 (14:42)来るといつも思うのですが、考えようによってはニューヨークはきったない街ですよ。ゴミはあちこちに落ちている、劣化したビルはあちこちにあり壁が剥げていたり、変色している。、セントラルパークも繊細さは感じない。地球の岩盤がそのまま出ているユニークな公園で、繊細さよりも感じるとしたら力強さです。おまけにニューヨークの道路の劣化はひどく、凸凹。しかも舗装も汚い。

 しかし魅力があるんだな、とても。なんでしょうね。一つはメルティング・ポットだからでしょうか。人種ばかりでなく、実に様々な職業の連中がいて、松井の応援にヤンキースタジアムに駆けつけた子供達それが自然に解け合っている。日中マンハッタンを歩いても背広姿に会うことはそれほど多くない。それはウォール街でもそうなのです。丸の内や大手町を歩いて背広姿以外の人やOL以外を探すのが難しいのとは対象的です。それもいろいろな連中がいる。

 食べること、ミュージカル、オペラ、バレー、スポーツなんでも一流があるし、なくても来る、ということも魅力でしょうね。しかしその一方で、危険が一杯の街でもある。成功も失敗もあるし、物理的にはやはり東京より危ないんでしょう。まあ、東京もかなり危険な、そういう意味では都会らしくなってきましたが。

 今回街を歩いて感じたのは、日本人が少なくなったのではないかな....ということでした。70年代の後半からずっと定期的にニューヨークに来ている人間の単なる印象ですが。ニューヨークの日本人向けの夜の店が暇なことは既に書きました。しかし、街を歩いても日本人が少ない。松井目当てで日本から来た人を入れてもです。

 そうした中で、昔からの知り合い、同僚が何人もニューヨークで元気に仕事をしていてくれるのはうれしい限りです。ニューヨークに来る価値があるというもの。昔住んでいたニューヨークの63丁目のブロードウェーの店でk君夫妻と朝飯を食べながら外を見ていたら、やたら expecting(出産予定者)が通る。「そうか、アメリカは出産ラッシュなのか....」と思っていたら、銀行のディーリング・ルームもそうでした。

 僭越小僧も父親になり、クロタケこと武井君は近く、そしてそれから少しして林君の子供が生まれると。どうも全部女の子らしい。ディーリング・ルームに働く父親の子供は女の子が多い、という噂は昔からあるが、ぴったり。佐々木君や以前からいるアメリカ人も皆元気そうで良かった。僭越小僧こと秋山が30代の後半だと聞いて驚愕したら、武井は40だと。へえ、ってなもんですな。

 僕は知らなかったのですが、アメリカでは 「baby shower」というのがあるらしい。29日に小生も参加しました。ディーリング・ルームの昼。子供がらみの3人に内緒でピザや寿司の出前を頼み、全員でお祝い。ははは、なかなか楽しかった。3人が英語でスピーチしたのですが、まだうまく喋れない奴、うますぎる奴、長い奴(ドルもロングかい、、、、)。三人三葉で面白かった。bookshelf を調べたらbaby shower は「赤ちゃん誕生を控えた女性への贈り物持ち寄りパーティー」とあった。あれ、本当は奥さんがパーティーには必要だったのでは。ま、いいですよ、職場ではダンナのための職場のパーティーになったということで。

 ほんの短い間ですが、定点観測は必要なんです。前回来たのは2001年のテロの直後でしたからもう一年半もたってしまった。ニューヨークは一年に一回は来たい場所です。タクシーの運転手に 「How is business ?」 と聞いたら、「Business is ok.」と。ま、この運転手、家庭生活はめちゃめちゃだが、仕事はなんとかと答えたのかもしれない。<^!^>しかし、全体にはニューヨークは元気に見えた。ビーチェはめちゃ混んでいた。

 変わったと思ったのは、34丁目のメーシーズの前に機関銃を抱えた州兵がいたこと。確か二人だったと思った。夜中でしたが。この近くにはニューヨークのもう一つの象徴、エンパイアがある。佐々木君によれば、全米の警戒レベルはオレンジからイエローに落とされたのだが、ニューヨークは変わらないそうな。

 グランド・ゼロにも行きました。においはさすがになくなっていた。テロ直後に行った時の、ウォール街の臭いと埃は凄まじかった。積もっていましたからね。あれはなくなった。しかしニューヨーク証取の前は何か大きな工事をしていました。多分、今になっても全米からグランド・ゼロを見に来る人が多いのでしょう。しかし、バッテリーパークから遊覧船が出る光景は戻っていて、よかったと。

 ゼロの後にはどんなビルが出来るんでしょうね。設計はドイツの会社が落としたんでしたっけ。あ、それからちょっと安心したのはチャイナ・タウンに28日の昼に行ったのですが、天気が良かったせいもあったのか、人出がすごかった。市長が人集めに乗り出すほど閑散としていると聞いていたので、よかったと。相変わらず、リトル・イタリーの方が静かでした。まあこちらは主に夜でしょうが。

 リトル・イタリーと言えば、ニューヨークでも夜のレストランはフレンチからイタリアンに傾斜してきているそうです。あれ、これは対イラク戦争後の話 ? そんなことはない。このところのトレンドだそうです。フレンチは世界中で落ち目ですな。私もイタリアン派ですレフトの守備についた松井。フレンチは肩が凝る。イタリアンは皆で喋りまくりながら食べれる。ナイス。

 (ここから松井情報)
 ヤンキースの松井君はどうやら、国連の近くのトランプタワーに住んでいるようです。最初に日本でも報道の対象になって、松井君があたかも「ここは高すぎるのでやめました.....」てな調子で話していた。ここにはジーターとかヤンキースの何人かが入っているようです。

 松井選手は日本にいるときから、おきまりのレストランを作って、たとえば飯田橋のあるレストランなどに頻繁に出入りしていたらしい。そのレストランには「松井部屋」というのがありました。ニューヨークではどうするんでしょうね。

 実はニューヨークでも、日本食屋で食べることが多くなるらしい。ニューヨークの山本さんが滞在中にメールをくれて、そこにはこう書いてありました。

 昨日(4/28)、ミッドタウンのとある日本食レストランに行くと、 席がない程の満員でした。この2週間ほどは、日本からの駐在員の減少でNYの 日本食レストランはどこも閑古鳥が鳴く状態に近く、閉店も相次いでいる。

 そんな中で、「なんで?」と思いつつ、何とか席に着くと、そのレストランの社 長曰く「松井が来てるんですよ」とのこと。事前にちょっと情報が漏れているの か、人が集まってくる。一目松井を見ようとなかなか客が帰らない。それで満員 というわけです。私は、時間もないので適当なところで、店を出ましたが。

 ははは、携帯電話か何かで「松井が来ている」ということで、街中の日本人に情報が伝わったのでしょうね。松井君も大変だ。ニューヨークで使われている携帯電話では、やっと携帯メールが出来るようになったそうな。それも威力を発揮したのかも。でも、早く奥さんもらった方が良いのでは.....。ほんまに余計なお世話ですが......

2003年4月下旬のニューヨーク滞在中に書いた松井に関する文章


2003年04月30日(水曜日)

 (02:42)ソリアーノは試合が終わった後、「昨日がオフで、みんな眠っていたんだよ.....」といったそうな。その通り。ただし、寝ていたのはヤンキースの連中だけ。

 ワンサイドで、ホームチームがボロ負け、目当ての人は活躍しない....と三重苦。これでは球場も、そして私たちも燃えない。熱いヤンキーファンには会えましたよ。しかし、彼らも7回に6−0になった段階で、隣にいたおっちゃんのように「seen enough」(十分見た)とか言って、席を立つ人が多くなった。もちろん私たちは最後まで見ましたが。

 一番盛り上がったのはノーアウト1、2塁でソリアーノが打席に立ったときかな。確か8回だと思う。「7回を見て帰った連中は、あとで後悔するぞ....」私は内心思ったのですが....。なんと、セカンドライナーでget two。それで流れは決まった。あとは長谷川が出てきて、松井と対戦したときかな。隣にいた佐々木君と、「マリナーズの監督にサービス精神があるだろうから、8回をローズが投げた後は長谷川かも...」とか話していたら、本当に出てきた。

 「目当てにしていたのに、活躍しなかった人」の中には、むろん松井、イチロー、それにクレメンスが入る。松井は最後の打席に長谷川からセンター前ヒットを打った。しかし、ニューヨーク・タイムズはそのヒットを「meaningless」(意味なし)と表現。私もそう思う。どうせなら、ホームランが良かった。そしたら、今シーズン初のゼロ封をヤンキースは免れたのに。ヤンキースは今季初の二連敗。

 イチローは松井に比べればまだ活躍したかな。ライトへのフェンス際の難しいファウルを華麗に取ったこと、そしてらしいバンドヒットとその後の走塁。一番ダメだったのは、クレメンスかな。良いところがなかった。「昨日のピッチングは彼は忘れたいだろう」と朝刊紙のコメント。もう私は帰りますが、あとの2戦、3戦はもっと面白くなるでしょうね。悔しい。

 試合には不満足でしたが、実に久しぶり(1970年代後半が最後)のヤンキースタジアムは改めて印象深かった。フェンスが低く、土と芝が直ぐそばに見えるアメリカらしい球場。だから選手が直ぐそこに見える。レフト線の松井と三塁手の間の一階にいましたから、松井はかなり近く見えた。

 改めてこの球場は歪んでいると思いました。左翼318フィート、左中間399、センター408、右中間385、そして右翼314。どう見ても左に変形している。しかもフェンスが低い。右へのホームランは出やすいように見える。だから、左打者にはもっと打って欲しいのですが、昨日はバーニーで切れる局面が多かった。犯人捜しをするなら、ヤンキースの場合はクリンアップとクレメンス。ヤンキースの中軸は3人で2本のヒットしかない。
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4月29日ニューヨークでのヤンキース対マリナーズのチケット  日本人の方はかなり多かったな。目の子では7〜8人に一人は日本人だったような気がする。ということは、仮に4万人入ったとして(もっと多かったと思うが)、5000人以上来ていたと言うことになる。日本チームのカメラクルーもすごかった。

 試合の前から、いろいろな人に会いました。小泉夫妻とグラセンの下のオイスターバーで食事をしていたら、以前ディーリング・ルームにいた金子さんが「あらら....」ってなもんでこちらを見つけてくれて暫くお話をしました。今はニュージャージーにいらっしゃる、と。井上さんの名前も出たな。

 球場では同じ会社、様々な業界の人々が仰山。そういえば、k君が球場のスクリーンに大写しになっていたな。あれ彼は今日は接待でこれないはずだったのでは.....。いや一緒に行ったk君ではなく、某信託のk君だったと思うのだが。彼だろうか、変な時間に電話をくれたのは。あと、どこかで見かけたような人が結構いた。お年を召した方も多かった。

 メールでは山本さんなどから連絡いただきました。ありがとうございました。しかしザンネンながら時間がない。


2003年04月29日(火曜日)

 (16:52)日中なんと数時間に渡って雨が降ったのです。ニューヨークやシアトル、それに日本の野球ファンの期待を曇らすように。

 ところが、あと試合を2時間後に控えてニューヨークは、再び晴れの良い天気。まあ大丈夫でしょう。いくら「変わりやすいニューヨークの天候」といっても。

 これから出かけますが、会場の雰囲気を味わいたい人で、小生の携帯電話番号をご存じであり、さらに電話をかける余裕のあるかたは電話して頂ければ、その電話はニューヨークに自動転送されます。<^!^> ただし試合が盛り上がっているときは出ませんが....


2003年04月29日(火曜日)

 (06:52)ははは、今朝のニューヨーク・タイムズの紙版(電子版じゃないという意味の通常版)スポーツ欄の一面トップは松井・イチロー直接対決の記事でした。これはニューヨークのマスコミでも注目。

 私の記憶では、日本では水曜日・平日の午前8時ですがNHK総合が生中継するんでしたっけ。長島さんを呼んで。それだけ注目ということですが、心配なのは「Both of them are currently slumping.」(ともに今は不振)ということ。

After hitting .350 and .321 his first two seasons, Ichiro is batting only .257. "I'm healthy," he said the other day. "Even though I have a good day, ordinary day or bad day, I will not comment. It's something in me." Matsui, after a hot start, has fallen to .265, but both contribute in many ways.
 イチローに至っては「私は健康です」とまで言わされている。夜いくつかの日本の店を回りましたが、話題はやはりそこに行く。彼らが言うには、「今日は通常より客が多い。でも、明日は試合が終わるまで暇だろうな.......」と。ははは、まあそうでしょうね。

 ニューヨークには三人で来ています。私が行くと言ったらk君夫妻がどうしても参加したいというので。ああ私は会社の連中と会ったり、アメリカ経済に関する情報収集をしたり。昼飯は東京ではフォーシーズンから汐留カレッタに店を移しつつあるビーチェのニューヨーク店に行きましたが、すごい人でびっくりしました。たまたま月曜日のニューヨークの株価はぶちあがりましたが、ニューヨークの連中はまだまだ元気が良さそうに見えた。

 ま、ニューヨークは「アメリカであってアメリカでない」と言われている。鷲尾さんがいるシカゴのような街や中西部の普通の都市の動きも見なければいけないのでしょうが、その時間は今回はない。(鷲尾さんに関しては何人もの方からメールをもらいました)

 ヤンキー・スタジアムでの試合開始はこちらの時間で午後7時05分からです。3人に加えこのサイトやそのリンク先に数多くの写真を提供してくれている佐々木君と4人で行きますが、正直楽しみです。天気は良好の予定。

 私の期待は、松井の最後の試合、レンジャース戦で出たライトへの鋭い当たりを見ると、「当たりは戻っている」との判断の下に、「4−2、ホームラン一本」というものです。ヤンキースの先発の予定はクレメンス。イチローの盗塁と laser beam strike も見たいと、ちょっと欲張っていますが。


松井の監督、ジョー・トーリという男(4月28日午前10時30分、ニューヨーク着)


2003年04月28日(月曜日)

 (12:52)飛行機の中で暇だったので3冊も本を読みました。皆なかなか面白かった。特に「覇者の条件」(ジョー・トーリ 実業之日本社)と「インチキな反米主義者・マヌケな親米主義者」(フランソワ・ルベル アスキー・コミュニケーションズ)は面白かった。

 その中で「覇者の条件」を書評風に機内で文章にしましたので、それを掲載します。
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 あの気性の激しいオーナーのスタインブレナーと1996年以来7年を付き合っていられるヤンキースのトーリ監督とはどんな人だろう......という疑問がこの本で解けた。「覇者の条件」は、今年から松井を引き受けたトーリ監督の人柄を物語って尽きることのない本である。

 知らなかったのですが、トーリ監督は選手としてもすばらしい成績を持っていることをこの本で知った。1940年生まれで19歳でアトランタ・ブレーブスと契約。21歳で正捕手になり、65年にはゴールデングラブ賞を受賞。69年セントルイス・カージナルスに移籍し、70年に3塁にコンバート。その翌年の71年には打率3割6分3厘、230安打、137打点でMVP。オールスターには8回出場。すばらしい。選手として。

 しかし、選手時代の栄光は監督になって失せた。そう、ニューヨーク・ヤンキースの監督になるまでは。彼は言う。「ヤンキースの監督になるまでは、私の監督としての負け試合数は勝ち試合数より238も多かった」。だから、直前ではセントルイス・カージナルスの監督を解任された。監督として3回目の解任だった。そういう意味では苦労しているのである。その彼を拾ったのがヤンキースのオーナーであるスタインブレナーだ。そしてそれ以来、スタインブレナーはトーリを使い続けている。

 「なぜ」。それはスタインブレナーに聞かなければ分からないが、この本を読んで私なりにその理由が分かったような気がした。トーリは実に知性的で、冷静で、他の人の気持ちが読めて、選手に意見を言うのにもタイミングを考えている。日本人の気持ちに通じるもの(ちょっと意味不明だが)を持っている人なのだと思う。

 彼の本は「組織を成功に導く12のグランドルール」と副題が付いている。経営書としても販売しようとしているのだが、スポーツと経営の両方の範疇を超えた広い人々に読まれるに値する本だと言える。

子供達のサイン要請に応えるトーリ監督(2003年4月30日ヤンキースタジアムで佐々木君撮影)  12のグランドルールとは

  1. チームのプレーヤーを知る
  2. 公平、敬意、信頼
  3. 率直なコミュニケーション
  4. いつも冷静に
  5. 楽天主義でいこう
  6. 直観を信じる
  7. 互いに敬意を払い、信頼し合う
  8. 自分の方針、自分の信念を主張する
  9. 服従、距離、対話ーそのバランスをとる
  10. うまくいかないときの対処法
  11. 気遣い、信念、意欲(成功の三要素)
  12. 人生のゲーム
 となる。一見きれい事を並べているように見える。しかし、読み進むとこの人の知性と経験、良い生まれ故の性格の良さに会えたように気になる。話は時にやさしく説得調であり、時に選手の名前がビシバシでてきて具体的である。読後感は素晴らしく良い。そして、未熟な自分を恥じる(笑)。

 彼が自分の周りの人と、実に丁寧に付き合っているのが分かる本だ。日本でもいろいろなタイプの監督がいる。怒鳴り散らすのが自分の特徴を心得ている人もいるし、「選手と友達」を売りにしている監督もいる。トールは日本にはいないタイプのプロ野球チーム監督だと思う。
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 トーリは27日の対テキサス・レンジャーズ戦でここ10日ほど不振だった松井を4番に据えた。ジオンビーが休みでバーニーが3番にあがったという事情があるが、この本を読んでトールの気持ちが分かったような気がした。

 この本の103ページにジーターが不振になったときの話が載っている。いつ彼に話をするか。速すぎても遅すぎてもいけない。タイミングを見て、彼はジーターにこういったというのだ。

 「タイミングの問題だから焦らないことだ」

 「自分で何とかしようとするな。自然に任せるんだ。しっかりやっていれば、そのうち  良くなるさ」

   何という知性、何という信頼感の表明方法。不振の松井4番には、「多少の不振は気にするな。俺はおまえを信頼している」という意思表示だったのではないか。その試合、確かにヒットは出なかった。松井の打率は下がった。しかし、良い当たりはあった。これが松井の復活のきっかけになってくれればと思う。

満塁から適時2塁打、2003年4月17日(日本時間18日午前2時)  
The Yankees chased Walker and then set upon reliever Doug Creek, who walked Giambi and Williams, bringing up Hideki Matsui. With the bases loaded, Matsui turned on a fastball on the outer half, pulling it down the right-field line for a two-run double. Pitchers who do not challenge Giambi and Williams are finding Matsui to be just as tough an out.

"There's really no pitch that gives him trouble," Torre said. "When he gets men in scoring position, he has a plan. He puts the ball in play."

Matsui's timing was impeccable during the Yankees' homestand. He belted a grand slam last week in the home opener and leads the team with 16 runs batted in.

"I think I had a great start at Yankee Stadium," Matsui said through an interpreter. "I think it's the support of the fans and some kind of magic."

Maybe it is. Weaver, for one, seemed content to sit in front of his locker for a while until Roger Clemens, today's starter, walked by and broke his peace, saying simply, "Let's go."

 「彼が対処に困るような球なんてないんじゃないの」は褒めすぎにしても、「スコアリング・ポジションにランナーが居る時には、彼にはプランがある(he has a plan)」というのは褒め言葉でしょう。「impeccable」というのは「非の打ちどころのない」という意味です。打点はチームトップの16。トーリが言うように、松井は「he puts the ball in play」で、チームメートにとっても頼れる味方になった。
第二号ホームラン、2003年4月14日


2003年04月15日(火曜日)

 (18:05)ニューヨーク・タイムズのこの記事を読んでいたら、14日の対ブルージェイズの試合(日本時間15日昼)で3ランHRを打った松井に、ついに「clutch hitter」の名誉ある称号が与えられたようです。ブックシェルフを見ると、clutch には「《米俗》危機を切り抜ける;(特にスポーツで)ピンチ[チャンス]に強い.」と解説がある。つまり、ピンチにもチャンスにもチームを救ってくれる頼れる打者hideki にかけた upperdeki なかなか良いというイメージです。記事の一部。

That is true, but if trends are developing, the Yankees' other foreign free agent, Matsui, is establishing himself as a clutch hitter.

Matsui came up against the rookie right-hander Aquilino Lopez with the score tied, 6-6, in the sixth. Lopez had walked the first two hitters, and Matsui watched his first four pitches go by.

Lopez offered a 3-1 slider, and Matsui lifted it just inside the right-field foul pole, above an advertisement for a Japanese industrial equipment company.

"I anticipated that it would be a home run," Matsui said through an interpreter. "I just didn't think it was going to go that high."

Matsui should start to expect the dramatic. In his home debut last Monday, he hit a grand slam. He doubled home the Yankees' only runs in a 2-0 victory last Thursday, then won Saturday's game with a single.

His homer last night helped decide a game that was achingly tedious for much of its 248 minutes. But the Yankees survived, and they are 10-2.

"No question," Torre said, "we're lucky."

 コントレーラスがキューバからの移籍後初勝利を挙げたとの説明があって、その後の文章。だから松井のことが「other foreign free agent」となっている。

 「clutch hitter」といわれるだけの価値が、確かに松井にはある。ヤンキースタジアムの最初の試合でのグランドスラム、レフトへの2塁打で「2−0」で試合を決めた木曜日の試合、そして土曜日のサヨナラ三遊間ヒット。そして今回の「試合を決める」(decide a game)3ラン。しかも馬鹿でかい3階席への。「a Japanese industrial equipment company」とはどの会社でしたっけ。ビデオを見ると分かるでしょうが。ナイス。
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 この文章を書いた後に見たニューヨーク・ポストの記事はもっと過激です。

Everybody keeps saying that this Yankee team is all about pitching.

But maybe, just maybe, this team is all about Hideki Matsui.

Matsui's three-run sixth-Inning, upper-deck blast snapped a 6-6 tie last night and catapulted the Yankees to a roller-coaster 10-9 win against the Blue Jays at the Stadium. It was the third time in the last four games that the free-agent import either put the Yanks ahead to stay or drove in the game-winning run.

 まあちょっと持ち上げられすぎの感じもしますが。3階のことを向こうでは「upper-deck」という。それにhidekiの deki をかけた見出し。ちょっと笑える。

第一号ホームラン ヤンキースタジアムでの最初の試合で。

 「松井は、チームメートとファンの気持ちを温かくした」とニューヨーク・タイムズ。どうも読むと、彼の最初のホームランをチームメートも予感していたらしい。この記事には

The anticipation of the moment turned his teammates into fans. Seated next to Roger Clemens on the Yankees' bench, Robin Ventura sensed the delicious possibilities for Hideki Matsui.

最初のホームランを打って累を回る松井 Bernie Williams had just been intentionally walked, loading the bases in the fifth inning. Matsui, the Japanese slugger still searching for his first homer as a Yankee, had a chance for a grand slam at the home opener. "This is the perfect time for him to come up there," Ventura said to Clemens, as countless shivering fans told each other the same thing.

 とある。ベンチュラとクレメンスとバーニー敬遠後の松井の打席を「the perfect time for him to come up there」と言っていたというのが興味深い。そして、彼は打った。日本時間で2003年4月9日の日本時間の午前7時過ぎ。ヤンキースタジアムの最初の試合で満塁ホームランを打ったヤンキース選手は松井が最初だという。この文章を書く前に、day by day に書いた文章は以下の通り。


2003年04月09日(水曜日)

 (08:05)へえ、松井の両親や兄弟もニューヨークに行って試合を見ていたのですが。知りませんでした。でも寒そうでしたね。前日は雪。整備員が徹夜してヤンキースタジアム初戦の準備をした。ニューヨーク・タイムズは、「Matsui made it worthwhile,」と。松井のホームランが整備員の努力を worthwhile (価値あるもの)にした、としている。バーニーなどに迎えられる松井

Matsui then hit a drive into the right-field bleachers, drawing a thunderous ovation from the crowd of 33,109, which included his parents and brother.

One fan held a sign reading ``Grand Matsui'' as he broke into a smile when he reached home. With the crowd still cheering, manager Joe Torre told him to go out for a curtain call.

 松井のカーテンコールは短かった。この記事の書き出しは「Hideki Matsui began his Yankee Stadium career with a curtain call instead of a bow.」で、ここでもカーテンコールが出てくる。トーレが促した、ということですか。しかも、
After Bernie Williams was intentionally walked to load the bases with one out in the fifth, Matsui worked the count full against Joe Mays (1-1) as fans chanted ``Mat-su-i! Mat-su-i!''
 バーニー・ウイリアムズが敬遠で出た後だったようです。英語で intentional walk は敬遠。ま、緩い変化球をビッシリとらえた大きなホームラン。一番ほっとしているのは、彼自身でしょう。最後に松井の試合後のインタビューを
"Maybe later in the season I can look back and say that was the moment, when I hit the home run, that I was a Yankee."
  最後に、この記事もいい記事だと思う。
 
★ヤンキースは今シーズン、球団史上初めて国外で開幕試合を迎える。2003年3月31日。場所はカナダのトロント。松井は5番で出場の予定。トロントにお住まいの tanaka さんという方から、トロント・スタートロント・スターに載った「松井を野次ろう」の広告 という新聞に31日の朝載った「松井を野次ろうぜ!」という日本語が掲載された新聞広告の絵を送ってもらいました。日本の新聞記事では知っていましたが、こういう絵柄だったのですか。tanaka さんのメールと一緒に掲載します。
伊藤様
いつも楽しく拝読させていただいております。

さて私現在カナダ・トロントに赴任しております。
ご察しのとおり松井のデビュー戦のチケットも購入済みで
明日は仕事もそこそこに、生中継をするNHKに映って
日本の家族に元気な姿を見せる意気込みです。

当地における一番ポピュラーな新聞Tronto Starの
Sportsセクションに添付のような広告が出ておりましたので
松井ウォッチャーの伊藤様にご報告申し上げる次第です。

はっきりいって、カナダは予想以上にホッケー一色の国で
野球への関心は低いです。いくら王者ヤンキースを迎え撃つ
というおいしい開幕戦ですが、カナダ人と話をしていても
今ひとつ盛り上がりません。おそらく日本人がもっとも興奮しています。
私はその典型的な一人でしょうね。

では、明日の試合に行ってきます。

 3月31日の夕刊の日経記事は「ヤンキースと開幕戦を行うブルージェイズが、何とも刺激的な新聞広告を地元紙に掲載、話題を呼んでいる。広告では、鳥のフンがかかったヤンキースの帽子がクローズアップされている。その上に「松井をヤジろうぜ!(BOO MATSUI)」のコピー。フンはトロントのあるオンタリオ州の州鳥ブルージェイ(青カケス)によるもの、という設定だ。広告は客集めの苦肉の策だったが、不快感をにじませたのはヤンキースのトーリ監督。「ファンが来るように促すのはわかるけど、度を超えているんじゃないかな」。ただ、当の松井は「ブーイング対策? しようがないね。耳せんでもします?」と笑い飛ばしていた。(奈良部光則=トロント)」となっていた。

★2003年3月03日、松井はブルージェイズとの exibition game に出場、3−3。第三打席は3ランで日本のマスコミの目はそちらに行ったが、球団の首脳が評価したのは第二打席のセンター前ポテンヒット。これも粘った末のヒット。トーレが「I haven't seen him swing and miss at all」と言っているのが興味深い。どうも英語では「空振り」のことを「swing and miss」という二つの単語で表現するらしい。つまり、今までの松井にはそれがない。それが「とっても印象的だ」(トーレ)と。
Matsui Has Visitors Before today's game, Hideki Matsui greeted four members of the Yomiuri Giants' front office. The Giants have a working agreement with the Yankees and were happy to see Matsui, their former star outfielder.

"They felt better that I was doing O.K.," Matsui said through a translator. "And they asked me for autographs."

Their value may be rising. Matsui homered for the second time in the exhibition season with a liner to right field off Evan Thomas, a minor league right-hander. He added two singles and is 5 for 9 over all.

Manager Joe Torre has noticed Matsui's aggressive but controlled approach with two strikes. "I haven't seen him swing and miss at all," Torre said. "I'm really impressed with what I've seen."


★2003年3月01日にニューヨークの佐々木君が送ってくれたニューヨーク・ポスト一面のPDFファイル


2003年02月28日(金曜日)

 (14:35)おお、これは記念にネットに残しておこう。松井が初めてアメリカで打ったホームランを扱ったニューヨーク・タイムズ一面のPDF ファイル。こうしておくと、ずっと残りますから。

 記事はここですが、なかなかユーモアのある記事です。記事を読んでいくと、あまり野球の記事では見かけない単語が登場する。

  1. Matsui rifled a home run over the right-field fence at Legends Field today.
  2. "He hit a rocket," Manager Joe Torre said. "He just hit a bullet."
 笑えるのは松井の話です。彼はなかなかユーモアがある。知らなかったのですが、日本のテレビは二つの局が中継していたらしい。早朝にもかかわらず。彼はこれを聞かれている。
Matsui had a better perspective, despite the hoopla. The game was broadcast live on two networks in Japan, even though Matsui's first plate appearance, a groundout to third, came at 3:45 a.m. there.

Would he have watched himself if he were back in Japan? "Absolutely, I would be asleep," Matsui said.

 「もちろん、自分が日本に居たら寝ていたよ......」と。彼のバッティングに関して興味深い分析を披露しているのは、去年ヤンキースに参加して苦労したジアンビーです。この試合では3番を打った。松井がホームランを打ったときには塁に出ていた。彼が注目したのは、ホームランを打つ前に松井が8球粘ったことなのです。
What impressed Giambi most was not the home run but the at-bat that led up to it. Matsui, who walked 114 times while batting .334 last season, saw eight pitches.

"That's part of his game a lot of people don't realize," Giambi said. "He's a great hitter, not just a great home-run hitter."

Contreras was in the dugout for the homer and admired what he saw. "It was a perfect swing," he said.

 ホームランに至る打席で8球粘ったことを「part of his game」と表現している。つまり、投手を自分のゲームに誘い込んだ、(多くの人はそれを悟っていないが)それが重要だとジアンビー。

 ま、よかったのではないでしょうか。もっともジアンビーも去年最初2本打った後が出なくて、シーズンの最初は苦労した。松井にそのことをアドバイスしたらしい。それにしても、松井らしいホームランで「rifle」「rocket」「bullet」という単語が似合う。引用した文章の最後に出てくるコントレーラスが不調で、試合はレッヅに対してヤンキースの3:9での負け。写真説明の「an otherwise miserable opening」という説明には、意味がある。


★松井はニューヨークに行く前の2002年秋の日米親善野球で活躍できなかった。そのことについての、彼の2003年早々の、つまりニューヨークに行く直前の言葉
 「日米野球で成績が出なくて、ある意味でたたきのめされてよかった。安易な自信は、邪魔になるだけです。そういう世界に行くんですから。」(2003年2月11日の朝日新聞に掲載された松井の言葉)  

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